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馬羅 さんのレビュー一覧 

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/11

    長い残響ながら、重苦しくならず、実に明るく晴朗な響きが美しいです。ブルックナーらしいゴツゴツ感はあまりなく、旋律線が流れるように謳われ、あたかも若いジュリーニといった感じです。9番の4楽章は、どう頑張ってもブルックナーの断章による幻想曲の域を出ませんが、力みや押し付けがましさのない爽やかな演奏で、拒否感なく素直に聴き通せました。次は、3番やテ・デウムを聴いてみたいです。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/11

    これは大変な拾い物です。小編成ながら、重厚さと軽やかさが絶妙のバランスで融合し、とても聴き応えがあります。しかも、前時代の大指揮者のようなスローテンポで実にノスタルジックに曲が進みます。温故知新と言うか、胸の奥に忘れていたものを取り戻したような気分です。同時に購入した、ケント=ナガノ盤よりも断然よかったです。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/07

    同時にリリースされたSACDの中で、テープのドロップアウトやレベル変動などの不利があるにもかかわらず、音の激変振りに一番衝撃を受けた盤です。特に、強奏時の硬質感がなく、高音の輝きや音の拡がりが増しているのは凄いです。CDでは、暴走気味だった、グランカッサやトロンボーンも自然な空気感でバランスしています。なによりも驚いたのは、「ファランドール」がエソテリックのSACDの音に近づいたことです。エソテリック盤も仏EMI渾身のマスタリングで激変しましたが、両者ともより生の音に近づいたことの証明といえるでしょう。今回、改めてオーディオの魔力を実感しました。できれば、7つ星を付けたいです。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/07

    当時、TVとFMで聴いて、エアチェックしたテープ(ソニーの安い3ヘッドオープンリールデッキ)で繰り返し聴いたせいか、同時発売のベト4やクリュイタンスはCDの音から激変したのに、これはむしろ記憶の中に残っている音のイメージに近づいた印象で意外でした。確かに、グランカッサの空気感など放送では伝わらなかった部分は改善されましたが、それで、演奏に対する評価は変わっていません。初めて聴いた時から受けた、あの枯れ木のようなムラヴィンスキーの指揮姿と同じで地味で静謐な演奏という印象はより一層深まったと言えます。5/3の本国での録音のように、(UNO氏が家が揺れると表現した)鬼面人を驚かすサウンドは一切なく、ひたすら楽譜を深く読み込んで沈潜していくようです。コーダでCDでは、突然音量が上がったように感じた部分も、SACDでは自然にそれまで溜め込んだエネルギーを一気に開放していることが分かります。しかし、それが曲の本質ではないという訴えが強く心に圧し掛かってきます。当日の聴衆には失礼ですが、相変わらずの品のないブラボーと拍手は今回思い切ってカットしてくれた方が演奏の余韻をしっかり味わえたような気がします。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/07

    4/28の本国での録音に比べて、ホールの残響が少ない分、細部の音が鮮明で音楽の構造が良く分かる反面、ティンパニが突出しがちで、トゥッティのヴォリューム感が乏しくて、いつも2枚を聴いて頭の中で理想の状態を合成補完していました。今回のSACDは、びっくりする程弦のふくよかさが増し、残響が美しく、ティンパニもバランスよく溶け込んでいます。おかげで、やっと1枚で満足できるようになって安心です。アンコールの「ババヤガー」は、音も演奏も生で聴いたゲルギエフを遥かに上回り最高です。ショスタコの欄でも書いだけど、ベト4はCDとの音の違いにおどろかされましたが、「ババヤガー」は学生の時FMエアチェックして繰り返し聞いた音のイメージとそれ程変化はなく、当時の放送もけっこう音が確かだったんだと改めて認識しました。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/03

    インバルは、70年代に来日した際の5番が、バーンスタインをもっと若くしたような透明で剃刀のように切れ味の鋭い演奏で、次はこの人の時代だと期待したのだが、DENONのマーラーシリーズが始まった頃にはすっかり落ち着いてしまい真面目だがインパクトの弱い演奏になってがっかりしてしまった。都響との6番もマルチCHなのに音が抜けきらずもどかしい思いをした。この復活は、2CHのくせに高いので「これを買うならジョルダンを買う」と言い聞かせて、実は両方とも高くて諦めようとしていたがちょっと安くなったので思い切って同時に購入しました。とにかく、聴き始めて何かとてつもなく重くて動かせない物をそれでも無理やり動かそうと押し続けるような弦の圧力に、これが本当に日本のホールで演奏されたの?とにわかには信じられないくらいです。ジョルダンとは、正反対で大地にしかっりと根を張ったようなどっしりとした演奏です。もちろんラ○ルのような表面的な効果などには目もくれません。クライマックスでも、天上の響きではなく、何か巨大なものを持ち上げるような、例えるなら漫画「うしおととら」の日本列島を支える要石のような力に満ちています。知らないうちに、拳を握りしめて「がんばれ日本」と叫んでいました。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/03

    安売りで、なんとなく購入した3番(カップリングがツェムリンスキー!)が、とてつもない名演で、遅ればせながらCDを集めだしたジョルダンだが、さすがにこの復活は高くて迷いました。前座の歌曲も凄く雰囲気があってよかったですが、復活は3番よりもジョルダンのブレス音が目立たず、すっきりと見通しの良い音と音場で、SACDのジンマンをも上回るほどの爽やかさです。ラ○ルのように、音楽をいじりまわすのが音楽家ではなく、音楽に私心なく純粋に奉仕することこそ音楽家の使命であることをこれ程実感させられる演奏も他にありません。クライマックスは、正にグレコの絵画のごとく天上にこだまする天使の合奏のようです。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/03

    高校生の時、9番を買ってクレンペラーファンになった友人と2人でLPの発売を心待ちにしていたら、FM雑誌のレコード評に「終楽章に200小節のカット」の記述が載った。友人は、激怒してクレンペラーファンをやめ、自分も買いそびれてしまった。つまり、聴いた人は誰もいない、うわさ話のネタ盤となってしまったのだ。しかし、9番のHQ化がよかったので、この機会に死ぬ前に聞いておく覚悟で購入を決めた。クレンペラーの言によれば、「(レコードで音楽を聴く場合)少なくとも5種類の演奏を聴かなければ、その音楽を聴いたことにはならない。」そうだが、8番に関してはいろいろ聴いても本当にこの曲は名曲?という疑問点がぬぐえない面があった。つまり、初版は幻想的だがやや支離滅裂。レーヴェ版は、怪獣映画のように盛り上げてやや悪趣味。ノヴァーク版は、無駄を省いて構成をブラームスのようにしたが、展開部とフィナーレの繋がりの悪さを残したままで、やや物足りない。ハース版は、人間ぽい息抜きの楽想が繋がりの悪さを穴埋めしてどうにか満腹感は得られたが何かすっきりしない。という訳で、5種類目クレンペラー版に来て個人的に初めて疑問点に対する一つの解答を得ることができた。クレンペラーは、6番の静謐な演奏からも分かるようにブルックナーをあくまでも宗教音楽家として考えていた。そこで、8番の終楽章における人間的な苦悩や人生の闘争を感じさせる部分を思い切ってカットして、ひたすら天を目指して純化された音楽が登りつめる様に再構成したのだった。カットという言葉のイメージで食わず嫌いになってきたが、今回聴いてみて、純粋な祈りの音楽としてどの版よりもすっきりして今までの胸の支えがとれた気がした。5番目の選択肢として、このクレンペラー版もぜひ後世に残したいと思う。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/02

    XRCDで出るのをずーと待っていたが、一向に出ないので、もう廃盤になったかと諦めていました。たまたま他のCDを検索していて、気がつかないうちにSHM盤で出ていたのを知って慌てて買いました。当日、会場ではピアノの鍵盤に長い爪が当たる音が耳障りだったという記事を読んだことがありますが、CDでは、全く爪の音は聞こえません。2A3シングルアンプで再生すると、部屋が70年代のDUGにタイムスリップします。歌というよりも、ほとんど人生を語るような素敵な時間が流れていきます。もし、シングルレイヤーで出たとしても絶対に買います。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/02

    選曲がマイナーという理由で、ダラスから追い出されたリットンですが、いい仕事を残してくれています。6番は、ペンデレッキ盤に負けない狂気乱舞ぶりですが、奏者の力量が高い分安心して聴けます。10番も、オーマンディの快演の正しい進化形といってよく、政治に対して音楽の勝利を確信する爆発的フィナーレが爽快です。このレベルで4番も聴いてみたかったです。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/02

    バルシャイ版の室内交響曲として聴く機会が多いSQ8番だが、バルシャイ版は4重奏にサブウーハーを付け足した印象を免れなかった。しかし、このパウムガルトナー版は、5重奏としての一体感が強く、より求心的に音楽に迫ることができた。機知に富んだグレムザーのピアノも素晴らしい。プレリュードをピアノ版とオケ版で聴かせるアイデアもお見事!

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/02

    モントゥーのウィーンライヴは、評判通りの素晴らしさで、燃え上がるようなフィナーレがみごとな音で再現されます。同レーベルのサージェントのようなカットがないのもいい。しかし、最大の聞き物はグールドお気に入りの伴奏指揮者ゴルシュマンの悲愴です。ややヒスが多いですが、この異能指揮者の爆演ぶりをたっぷり伝えてくれます。同レーベルに眠っている「展覧会の絵」もぜひ復刻して欲しいです。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/31

    演奏者の違う2種類のイオニザシオンでサンドイッチされたユニークな選曲で、ヴァレーズの音楽の持ついろいろな要素を1枚で聴くのにもってこいの盤です。個人的に贔屓のビリーの「アメリカ」は、演奏はヴァレーズぽくないしなやかさがあって、この曲特有のしつこいくらいの五月蝿さをあまり感じさせずよかったですが、録音が強音でビリビリノイズがあってちょっと残念でした。全体的に、昔のウルトラアナログのアヴラヴァネル盤のような異様な生々しさはなく、音楽的な存在意義を再構築しようとする意欲的なアプローチが感じられて好感が持てました。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/28

    発出時から、FMで何度も聴いて(大型木製キャビネットのソニー製ラジオ)、独特の虚無的ともいえる渋い表現に魅かれていましたが、その後の8番でのカット事件のとばっちりを受けてずっと買わずじまいでした。今回マルチバイ価格でやっと購入を決意しました。音に関しては期待していませんでしたが、FMと同様の痩せた響きはそのままでも細部はずっときれいな音で聴こえるようになって安心しました。全然迫力はないのに、音も鈍さを感じるのに聴き始めるとどんどん引き込まれて、ラジオにかじりついていた中学・高校時代にタイムスリップしていました。自分自身の死と共にロマン派の終焉を詠う様なレクイエムとして、マーラーの7番と共にクレンペラーを代表する名演として記憶に残り続けるでしょう。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/28

    個人的にヴァントの9番はどれも、意外と手綱を緩めたようなソフトタッチな部分が気になって響きが結晶化しないもどかしさを感じていましたが、これは手放しで凄いと感服しました。同じ、シュトゥットガルト放響のライトナーやジュリーニを超える名演と言っても過言ではありません。もちろん、同じ教会でのヨッホムの5番とは比べ物にならないほど見事な音響で、数多い教会での録音でもトップでしょう。やはり晩年は安全運転が多くなっていたことを実感しました。このころにBPOを振らせてあげたかったです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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