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とある白いうさぎ さんのレビュー一覧 

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     2012/01/16

    複雑で難解ではあるが豊饒な20世紀の西洋絵画を、具体的に図版を交えつつ紹介している書。
    「わかる/わからない」、「具象/抽象」をキーワードにしつつ、画家と作品を列挙し、解説を加えてゆくと言った手法で本書は編まれている。
     普段から20世紀の芸術を一緒くたに「前衛」と見做して敬遠してきた自分にとっては、それらの成立や背景を簡潔に理解するのに役立った。新書という形のためか、カラー図版は冒頭に限られているが、本文中にも白黒ではあるものの多数の図版があり、理解の一助となる。
     因みに筆者は姉妹書として『20世紀音楽』も執筆している。

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     2012/01/16

    著者の宮下氏は20世紀西洋美術史であり、姉妹本として『20世紀絵画』も執筆している。
    本書は門外漢でありつつも、クラシック音楽に親しんできた者として、20世紀の音楽を手軽に紹介するために著者が筆を取り書かれたものであるようだ。
    その為、音楽学的な知見を期待するのは期待外れとなるだろう。
    クラシック音楽を通じて、20世紀の西洋文化の一端を覗くこと、そして、そのことが存外面白いことであることを紹介するのが本書の目的のようだ。

     本書は著者の設定した大まかな枠組み(「飽和」「拡散」「変容」)の下、具体的な作曲家とその代表的な作品を列挙し、所々解説を挟むといった形で構成されており、巻末には人名索引や音盤紹介もある。新書と言う手ごろな形で、20世紀音楽を取りあえず俯瞰してみるには便利な一冊であることは間違いないだろう。その点で、著者の目的は達成されているように思える。

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     2012/01/16

    音盤考現学とは、「音盤」(音楽CD等)を通じて、「現」代社会・文化等を「考」察するという意味らしい。
    どの項目も片山氏一流の洗練されたアクロバティックなエッセイを読むことができる。
    音盤を純粋な音楽としてのみならず、広い意味で文化の一部をなすと言うことを勘案した時に、それをどの様に語り・享受し・理解するかの一端を示している良著に思われる。
    『レコード芸術』に掲載されたコラムの選集なので、通勤・通学中等の片手間にでも読めるのも、うれしい。

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     2012/01/16

    大学教授をしつつ小説を書いていることを必死に隠そうとする、そんな唯野教授の物語。
    本書は、各章ごとに文学批評理論のタイトルが与えられ、前半は唯野教授とその周辺の物語、後半は彼がタイトルにある理論の講義をすると言う体裁で進んでゆく。
    物語は大学での不思議な慣例を爽やかに喜劇化している印象で、少しでも雰囲気が想像できれば、笑いながら読めることだろう。
    講義の方は、専門的に内容を解説することを念頭に置いたものではない割には、真面目に書かれている印象。
    門外漢にも解りやすい解説となっているが、文学理論の勉強を目的として本書を手に取るのは不適に思われる。(全体が小説という体裁なので、文献目録等を欠いていたりするため)
    何れにせよ、小説としてもちょっとした教養書としても文句のない出来で、一世を風靡したのも納得の一冊。

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     2012/01/14

    技術を徒に衒うことなく、ゆったと実に気持ちのよい音楽が流れてゆく。
    一番印象的だったのは、6曲目の”Chocolate Sundae”である。
    と言うのも、同曲はなんと自分がかつて愛好したチョロQ2(PSゲームソフト)のBGMの編曲であったのだ。
    原曲のどこかワクワクするような雰囲気はそのままに、どこかまろやかな趣きのある曲に生まれ変わっているように感じる。
    また、4曲目の”Interlude#1 (Pink Tourmaline)”も聴いていると優しい気持ちになれそうな、心地よい魅力を秘めた曲に思える。

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     2012/01/14

    S.ライヒの代表盤のひとつだろうか。


     録音した音声と弦楽四重奏の奏でる音楽、Different trains。 着想は子供時代にさかのぼると言う。 子供の頃、両親の離婚によりニュー・ヨークとロス・アンジェルスの間を列車で行き来するはめになった彼は、同じ時代(1939-42)、ユダヤ人として「別の」大陸にいたならば、まったく「別の」列車に乗っていたのではと思いをめぐらす。 彼一流のミニマルの手法とテーマが素敵に融合しているように思える。
    ミニマルの漸次的に変化する音楽はどこか機械的な印象を与えるようで、否応なく目的地に連れて行ってしまう列車の印象に不思議と重なる思いがする。 手法としても主題としても、20世紀後半を代表するに遜色ない曲なんではなかろうか。 クロノス四重奏の演奏も素敵な演奏をしている。


    カップリングのElectric counterpointは、多重録音による演奏。 主題は特に無いようで、パット・メセニーの名技とライヒの優れた発想を聴くことができる。

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