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ねも さんのレビュー一覧 

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     2019/01/14

    医師メンゲレは、アウシュビッツ絶滅収容所に着いたユダヤ人の中から、子供、特に双子たちに想像を絶する実験を重ねていた。本書は、そのメンゲレがアウシュヴィッツ解放後、いかにして南米に逃れ、南米でどのような生活をしていたんかを描いたもの。
    著者は、徹底した調査と資料の読み込みを行い、トルーマン・カポーティが『冷血』で試みた手法を用いて、本作を書き上げている。
    幾度となく指摘されていることだが、ナチスの高官の多くは、責任などこれっぽちも感じていない。このメンゲレも同じ。だからこそ、逃亡中に描かれるのは“不運”を嘆くメンゲレなのだ。

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     2019/01/14

    ショートショートの名手として知られる星新一の評伝。
    星新一の小説を1本を読んだことがない、という人は多くはないだろう。一方、星新一がどのような人であったのかを知っている人は、それほど多くないだろう。彼の父の話を描いた『人民は弱し 官吏は強し』やエッセイでも読まない限り、小説から人物像を導き出すのは難しい。本書は、星新一という人物を、多くの関係者へのインタビュー、遺品などから浮き彫りにしたもの。
    500ページを超えるが、概して読みやすい。先見的なことを多数描いている謎に迫りながら、実像に迫る。

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     2019/01/14

    絵本としてはかなり著名な作品であり、10代後半あたりに最も響く作品ではないだろうか。
    主人公の「ぼく」は、円のようか形をしているが、一部分だけ欠けている。その欠けている部分を見つけるために、「ぼく」は旅に出る…。
    完全な円になるために欠けている部分を探す旅の話だが、いわゆる自分探しの旅とも言えるだろう。果たして見つかるのか? 見つからないのか? もし見つかったとしても…。
    40年を超えるロングセラー。

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     2019/01/14

    書名になっている「ニサッタ」は、アイヌ語で「明日」のこと。
    最初の会社を辞めて転職した会社が倒産した片貝耕平は、それからは何をやっても裏目にでる。気がつけば、消費者金融にも追われ、住み込みの新聞配達の仕事を見つける…。
    たしかに不運だが、社会だけに問題があるとは思えず、耕平にももう少し頑張れよ、と言ってみたくなる。しかし、耕平を全くのダメ人間というのは難しい。落ちていくのも些細なことがきっかけだし、ちょっと運のいい目が出ていれば、全く違った人生が彼を待っていたのでは、とも思ってしまう。そういった意味では、現代社会を巧みに映し出した作品と言える。

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     2019/01/14

    選考委員が満場一致で推した第二十八回鮎川哲也賞受賞作(2018年度)。
    海砂真史の、ちょっと変わった幼馴染み・鳥飼歩が安楽椅子探偵(ただし、全く出歩かないわけではない)を務める学園ミステリの短編連作。4作で構成されており、いわゆる“日常の謎”ミステリー。
    全編を通して巧みだが、あまりインパクトはない。あえて言えば第3話の「バースディ」は悪くない。とにかく探偵役を含め、中心となる5人の登場人物の印象もパッとしない。また、5人以外の描き方が粗い。

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     2019/01/14

    鴎外の代表作としては、『雁』『青年』や晩年の史伝を上げる人が多いだろう。私も同じ意見だ。特に晩年の史伝は素晴らしい。では、ほかの作品は? 『舞姫』を上げる人もいるだろう。では、他には?
    本書に収録された『普請中』も短いものの忘れてはならない作品だ。同作は、『舞姫』の後日譚とも言うべき作品である。
    書名にもなっている「普請中」は、主人公(鴎外の分身)が舞台となったホテルの状態を示す台詞だが、それと同時に、発表当時(1910年)の日本の状況を、海外を知る、目覚めたる人である鴎外がコンパクトに示したものである。

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     2019/01/14

    現代カナダ文学を代表する作家のマーガレット・アトウッドの傑作。1843年にカナダで実際に起きたた事件を題材にした小説。
    精神科医のジョーダンが殺人で有罪とされたグレイスから話を聞くという構成をとっている。そして、語られる彼女の前半生は悲惨だ。やがて事件の舞台となったキニア邸の女中となるが…。
    グレイスに関する謎は多い。彼女が事件にどの程度関与したのか? キニア邸の使用人ジェイムス・マクダ−モットの関係は? ジョーダンに部分的に記憶を喪失しているとグレイスは告げるものの、それは真実か?
    多くの証言などが示されるが、完全に納得できるような全体像は浮かんでこなかったが、それこそが“現実”というものなのかもしれない。

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     2019/01/14

    ふとしたことから、人が死ぬ瞬間を見たいと思った3人の小学生は、町はずれにすむ一人暮らしの老人に目を付け、観察を始める。老人の方も観察されることに気づく。最初は、嫌がっていたものの、徐々に彼らの来訪を楽しみにするようになるとともに…。
    老人は最初の頃、掃除や炊事についても気を使っていなかったものの。小学生たちの観察が続くにつれ、徐々に変わっていく。一方、小学生たちも老人と会話を交わすようになると、自分たちの知らないことを教えられて変わっていく。この双方の変化が見どころの一つと言えよう。

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     2019/01/13

    本書は、オウムのポリネシアから動物の言葉を習い、医者として多くの動物を救うドリトル先生シリーズの第1巻。
    ある日、アフリカでサルにひどい伝染病がはやっているという報せがドリトル先生のもとにもたらされる。サルたちを救うべく、アフリカに向かうドリトル先生たちだが…。
    シリーズの第1巻なので、動物語が話せるようになった経緯、動物に慕われることによって起きた様々な事態などが説明されているので、最初はやや退屈に感じる人がいるかもしれない。それと、イギリスの通貨制度が現行のものになるまえなので、そこにも注意が必要だ。しかし、最初を乗り切れば、極めて楽しい世界が広がっている。
    動物たちのネーミングの面白さも素晴らしい。ツバメの韋駄天スキマー、ブタのガブガブ、本シリーズにしか登場しない架空の動物オシツオサレツ。オシツオサレツという邦訳は、これ以外にないという感じである。

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     2019/01/13

    1976年、福岡県飯塚市で一家四人の殺人事件が起きる。本書はその事件の犯人として逮捕された秋好英明の生涯、事件の概要などを描いた作品。著者は、秋好英明の犯行そのものを認めているが、内妻との共犯を主張しており、その場合には、今の司法の基準では、「死刑」は不当と訴えている。
    一つの作品として考えるのであれば、秋好英明の前半生を描いた部分は、さすが島田荘司という出来である。それもあって、600ページを超える大部なのだが、極めて読みやすい。
    冤罪の是非、死刑制度の是非を別にして、多くの人に読んでもらいたい力作だ。

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     2019/01/13

    日本の近代文学黎明期の代表作の一つ。
    舞台は明治後期。被差別部落出身の教員瀬川丑松は、身分を隠すように父からの戒めを守り続けていた。しかし、解放運動家の猪子蓮太郎の生きざまに心が揺さぶられ、自らの出自を告白する…。
    文章は、現代人が読んでも抵抗がない。被差別部落の扱い方の評価は微妙だが、一つの文学作品として見た時に、一定の完成度を備えていることは間違いない。同じ年に発表された小栗風葉の『青春』の方が同時代には売れていたが、漱石などは『破戒』を高くかっている。『青春』が忘れられた作品であることを考えると、同時代に受け入れられることが、その作品の文学生命を保障するものではないことがよく分かる。本作は、今もある種のみずみずしさを保っている。

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     2019/01/13

    『三四郎』、本作、『門』で前期三部作と言われている。その中で、というよりも漱石の作品のなかで最も好きな作品。
    三十歳をすぎても、職につかず本家からもらう金で、好きなように暮らしている代助。代助は自分に対する自信のなさもあって、愛していた三千代を、友人の平岡に譲っていた。その二人が大阪暮らしを引き上げ東京に戻ってくる。三千代は身体をこわし、平岡へ職を失っていた…。
    今で言うところにニートのような代助が、真剣に人を愛することによって変貌していくのが見どころ。もう一つ面白いのは、代助と兄嫁の関係。漱石の兄嫁・登世への敬愛が影響しているような気がしならない。
    100年以上も前に発表された小説だが、古びないことに驚かされる。

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     2019/01/13

    第二次世界大戦終盤、ドイツの片田舎で、主人公のヨハンは郵便配達人として働いていた。一度は戦場に出たものの、左手を失ったためだ。彼が届ける郵便には、受け取りてが喜ぶものもあれば、戦死を伝える「黒い手紙」もある。孫の戦死を受け入れずに、ヨハンを孫だと思いこむ老女、不利な戦況でもナチスの勝利を信じ続ける人もいれば、ナチスに批判的な人もいる。やがてドイツは降伏し…。
    村の生活では戦争の直接的な影響が少ないように思えるが、ヨハンの左手も、戦死者も取り返せるものではない。戦争は“奪う”ことで成り立っていることを、淡々と示した小説である。

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     2019/01/13

    日本の文学史というか既成文壇に対する挑戦的なタイトルをつける傾向のある著者だが、本書も刺激的なタイトルとなっている。
    明治以降の日本語を文学などを通じて論じながら、英語(米語)が世界共通言語になりつつある現状のなかで、日本語や日本語教育のありかたについて考察している。
    売れて話題になったこと、上にも書いたようにタイトルが刺激的だったことなどが先行したため、著者の日本語への深い愛は理解されなかったのが残念だ。

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     2019/01/13

    本書は、極めて早い段階で、農薬や化学物質の危険性を訴えたもの。
    50年以上も前に刊行されたものなので、現代の科学的知識からすると誤りも見られるが、全体としてはその先見性は疑うべくもない。
    当初は化学薬品工業などからも攻撃をうけたものの、徐々にその内容が知られ、部数も伸び、著者の立場を支持する人は増えていった。
    書名は、昆虫や小動物などが農薬で激減し、それを餌とする鳥たちが春になっても鳴かないことを意味している。今から10年前に刊行された『ハチはなぜ大量死したのか』の原題『 Fruitless fall』(直訳だと、実りなき秋)は本書を意識しているが、最初の刊行から50年を経てもなお影響力を持つ本書の凄さを物語っている。
    20世紀後半に刊行された書物のなかでも、もっとも影響の大きかったものではないだろうか。

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