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sakon さんのレビュー一覧 

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     2010/02/24

    チャンイーモウも面白かったが、チェンカイコーの演出の方が一層趣が深かったですネ。
     まず、主役三人の性格付け、演技指導が素晴らしいので、テーマがはっきりと浮き彫りされ、アルファーノの補完した部分も余り違和感なく観る事が出来ました。
     大きな舞台の間口と奥行きを生かし切ったデザインと演出。美術と衣装、特にトゥーランドットとリュウの衣装が素晴らしいし、二人の動き、微妙な表情の変化と対決が見事に映像化されていました。舞台と言うよりは映画と言った方が良いかもしれません。リュウは白系の衣装に天女の羽衣のように異様に永い比礼(天女をイメージしているのかも?)をまとい、その比礼が赤紫から紫へと変わります。トゥーランドットは宝塚の男役のように登場して、赤、緑、ピンクへと何度も衣装を替えます。
     チェンカイコーは円熟を迎えたようです。映画メイランファンも素晴らしかったですよ。
     メータの指揮も珍しく冴え渡っていました。25カ国から呼び寄せられたオーケストラも中々良い演奏をしていました。とにかく繊細に美しく、今までのトゥーランドットでは気が付かなかったメロディーなども聞こえて来て嬉しかったですネ。
     歌だけが少しだけ残念でした。カラフは余り良くありませんでしたし、トゥーランドットの高音がややヒステリックになり、リュウの歌唱が少し不安定な気がしたのは錯覚でしょうか? それでも歌とルックスと演技の全てで最高のリュウでした。リュウの死の場面では涙さえ零れそうになりました。ティムールも若いのに中々です。皇帝が今にも死にそうで面白いですよ。そうそう首切り役の設定が素晴らしい。
     近年、特に今世紀に入ってクラシックの演奏者のレベルが上がったのかしら。カラヤン時代の名演奏のように一塊になって襲ってくる演奏が少なくなった気がしてなりません。     sakon

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     2009/11/10

    ブラームスはお好き?
    ラトル・ベルリン・ブラームス交響曲全集

     私がブラームスに目覚め、ブラームス好きになったのは、バーグマン、モン
    タン、パーキンス主演の映画「さよならをもう一度」とルイ・マルの「恋人た
    ち」がきっかけでした。「さよならをもう一度」では交響曲三番の第三楽章、
    「恋人たち」の方は弦楽六重奏一番が使われていました。どちらも大変甘美な
    メロディーを持ったロマンチックな曲で、ブラームスの肖像画からはとても想
    像が出来ませんでした。
     私が子供の頃はカラヤン全盛の頃で、ラジオから流れて来るのは、カラヤン
    のベートーベンとワグナーばかりだったような記憶が有ります。絶賛される批
    評とは裏腹に物足りなさを覚えていた私はすっかりカラヤン嫌いになりまし
    た。そんな時に出会ったブラームスにすっかり夢中になりました。

     ブラームスの音楽の特徴が良く現れているのがピアノ協奏曲一番だと、私は
    思います。オーケストラの長く壮大な前奏の後でピアノが静かに入って来ま
    す。そのピアノの最初の音が演奏の全てを左右します。若者の人生に立ちはだ
    かる、重く英雄的でも有る人生。ためらい、怯えながらも、若者はその第一歩
    を踏み出すのです。
    お薦め演奏。 ギレリス・ヨッフム・ベルリン。
    ポリーニ・ベーム・ウイーン
    バレンボイム・ラトル・ベルリン
    (アテネでのライブ、DVD)
    などですが、私が一番好きなのは永遠のリリシスト、ラドゥ・ルプーです。ピ
    アノの入りが絶妙なんです、もう輸入盤でしか手に入らないと思いますが、見
    つけたら是非聞いてみて下さい。

     さよならをもう一度のテーマはあまりにも有名ですよね、その為かどうか分
    かりませんが、三番の名演奏に出会った記憶が有りません。第三楽章があまり
    にも優美過ぎ、あまりにも甘美なので、或いは余りにも有名なので、全体のバ
    ランスが悪くなってしまうのかも知れません。
     三番に比べて四番は色々な名演に出会いました。最高なのはクライバー、ウ
    イーンですが、印象的だったのは、室内的な演奏に徹していた、シューリスト
    のコンサートササエティ盤でした。

     さて、やっと本題です。
     ラトルとベルリンフィルのブラームス交響曲全集を聞きました。バレンボイ
    ムとのピアノ協奏曲一番とピアノ四重奏曲の管弦楽版が素晴らしかったので、
    期待に胸をドキドキさせて聞きました。余り期待するとろくな事は無いのです
    が、期待を決して裏切らない名演でしてた。

    ○ 一番。
     フルート・パユ。オーボエ・マイヤー。第一コンマス・安永徹。と、全曲中
    一番の布陣です。ビオラの清水直子も参加しています。
     最近見慣れた、第一、第二、チェロ、ビオラという、第一バイオリンとビオ
    ラを対極とした配置ではなく、第一と第二バイオリンを対極としていました。
     パユとマイヤーのコンビは相変わらず絶妙ですね。パユが他の曲(マイヤー
    は一番だけでした)では少し神経質になっていましたが、マイヤーとコンビを
    組んだ一番では伸び伸びと演奏していたのが印象的でした。
     安永徹さんは大活躍でした、すでに退団してしまい、残念ですね。後任に内
    定した樫本大進さんに期待しましょう。2009年のヴァルトビューネサマーコン
    サートに参加していたそうですよ。
     この一番は素晴らしい名演でした。特に終楽章の次第に白熱していくアンサ
    ンブルは見事でした。悲劇的などという安易な表現は当てはまりません。
     この曲が作曲されたのがワーグナーのトリスタンとイゾルデより十年も後だ
    とラトル氏がインタビューで言っていました。私もその事に初めて気が付いて
    驚いています。

    ○ 二番。
     ビオラの清水直子さん、相変わらず姿勢がいいでいね。ボーイングも美しい
    ですね。
     ラトル氏は一番だと言っていますが、二番がいちばん演奏が難しいと、私は
    思います。ともすれば平易になりがちなこの曲を、テンポを揺らしたりしなが
    ら熱演へと導いています。結構好きですね、このアプローチ。
     管楽奏者の名手が揃うベルリンフィルならではの名演! 

    ○ 三番。
     ブラームスの音楽は良く森に喩えられますが、北欧の森林に喩えるならブル
    ックナーの方が相応しいし、ワグナーのオペラの原点は北欧神話なのですか
    ら、ブラームスよりも遙かに神秘の森の香りがしますよね。
     ブラームスの音楽はライバルのワーグナーより叙情的で青春の息吹に溢れて
    います。森に喩えられるのは、ブラームスの管弦楽曲は壮大な弦楽合奏の上に
    管楽器が漂うからです。
     この三番もまた、勇壮な弦楽群のさなかで管楽器のメロディーが仄かに漂
    い、当にブラームスそのものです。
     問題の第三楽章は、驚くほど淡々と演奏されて行きます、それでいて充分過
    ぎるほど美しく優美なんです。歌いすぎない事で、見事なまでに四つの楽章が
    交響曲としてのバランスを保っています。

    ○ 四番
     全集中の白眉! 好きだなあ、この演奏。クライバー、ウイーン以来の名演
    だと思いますよ。
     ただ、余りの熱演に辟易すると思う人がいるかも知れません。

    ブラームスはお好き?
               2009.11.11   立花左近 

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