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レインボー さんのレビュー一覧 

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     2023/11/17

    イギリスのポリフォニック・レーベルはブラス・バンド、吹奏楽系のレーベルで過去には日本ビクターと提携し、国内盤も出ていた。
    そのポリフォニックが出しているCDで、グレート・ブリティッシュ・ミュージック・フォー・ウィンド・バンドシリーズがある。
    これは題名通りイギリスの作曲家の吹奏楽作品を紹介していくシリーズで、同社のCDでは人気があり既に20枚程リリースされている。
    このCDは初期に出たシリーズ6枚目である。
    収録されているのは、スパーク『フェスタ』『シンフォニエッタ第1番』『ディヴァージョンズ』エレビー『新世界の踊り』グレッグソン『王は受け継がれゆく』である。
    タイトルにもなった王は受け継がれゆくは、ジェームス・ガーレイ指揮、王立ノーザン音楽大学ウィンド・オーケストラの演奏で収録されたもの。
    録音は1999年11月、王立ノーザン音楽大学にて。
    現在グレート・ブリティッシュ・ミュージック・フォー・ウィンド・バンドシリーズで演奏を手がけているのはこのノーザン音楽大学のバンドであるが、シリーズではこのCDが初登場となる。
    作曲されてしばらくの録音であるが、同大学の確かな技術力と表現力により今持って名演と言える出来だろう。
    その他の4曲は、ロブ・ウィッフィン中佐指揮、イギリス王立空軍中央軍楽隊の演奏。
    録音はアクスブリッジ空軍基地にて1998年5月から6月にかけて録音されたもの。
    シリーズ2枚目から7枚目まで4巻を除いて担当した同軍楽隊の演奏はどれもが大変素晴らしく、特に冒頭のフェスタのキラキラとしたサウンドは聴きどころの一つ。
    プロデュースをフィリップ・スパークが担当しているためか、スパークの自作が多く、プロのバンドによるシンフォニエッタ第1番が聴ける数少ない一枚である。
    音質はどちらも優秀で充分に聴ける。

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     2023/11/16

    マルコポーロはイギリスの作曲家、エドワード・ジャーマンの録音をいくつか残しましたが、このCDもその一つ。
    オペラ等でも有名なジャーマンですが、純音楽も書いており、それらの代表曲が本CD収録曲です。
    メインの交響曲第2番はロシアの香りを感じさせる雄大な作品、録音は少ないですが、隠れた英国交響曲の傑作の一つと言えるでしょう。
    ジャーマンの管弦楽作品で有名なウェールズ狂詩曲はオケ以外にも吹奏楽でも演奏されており、どちらかと言うと吹奏楽版の録音が手に入りやすく、管弦楽版の入手の容易な音源としてこの盤は貴重です。
    演奏はアンドリュー・ペニー指揮、アイルランド国立交響楽団です。
    ペニーはナクソス系列にイギリスの作曲家を中心に録音を残していますが、いずれもなかなかの水準。
    アイルランド国立交響楽団も上手く、作品を初めて知るには十分な演奏だと思います。
    録音は1994年、3月29日から30日、ダブリン・国立コンサート・ホールにて収録されたもので、当時のナクソスらしい音質です。

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     2023/11/15

    シャンドスのレインゴルト・グリエールの交響曲全集より、『交響曲第2番』交響的絵画『ザポロージェのコサック』を収録したもの。
    サー・エドワード・ダウンズ指揮、BBCフィルハーモニックの演奏で収録されている。
    交響曲は有名なのは3番であるが、この2番もロシア的な民族的表現も出てくるロマン派交響曲としてなかなか良い佳作でいくつかの録音がある。
    一方でザポロージェのコサックはウクライナの旋律を使ったグリエールが社会主義リアリズム路線転向後の作品。
    ナクソスにもクラーク盤という本CDと同じ収録曲の録音があるが、このダウンズ盤はオケがBBCフィルという事もあり、演奏は充実しており、2曲とも録音は少ない中、現時点で決定盤の名演奏と言えるのではないだろうか。
    録音も特に不満なく聴ける。

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     2023/11/14

    イギリスのポリフォニックが出していた、イギリスの作曲家の吹奏楽曲を集めたCDのシリーズの3枚目にあたるCDです。
    演奏はロブ・ウィッフィン少佐指揮、イギリス王立空軍中央軍楽隊です。
    このシリーズは現在も続く人気のシリーズで、現在は王立ノーザン音楽大学のオケが担当していますが、初期はイギリス王立空軍軍楽隊が担当していました。
    指揮者のウィッフィン少佐は後に空軍音楽監督に着任後、中央軍楽隊と積極的にCDを録音していましたが、本CDが録音された時はまだ音楽監督になる前で、同軍楽隊との最初期の録音と思われます。
    当時の人気の作曲家の作品が収録されていますが、注目はやはりスパークのパントマイムでしょう。
    客演ソリストにスティーブン・ミードを招いており、そのよく歌ったユーフォニウムと軍楽隊の伴奏が聴きどころ。
    また、軍楽隊単独のナンバーもなかなか上手い。
    落ち着いたサウンドと高い表現力の演奏で、意外とプロの録音が少ない作品も多いだけにここまでの水準なら十分だろう。
    さすがロイヤル・エア・フォースというべきだろうか。
    本CDのプロデュースはフィリップ・スパークがやっているだけあり、スパークの作品が多いのが特徴である。
    1996年5月、アクスブリッジ空軍基地で録音されたもので、音質は良好。

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     2023/11/13

    ダニエル・バレンボイム指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団によるエルガー作品集です。
    収録されているのは『自作主題による変奏曲』『威風堂々第1番〜第5番』組曲『インドの王冠』です。
    バレンボイムにエルガーのイメージはあまりないですが、メインである自作主題による変奏曲はよく歌った、なかなかの良い演奏です。
    威風堂々とインドの王冠は元々、オリジナルの盤には帝国行進曲が付いて発売されていた物。
    時間的に収録が厳しかったようで、帝国行進曲は省かれたのは残念。
    威風堂々は第1番がやたらと速いテンポで知られており、国内外のレビュー・サイトではあまり良い評価を受けてない演奏ですが、トリオでは落ち着いたテンポになり個人的には好きです。
    また録音でいじったのでしょうが、2回目のトリオでオルガンがじゃんじゃん鳴っていて、ここまでやられたら楽しめます。
    第2〜第5番もやや速いテンポですが、1番程惹かれる演奏はありません。
    インドの王冠は悪くはないですが、普通と言ったところ。
    1973〜1976年にEMIスタジオで録音されたもので、音質は年代を考えれば十分でしょう。

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     2023/11/12

    ベドルジハ・スメタナ唯一の交響曲、『祝典交響曲』と『売られた花嫁』からオーケストラナンバーを収録したCD。
    ダレル・アン指揮、ベルリン放送交響楽団による演奏で収録されています。
    祝典交響曲は珍しい作品ですが、録音はそこそこあり、スプラフォンのシェイナ盤が決定盤と言えそうです。
    ナクソス系列ではマルコポーロに録音されたツァグロセク盤もありますが、満を持してナクソスに登場したアンの演奏は機能性を重視したバランスの良い純音楽的な聴きやすい演奏と言えるでしょうか。
    民族的な3楽章は思いのほかサラリと流れるのでこの辺りで好みはわかれそうですが、これはこれで良い。
    売られた花嫁は、序曲、ポルカ、フリアント、道化師の踊りを収録しています。
    これらは何人もの指揮者が録音しており特筆した名演ではありません。
    しかし、演奏自体は良く整えられていますし、フリアントはなかなかです。
    2015年録音との事ですが、CDのジャケットには2016年録音とあります。
    正いのはどちらか分かりませんが、音質は綺麗です。

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     2023/11/11

    作曲家、高橋宏樹が書いた作品から行進曲を集めた内容のCDとなります。
    演奏は海上自衛隊東京音楽隊、指揮は音楽隊長の樋口好雄2等海佐。
    本CDには行進曲15曲と、ボーナストラックの2曲を含めた17曲を収録しています。
    作曲者は現代の吹奏楽界では中々の数の行進曲を書いていると思いますが、行進曲集はこれが初めてのようです。
    基本的にはスタンダードでオーソドックスなスタイルから、イギリスの式典行進曲を思わせる荘厳なスタイルの作風が多く、不協和音バリバリのコンサート・マーチスタイルの作品はありません。
    『ファイヤーメンズ・ホリデー』あたりは正統派行進曲と言った言って良く、こういう作品が新たに書かれたというのは画期的ではないでしょうか。
    とはいえ行進曲集と銘打っている割には行進曲ではない曲が収録されているのは気になります。
    この他にも行進曲は幾つかあり中には海上自衛隊からの委嘱作品もある中あえてコラールとギャロップを入れる(ボーナスとはいえ)のはどうかなと思います。
    企画はムジカ・エテルナ合同会社で吹奏楽コンクール課題曲を除くと全て同社からの出版作品のため参考演奏集としての側面もあるのでしょうが、かと言って課題曲でも『イギリス民謡による行進曲』『ストリート・パフォーマーズ・マーチ』は収録されておらず選曲面ではちょっと中途半端な印象を受けます。
    演奏はさすが、普段から行進曲の演奏をよく手がけているとあり、手慣れた演奏といえます。
    どれもが、安定した水準なのはさすがでしょう。
    2016年8月、東京音楽隊隊長に就任して以来、ブレーンやユニバーサルに数枚の録音を残した樋口隊長ですが、本CDが在任中最後の市販録音だった模様。
    また東京音楽隊のマーチ・アルバムは2009年4月録音に、当時の熊崎音楽隊長が振ってポニーキャニオンへ録音したマーチ・フォーエバー以来10年ぶり。
    特定の作曲家の行進曲ばかりを集めた内容のCDとしては1995年に日本クラウンより発売された軍楽隊とともに歩んだ日本の吹奏楽シリーズ以来かと思われます。
    本CDはの録音は2019年12月16日から19日、東京音楽隊奏楽堂にて。
    録音をワコーレコードが担当しています。
    セッション録音のはずですが、ちょっと音が悪く、細部が不明瞭な所があり、最高の録音とは言えないのが残念です。

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     2023/11/10

    このCDはチャールズ・ゲルハルト指揮、ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたもので、ジョン・ウィリアムズの交響組曲『スターウォーズ』と組曲『未知との遭遇』を収録したものです。
    ゲルハルトとナショナル・フィルのコンビは黄金期のハリウッド音楽、コルンゴルトやスタイナー等の音楽を新しく録音して、オーケストラによる映画音楽の素晴らしさを伝えた演奏家です。
    本音源はゲルハルト&ナショナル・フィルの名盤として知られ、一度はCDになるも長らく廃盤になっていた音源です。
    昨年、他のレーベルがこの音源を復刻しましたが、ついに本家からも登場です。
    ゲルハルトの演奏は時に大げさなまで旋律を強調する時がありますが、これは映画音楽を振った時に絶大な効果を発揮します。
    またもう一つの持ち味が、豊かにメロディを歌わせる事であり、このCDでもそれらを駆使した充実した演奏を聴ける。
    スターウォーズの威勢の良いメインテーマがまさにそうだし、ロマンティックな未知との遭遇も素晴らしい。
    録音は1977年と古いが、非常に優れた録音であり、まるで目の前にオケがあるかの様なサウンド。
    キングスウェイ・ホールの音響の良さもあるが、録音を名エンジニアウィルキンソンが担当しているだけあり現代の録音と比べても十分通用する出来です。
    解説書はめちゃくちゃ詳しくはないですが、今回書き下ろされたものらしく、要点はまとまっていると思います。

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     2023/11/09

    ヴァーノン・ハンドリー指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるエルガー作品集です。
    収録曲は『威風堂々』第1番から第5番までの全曲と『海の絵』を収録。
    メインである、威風堂々はイギリス的なノーブルさ満載で、それでいながら音楽的な同曲の模範的な好演奏。
    特に1番は数ある録音の中でも2回目のトリオのブラスとパーカッションの鳴りの良さが見事です。
    海の絵はバーナデッド・グリーヴィをソリストに迎えたもの。
    これはグリーヴィの歌も聴きどころであるが、ハンドリーの美しいバックも聴きどころ。
    録音は1981年であるが、今や珍しくなったAADでの録音。
    但し、音は年代の割にはなかなか良い。
    知られていないが、隠れた傑作盤と言えるだろう。

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     2023/11/08

    このCDはオランダの楽譜出版社、デ・ハスケが出した参考演奏集です。
    本CDは1997年の新譜集となっています。
    チェザリーニのファンファーレで始まるこのアルバムは、当時のデ・ハスケによく登場していた作曲家による作品が多く、ウェニャン(ペンネーム名義も含む)やリーデマン、ホーゲスティン、ラセロムス等の作品を、行進曲からポップスまでを集めた内容となっています。
    大曲はなく、短い作品ばかりをあつめていますが、作品自体はなかなか良い作品が揃っていると思います。
    演奏はピーター・スネリンクス海軍中尉指揮、ベルギー王立海軍軍楽隊です。
    ベルギー王立海軍軍楽隊は1947年に設立され、初代指揮者にベルギー海軍行進曲を作曲したルイス・ガシアが就任、以後同国を代表する軍楽隊の一つとなりました。
    スネリンクス中尉は1989年に海軍軍楽隊の指揮者に就任し、2007年までこの軍楽隊の指揮者をしていました。
    在任中は録音も活発に行い、中にはベルギーのレーベルに行進曲を中心にしたアルバム等もある様ですが日本ではデ・ハスケとハファブラに入れた録音で知られています。
    本CDでもその高い引き出しと表現力のある演奏で、鑑賞用にも行ける出来。
    特に行進曲はメリハリのついた演奏で、さすが軍楽隊と言えるでしょう。
    録音年は不明ですが、音質は綺麗です。

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     2023/11/07

    イギリス近衛兵には5つの歩兵の軍楽隊と2つの騎兵軍楽隊があり、騎兵隊の軍楽隊は騎乗しながら吹奏する事で知られているが、本CDはその騎乗時に演奏される楽曲を集めた内容のCDです。
    演奏はティム・コーパー少佐指揮、イギリス近衛騎兵ブルーズ・アンド・ロイヤルズ軍楽隊。
    演奏団体はライフ・ガーズ軍楽隊と共にイギリス近衛騎兵隊を代表する軍楽隊として著名で、指揮者は2007年に音楽監督に就任しました。
    収録曲はいわゆる行進曲が中心であり、ブルーズ・アンド・ロイヤルズ連隊行進曲やバッシュフォード作『ヴァシル』の様にイギリスの行進曲の他、ピーフケ『プロイセンの栄光』の様なドイツ行進曲や、スーザ『黒馬騎兵中隊』と言ったアメリカの作品、さらにクラシックや映画音楽からもピックアップされています。
    これらはオリジナルの楽譜は少なく、コーパー少佐を含む軍楽隊関係者か、スパーク等新たに編曲された楽譜での演奏が多いです。
    イギリスの軍楽隊らしい重心の低めのブリティッシュ・サウンドが特徴で、やや遅いテンポが騎乗軍楽隊らしい演奏となっています。
    録音は綺麗ですが、残響は少ない硬めの音です。

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     2023/11/06

    マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ指揮、ケルン・アカデミーの演奏で演奏されたこのCDは、ジャック・オッフェンバックの1幕物の喜歌劇を収録したCD。
    ウィレンズとケルン・アカデミーは以前にも『紅いりんご』『火山の上に』という1幕の喜歌劇を録音、このCDはそれに続くもの。
    CDは2枚組で1枚目は、1855年8月31日に初演された『ヴァイオリン弾き』という作品。
    南ドイツを舞台にしたこの作品、オッフェンバックの喜歌劇でも初期の作品に位置し、現在では忘れられているが、オッフェンバックらしい、軽妙な音楽は後のパリの生活等を思い起こさせる。
    録音はかなり少なく1950年代にドイツで録音された音源がドイツのマイナーレーベルからCDになっているぐらいで、今回の新録は歓迎される。
    2枚目は『66』という作品が収録されている。
    この作品も初期の曲で、ヴァイオリン弾きが初演されてからほぼ一年後の1856年7月31日に初演されたもの。
    こちらも録音は少なく、ベルギーのレーベルから出ていたシャウヴェ盤に続く商用録音と思われる。
    さて、本CDで演奏しているケルン・アカデミーは、バロックあたりや19世紀頭の知られざる作品の紹介に力を入れているようで、このオッフェンバックもそうでしょう。
    楽譜等作曲時のスタイルをだいぶ研究して録音しているようですが、演奏は堅苦しい物ではなく、ドイツらしい重量な響きと明るいサウンドと生命力に満ちた演奏が特徴となっています。
    歌手もそこそこ良い歌を聴かせてくれます。
    ほぼ世界初録音の様な物と考えれば充分な演奏です。
    録音は2022年8月、音質は良好です。

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     2023/11/05

    アルヤン・ティエン少佐指揮、オランダ王立海軍軍楽隊の演奏で収録されたCD。
    指揮のティエン少佐は2017年に新しくこの軍楽隊の隊長となった人物で、就任早々に、チャンネル・クラシックと録音を開始、第1弾となったロシアの作曲家の吹奏楽作品を集めたアルバムはそのこだわりの内容から高い評価を得た。
    このCDはシリーズの3作目で、アメリカの作曲家の作品を集めた内容である。
    本CDの目玉は最後に収録されたガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』で、これはガーシュウィンが弾いたピアノ・ロールを独奏にしたというかなりの珍しいバージョン。
    選曲面では近代、現代のアメリカの作曲家の作品が選ばれており、その中から比較的聴きやすい作品を集めたものとなっている。
    演奏はどれも水準が高いが、意外な名演がバーバーの『コマンド・マーチ』で、この軍楽隊独自の重厚なサウンドを駆使したその演奏はなかなか立派な物。
    同じマーチで、アイヴズ『オメガ・ラムダ・カイ』も安定感抜群の好演奏。
    またラプソディ・イン・ブルーでは程よくジャズ調で、表現力の高さはさすがと言えるだろう。
    録音は2020年2月17~21日にかけて、ヒルフェルスムのMCOスタジオ1にて収録されたもので、音質は良い。
    尚、CDはジュエル・ケースではなくデジパックの様なスリムタイプに収納されており、ちょっと取り出しにくいです。

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     2023/11/04

    1.アイーダ凱旋行進曲(ヴェルディ)
    2.くるみ割り人形から行進曲(チャイコフスキー)
    3.ラデッキー行進曲(シュトラウス1世)
    4.楽しい行進曲(シャブリエ)
    5.アテネの廃墟よりトルコ行進曲(ベートーヴェン)
    6.結婚行進曲(メンデルスゾーン)
    7.アルルの女からファランドール(ビゼー)
    8.行進曲K.214(モーツァルト)
    9.インディゴ行進曲(シュトラウス2世)
    10.フランス軍隊行進曲(サン=サーンス)
    11.チェルノモール行進曲(グリンカ)
    12.戴冠式行進曲(マイヤベーア)
    13.行進曲K.215(モーツァルト)
    14.ハンガリー行進曲(ベルリオーズ)
    15.ジプシー男爵より入場行進曲(シュトラウス2世)
    16.3つのオレンジへの恋から行進曲(プロコフィエフ)
    17.威風堂々第1番(エルガー)

    演奏
    オンドレイ・レナールト指揮、ブラスチヴァ放送交響楽団 1、4、5、6、10、11、12、14、16、17
    大野和士指揮、ブラスチヴァ放送交響楽団 2
    オットー・アエビ指揮、ブラスチヴァ放送交響楽団 3、9、13、15
    アントン・ナヌット指揮、リュブリャーナ放送交響楽団 7、8

    以上が収録曲と演奏者になります。

    いわゆるクラシック・マーチと言われる分野の作品を集めた内容のCDです。
    とは言え有名な作品ばかりではなくややマイナーな部類な曲もあり、そこが売りの一つです。
    演奏者は東欧系の演奏陣が中心。
    まず大多数を振ったレナールトは日本でもお馴染みの指揮者ですが、ここではスタンダードな切り口ながら、随所に手の入った演奏を聴かせてくれます。
    全体的に早いテンポの演奏が多く、威風堂々第1番はなかなかのもの。
    日本からは大野和士が一曲だけ振っています。
    こちらは良くも悪くも普通な演奏です。
    アエビはスイスの指揮者だそうで、LP時代には幾つか録音があるのですが、CDとして復刻となるとほとんどありません。
    このシュトラウスとモーツァルトはローカル色の強い演奏で悪くありません。
    ナヌットとスロヴェニアの指揮者で、リュブリャーナ放送交響楽団との一連の録音で知られています。
    本CDでは2曲しか登場していませんが、安定した演奏を聴かせてくれます。
    レナールトの音源はアナログ録音、他はデジタル録音で、音質は差がありますが、編集盤なので仕方ないでしょう。

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     2023/11/03

    ジャック・オッフェンバックの喜歌劇『トレビゾンド姫』の全曲盤です。
    この作品はオッフェンバックが一世を風靡していた1860年代に書かれた作品の一つです。
    同時期に書かれた『盗賊』はまだ録音がある物の、この作品の全曲録音は非常に珍しい。
    演奏は、ポール・ダニエル指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団。
    歌手は新進気鋭の人物を配役しているとの事です。
    作品はオッフェンバックのもつ美しいメロディを持っていますが、忘られたのもわかります。
    唯一、時折演奏される序曲は良いのですが。
    指揮のダニエルはイギリスの指揮者で、主にオペラ畑を中心に活躍しています。
    演奏は一言で言ってしまうと手堅い仕上がりと言ったもの。
    ただ、作品を初めて聴くなら充分な水準だろう。
    解説書は詳しい文とセリフ集、更に録音演奏メンバー表まで載っており、これはなかなか圧巻の出来。
    CDはプラケースではデジパック仕様だが、解説書も入るスリーブケース仕様となっている。
    録音はデジタルなので特に問題はない。

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