トップ > My ページ > 烏 さんのレビュー一覧

烏 さんのレビュー一覧 

検索結果:147件中61件から75件まで表示

%%header%%

%%message%%

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/22

    最初はあまりこれといった特徴のないままに始まるが、第4楽章あたりからオーケストラが熱を帯びてくる。また終楽章の復活のコーラスでは、アバド自身も感極まってくるのが如実に伝わってくるが、こうしたあたりは映像ならではの強みだろう。今のアバドとルツェルン祝祭管弦楽団とは極めてうまくいっているようだし、こんな風に十全に力量を発揮できる素晴らしいオーケストラだ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/21

    このDVDは、とにかくロシアが大好きという人か、あるいは、ほおーっリムスキー・コルサコフのオペラか、それは興味深いなという人か、はたまたこの辺で変わったオペラを見てみたいという人にしかお勧めできない。歌もたっぷりだし、ロシアらしい合唱もふんだんに散りばめられているし、異国情緒も味わえるし、ゲルギエフとキーロフ歌劇場管弦楽団はなかなかの迫力だ。・・・だけど、退屈なのは否めない。少なくとも私には。それから、このオペラを見ていての発見―それは、ロシアはアジア、それも遊牧民のアジアなのだということ。風俗や色遣いが濃厚にそうしたムードで溢れている。キプチャク汗国やハザール汗国の名残が今も色濃く残っているのだろうか。なお、音質、画質はともになかなかに高水準。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/20

    ラ・プティット・バンドの創設は1972年だから、もう30年近くになるが、クイケンの健在を世に示すDVDだ。C.P.E.バッハのオラトリオでは指揮を、またJ.S.バッハでは弾き振りを披露してくれる。もはや今では、こうした曲ではピリオド楽器による演奏しか考えられないが、クイケンこそ、偉大なパイオニアの一人だ。さて、C.P.E.バッハはこのところ復権著しいが、このDVDもまたそれに寄与するだろう。クイケンの音楽は、レオンハルトとの時代に比べると、力強さを増したように思われる。この人数のオーケストラとコーラスでありながら、すばらしい迫力で惹きつける。また収録は、これもバッハ所縁の聖ニコライ教会で行われており、音楽とともに映像の美しさも特筆ものだ。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/19

    錚錚たる歴史と伝統を持つシュターツカペレ・ドレスデンだが、かつてのブロムシュテットやシノーポリの時代には、弦の重厚さに支えられた燻し銀のようなオーケストラといったイメージを抱いていた。ところが、今回このルイージとのマーラーを聴いてみて、今は随分と若々しく活気に溢れたオーケストラであったと認識を改めた。マーラーの1番というのも、今のこの両者には実にふさわしそうだ。ルイージとの残る3年間にはまだまだ可能性が残されているだろう。さて、ヘーエンリーダーとのベートーヴェンだが、これも瑞々しい演奏だ。映像があるので、ことさらにベートーヴェンもまたピアノの名手であったことを再認識させてくれる。なお、音質も画質もともにハイレベル。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/16

    1981年の収録だが、今あらためて見れば昔日の観がある。もともとがウィーン国立歌劇場合唱団の要請があって成立したプログラム(ライナーノートによる)ということもあってか、後ろに大合唱団を従えてのレクイエムである。今なら響きを重視して、おそらくはもっと小編成になるだろう。また、録音が古いせいもあるのかも知れないが、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの個々のプレイヤーの力量がやや劣るようだ。しかし、アーノンクールの解釈は、優美なだけで生ぬるいモーツアルトではない。かつては物議をかもしたようだが、私にはむしろこちらの方がよほど自然で、心にも迫るものだ。音質、画質はともに古いが、十分に許容範囲。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/16

    第1幕でダンサー達に混じって登場した時には、デセイもいくぶんかくすんで見えたが(それは彼女に上背がないせいもある)、場面を重ねていくごとに輝きを増していく。やじゃり歌の力だろうか。高音の伸びやかさと、弱音の艶っぽさは、やはり他の追随を許さないものがあるようだ。パターソンの演出(ネトレプコとヴィリャソンの『マノン』)に関して村井氏のペルソナ説があるが、それはこのマクヴィカーの演習にもあてはまりそうだ。たしかにマノンは捉えどころがないのだが、それを各幕ごとにコスチュームで別のペルソナを表現するというのは説得力があり、魅力的な解釈だ。なお、ヴィリャソンも熱唱(し過ぎるところも無きにしも非ずだが)、熱演。オーケストラもよくつけており、映像も極めて美しい。演出も冒頭の幕開きから、引き込む力を持っている。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/16

    2008年度のルツェルン音楽祭での「ロシアン・ナイト」と銘打たれた一夜のプログラム。3曲共に完成度はきわめて高い。これらは、いずれもアバドの得意とするものだろう。ラフマニノフの1楽章冒頭の、ピアノにオーケストラが絡んでくるところは、このように映像があればまた一段と感動的だ。2楽章以下も、グリモーとオーケストラは優美さとしなやかさを失わない。これだけでも十分に満足なのだが、『テンペスト』がまた、この夜のオープニングにふさわしい演奏だ。『火の鳥』も悪くないが、たしかに村井氏の御指摘にもあるように、全体にまとまりが良すぎて優等生的な演奏になってしまったようだ。ソロも聴かせるし、トゥッティも鳴り響くのだが、そこに驚きと凄味がないのだ。音質、画質はともに良質。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/14

    ナガノの音楽によるきわめてクリアーで透明感のある『パルジファル』だ。これを支えるベルリン・ドイツ交響楽団は、ヴィオラ、チェロの中低音がことに充実し、重厚感と厚みのある演奏だ。また、レーンホフの演出はそれほど新しみはないが、無駄なくよく引き締まったものとなっているし、舞台の大きくないバーデン‐バーデンの劇場を最大限に生かしたものだ。全3幕にはそれぞれ工夫が凝らされているが、第2幕は歌舞伎の様式を取り入れたものだ。歌手陣ではサルミネン、マイアーは文句なし。しかし、ヴェントリスは声、歌唱はいいのだが、柔道家のような体型に、ネイティヴ・アメリカンのようなコスチューム、演技もぎこちない。これが唯一残念なところか。音質と画質は極めて上質。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/14

    付録のDVDが目当てで購入したのだが、たしかにこれだけでも十分な価値がある。パリのレバノン・ノートル・ダム小教区教会での収録だが、蝋燭の灯火を背景に真摯に音楽を創っていくデセイとアイムの姿は、創造の瞬間とその過程を垣間見せてくれる。さて、本編のカンタータだが、デセイの高音の伸びはここでも見事だ。ただ、カークビーなどと比べれば、歌い方や節回しにいくぶん世俗的な趣があるようだ。もっとも、これはこれで、あるいはこれでこそデセイのバッハとして味わいたい。音質、またDVDの画質共に言うことなし。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/14

    ウンスクは韓国出身とはいうものの、ここには民俗色は全く感じられない。むしろウンスク、ナガノ、フライヤーが一体となって創作した新作オペラだ。DVDでとはいえ、世界初演に立ち会えるのは嬉しい。歌唱方は、やや特異なレチタティーヴォが中心で、とりわけ印象的な楽曲やアリアがあるわけではないが、この作品は総体で享受すべき性質のものだろう。演出はなかなかに工夫がこらされているし、ナガノの紡ぎ出す音楽もキレがいい。カメラワークには時々疑問がないではないが、音質、画質ともに美しいこの作品を是非ともに共有したいと思う。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/13

    素晴らしい名演だ。17世紀の音楽に包まれて至福の時を過ごす事が出来る。各楽器の演奏者をはじめ歌手もすべて言うことなし。特にソプラノのキールが傑出して素晴らしい。しいて言えばだが、バスのメスターラーがもう少し声に厚みがあればというくらい。収録はスイスのパイェルヌ修道院で行われているが、この簡素なベネディクト派の修道院がまたブクステフーデの音楽に限りなくピッタリなのだ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/12

    第2幕で指揮台に上がる時、ショルティは随分嬉しそうな表情だ。それはあたかも可愛い孫の社交界へのデビュー(第1幕)を目を細めて喜んでいるかのようだ。事実、このDVDでは、やはりゲオルギューに尽きるだろう。容姿もこの物語のヒロインにピッタリだし、白のドレスも2幕2場での黒のドレス姿も素敵だ。歌そのものは、標準的なレベルかも知れないが、しかし少なくてもそれを下回ることはない。アルフレード役のロバートは、容姿、歌ともにあまりぱっとしないが、父親役のヌッチの歌うプロヴァンスの歌は暖かい。また、エアの演出はオーソドックスだが、コヴェントガーデンの狭い舞台をうまく生かしている。そして、ショルティとロイヤル・オペラ・ハウスのオーケストラも安定感がある。しかし、音質はまだしも、映像の画質は1994年の収録にしては全体に白っぽく、色に深みがないのは残念だ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/12

    まずはハイドンだが、一貫して早めのテンポで押してゆく、しかも厚みのあるハイドンだ。ただ、昨今ではピリオド楽器による演奏を聴きなれたせいで、ハイドンにしてはいささか重すぎるようにも感じられる。弦の響きが重厚で(これは良い意味で)、NDR交響楽団の実力を再評価した次第。だが、これが肝心のブルクナーになると、今一つ冴えがない。特にホルンと木管には不満が残る。また、弦も含めてヴァントの意図するところを反映しきれなかったという印象だ。一瞬の静寂の後に、1秒のほんの何分の1かの間合いがあって、そこにこそブルックナーの神秘性が立ち現れるのだが、それがここにはないのだ。音質、映像の画質に関しては文句がない。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/11

    ソリストとオーケストラの時はまだいいのだが、あの大編成のコーラスが4部で歌う時は、迫力は感じるものの音の響きが混じり合って透明感と美しさには欠けるようだ。あるいはマイクセッティングのせいかも知れないが。ドレスデンのオーケストラは、弦の重厚さと艶が好きだったのだが、それもここではあまり感じられず、さらに残念である。C.デイヴィスによる演奏全体も明確な主張がなく、やや平板な印象で聴いた後に感動の余韻が残らない。画質は鮮明。内容的には★★★なのだが、コストパフォーマンスを考慮に入れれば★★★★。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/11

    歌手(特に女声歌手)にとって、技量の頂点と容姿のそれとが一致しないのは、ある意味では宿命的な不幸である。しかしまた見方をかえれば、そうした歌手の成長を見守る聴衆がいるならば、そのことは歌手生命をより伸ばすことにもなるだろう。この時期のフレーニは、まさしく大歌手と言っていい時期なのだろうが、あのフレーニがという思い入れを込めて見る(聴く)のと、そうでないのとでは受ける印象や評価も変わりそうだ。また、現代のオペラは演出の時代だと言われるが、ここでのそれ(プッジェッリ)は、やや前時代的なものだ。すなわち、演技はすべからく歌に従属しているのだ。フレーニにしてもそうだが、とりわけコッソットの歌い方や演技にそれが顕著である。スカラ座の舞台は絢爛豪華。また、音質や画質はまずまずといったところだ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

検索結果:147件中61件から75件まで表示