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白文鳥 さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/07/22

    ヴィヴァルディ四季を初めて聴いたのは、当時王者に君臨していたアーヨ盤ではなくマリナー盤だった。通奏低音以上の働きをしていたオルガンの音色が印象的だった。その後ヴォーン・ウィリアムズ作品集を買って気に入っていたが、そこでマリナー氏との付き合いは終わってしまった。アカデミー室内管弦楽団という和訳が原因だ。大編成の曲にそれはないだろうと頭ごなしに否定的に捉えていた気がする。ショルティと並んで聴かず嫌いの筆頭になってしまった。いつの間にか当方も60を過ぎ定年を迎え、気づくとマリナー氏は数年前に亡くなっていた。capriccioの在庫廉売セールを利用しアカデミーboxとシュトゥットガルトbox両方を購入。罪滅ぼしの気持ち半分で聴き始めると、いかに自分の考えていたことが了見違いで浅薄なものだったかが分かりました。ベートーヴェンやシューマンは期待通りの演奏で、これはむしろ想定内。心配していたチャイコフスキー、リヒャルト、ラフマニノフ、バルトークも言われなければ、マリナー指揮とは分からない模範的な演奏だ。興味が湧かない筈のオネゲル、ブリテンそしてガーシュインでさえ全く不満のないものでした。マリナー氏は実に多くのレーベルで録音していたと思うので、それを聴いていくのが老後の楽しみのひとつになっただけでも甲斐があったと言えるでしょう。

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     2021/07/22

    購入した理由は、当時猟奇的とか爆演などという形容をされたケーゲルに興味を抱いたことと、その死にまつわるエピソードが頭を離れなかったからだったような気がする。ベートーヴェン、極めて正統的解釈。第九のコーラスのドイツ語の発音が明晰で印象的だった。来日公演ライブでの田園は非常に個性的な第五楽章で有名だが、ここでは非常にオーソドックス。例のアルビノーニはチェンバロの音色が不気味で、一度真っ暗な部屋で大音量にして聴いたことがあったが、実に心に沁み入る演奏で、決してあのような漫画チックな形容句は浮かばなかった。映画のクレジットタイトルを観て分かったが、ここでの威風堂々は、フォレスト・ガンプの卒業式場面で流れていた演奏だ。ドイツ・レクイエムもコーラスが素晴らしい点で同曲の代表的名演だ。後に堅固なプラスチックケースは入ったSACDが出て、その解像度の高さ、特に7番などは別の演奏のように聴こえて感動したのだが、それでもこのboxの価値は高く手元に置いて愛聴している。

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     2021/07/22

    いったい何人のピアニストがこのアルバムに参加しているのだろうか?と思わせるようなリュビモフbox。7枚のアルバムに9人の大作曲家。枚数はベートーヴェンがいちばん多いのだが(と言っても2枚)、モーツァルトとシューベルトに魅了されたと言っても過言ではない。ウィーン古典派から新ウィーン学派、海を渡りアイヴズ、さらに時代を超越したサティとストラヴィンスキー。何年かしたら、全てを網羅したコンプリートboxが出るのだろうが、それまでの楽しみとしては十分だろう。引退宣言撤回のニュースはないのだろうか?

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     2021/07/22

    発売直後一度聴いて、後は所謂お蔵入りになっていました。当時は世評に流されやすい浅薄な若造だったせいでしょう。ショルティのアルバムは、ことごとくお蔵入り。売却しなかったのは、名古屋からわざわざ大阪フェスティバルホールまでマーラー5番を聴きに行き、痛く感動した体験があったからでしょうか。お詫びの意味を込め最近よく聴いているのがこのブラームス。弦楽器主体と言っていいぐらい落ち着いたヨーロッパ風サウンドですね。ブラインドテストをやったら、何人がショルティ&シカゴSOだと答えられるでしょう。1番の序奏部のきめ細やかさと第4楽章の風格。2番は全集中の白眉。第1楽章第2主題のチェロの美しさ。お世辞にもかっこいいとは言えないあの指揮姿があったせいではないにしろ、ショルティには長年悪い思いをさせてしまった。63歳を目前にショルティ三昧の日々です。

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     2021/07/22

    ニューヨーク・フィルを去ったバーンスタインが
    ヨーロッパに活動拠点を移し、髭を蓄えたりして、やがてDG専属になったニュースが届いた多忙多感な高校時代を思い出すアルバム。boxからレコードを取り出すときの一瞬の緊張感まで思い出した。あのレコードの音は深々としてウィーン・フィルらしさとバーンスタインらしさが見事に融合した印象を受けた気がする。その後のCD化によって、緊張感なく音楽を聴けるようになったが、レコード時代にあった大事な何かを失ったような気もした。オーディオに関するメカニズムには疎く、ハイレゾと言われても、?となる老人なのですが、今回便利だということでクーベリックのマーラーに続いてブルーレイオーディオ目当てで購入したのですが、その音質の良さ、レコードが蘇ったのかと思いました。古いダイヤトーンとタンノイの小型が急に大活躍をしてくれるようになり、嬉しい限りです。

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     2021/07/22

    エドワルド・セーロフ指揮によるチャイコフスキー三大交響曲。20年以上前だったと記憶するが、Amadisという廉価レーベルから出ていた「展覧会の絵」が遅めのテンポを基調とした興味深い演奏だったので、その後注目していたのだが、これといったアルバムは出なかった。あったと思ったら、ユーリ・セーロフという別人だった。そんな中偶然目にしたのが当盤。しかもメジャーな勝負曲。手兵ヴォルゴグラード・フィルの健闘もあり正統派路線のチャイコフスキーです。マイナーレーベルに
    ひっそりと咲いた大輪の花です。補足します。Amadisのアルバムはカップリングの「禿山の一夜」やホヴァンシチーナからの抜粋も名演です。

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     2021/07/22

    今年もまた7月末がやってきた。バルビローリとセルが亡くなって51年が過ぎた。大阪万博の年、小学6年生だった私はクラシック音楽を聴き始め3年が経過したばかりの生意気盛り。ベートーヴェンの弦楽四重奏の世界に足を踏み入れる前に、当時ブームになり出したマーラーにのめり込んでいました。来日して「巨人」をやるはずだったバルビローリが急逝したニュースは子供心にもショックなものでした。親に頼んで9番のLPを買ってもらい、スクラッチノイズの箇所をすべて覚えるほど聴き込みました。さて当盤ですが、シュトゥットガルト盤程でないにしてもBPOのアンサンブルにいくつも綻びが散見されます。録音はモノ。当時日本に紹介されていたBPOのレコードは、9割以上がカラヤン指揮の完全なるスタジオ録音。納得のいくテイクまで何度も修正を重ねたもの。まあカラヤンに限らず、レコードとはそういうモノでした。ですが、聴き手に伝わってくる芸術的な情報量という点では、圧倒的大差でバルビローリに軍配が上がります。第一楽章が始まり数分も経てばモノラル録音ということを忘れて、フィルハーモニーの客席にいるひとりになっている気がします。最終楽章のコーラスが終わりコーダに向かう頃には、毎回自然と胸が熱くなっています。何度聴いたか分かりませんが、毎回こんな思いにさせてくれるアルバムはありません。私もあと何年生きられるか分かりませんが、バルビローリ&BPOの音源が1つでも多く見つかることを切に願います。今年も当盤で偲ぶとしましょう。

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     2021/07/20

    没後25年に合わせるかのように各社からクーベリックboxが揃い踏みしているが、やはり専属だったDG boxが、そのスケールから言っても群を抜いている。何より注目したいのが、バイエルン放送交響楽団とのベートーヴェン7番、そう、あの旧盤も収録されていることだ。勿論、ウィーンpoとの例の特異な全集用の録音も、ウィーン特有のまろやかな響きが素晴らしいのだが、バイエルン盤は1975年来日時のあの興奮を彷彿とさせるものがあるからだ。後年のより円熟し充実したモーツァルト、シューマン、ブルックナー、そしてジークフリート牧歌が収録されたCBS盤は完成度の高い名盤。ライブを集めたオルフェオ盤も聴く頻度は高い。また最近出たマーキュリーboxやデッカboxも早く買わなきゃと焦っている今日この頃です。

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     2021/07/19

    ブルーレイ・オーディオのおかげで、休日は朝スイッチオンで「巨人」の序奏が始まり、昼を過ぎた頃、大好きな3番の第5、第6楽章をじっくり聴き、夕闇が迫る頃、第9番から第10番へ。こんな暮らしができるようになるとは、マーラーを聴き始めた頃には想像すらできなかった。しかも演奏は、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団。70年代来日した折の、ベト7のホルンの響きとアンコールでのスラブ舞曲ハ長調の躍動感に感動して以来、大ファンです。当時、レコ芸等で評価がそれほど高くなかったのを不思議に思っていたものです。

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     2021/07/18

    英国マイナーレーベルの雄トッカータにひっそりと咲いたひとつの大輪。何故このレーベルから?と疑問に思う気持ちは、聴いて直ぐに消え去りました。死の2年前、80にならんとする、血筋的にこの人しかいないと言えるスークの年齢からくる技巧的な衰えは、正直気になりませんでした。そもそも技巧という言葉が存在しないかのような印象さえ持ちました。活動の場を移して長い歳月が経つアシュケナージのピアノ伴奏も、まるで長年スークの伴奏者であったかのように寄り添って見事なものでした。こういうサプライズアルバムをこのレーベルには今後も期待したいと思います。

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     2021/07/18

    クルレンツィス、って誰?と思いながら、ラモーは好きな作曲家なので演奏者は関係なく購入した記憶があります。ミンコフスキと同じような構成のアルバムですが、初めて聴いたときの衝撃はかなりのものでした。テンポ、リズム、何よりも音楽の流れが生きている。朝の出勤準備のBGMで重宝していた時期がありました。退職した今は少し聴く機会が減りましたが、すべてのアルバムが注目盤という期待を裏切らないクルレンツィス初期の名盤です。

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     2021/07/18

    梅雨明けした盛夏の午後、マルコム・アーノルドの曲を聴くのが習慣になって10年余り。昨年に続いてのコロナ禍の夏。気持ちを高めるために、彼の映画音楽アルバムに決めました。全曲魅力的な曲かというと、正直首を縦に振れないのですが、第六の幸福をもたらす宿(英語のタイトルは「六番目の幸福」)は30年以上前初めて出会って以来のマイフェイバリット。交響曲でいうと2番、5番、8番。管弦楽曲ならピータールー序曲やスコットランド舞曲路線の私のような一般向けの一曲なのです。私より10歳年上のヒコックスが亡くなって13年が経とうとしています。彼のboxは期待しても無理かなぁ。

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     2021/07/16

    1977年来日の折、名古屋から大阪までマーラー5番を聴きに行きました。第二楽章のチェロのユニゾンの最弱音に痺れ、第五楽章の圧倒的大団円に熱狂したのが昨日のよう。が、それを最後にショルティは遠い存在になってしまいました。その後二十代に入ると、評論家の批評や世評を鵜呑みにするようになり、ショルティは遠い存在になってしまいました。ブルックナー=精神性という図式が王道のわが国では、ショルティのブルックナーなど問題外と評されていました。私も歳を重ね、定年退職し、音楽に浸れる時間が増えたのと、追い討ちをかけるようなコロナ禍。棚の飾りになっていたショルティのブルックナーboxを、今までのお詫びのつもりで聴き始めました。外面的とか機械的などと評された当盤ですが、とてもそんな印象は受けませんでした。ブルックナーはこうでなければならない、というある意味排他的な論評を打消すパワーがショルティのブルックナーにはあります。若い世代の例えはバローのような独善的解釈するよりはずっと普遍的な演奏です。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/07/11

    やっと全曲聴き終えました。DCHでもお馴染みの演奏ばかり。既に村井氏はじめ諸氏が述べられている通り、他の選択肢も十分考えられるわけですが、世界に冠たるBPOが今、世に問うマーラーという点で高く評価できます。いちばんの注目は何と言ってもペトレンコの6番。常任指揮者投票直前のコンサートキャンセルを思い出しました。代役ハーディングも切れ味鋭い名演でしたが、ここでのペトレンコの解釈は、既存の誰とも異なるまさに21世紀のマーラー像。今後、ロト、クルレンツィス、マケラが同様の流れを作っていくのでは。誤解を恐れず言えば、バルビローリとカルロス・クライバーの音楽性が化学反応を起こした感があります。ネルソンスの復活は遅めのテンポを基本とするも全曲に渡り緊張感溢れる演奏で、第一楽章の低弦の出だしから、フィナーレのコーダまで一気に聴き入ってしまう名演。バーミンガム来日の折にも振っていた定評のあるラトルの7番はここでも快演。BPOのトップ奏者達の名技も光ります。安全運転的な印象を受けるドゥダメルやネゼ=セガンも、実は贅沢な注文。ハイティンクの9番は何種類目になるのだろうか。遅いテンポにも関わらず惹きつけられてしまいます。大地の歌がないのは何故?珍しく譜面を見ていたアバドの大地の歌をアルバムに残して欲しかったのと、10番はハーディングで全曲聴きたかったですね。また10年もすれば、BPOマーラー全集part2が出ることを期待しつつ、今日はこの辺で。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/07/11

    定年退職、コロナ禍と在宅時間が増えたのを利用して、部屋の置物になっていたアルバムを聴く機会が増えました。バーンスタインの当盤を購入する際、小学6年生だった大阪万博の年、猛勉強して東大に入るからバーンスタインという人が指揮したマーラーという作曲家の交響曲全集(確か3万円)を買ってくれ、と親にせがんだことを思い出しました。高過ぎるし、マーラーなんて知らないという理由で、S・イッセルシュテットのベートーヴェン全集(確か1万円)に化けました。そして当然ながら東大も。DGが得意のBlu-rayオーディオ付きのboxを出してくれるまで、いや、たとえ出してくれたとしても、当盤の価値は変わらないですね。LP時代3度手間がかかった2番、3番といった大曲が、1度スタートを押すだけでフィナーレまで誘ってくれる。あの大好きな3番が一気に聴ける日が来るとは。長生きしてみるものです。LP針音や傷のノイズ、盤を裏返したり取り替えたりしたのも、それはそれで良い思い出なのですが。何よりも上昇曲線を描いている真っ最中のバーンスタインという芸術家の全てが注ぎ込まれた当盤の価値は、何事にも換え難いものです。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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