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shiodome さんのレビュー一覧 

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     2023/02/28

    芸術とはいったい何なのか、をグールドは考えさせてくれます。猛烈なテンポで疾走するかと思えば、トルコ行進曲のある11番などは激遅(オソ)でズッコケさせてくれたりする。最初聞いたときは、とてもついていけないと思ったが、岡本太郎が芸術は「上手くあってはならない。キレイであってはならない。心地よくあってはならない。」と言っていたのを思い出し、ナルホドと納得した。手先の巧さ、美しさ、心地よさは、芸術の本質とは全く関係がなく、むしろイヤったらしさや不快感を含め、見る者を激しく引きつけ圧倒すること、こそが真の芸術らしい。私はモーツァルトはピレシュのものが一番と思っているが、私は芸術を理解していないのかも知れない。芸術は奥深い・・・。

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     2022/09/04

    60歳を過ぎてモーツァルトのピアノソナタが心に浸みます・・・。50年前の子供の頃は一家に一台ピアノがあり近所の練習を聞かされ、それが大抵モーツァルトのソナタ・・・それでモーツァルト嫌いになったが、その後、クラリネット五重奏、フルート四重奏、弦楽三重奏ディベルティメントなどを聞いているうちに、透明無垢な世界が見え始め、モーツァルトは違うぞと思い始めた。何と言ったらいいか、人知を超えた天空で魂が飛翔する心の歌・・・がチラチラ見えたからで、そんな作品は滅多にない。プロの作曲家に最高の作曲家は誰かと聞くと、モーツァルトと答える人が多いというのも、そういう世界を見せることができる芸術家がなかなかいないからだと思う。ベートーベンは音楽会全体を変革した偉大な人だが、モーツァルトは変革者と言うよりも、天上での魂の歌を見せ続けた。このことはモーツァルトを聴く上で大切なことではないかと思っており、変に人為的な作為がある演奏は、作品を台無しにしてしまう。わかりやすいのは緩徐楽章で、人が演奏していることを感じさせない演奏が最高である。そう、それがピリスの演奏である。端正・模範的・教科書的・無我・清冽・・・このレビューを見て、皆さんわかってらっしゃる方だと感じ入った。そういう枠の中で感性が躍動するのはピリスのみで、経験を積んだDG盤より、この若い時のDENON盤がより素晴らしいと感じる。

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     2022/07/15

    待望のビオンディのバッハ無伴奏であったが、ちょっと期待外れでした。とにかく全盛期のビバルディの時は、速いパッセージの追い込むような疾走感が素晴らしく、技術的にもキレがあっって完璧だったが、今回のバッハ無伴奏では高弦の速いパッセージで倍音を外すモツレのようなものが気になる。これは残響がありすぎる不鮮明な録音のせいだと最初は思っていたのだが、どうも還暦を過ぎた衰えのせいではないか(失礼!)。解釈的にも、ところどころ妙なタメが頻出し音楽の流れを損なっている。「今回、コロナのおかげで十分な思索の時間を持つことが出来た」というが、何とも考え過ぎのバッハだ。クイケンの無伴奏も、旧録音の方が演奏も録音も良かったが、それと似ている気がする。そう言えばグールドのゴールドベルグも若いときの録音の方が評価が高い。年齢がいって再録音すると、若い時の感性が失われるためだと思う(音楽は解釈よりも感性なのか・・・)。オリジナル楽器のバッハ無伴奏では、私はポッジャーのさわやかなリリシズム漂う演奏が好きです。

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     2022/05/15

    最初は??でしたが、今では愛聴盤です。

    私が好きなブルックナーはチェリビダッケのもので、今でもそうなのですが、いつも違和感が残ることがあります。それは1、2、3、6、7番ですが、後半3・4楽章が前半1・2楽章に比べて妙に軽く感じられることです。何となく交響曲全体のバランスが悪く、まとまりが悪い印象・・・で、後半2楽章を聞かないこともあります。

    このノリントンの演奏は、最初は馴染めずもう聞くことはないと思っっていたのですが(7番1楽章の中間部に出てくるリズミックなフルートソロなどは速すぎてズッコケそうになりました・・・)、何か惹かれるものがあり、何度か聞いているうちに、ブルックナーは本当はこういう音楽を想定していたのではないか、という気になりました。

    本来、初期の交響曲は、全4楽章を速く演奏することを想定しており、そうすると全楽章がすっきりまとまるように思う。ところが5番でエラク凝ったものを書いてしまってからは、ブルックナー自身もこのようなものが世間で受ける!と考えたのであろう、4番を全く違ったものに改訂し、8番のような超重量級の交響曲を書いてしまった、とすれば妙に納得がいく。そして9番も3楽章で別次元のものを作ってしまったため、終楽章を書けなくなってしまったのではないか? シューベルトの未完成も、1、2楽章が別次元の音楽になったために、3、4楽章が書けなくなってしまった、と考えると納得がいきます。チェリビダッケが1、2番を取り上げなかった理由もわかるし、ノリントンが5、8番をやらなかった訳もわかるのですが、どうでしょうか・・・。

    それでノリントン盤ですが、そう聞くと初期交響曲が全楽章、妙に面白く聞けます。ところどころピュアトーンでキレイに響くところもありますし、今では愛聴盤になってます。同じ快速テンポではインバル盤、ボッシュ盤もイイのですが、これほどコンセプトが明確で新しい境地が聞ける演奏もないと(私は)思うのですが・・・。今更ながらブルックナーの交響曲は奥が深いと思った次第です。

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     2022/03/27

    凄い名演で決定盤です。今話題のロト・レシエクルですが、10年前のライブでもうこんなことやっていたとは知らなかった。昔からこの曲が好きなのですが、循環主題が最後まで曲全体を支配し、その正体が最後までわからないという構成(「2001年宇宙の旅」のモノリスの如し)、かと思えば一部後半(2楽章?)の恍惚とした弦のコラール(チャイコフスキー5番2楽章と双璧)、たたみかけるフルオーケストラとオルガンの超ペダルトーン、と聞くところが「てんこ盛り」で、サンサーンス自身がもうこれ以上のものは書けないと言ったことが、聞き込んでいくほどわかってきます。HMVの説明では「物々しさや重苦しさは姿を消し、テンポも早めで、オルガンも荘厳というより、そよそよと風が吹くような爽やかさ・・・」なんてありますが間違いで、熱気ではミュンシュ・ボストン響を上回り、完成度でもデュトワ・モントリオール響に負けてはいません。できればライブで聞いてみたいですが、ソニー ウォークマンの高いのを買ったのでバランス接続で聞くと、もう別世界で昇天してしまいました・・・。

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     2015/06/09

    ヴィヴァルディの「調和の霊感」が好きでつい買ってしまいます。良く聞いてみると、どの曲も単純な繰り返しがなく、しかも一点に向かって集中していく緊迫感が感じられ何とも魅了されます。私は四季よりも好きですが、ただ子供バイオリン教室でよくやる6番イ短調はちょっと・・・。緩除楽章も何とも心が洗われるような曲が多く、夢破れて独り彷徨うような8番や、朝露の滴る高原の朝の12番など珠玉のピースです。このほかのストラヴァガンツアやチェトラなどの作品群がありますが、どうも形式に拘るようになり何とも退屈で、これがヴィヴァルディの評価を下げてしまってます。このグリエルモの演奏は、ほかのイタリア古楽団体のようにかなり前衛的・即興的なものですが、ビオンディほどではないので楽しく聞けます。録音は高音がちょっとキツイですね。個人的にはピノックがお薦めで、バロックヴァイオリンの美しさが堪能できるバランスのとれた名盤です。

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     2015/06/04

    シュバルツのTrpのファンで、その名人芸に期待して買ってみましたが・・・ウーン、わけのわからない前衛曲の連続で、これではトランペットを使う意味があるのか?理解できなかった。考え方を変えなければいけないのだろうが、現在でもベートーベン、モーツアルトなどの人気が高いことの意味を現代曲の作家は考えた方がいいのではないか。

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     2014/05/12

    輝く弦、透明なサウンド、高貴な佇まい、まるで精巧な工芸品を鑑賞するかのような演奏。特にOp3が素晴らしく、ヨーロッパの原風景が高原の風のように吹き抜けていきます。「調和の霊感」、ヴィヴァルディって「四季」以外にこんなにもいい作品を書いてたのか。録音も残響を適度に取り入れた明快なもので非の打ち所がありません。テュッティではピュアトーンの純粋ハーモニーを聞かせ、ソロでは適度にヴィヴラートを効かせて歌心を聞かせてくれます。ただ今となっては、弦を引っ張ったスタンデイジが去り、ピノックもイングリッシュコンサートを辞めてしまった。即興的なヴィオンディも凄さを感じますが、聞き続けるとピノックの形を崩さない完成度の高さが心地よくなります。何とも残念です。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/03/31

    作品の真の姿を明らかにする、というのがノリントンの方針で、大枠として快速テンポとピュアトーンが特色のようです。まず快速テンポですが、ベートーベンのメトロノーム指定、ブルックナーの2分の2拍子指定、チャイコフスキー悲愴4楽章アンダンテ指定など、本来快速テンポを指定したはずなのに、現代になりどんどん遅くなったのを元に戻したらしいです。次にピュアトーンですが、当時は弦も管もビブラートをかけていなかったとのことです。作品の真の姿が明らかになったかは私にはよくわかりませんが、ここはこんなにキレイに響くところだったのか、と再発見ができるだけでもノリントンを聞く価値があると思います。N響にも聞きに行きましたが、また聞きたいと思わせてくれる不思議な指揮者です(曲の終わりにパーフォーマンスしなくてもいいのに)。ただピュアトーンはキレイなのですが、得てして響きに厚みがなくなります。老舗と言われるオケは独特のヴィブラートを効かせた美しいトーンを持っており、名門オケからは嫌がられるでしょう。私としてはピュアトーンをゆっくりしたテンポでじっくり味わいたい気がします。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/12/04

    やっと聞いたDHM50周年記念ボックスで特に素晴らしいと思ったのがカントゥス・ケルンの5枚。このエディションセットではDisc2・4・5・6がそれとダブりますが、ローゼンミュラー・ラッソ・シュッツなど玄人好みで1枚ずつではとても躊躇するのでお薦めします。各パート1人の透明な精緻な声楽アンサンブルは精巧なガラス工芸品を見るようで、特にソプラノのコスロフスキーがアンサンブル向きの天上的な声で魅了されます。バッハのカンタータやモテット、モンテヴェルディの聖母マリアの夕べもいいですが、ヘーネルのリュート伴奏によるマドリガルも捨てがたく、もうファンです。来日はいつだろう。

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  • 20人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/10/17

    30年以上前の貧乏学生時代、私は大学生協でもっぱら廉価版を買っていたのですが、その時フィラデルフィア・アカデミーのステージの映った何とも派手なジャケット(覚えてる方いますか?)に惹かれ良く集めました。最初はチャイコSym4・1812年のディスクだったと思います。良く聞いてみると濃厚な明るい弦と名手の揃った管の一体感が素晴らしく、帝王カラヤンのベルリンフィルより巧いではないかと思ったものでした。昭和56年来日時に上野文化会館に聞きに行ったのは今でも私の財産です。その後のフィラデルフィア管のゴタゴタを思うと、オーマンディがいかに偉大な存在だったかを確認し続けるだけというのも淋しい限りです。このチャイコフスキー集と20世紀作品集のほかに、もう一つセットお願いします。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/07/11

    弦をリコーダーでやること自体無理な話なのだが、ペトリなど2回も四季を録音しており、これが結構イケる。すごい、いいじゃないですか。というわけで、このフェアブリュッヘン版もリコーダー5重奏、どうなんでしょう、と聞いてみた。なかなかいいです、おもしろいです。しかし、面白くしようと、ちょっと効果狙いすぎではないですか。テンポ揺らして、音ずらして、遊びすぎです・・・聞き終わって、もういいやと後味悪し。受け狙いしなくても十分面白い音楽なのですから、正攻法でやって欲しかったです。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/03/15

    一時入手困難と表示され焦りましたが、届いて安心しました。ゲルギエフのロシア物のセットで、どれも本場・名盤揃いで素晴らしい箱。録音も10年前ほどでまだ新しいし、特に気に入っているのはシェエラザード、ショスタコ交5、春の祭典、チャイコVn協、くるみ割り人形。何度聞いても感動します。ただボックスなら、分厚い昔のハードケース3組セットでなく、紙ジャケットでコンパクトにして欲しかったです。あと、このレビュー欄は参考になるのですが、購入者に限定すべきではないでしょうか。1人で複数のアカウントを持って自分で「共感」してる人。毎日ご苦労様です。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/11

    最近は後進の指導に当たられていたとのことですが、つくずく全盛期の生のコンサートを昔聴けたことは幸運だと思っています。今でも巧い奏者はいるのですが、アンドレは次元が違っていました。私もTrpをやっていたのですが、アンブシュアに力みがなくダブルタンキングがこんなにキレイにこなせる人は皆無で、何でこのパッセージが吹けるのかと驚愕の連続でした。CDでも味わえますが、ホールの最後列の壁にまで沁み入っていく柔らかい音色は、実際にライブで体験しないとわかりません、残念ながら。このボックスを購入したのは入手不能だったソプラノアリア集が入っていたからです。なぜ難曲アリアと言われているのか、このディスクを聞くとよくわかります。引き出し式の箱はなかなか洒落ていていいですね。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/09/28

    レーザーディスクで持っていたのですが、LDプレーヤーが壊れたので買い直しました。ただ画質が前と同じ!チェリビダッケは読売日響を指揮しに来日した時(1977)からのファンで、これだけ響きを大切にする人はいません。各パートのピッチをきっちり揃えて、きれいなフレーズのところはじっくりと聞かせてくれる。おかげでどんどん遅くなっていったのだが、全体のバランスを考えてのテンポ設定の意図がわかると遅いとは思われないのが不思議。ドボルザークの新世界は私にとってはベストで、2楽章などあの世への一人旅といった感じになるのでスゴイ。昔よく海賊版を秋葉原の某ショップで買いましたが、海賊版なのに音質良好で、ミュンヘンフィルの人たちも買いに来たほど。海賊の正体は誰だったのか?エアチェックもしました。クロムテープ・・・私の実家の棚にゴッソリあります。そう、命がけでエアチェックした珠玉のコレクションのはずだったのですが、今は立派なCDとなって買える時代になってしまいました。生きているといいことあります。

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