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tasuke さんのレビュー一覧 

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     2019/04/27

    クイーンはライブ向けのバンドではありません。ジャムやインタープレイに特質があるわけではないし、優秀なソロ・プレイヤーがいるわけでもないです。音の積み上げと曲想の多彩さが彼らの特質で、これはスタジオ・ミュージシャンに向いた制作方針です。同じような作りこみをするバンドがボストンですが、ボストンのライブは実はすっかすかです。(だから未だ公式ライブがない。)イエスのように完璧なスタジオ録音の再現をするのでもなく、彼らはどうしてライブで支持を集めるバンドになれたのか。これはフレディのパフォーマンスとブライアンのギター中心にアレンジをつくり直しているのです。だからライブで、彼らはシンプルなロックンロールを演奏する体育系のバンドに変形します。逆に考えると個々の曲の基礎ができていなければ、この芸当は無理です。ビートルズの曲は誰が演奏したってビートルズだと言われますが、クイーンにも似た曲の地力があります。さまざまなライブ音源が今ではあります。でも彼らが本当に輝いていた70年代の実況録音盤は別格だと思います。ほとんどオーバーダブもありません。丸ごとクイーンに向き合える時間は至福です。

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     2019/04/27

    クイーンは、レッド・ツェッペリンやディープ・パープルとは違う世代のハードロックという印象が強いです。しかし、この盤がリリースされたのは71年で、時代がそれほど違うわけではありません。決定的に違っていたのはファン層で、いわゆるブルーズを基本にしたハードロックには不感症だったファンを彼らは取り込みました。わが国で洋楽を一般的存在にしたのは、ビートルズでもパープルでもなく、クイーンだったとわたしは感じています。従来のロックに共感することのなかった若い層、ファッションやコミックに親しむティーンエイジャーを彼らはターゲットにしていきました。彼らのドキュメンタリーを見るとわかりますが、英国ではただのマイナー・バンドだったようです。この音とルックスを最初に気づいて支持したのが日本だったことはよく知られています。クイーンは、今までロックなんて聴かない人に向けてエンターテインメントを開始したのです。ジミ・ヘンドリックスのような重い音の上に、格調高いコーラスと物語をのせるスタイルはとても新しいし、わかりやすい。逆に英国のユーザーは、この新しさに気づけずにいたのでしょう。でも、これはよくできたデモ音源だとも思います。おそらくジョン・アンソニーとロイ・トーマス・ベイカーは、スタジオと録音技師のブッキングをやったのみ。彼らはレーベルの助けも借りずに、ブライアン・メイの知識だけでこの録音をやってのけたはずです。

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     2019/04/24

    「オペラ座の夜」でピークを極めた彼らが、またまた短時間でピーク越えをやってのけた印象です。わたしは当時とても驚きました。この人たちの限界点はどこになるのかと空恐ろしくさえありました。彼らの世俗的卑しさに焦点をあてたような構成で、「バイシクル・レース」のコンセプトやビジュアルは、とても下品です。ブライアンがヘンドリックスの「エレクトリック・レディランド」のビジュアルを真似たのかもしれませんが……。わたしが好きなのが、カントリー丸出し田舎ハードの「ファット・ボトムド・ガール」です。この曲の野太いベースや、どかどかドラムズには意味もなく凶暴な気持ちになります。ちなみに「ジャズ」は、洗練されたという意味でなく、混雑しているという意味合いのタイトルだと思います。わたしは、クイーン流幕の内弁当、しかも松・竹・梅の「梅」だと思います。

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     2019/04/24

    ブライアン・メイにとってのアイドルはヘンドリックス。初期の彼らのアルバムには、シンセサイザー、コンピューターを使っていないというクレジットがありました。理系であるブライアンが決定したと考えて差し支えないでしょう。なぜならヘンドリックスがそれらを使わず、オーケストラに匹敵する音作りをしていたからです。「ブライトン・ロック」は、ブライアン流ヘンドリックスの再現です。わたしは当時中学生で、文化祭のレコード・コンサートで、1時間に一度はこの曲がかかる、というとんでもないことになっていました。そして寺内タケシをブライアンも聞いていた、という証拠でもあります。
    わが国では「キラー・クイーン」もとんでもないことになりました。この曲が爆発的に受けていた日本にクイーン本人たちが現れ、英国でマイナーな自分たちを日本人が熱狂的に受け入れたことに驚き、感動していました。「心臓発作」というタイトルでありますが、本当に心臓を射抜かれたのは日本人だけだったというわけです。

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     2019/04/24

    前作「ホット・スペース」に収められた「ライフ・イズ・リアル」で、フレディ・マーキュリーのエンターテイメントに関するポリシーは一度壊れました。言うまでもなく、ジョン・レノン殺害事件が影を落としたわけです。そこから立ち上がって制作したのがこのアルバムで、フレディは自分の出自、嗜好を脚色なく提示するようになりました。「プレイ・ザ・ゲーム」を改作した「イッツ・ア・ハード・ライフ」に考え方が表れていますが、人生はハードでタフでも生きていかなければならないというものです。また、このアルバムから、ほとんどフレディがボーカルに固定されました。メンバーが、フレディ中心主義で行く、という再確認をしたものと思われます。彼らのターニング・ポイントになる作でありながら、当時のわが国のメディアは冷たいものでした。クイーンのファンは、この作でファンを続けるかどうか、問われた気がします。

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     2019/04/24

    夜はオペラで観劇、昼は競馬というのが大英帝国の上流階級。それにしては競馬に関する曲はひとつも出てきません。ロイ・トーマス・ベイカーに代わり彼ら自身がプロデュースを行っていて、つまりたった一作で制作作業のノウハウを会得してしまったわけです。派手な前作の続編という捉えられ方をしたせいか、地味な扱いを受けている作でもあります。「ボヘミアン・ラプソデイ」に比較できるのは「サムバディ・トゥ・ラブ」。誰も愛せない、愛したことがないという男が主人公で、これはひょっとすると「ラプソディ」主人公の後日譚なのかも知れないです。これだけ独自なストーリーを書けるフレディは、ほとんど読書なんかしなかったとか。彼にインスピレーションを与えていたのは何だったのでしょうか。あと「タイ・ユア・マザー・ダウン」は、彼ららしいハードロック。日本でのセカンド・シングル決定のとき、ラジオ番組でこの曲とほかの曲とを流して、電話投票で決定したことを覚えています。

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     2019/04/24

    わたしは、このセカンド作こそ実質的なデビューであり、自己紹介をテーマにしたアルバムであると思っています。彼らの特質は、貴族的な気高さと俗世間の卑しさが同居したところにあるのではないでしょうか。

    このアルバムの旧A面は、ホワイト・サイドで彼らの気高さを、旧B面はブラック・サイドで邪悪な一面を表現しています。特に「オウガ・バトル」からの畳みかけは圧巻。彼らは多彩な曲が書けるばかりに、様々なタイプの曲がごろごろしていることが多いんです。クイーン全史の中で最も統一感があるのが、このブラック・サイドでしょう。

    実は「オウガ・バトル」は、デビュー時から演奏されていた曲でした。彼らのBBC録音に入っています。つまり、デビュー時から温めていたコンセプトを具現したのが、このブラック・サイドというわけです。わたしは、このアルバムから彼らに入りました。実に幸運だったと思います。クイーンとは何か、という問いかけに最も的確にこたえるのがこの作です。

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     2019/04/24

    10CCの「パリの一夜」からアイデアをとっていることは、かなり前からコアなファンの間で議論されていました。10CCでは組曲形式だったものが、アルバム単位に拡大され、しかも次作「デイ・アット・ザ・レース」に曲がつながるというギミックもあります。
    「ボヘミアン・ラプソディ」は、ひょんなことから人殺しをしてしまった男の独白です。男は、これが現実なのか、夢なのかとつぶやきながら母に許しを請うわけですが、最後のハードロック部分は、男の立ち位置が逆転し、俺に唾を吐きかけるがいい、と逆切れします。この異質なパートをつないだことがこの曲の肝だと思っています。手に汗握らずにいられません。
    「ユー・マイ・ベスト・フレンド」では、ドシャドシャしたドラミングに違和感を覚えませんか。ロジャー・テイラーのドラムズは、常にこうでこのいなたい叩き方が初期のクイーンの特徴でもあります。これがあるから、どんな曲でもクイーンだと識別できる個性になっています。
    貴族的であり、下品である、という彼らの二極が味わえます。素晴らしいモノリスです。

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     2017/09/18

    大ヒットとなった「原子心母」のあと、廉価版として発売されたオムニバス。LP未収録だった「アーノルド・レーン」「シー・エミリー・プレイ」を中心とした初期拾遺作品群です。彼らは初期の作品とシド・バレットに特別な思い入れがあり、のちに「ナイス・ペア」というファーストとセカンドのカップリング盤を発売したこともありました。言わばデビュー時の立ち位置を常に確認しているグループでもありました。

    シド・バレット在籍時の特徴は「陽気な狂気」です。また「星空のドライブ」のような暴力衝動も後日のフロイドには望めない要素です。この曲からは、当時の演奏力で可能なかぎり、既存の音楽でないものをつくろうという熱気が伝わってきます。「シー・エミリー・プレイ」のポップさは、今聞いても天才だと思いますね。あまり指摘されない彼らの要素として、ユーモアがあります。「原子心母」のB面ぐらいまで彼らは必ず「おふざけ」を入れるグループでした。(以後シリアス路線一筋になってしまいますが…。)バレットがギルモアに交代しての変化は、ドラマティックになり、叙情性あるギターが出てくることです。でも、このオムニバスでは、その片鱗程度しかわからない変化でしょう。

    貴重なドキュメントで、他のフロイドの有名作品を聴いた後がふさわしいかもしれません。

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     2017/09/18

    ルーツとしてのR&Bに敬意を払いつつ、「ベガーズ・バンケット」の頃から彼らは音楽にとても独自なアプローチをするようになったと思います。その完成形がこのアルバム。ストーンズの「型」が定着したと思っています。彼らの演奏は技術を聞かせようとか、スマートになろうとか全く考えていません。どちらかと言えば演奏者のエゴを否定し、声と演奏の積み上げを塊のように組織して「ノリ」をつくりだす手法です。いわゆるポピュラー音楽の洗練とも無縁で、武骨で野蛮なまま、がちゃがちゃっとした感触を聴かせる音楽です。

    アレンジがまた独特というか、ノリが生まれるまでピアノだろうがサックスだろうがぶつけられるだけぶつけてきます。(だからミック・テイラーは耐えられなかったとも考えられます。)どう聴いてもスタジオ・ライブに聴こえるこのアルバム。制作過程はメンバー個々の演奏を積み上げ積み上げしていったようで、つくづく不思議な音づくりをする人たちです。

    1.Rocks Off から5.Tumbling Dice あたりまでが、その魔術的ノリにユーザーを惹き入れる部分です。わたしが好きなのが12.Ventilator Blues からの流れ。ほとんどワンフレーズの繰り返しだけの曲が盛り上がること盛り上がること。そして14.Let It Loose 、17.Shine A Light と疲労感あるバラードを重ねてきます。がちゃがちゃっとした感触が整理されて、美しさを感じさせるのがこの部分です。ミック・テイラーのギターはここで活きてくるんですね。いっしょに滅びていこう。でもしっかり前を向いて。そんな感じでしょうか。ストーンズのカタルシスに比較できるバンドをちょっと思いつきません。クリームでは重すぎるし、トラフィックでは綺麗すぎるし。18.Soul Survivor まで来ると終わってしまうのが名残惜しくなってくるアルバムです。

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     2017/07/24

    これはとんでもないアルバムで、言語による理解を拒否する圧倒的迫力に満ちています。2.Cowboy Movie というワンフレーズをただ繰り返すだけの曲があります。野太いベースと左右のギターが好き勝手に舞う中を、クロスビーが感覚的に歌を押し出していくのです。最初に音の迫力に突き上げられ、最後までどんどん惹きこまれていきます。曲が終わった後、ふとワンフレーズだけなんじゃないか、と気づきますが、その驚愕と言いましたら。

    ジャンルを申し上げれば別格の位置にあります。時代もあまり感じさせません。70年代に聴こうが、21世紀に聴こうがきわめて特異な感触を与えると思います。CSNから聴き進むと特にわかりにくいかも知れません。でも音の優しさと深みは特別で何度も何度も繰り返したくなります。歌詞がないスキャットの曲も多いんです。彼の声の透明感に打ちのめされて歌詞がないことさえ気になりません。

    参加しているのはジェファーソン・エアプレーンやらジェリー・ガルシアやら、ジョニ・ミッチェルやらグレッグ・ローリーやら。みんなクロスビーの新しいアルバムに参加したかったんでしょう。わたしはどの曲で誰が弾いているかまで判らないのですが、ジャック・キャサディのベースだけは判ります。このアルバムの成功の影の立役者ではないかと思います。最後にわたしなりに言語的解釈を試みますと、タイトルは「言語による意味づけを要さない」の意味ではないかと考えています。名前など理解の足しにならない、と読むのではないかと。

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     2017/07/14

    トニー・ケイがリーダーではありません。曲も演奏もギターのブライアン・パリッシュが率いるブルーズ・ロックのグループ。彼の歪んだギター・ソロや、はね回るベースは実にカッコよいです。イエスの前座として演奏されたステージをライブ録音されたもので、ずっとプログレッシヴ・ロックとして扱われてしまっているところが、バジャーの泣き所です。(プログレッシヴ・ロックのファンはブルーズが苦手ですから…)イエスの出発は、ブルーズを基本にすえたヘビーロックでした。イエスのイノヴェーションに耐え切れなくなって脱退したのがトニー・ケイですから、彼がヘビーロックの尻尾を引きずっているのは当然です。パリッシュとの相性もよかったでしょう。ゆえに、のちのディテクティヴ加入があるんだと思うわけです。

    英国グループらしく湿り気もたっぷりあります。逆にブルーズ・ロックのファンでこのグループを聞いていらっしゃらない方におすすめです。

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     2017/06/17

    フリーは活動期間が短かったため、ライブ音源をそれほど残していません。実にライブ向きのグループだったので残念なことです。

    マスターテープの多くが失われ、相当数がポール・コゾフの保管していたエアチェックのリールから復元されたものです。デビュー直後に出演した68年のWaiting on Youは、BBキングの曲。3.I’m a Moverから6.Broad Daylightまでが69年の「トンズ・オブ・ソブズ」発表直後の出演。ここらへんまでは、演奏に勢いがあり若いグループだったことがよくわかる名演であります。7.Woman (69年12月)は、コゾフのギターが冴えておりますが、同時に演奏されていたMr.Bigのテープが使い物にならなかったとのことで、とても残念です。13.Be My Friend (71年)以下はデモテープ並みの出来栄えです。

    DISC2のライブは、70年1月(1.The Hunterから4.Remember)、70年7月(5.Fire And Waterから11.All Right Now)の2公演。ラジオのリスナーが個人的に録音していたものなのでしょう。音質は悪いです。しかし、「フリー・ライブ」の同年の演奏であり、なかなか白熱しております。全体としてコアなユーザー、音源マニア向けです。

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     2017/06/06

    クリームの商品が「即興」であったように、初期のピンク・フロイドの商品は「実験」であったと思っています。このアルバムに実験色はほとんどなく、とてもシンプルかつエモーショナル。曖昧なところを極力排除した制作に感じます。歌詞を聴いていて感じるのが、テーマにしている動物たちとの距離感です。「I」という単語はあまり出てこなくて、たんたんと事象を積み上げている、えらく客観的な歌詞だと思います。よく言われる階層批判というより、犬にもブタにも羊にも、可哀想=同情すべき事情があると歌われているような気がしています。一方で実験を捨てた今作は、あいも変わらず神秘や幻想を求める一部の人には評判が悪かったのでした。

    ブタは醜いし、犬は卑屈だし、羊は臆病である。これらはおそらくロジャー・ウォーターズの内面をそれぞれ表現してるんじゃないかと。中でも 2. Dogsが判りやすくて、生き抜くうえでの無力感、孤独感を恐れずに襲い掛かれ、クレージーになれ、と言われている気がします。現実との違和感を表明していた過去から、現在のリスナーをいかに説得するか、という方法に変わったと思うんです。それをサウンドでしっかり裏付けているのはギルモアのギター。深読みしようのない演奏で、とても情感が入っています。

    批判して終わり、のアルバムではありません。それだけでしたら、ここまでリスナーをつかめない。 5. Pigs On The Wing の歌詞が象徴的で、出だしと正反対のことが歌われます。僕は君を気にかけているし、君が僕を同じように思っていることを知っている。生きづらさを感じながら、それでも生き抜くにはそれしかない。かつてなく確信的に締めくくられるラストには勇気づけられます。

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     2017/05/29

    ロック界で五指に入るベーシストと五指に入るドラマーが同居していたのがフー。彼らが同時代の英国バンドの中で最も早くR&B離れをしてしまったことを物語ります。でもエントウィッスルとムーンは、もともとR&Bに影響を受けていなかったのではないでしょうか。それぐらい独自性ある演奏です。この盤は、「マイ・ジェネレイション」とこのアルバムの間に制作されたEPも含んでいます。そちらではビーチボーイズ顔負けのアカペラを聴かせたりします。懐の深いバンドだなあ、と。

    6 Cobwebs And Strange はキース・ムーンの破壊的ドラミングが全て。これを聴いて彼のルーツがブルーズではなく、ブラスバンドだという確信を持ちました。明るさ、ポップさの中に破壊衝動を感じさせるフーの根幹は、ムーンとエントウィッスルだと思います。10 A Quick One, While He’s Away は、アビーロードB面のようなつくりで、夫がいない間の妻の情事の様子を(主人公を変えながら)歌いつないでいきます。物語をつくらせたらキンクスが上、という声もありますけれど、やっぱりこうした曲は彼らのお株です。

    アディショナル・トラックを入れて全部で1時間近く。最後の「威風堂々」まで来ると肩で息をしたくなるほどぎっしり中身が詰まっています。

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