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ノム さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/06

    ロックンロールのカバーを集めた「企画盤」。
    ここにはジョンの魅力である詩的表現は皆無である。なんせ他人が作った曲しかないんだから。
    但し、彼のもう一つの魅力であるロックンロール・パフォーマーぶりが発揮されている。つまり初期ビートルズが演っていた「ツイスト・アンド・シャウト」、「ロックンロール・ミュージック」、「ディジー・ミス・リジー」のような、ビートルズ・ファンには堪らないロックンローラーとしての魅力である(この頃の歌声は初期ビートルズの頃のようなの太さはないが)。
    サウンドは、「ビー・バップ・ア・ルーラ」「ペギー・スー」のように原曲に忠実な曲もあるが、全体的に70年代中期らしいホーンセクションを多用した華やかな音。企画盤らしいゴージャス感がある。
    とかくレコーディングされた経緯やその後のトラブルが持ち出されるが、作品としては十分楽しめるアルバムで、前作「ウォールズ・アンド・ブリッジズ」同様、多くのビートルズ・ファンが求める本来のミュージシャンとしての、ヨーコ不在の仕事ぶりが堪能できる好アルバムである。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/10

    ジョンのアルバムで一番好きなアルバムです。
    ジョンのアルバムは基本的に『ジョンの魂』から一貫してその時の自分の心情を赤裸々に書き綴るスタイルを採っており、本作もヨーコとの別居生活により味わった淋しさが根底に表わされています。
    ジョンの作品づくりにおける個人的な心情をぶつけた表現活動は、それを受け入れる聴衆がいて、はじめてビジネスとして成立するわけで、『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』のように、時として多数派の聴衆の実生活とかけ離れた実体験をテーマとした作品はセールス的に受け入れられにくい場合があります。
    本作は、そういう意味では一般的な都市生活者の求愛感情や孤独感・挫折感を代弁した表現が全編に溢れており、セールスとしては『サムタイム…』やユートピア幻想を歌った『ヌートピア宣言(マインド・ゲームス)』より受け入れやすいかも知れません。
    また、ビートルズのゴージャスなサウンドに酔い痴れた者としては、このアルバムのサウンドは彼のソロ・アルバムの中でも次作『ロックン・ロール』とともに最もカラフルなイメージがあり(多少過剰気味な音ではあるが)、その面からも好感がもてるのではないかと思います。
    当時はヨーコとの別居生活で荒れた生活の渦中にあったとはいえ、ロサンゼルスでハリー・ニルソン、キース・ムーン、リンゴ・スター、その他多数のアーティストとの交遊を深め、最もミュージシャン活動が盛んだった時期でもあり、多くのビートルズ・ファンが求めるヨーコ不在のジョンの活動記録でもあるからです。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/12/14

    John Lennonのの太い声が炸裂する最後のアルバムです。この頃までのJohn Lennonを見て聴いて虜になったファンは多いと思います。
    確かに過密なスケジュール期であり、オリジナル曲を生み出す時間はなかったかも知れませんが、このアルバムに収録されたカバー曲は、それまでのThe Beatlesのライブなどで培った演奏力が存分に発揮されていると思います。
    またオリジナル曲も素晴らしいものがあり、特にNo Reply 〜 I'm A Loser 〜 Baby's In Blackの流れは最高に美しいと思います。
    とかく世評では地味と言われがちなアルバムですが、本当にThe Beatlesが好きな人はこのアルバムを愛して止まないのではないでしょうか。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/15

    この作品を見て(聴いて)改めて思ったのは、この人は本当の唯一無比の天才エンターテイナーだということです。
    近年は彼がライヴ作品をリリースすると、決まってかつての(ビートルズ時代やウィングス時代の)勢いがないだの、声量が衰えただの、心無い批評が出てきます。人間歳を重ねれば動きや声の張りに衰えが生じるのは当たり前のことです。でもこの人の凄いところはそんなことは全く問題にさせないぐらい、聴衆を楽しませる力を持ち続けているところにあります。この作品を見ると、67歳になった現在でも、彼のパフォーマーとしての力量が全く衰えていないことが確認できます。
    (それどころか、ライヴ活動から遠ざかっていた80年代の頃より、かえって勢いを感じるぐらいです。)
    特に驚かされるのは、2002年にリリースされた“Back In The Us.”よりも声に伸びがあることです。これは現在の彼がパフォーマーとして何度目かのピークにある現われだといえるでしょう。
    選曲も最近のDVD諸作品の流れを組んだもので、格別の目新しさはないものの、CD作品としては近年の作品やI`ve Got A Feeling、Helter Skelter、Day Tripper、A Day In The Lifeなんて曲が収録されていれば、それだけで胸踊ります。
    またライヴ盤としては定番のJet(必ず2曲目に演奏する)、Band On The Run、The Long And Winding Road、Back In The USSR、Get Back、I Saw Her Standing There(Billy Joelがゲスト参加)、Live And Let Die、Let It Be、Hey Jude、The Endなどはいつ聴いてもMcCartney節が炸裂しており、本当に楽しませてくれます。
    よく日本のコアなPaul McCartneyファンの間では、彼は長嶋茂雄型と評されます。つまり観客を徹底的に楽しませるプレイヤーとして共通したものがある(コメントなどの天然ぶりも似ている?)ということです。
    アーティストにも様々なタイプの人たちがいます。事あるごとに彼と対比されるJohn Lennonなんかは観念的に観るべきアーティストであったかも知れません。しかし、長嶋茂雄型エンターテイナーであるPaul McCartneyは、あれこれ考えず、そのパフォーマンスを素直に楽しむべきアーティストだと思うのです。また、そんな姿勢で気楽に臨んでこそ、彼のライヴ作品は本当に楽しめるものとなるでしょう。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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