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ネギ先生 さんのレビュー一覧 

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     2020/09/02

    「あれから20年。メタリカは再びサンフランシスコ交響楽団と合体し伝説となった。」

    へヴィメタル界の頂点に君臨するメタリカが、再びサンフランシスコ交響楽団と共演を果たした。まずは、その記念すべき第一回目を振り返ろう。

    それは1999年4月21日と22日にサンフランシスコのバークレイ・コミュニティ・シアターにて開催された。オーケストラアレンジと指揮を担当したのは、ピンク・フロイドやエアロスミス、エリック・クラプトン、スティング、デヴィッド・ボウイなどのコラボ歴のあるマイケル・ケイメンである。メタリカとは1991年発売のブラックアルバムに収録のNothing Else Mattersのストリングスアレンジを手掛けたことが起点として始まっており、オーケストラとの共演ライヴというアイデアも、実はケイメンから提示されたものだった。二年間の準備期間を経て実施されたライヴは大成功に終わり、グラミー賞の最優秀ロックインストゥルメンタルパフォーマンス賞に輝いている。ライヴ盤としても全世界で800万枚以上のセールスを記録している。しかし、残念ながらマイケル・ケイメンは2003年11月18日に多発性硬化症との闘病の末に心臓発作により55歳でこの世を去っている。

    では、本作の第二回目といこう。サンフランシスコ交響楽団との20年越しの再演となった2019年9月6日と8日の公演はサンフランシスコ市にオープンしたばかりのチェイスセンターのこけら落とし公演として開催された。しかもサンフランシスコ市からの要請もあったという。

    マイケル・ケイメンの役割を担当したのはサンフランシスコ交響楽団で長きにわたり音楽監督をしているマイケル・ティルソン・トーマス。ただトーマスは心臓処置をしていたので総てを指揮していない。代役としてトーマスの一番弟子でサンフランシスコ交響楽団と共演したことのあるエドウィン・アウトウォーターが指揮を担当。2人でコンサートを仕切った。

    今回はオーケストラとバンドがアリーナの真ん中に円形のフォーメーションを組む。メタリカのラウンドステージを意識したものだ。しかも今回はオリジナルアルバムから必ず一曲は演奏されているのも特徴である。新曲を半分、第一回目からの曲を半分やることを目標にしていたが、見事に上手くいっている。実に素晴らしい。

    監督にはウェイン・アイシャムを起用。第一回目も映像監督を担当しているので、バンド側からの信頼の厚さをうかがえる。2016年に発売されたスタジオ・アルバム「Hardwired… to Self-Destruct」などでメタリカに12年間携わるグレッグ・フィデルマンが、ジェイムズ・ヘットフィールド(Vo, G)とラーズ・ウルリッヒ(Ds)と共にプロデュースを担当

    20年の時を経て変わったもの。まずベーシストがジェイソン・ニューステッドからロバート・トゥルージロに代わっていることだろう。さらにはジェイムズ・ヘットフィールド兄貴の表現者としての充実ぶりがある。自分自身のまますべてを対応してしまうのである。

    2019年10月9日に全世界の映画館で同日上映され、その白熱したパフォーマンスに観客は熱狂した。

    実に美しく素晴らしいライヴである。

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