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エンリケ後悔王子 さんのレビュー一覧 

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     2021/05/12

    活動休止前最後のアルバム。のっけから何拍子なのかさっぱりわからない複雑なリズムと凄まじい音圧に圧倒される。彼らの作品の中でも1番骨太なサウンドプロダクションとなっており、屈強極まりないバンドアンサンブルは後に大量に現れたエピゴーネン(洒落臭い凡百のポストロック、マスロック系バンド)にとって乗り越えようのないベルリンの壁として今も立ちはだかっている。リリースから15年以上経てども変わらず妖しく鈍色に輝く名盤。

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     2021/04/24

    胃が痛い。身につまされるという意味ではなく、閉塞感で顔をしかめたくなるような痛みである。
    一言で言ってしまえば売れない文系バンドマンの自伝的エッセイなのであるが、特筆すべきは幼少期から大学に至るまでに通底した「俺には周りと違う何か特別な才能があるんじゃないか」という自意識。恐らくバンドに携わる数多の人が一度は抱く感覚であるが、そのほとんどがただの井蛙の見であり、言わば思春期の流行病めいた錯覚に過ぎなかったという残酷な現実にかなり遅くなってから気づくのである。著者自身はバンドはもとより芸能の分野にも活動の幅を広げ、十二分に成功した部類であるし、今後も期待できる活躍ぶりだが、その影には元バンドマンの死屍累々が広がっているのだ。
    バンドがメビウスの輪にハマりながら停滞していく様はバンド経験者なら共感できるものであり、それを笑い飛ばせるか、私のように苦味を伴って咀嚼するかはその人次第である。

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     2021/04/11

    当事者の声をその時々のリアルタイムで訊いてきた著者だからこそ、ここまで精緻に本として作り上げることが出来たのだろう。ファンブックやまとめサイトにありがちな自己投影をせずに、クロニクルとして、まさに「読むベストアルバム」として機能する一冊。30年も活動し数え切れない名作を産み落としてきたからこそ、人それぞれフェイバリットは違って当たり前だが、この本を読んだ後にアルバムを聴くとまた感じ方も変わってくる。録音背景と時代背景を改めてトレースできる点からも資料的価値が高い。常々思うが当時の「出せばミリオン」の音楽バブル全盛期に彼らが決めた「大ヒットしたTomorrow never knowsやシーソーゲーム等を深海に入れない」という矜持溢れる選択を、自分がレコード会社の重役だったら到底受け入れられなかっただろう。J-popのフォーマットを失わずにJ-pop界に遺した、あまりにも大きい功績である。

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     2021/04/10

    狭小邸宅でデビューを飾った新庄耕の2019年作。五反田の廃旅館を巡る巨額の詐欺事件をモデルにしている。

    本作はまっとうから外れ、地面師グループの末端を担うことになってしまった主人公たちの話。泉岳寺の尼僧所有の広大な土地を狙う巧妙な手口と終盤の手に汗握る展開はスリル満点。

    氏の小説はカトクを除き割とバッドエンドが多いのだが、乾いた感触はあれど不思議と過度に感傷的にならない点がさっぱりした読後感を生む。

    本作は特に主要キャラクターが個性豊かで魅力的だ。悲惨な過去を持つ主人公の青年、地面師グループのドン、詐欺に手を染めた司法書士、欲望塗れのエセ宗教家等々、別に誰に感情移入するでもないが衝き動かされるように躍動する彼らに魅せられてしまう。氏の最高傑作。

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