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　2011/01/28

ホール全体が震えるような弦の響きや金管の咆哮、大伽藍のような構築物を求める方にはお勧めできません。演奏は室内楽的な精緻さをたたえつつ、あくまで快活に、軽やかに進んでいきます。小編成のよさが際立つのは第２楽章。大編成によるほかの演奏を押しのけ、その美しさは際立っていると思います。できればデスクトップのニアフィールドの空間で、音量をそれほど上げずに聴き入っていただきたい。そんな演奏です。

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　2011/01/15

このディスクは、音楽を聴く見地やオーケストラに求めるものによって、まるで違った評価が与えられる典型だと思います。音程やリズムの正確さ、楽譜に忠実な演奏を期待すると見事に裏切られます。では、カラヤンばりの美しさやエレガンスはどうか？これもありません。かといって一気呵成な豪快さがあるわけでもありません。
ここに収められているのは、稀代のトレーナーによって鍛え上げられた、古きよき時代のフランスの鄙びたオーケストラの最良の姿です。ピストン式ホルンやバソンの独特な響き、揺れまくるテンポに必死に食らいついていく弦楽器群、そして適度な洗練性とグロテスクさ。一言で言うと「失われた響き」とでも申しましょうか。「最良の演奏」ではなくとも「最善の演奏」のひとつの姿がここにあります。心から勧められるものではありませんが、個人的には最も好きです。

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　2011/01/03

古今の名演がキラ星のごとくありますが、こちらはたいへん典雅な演奏です。ピリオド楽器を使用していますが、演奏そのものがすばらしいので、古楽器好きはもちろん、アンチ古楽器の方も楽しめる内容だと思います。