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酒樽ファルスタッフ さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    音質の悪いイタリア盤で購入、何とか我慢して聴いているうちにこの

    オルフェオ盤が登場、急いで買い替えるという事を何度か繰り返した中の

    一組。(同じくベームの魔弾の射手、マイスタージンガー等) 指揮者自ら

    「宿命のオペラ」と呼ぶだけあって名演盤が多数存在する。その中で

    1963年来日時、日生劇場におけるライヴ(ポニーキャニオンクラシッ

    ク) 1970年(ベートーヴェン生誕200年の年)ベルリンドイツ

    オペラにて製作のDVD(映画仕立て)と並ぶ白熱の名演であり、この

    指揮者にとって最後のフィデリオ録音となった。この時ベームはすでに

    83歳。その年齢を微塵も感じさせないハガネのようにしなやかで強靭な

    音楽が展開する。第一幕、囚人たちの合唱の前あたりまではややもたつく

    感もあるが、大抵の指揮者にとっても「我慢のしどころ」の箇所ではある。

    第二幕に入ってからもはや音楽は前のめりとなって疾走し続ける。

    レオノーレによる夫の救出、ピサロとの対決の場面から壮大な合唱による

    大団円まで更に一段と加速していく様は「心より心へ伝わらん」事を

    念じ続けたこの世紀の劇場指揮者にして初めて構築し得る瞬間である。

    拍手喝采好きなミュンヘンの聴衆の反応も克明に捉えられている。

    貴重なドキュメントである。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    1970年秋 カラヤンが西ドイツの手勢(カール・リッダーブッシュ

    ゾルタン・ケレメン 新進気鋭のルネ・コロ ヘレン・ドナート等)を

    率いて東独の古都ドレスデンで完成させた名録音。シュターツカペレの

    ややくすんだ古雅な響きがこの宗教改革期のドイツを舞台とした歌物語に

    どれだけ貢献している事か、そしてそこまで作品を読み込んだカラヤンの

    慧眼に脱帽する他は無い。80年代に入り、ややもすると強引な、「老いの

    一徹」さを感じさせる場面も散見されたカラヤンのオペラ作りだが、

    このディスクの仕上がりはまさしく中世の手写本を見る思い。ベルリン

    フィルやウィーンフィルを起用していたなら、もっと煌びやかで硬質な

    ものになっていたに違いない。歌手のなかではやはりテオ・アダムのハンス

    ・ザックス、ジェイレイント・エヴァンスの芸達者なベックメッサー、

    ペーター。シュライヤーの新鮮なダーフィト(当時未だ35歳)、更に

    後年ザックス歌いとして押しも押されもしない存在となるクルト・モルが

    何と夜警役を務めている。この役どころは未来のザックス、ヴォータン役

    への登竜門 試金石なのである。永遠に語り継がれる名盤である。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    1943年秋、連合軍によるミュンヘン大空襲から20年後、1963年

    11月 再建成ったバイエルン国立歌劇場杮落しの貴重なライヴ録音である

    主役ハンス・ザックス(オットー・ヴィーナー) ファイト・ポーグナー

    (ハンス・ホッター)騎士ヴァルター(ジェス・トーマス)から端役の

    夜警 徒弟たちに至るまで全く外れがない。驚くべきは一人ひとりの歌唱の

    <濃さ> 演技の克明なる点である。細かな<無いものねだり>する方々

    も居られるのも知っている。「ザックスがハンス・ホッターだったら・・」

    云々。そのような些少な不満を補って余りある成果がここには収められて

    いる、というべきである。現在の小振りで薄味なワーグナー歌唱とは全く

    別世界のものである。勿論J.カイルベルトの雄渾で骨太、且つ細かで

    暖かい神経を通わせた指揮もこの作品に相応しい。録音も秀逸。

    終演後、バイエルンの聴衆たちの暖かく力のこもった拍手、歓声が長く

    ながく収められているのも好ましい。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    1972年暮、小生が高校1年の時に初リリース。同じ年の夏に同じDGの

    <トリスタンとイゾルデ>1966年バイロイト録音を購入して2セット目

    のベームバイロイト録音であった。今にもはち切れんばかりの快演である

    個々に聴き込んでいけばT。スチュワートのオランダ人の声はやや神経質で

    あり、時ならぬビブラートを伴う場合が散見されるし、G.ジョーンズの

    ゼンタもヒステリックで憑依的な側面も感じてしまう。元来、そういった

    役どころなのだから・・という事で納得しているが。すでに収録されて

    40年が経過したがこれに匹敵する名演といえば1955年のカイルベルト

    盤(テスタメント)のみである。CD化されて音場、拡がり、ステージの

    額縁の高さなどが実感出来る再生音となった。

    最近、CDショップ店頭で見かけたパッケージが何やら抽象的な帆柱の

    デザインになっていたが、オリジナルのT.スチュアートのステージ写真

    に戻すべきである。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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