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愚猿 さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/03/31

     これは美しい。白鳥の湖冒頭の、情景が流れ出した途端、そう感じた。そして最後までその印象は変わらず、一気に聴きとおした。若きマエストロと熟達のオーケストラの、息がぴったり合った演奏を過不足なく捉えた見事な名録音であると思った。近頃レビューを書く人が少なくなって寂しい思いをしていたのだが、先に聴いた人の感想はこれから買おうとしている人にとってとても参考になる。そういう思いがあって拙いこの一文を書いた。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/03/26

    水戸室内管弦楽団で美しい音楽を聞かせてくれる準・メルクル氏の指揮である。それにリンの優秀録音だという。胸躍る思いでディスクを装置にかけた。ところが違うのである。少なくともわが装置からは、まるで期待外れの音しか出てこなかった。ピアノはまあまあとしてオーケストラの音がいけない。うまく言葉では言えないのだが、音が縮まるというか、固まるというか、音楽の美しい部分がそぎ落とされたような感じで、各楽器は分離せず一つの塊に聞こえる。特に低音楽器が不満で、膨らみがなく、何よりも伸びがない。つまり美しく聞こえない。これをもってメルクル氏の音楽と言われたのでは、メルクル氏もさぞ迷惑なことであろう。それともこれはわが装置だけの現象であって、他の装置なら美しい音楽を再生するのだろうか。リンの優秀録音というのはそんなに装置を選ぶのか。そしてそれほどわが装置は品質が劣るのか。ともあれ、いかに演奏が良いと言ったところで、再生された音楽が実際の音とあまりに違っていたのでは、演奏そのものをさえ論じることができないのではないか。そう考えさせられた一枚であった。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/02/18

     不思議な魅力に溢れた音楽であり、優れたCDである。音も自然で人工的な加工の跡が感じられず、マルチチャンネルで聴くとホールの真ん中で聴いたような感じになる。私は音楽に特別な意味を持たせて聴くことはあまりなく、音自体の美しさに惹かれるのだが、まさに演奏された音楽そのものに没入できた。それでいて聴き終えた後に残るのは、かつて文字を通して味わった宮沢賢治の世界そのものである。作曲者にはもちろん、演奏された皆さん、録音にかかわった皆さんに心から敬意を表したい。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2012/07/20

     震災による破壊から再生成った水戸芸術館のオルガン演奏を生で聴いてその美しい音に魅了され、オルガンのCDを探し求めた。そのときこのレーベルに出会い、AlbrechtのSACDを数枚購入した。それが想像以上の好録音で実にリアルな美しい音であり、芸術館の生演奏を彷彿させる出来栄えだった。そこでさらに演奏家を変えて本盤を求めたら、これまた同様の好録音で楽しめた。音が美しい上に、録音されている音楽が普段耳慣れた曲で占められているのも、ゆったりした気分になれて悪くない。それにこのレーベルはおしなべて値段が安い。このApkalna盤に至っては1,000円しなかった。ありがたいことである。ただ一つ困ったことは、このレーベルをどう読むのか見当つかないこと。どなたか教えてください。 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/05/24

     既に何人もの方がレビューを書かれており今更の感もありますが、あえて筆を執りました。全域にわたって混濁が無く、清澄な音が流れます。何よりも驚かせられるのは、高温から低音まで(それも普通CDで再生されるようないかにも低音という音ではなく、深々と底の底まで沈み込むような深い低温)実に美しい。40ヘルツ以下を受け持つわがサブウーファーがそれを受け止めて、柔らかくて力強い壮麗な音で私の体を包みます。ジャケットに書かれた、音量を上げ過ぎないようにとの注意書きにも納得させられましたが、それを待つまでもなくリスナーはその壮麗さを実感するでしょう。オーディオチェック用に最適な一枚だと思います。しかし私はオーディオを忘れて、とにかくいつまでも聴いていたいと心から思いました。これぞSACDの名に恥じない傑作だと思い、あえて筆を執りました。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/02/21

     いかに名演であっても1967年の録音である。音がいいはずはないと、しばらく私は触手が動かなかった。ところがレビューを書かれた諸氏は音質の改善について最高級の賛辞を捧げていらっしゃる。それに敬意を表し、ついに思い切って手を出したのだが、私の期待はやはり裏切られた。なるほど当時の録音としては出色の出来なのであろう。しかし再生音楽とはいえ、ホールで生演奏に向き合うようなつもりでスピーカーの前に座る私の耳には、期待とは全然違う音が飛びこんできた。人工的な音で、何よりもうるさい。音の詳細について語る能力を私は持たないが、この程度の音質のCDなら何も高規格かつ高価なシングルレイヤー版をまつまでもなく、世にはたんとある。そもそも録音された音源に時代の制約がある以上、それを凌駕する音質を期待するのは無理だったのではないかと、自戒を込めて今思う。
     もっとも、これは私の音楽の聴き方に問題があるのだと言われれば致し方のないことだ。私は音楽に人生の意味や、文学的内容等をかぶせない。演奏家に対する思い入れもない。ただ演奏された音楽の美しさに身を委ねるだけだ。だから最低の条件として音が美しくなければ我慢ができない。演奏家による解釈の違いがあっても、それはそれとして美しい音であるのなら大抵は受け入れることができる。これは我流の鑑賞態度なのかも知れないが、もしかしたらこのような聴き方をする方も実はいらっしゃるのではないか。その方たちを代弁するなどというのはおこがましいが、せっかくの高規格SACDである。どうか音の良い音源をシングルレイヤー版として出してほしい。私にたくさんのコレクションがあるわけではないが、手持ちのCDの中でも例えば旧デッカ版のデュトア/モントリオールのレスピーギ/ローマ三部作や、シャイー/クリーブランドのチャイコフスキー/ロメオとジュリエットなどは今でも色褪せしない美しい音がする。これらをシングルレイヤーのSACDで出してもらえたらどんなに高品位な音で鑑賞できることだろう。ユニバーサルミュージックさんに「出し惜しみしないで」と願うばかりだ。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/18

     購入して初めて音を出すときの緊張に満ちた期待感を裏切らず、見事に美しい音楽をわが部屋に再現させた優れたSACDである。わが装置はマルチチャンネルではないが、各楽器の音が溶け合い、美音が部屋中にあふれて心から陶酔できた。しかもオーケストラの音は溶け合ってはいるが単純に角が取れた甘い音なのではない。必要な場所では各楽器の音は十分に分離して力強いのである。例えばティンパニと大太鼓の音が紛らわしいようなCDも世にはなくもないが、この点でも満足できた。メーカーのいうNATURALな音作りなのだろうか、私にはSACDの一つの究極に達しているとさえ思えた。そもそもアンサンブルがどうのテンポがどうのなどと言っても、演奏された音楽が忠実に再現されていなければ想像で物を言っているに過ぎないと、私は思う。これは鑑賞に十分堪ええる名盤である。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/02

     私の耳が悪いのか、装置が悪いのか。この盤は音がやせていて、何度聴いても生演奏の豊かな音のイメージが湧かない。CDでももっと音の良いものは数え切れないほどある。これほどの高規格SACDを開発しながら、いかに巨匠の演奏とは言え、どうして音の良くない古い音源ばかりを取り上げるのか。巨匠の名演を可能な限り良い状態で残すことにはもちろん意味がある。だがそれはこの最高の高規格をもってしなければならぬことではないだろう。音源自体に限界があることは疑いないのだから、他の高規格CDで十分間に合うことではないか。4500円は決して安くはない。それでも愛好家が購入するのは、それに見合う高音質を期待するからだ。旧盤に比べれば音が格段に良くなったとしても、規格一杯に良くなっていなければ価値以上の価格設定だと言われても仕方あるまい。私が購入した高規格盤SACDの中では、サロネン/ロサンゼルスフィルの「春の祭典」は文句なしに良かった。まるで演奏会場にいるような感覚で音楽に没入出来た。しかし実際はそうでない場合の方が多く、その都度私は羊頭狗肉の思いをさせられてきた。ユニバーサルミュージックには名録音の音源がたんとあるはず。それらを一つずつでよいから、出し惜しみせずに、順番にこの高規格SACDで出して欲しいと思う。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/31

     どの曲もそれぞれに美しい。特に中高音楽器の録音については群を抜いていると思う。EXTONが選りすぐった名録音であることはうなずける。各曲についての録音エンジニアのコメントも興味深い。それに、よく見られる他のサンプラーのように聴き所だけをピックアップしたのではなく、音楽としてまとまりのある単位を守っているのも見識である。ただし、低音の処理については、DISC1の「だったん人の踊り」には脱帽したが、それ以外については曲によって程度の差はあるものの若干物足りなさが残った。十分に下まで伸び切らず、音が貧弱で鮮明に分離して聞こえない。一番下の音がスパッと切られたような感じで、何か残響のない(固い)低音がどれも同じように鳴っている、というように私には聞こえた。装置によっては違いは不明なのかもしれないが、「だったん人の踊り」の太鼓並みの、よく伸びた混濁のない低音を、どの盤にも実現して欲しいと思う。我ら田舎の住民にとってオーディオは単なる音の遊びではなく、まさに実演に代わる鑑賞の機会そのものなのである。ホールで演奏された音に少しでも近い音を期待して止まない。そのようなことで、物足りなさは残ったが、「だったん人の踊り」の好録音に敬意を表して星五つとする。     

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     2011/03/02

     これは良いCDである。音楽の専門的な教育を受けていない一般の人がクラシックを好きになるかどうかの境目は、一つにはハーモニーの美しさを体感できるか否かにかかっていると思うが、そのハーモニーの美しさ一杯の、しかも分かり易い曲の名演奏ばかりで出来た好CDである。その上録音が良い。音が自然で変な味付けを感じさせず、心行くまで音楽を堪能できる。私は何度も聴きなおして、未だ飽きることがない。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/01

     恥ずかしながら私はこれまでブルックナーの音楽にあまり馴染みがなかった。とにかく長く単調で、私のような低レベルの愛好家には理解のできない高踏的な音楽だと決め込んで敬遠していた。ところが、このCDは私のブルックナー観を一変させた。ブルックナーの音楽は低俗の私にも共感できる美しい音楽だったのだ。その美しい響きは私の心を揺さぶった。ハイティンクとバイエルン放送交響楽団の素晴らしい演奏がなせる業であることは勿論だが、それを忠実に録音し、SACDに仕上げた技術陣の功績もまた特筆されるべきだと思う。各楽器が絶妙のハーモニーを保ち、またそれぞれの音色が実に美しい。今まで私が聴いてきたCDとはまるで違う美しいブルックナーなのである。長すぎるとか単調だとかいう不謹慎な思いに駆られる間もなく、全曲を聴き終えた。これは素晴らしいCDである。今更、凡俗の私がレビューを書くまでもないことではあるが、もしブルックナーの音楽について似たような感想をお持ちの方がいらしたら参考になるのではないか、と思いあえて筆を執った。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/10/31

    これには参った。音に混濁がなく、十分に伸びきって、個々の音が一つ一つ美しいだけでなく、絶妙のハーモニーを再現している。いいホールでいい演奏を聴いているのと同様の満足を覚える。多くのディスクで大抵はいい加減に処理されている大太鼓も、しっかりと鳴っている。しかも決して膨らみすぎることがない。これでは4500円も仕方がない、と残念ながら思った。録音の質から言ったらそれほどの出来である。
     しかし、そもそもSACDが開発されたのはCDを上回る高音質をめざしてのことでなかったか。しかるにSACDの購入はいまなお賭けに等しく、それも落胆する結果になることが多いのは、考えてみると随分おかしな話だ。演奏については水準以上にあると認めたからSACD化するのであろう。だとすれば、商品化に当たって演奏された音を忠実に、高品位で録音するのは、関係者にとって当然かつ不可欠の責務である。低レベルの音質のまま市場に出し、開封して試聴するまではそれと判断できないばかりか、開封後ではすでに商品としての価値を失う、というような商売をしているから、多くの愛好家の期待を裏切り、SACDは売れないということになるのだ、とあえて私は言いたい。
     その点、ユニバーサルミュージックがシングルレイヤーのディスクをシリーズ化したことは大いに評価されていいと思う。また、上品な紙ジャケットを止めることなく、しかも欠点であったディスクの取り出し口にちょっとした工夫の跡が見られ、出し入れが大変楽になった。紙ジャケットは普通のCDプレーヤーでは扱えないことを暗示して、SACDプレーヤーを持たないユーザーの誤解を減ずる効果もある。一部の批判にめげず紙ジャケットは続けるべきだと思う。
     このように、本SACDはよいディスクである。しかし、それにしても、もう少し安くならないか、というのが実は偽らざる本音である。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 17人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/08/13

     SACDは発売以来ハイブリッドと称して音質の向上よりも万人向けの便利さに走り、多くの愛好家の期待を裏切ってきた。試しに手持ちのSACDを聴くと、よく出来たCDの音質に及ばぬものが多い。今回ここに初めてシングルレイヤー盤のSACDに出会い、これぞSACDだと私は思った。
     かつてLP盤で愛聴したショルティが眼前で演奏しているかのような生々しい現実感で甦った。しかも得も言えぬ音の美しさ。品のいい紙ジャケットはあたかもLPを思わすような感触で好ましい。
     ただし難点が一つ。音はいいがあまりに高価だ。音のいいSACDは必ず愛好家の心を捉えると思うが、高価すぎては購入に二の足を踏む。各社とも便宜性のみに走らず、これを機にリーゾナブルな値段で音のよいSACD盤を出すことに意を用いて欲しい。安値競争に走れとは言わないが、愛好家を逃してしまっては元も子もない。今度こそ愛好家の期待が満たされるよう心から願って、このレビューを書いた。

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