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ak さんのレビュー一覧 

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  • 13人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/20

    いずれもかつてLP時代に聞き込んだ演奏です。1番(ステレオ)と大地の歌は最高。特に大地の歌の最終楽章は、フェリァーとのウィーン版をも凌ぐ深沈たる演奏です。モノラルの1番は、ステレオ版に比べてしまうと影が薄くなりますが、それだけ取ったら立派な演奏です。9番はウィーン・フィルとの演奏に比べると穏やかですが、ステレオで録音を残してくれたことに感謝しなくてはなりません。ワルターの4番は他にも何種類もあって、これでなければという演奏ではないですし、ステレオでないのが残念ですが、安心して聴けます。5番はワルターの残した全曲番では唯一の演奏と言う意味でたいへん貴重。さすらう若人の歌も隠れた名盤です。ともあれ演奏はいずれも間違いなく★5つです。是非多くの方にお聞きいただきたい演奏です。
    ただ、既にみなさんからもご指摘があることですが、やはり今回もSONYの販売戦略には正直言って目を疑いました。この会社は演奏の本当の価値というものをわかっておられるのでしょうか? 先頃もペライアのモーツァルトのピアノコンチェルトの12枚組が破格の値段で出ました。安くなるのはうれしいけれど、今までずっと高額を維持し続けてきて、それが一気に四分の一に。それもこれだけの演奏をこれだけ廉価にすればそうなることは予想できたでしょうに、発売日を待たずに販売終了という異常事態。売れ残りが出なければ、それで安泰とでもいうのでしょうか? この値段は演奏の出来を考えれば、現役のペライアには本当に気の毒です。
    ワルターについても同じ事です。人類の遺産ともいうべき演奏を、一企業の商売道具として弄んでいると非難されても仕方のないことでしょう。別のレビューでも書いたことですが、もう少しそのあたりを自覚してほしいと思います。
    リハーサル風景を是非、というご意見、私も大賛成です。マーラーの第9だけでなく、リンツの長大な録音があり(これだけはその一部第一楽章だけが日本版のおまけのCDになったことがあります)、他にもベートーヴェンの第4、第5、第7、第9、ブラームスの第2、第3、ワーグナーのジークフリート牧歌などがあったと記憶しています。2枚組のワルターのステレオ録音のLPのシリーズ(当時4400円もしました)に附録として付けられていたのでした。
    いずれにしても場当たり的な(としか思えない)ものではなく、コンプリートは無理としても(期待もしていません)、ワルター没後50年に相応しい計画的な発売を今後はお願いしたいものです。 

    13人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 53人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/13

    ワルターのモーツァルトはやはり別格です。どのような形であれ、少しでも入手しやすくなるのは大歓迎ですので、★5つです。
    でも、このCDもSONYのもっているワルターの厖大なレパートリーからすれば、氷山の一角。一部だけしか現役番として生きていないというのは、本当に勿体ないことです。20年前の没後30年の時、ステレオ盤が1枚2,300円、モノラル盤が1枚2,000円という、今にして思えば法外な値段で、ほぼ全てのワルターのCBS音源が国内盤として出たことがあり、15年ほど前にも「ワルター不滅の記念碑」として1枚あたり1,600円で出たことがありました。何故ないのだろうと不思議に思っていたプラハのニューヨークフィルとのモノラル録音が突然リリースされたのはこの時で、これにはいろんな意味で本当に驚かされました。でもこれらのCDは、今ではもう入手は難しいでしょう。それより以前、私はLP時代にこれらのワルターのSONY(CBS)録音はあらかた全部揃えました(モノラル盤は1枚1,200円、ステレオ盤は2,200円でした)が、もう一度CDで全部揃えようという気持ちにはなりませんでした。でも買っておけばよかったとつくづく後悔しました。それほどに、いつまでたってもSONYからワルター再発のニュースは届きませんでした。
    来年はワルター没後50年になります。往年の名指揮者の名盤が安価でまとめて入周できるようになったというのに、ワルターのみはCBS音源であるばかりに損をしている、そんな気がして仕方ありません。同じCBSのスターだったバーンスタインは、後年グラモフォンに多くの録音を遺したせいか、対抗上だと思いますが、CBS音源も広く世に出ています。しかし、ワルターはSONY(CBS)に独占されてしまっています。それがワルターの録音が眠ってしまっている原因であるとしたら、こんなに悲しく情けないことはありません。SONYには、ワルターが残した人類のかけがえのない遺産をまとめてBOX化して広く入手しやすい形で提供するというような、メーカーとしての矜恃はないのでしょうか? 日本版を期待するのはどだい無理な話ですので、せめてどこか海外のSONYにお願いできないでしょうか? 人類の遺産を商売の道具にするようなことだけはやめてほしいものです。最近の限定版のシリ−ズは、以前に比べれば出していただけるだけずいぶんマシとは思いますが、まだまだです。いつまでも死蔵しておくくらいなら、ライセンス契約の認可でもいいですから、ワルターの遺してくれた至宝を広く提供する懐の深さをみせてほしいと切に思います。それは企業としての社会に対する責務であるとも思うのですが、こうした考え方は間違っているでしょうか? 今一歩の英断を諸方面に心からお願いしたいものです。

    53人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/06/27

    このCDは本当に買ってよかった。註文の動機は、戴冠式の1楽章のランドフスカ自作のカデンツァを聴きたかったから。バレンボイムが旧版で弾いているフィガロが登場するカデンツァに度肝を抜かれ、そしてこれがほとんど歴史上の演奏家としてしか認識していなかったランドフスカの作曲だと知ってまた驚いた。そんなわけで、ランドフスカの戴冠式を目にして、思わず註文したような次第。
    聴いてみたいとは思うものの、実はそれほど期待していたわけではなかったが、期待はものの見事に裏切られた。なんとロマンティックなみずみずしい戴冠式であろう! 音もセッション録音されたものだけあって、1937年という録音年代を感じさせないずいぶん高水準なモノラルで、聴くには全く支障ない。
    ヘンデルのオルガン協奏曲のハープシコード版もすばらしかったが、それ以上に魅了されたのが、ハイドンの協奏曲だ。この曲はアルゲリッチの弾き振りの名盤があるが、それに勝るとも劣らない出来と感じた。音が本当に生きている。この値段でこんな歴史的(古いという意味ではなく、文字通り歴史に残る)名盤が手に入るとは本当に驚きだった。お薦めCDです。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/05/07

    LP時代に何千円も出して買った稀代の名盤。敢えてCDでは聴かないできた。でも、年のせいか、無性に聴きたくなって買おうとしたら、「入手困難」。それにもめげず、これだけレビューのある名盤が廃盤になるはずもなかろう、いつか届けばいいやと思って註文。そうしたら本当に忘れた頃にやって来た。まずHMVに感謝! 思い立って買ってよかった。バッハがすごいのか、リヒテルがすごいのか、ぼくにはよくわからない。でもリヒテルのこのバッハがすごいのは間違いない。ありきたりの言葉だけれど、我家の家宝どころではなく、大袈裟でなく人類の至宝だと思う。たった一度だけ生で聴いた時の、リヒテルのはにかんだ笑顔を思い出した。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/05/07

    セルが完璧なアンサンブルで生み出したハイドン。このCDは本当に買ってよかった。LP時代から定評のあった演奏だが、ワルターの奇蹟や軍隊、それにヨッフムのロンドンセットが好きで、セルには手が伸びなかった。でも今回、半ば値段につられて買ってみたのだけれど、自身の不明を恥じなくてはならない。とことん清潔な演奏だ。でも全然冷たくない、暖かいのだ。聞き手を包み込んでくれる。どっぷりと浸っていられる安心感とユーモア。はまってしまった。96番(奇蹟)など、ワルターとはまるで違う曲のように聞こえる(逆に、ワルターのすごさを再認識させてくれたのもうれしい)。それにしても、この演奏をこの値段で聴けるなんて。これまでけっして商売のうまくなかったSONYにしては快挙だろう(失礼!)。ただ、カザドシュのモーツァルトは買い逃してしまった。限定版なんてケチなことを言わずに出してくれないものか。それと、来年没後50年のワルター。晩年のステレオとニューヨーク時代のモノラル、両方をボックスセットで出してくれないかなあ。是非お願いしたい。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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