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クラシカ さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/05/16

    第1ヴァイオリンのセーケイがバルトークと親交が篤かったことからも、決定盤のひとつとされているハンガリー四重奏団盤。しかしこの演奏を特異なものとしている要素は、作曲者の薫陶や深い共感とは別なところにもある気がします。前衛的な難曲という見地から、この曲を取り上げる四重奏団は少なくありませんが、どの演奏にもおしなべて感じられるような、「難曲に挑戦するぞ」というチャレンジ精神や、「どうだ、こんなに難しい曲を見事に演奏してみせただろう?」という気負いが、ハンガリー盤からは一切感じられないのです。あるのはただバルトークという人物の内面をどう再現するかという真摯な問いのみ。

    技術的により完璧な演奏は他にいくつもあるでしょう。しかしこれほどに真摯なスタンスで臨んだ演奏は他に無いし、今後も現れるとは思えません。繰り返しこの曲を味わうなら、この盤に勝るものは無いとさえ思えてきます。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/11/24

    ルネサンスの空気を感じる演奏で、静かな部屋で聴いていると、時空を超えて400年前にタイムスリップしているような気分になります。サヴァール自身がガンバ奏者であるためか、通奏低音がたいへんに充実していて、音楽が盤石。声楽にはひなびた味わいがあって、とくにサヴァールの奥方フィゲーラス(2011年死去)の味わいある歌声が聴けるのもこの演奏の旨味。サヴァールの音楽からはいつも、聴衆との距離の近さというか、隔たりのなさを感じます。ただ、その指向が厳粛な宗教大作であるこの曲に見合っているか否か、というのは難しいところではあると思います。

    もしかしたら万人向けの演奏ではないかもしれないのですが、個人的にはとても惹かれます。好き嫌いで言えば1、2を争うほど好きな演奏です。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/11/23

    後期ルネサンスと前期バロックの様式をあわせもつこの曲の演奏には、やはりルネサンス寄りの演奏とバロック寄りの演奏とが存在します。ふたつの要素のブレンド比率によって、演奏はさまざまな性格になり得ますが、このパロット盤はルネサンス寄りの演奏といえそうです。当時の慣例に従い、曲間にアンティフォナ(グレゴリオ聖歌)やほかの作曲家による器楽ソナタを挿入しているタイプで、曲順が一般的なものと入れ替えられている部分もあります。その姿勢が示しているとおり、典礼的な印象が強い演奏です。

    冒頭から色調が暗く、文字どおり【晩課】であることを意識させます。当時の、夕暮れから夜のはじめの教会にゆらめく蝋燭の灯が見えるようで、もしそこまで考えてこのトーンを表現しているのだとすれば凄いことだと思います。無垢な美しさが光る演奏で、とくに独唱陣はすばらしく、ソプラノのカークビーの美声が味わえるのもこの演奏の強味でしょう。

    地味とも感じられる演奏なので、初めてこの曲に触れる方にはあまりオススメしません。この曲にある程度親しみ、何種類かの演奏に触れたことのある方にこそ聴いていただきたい演奏です。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/10/16

    98年3月の来日公演時のライヴ録音。テレビ放映されたそうですが、残念ながら当時は気付かずスルーしていました。公演そのもの、および放映された映像ではなく、あくまでこのCDに対してのレビューとなります。

    ブリュッヘン/18世紀オーケストラの数々のモーツァルト演奏と同様、時代楽器を使っていながら非常に劇的で、哀感のある美しい演奏です。「モーツァルトは時代楽器で聴きたいけれど、時代楽器のレクイエムはどうも迫力不足で・・・」と感じている方に特にオススメ。「死者のためのミサ曲」とはいいながら、この曲は単に儀式的なものではなく、死を間近に控えたモーツァルトの最後の慟哭であったのだ、ということを如実に感じさせてくれます。4人のソリストも、オペラティックに走ることなく「合唱のなかでのソロ」を意識しているようで、この曲にはとても好もしく思います。「コンフターティス」の血を吐きのたうつような表現はとくに見事で、次の「ラクリモサ」へと続く流れには鳥肌が立ちました。曲の合間に典礼用のグレゴリオ聖歌が挿入されるというのが珍しいところで、これはライヴでは効果的だったと思いますが、CDとして見たときは好みが分かれる部分かもしれません。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/10/09

    2曲とも古楽奏法を部分的に取り入れたモダン楽器による演奏。第27番が、同曲中ベストに推したいくらいの大変な名演です。通常この組み合わせ(20番&27番)であれば、20番を先に収録するCDが多いのに対し、あえて27番を先に持ってきた理由もわかる気がします。


    アバドの指揮ぶりはとても老練で、若いメンバーで構成されたモーツァルト管弦楽団を細かいところまでコントロールしています。よく聴くと、細部の表情などかなりこだわっている様子がうかがえるのに、音楽の流れのうえで作為的に感じられないというのは、アバドの人徳でしょうか、すばらしいことだと思います。少し速めのテンポですがことさらに「速い」と感じることはなく、音楽が自然に呼吸しているという印象。ピリスの控え目で虚飾のない美しいピアノがオーケストラに乗り、じつに自然なかたちで音楽を紡いでゆきます。指揮者もピアニストも「どちらが主役」ということのない、こういうものが本当の名演奏というものではないでしょうか。


    第20番も基本的なスタイルは同じ。劇的な身振りは抑えつつ、この曲に込められている室内楽的な美しさにスポットが当たっています。個人的にはとても好きな演奏ですが、曲自体が劇的な反動で、抑制的で物足りない印象を受ける方が多いかもしれません。この曲に関しては、劇的な効果を狙って成功している数多くの名盤がひしめいているので、他の演奏を取る方も少なくないでしょう。しかしこれがアバドとピリスというアーティストが到達した境地であることを思えば、少なからぬ価値をもつ演奏であることは確かです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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