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John Cleese さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/11/23

    リマスターによる音質向上、うたい文句通りです。ワルター大先生の特に晩年のステレオ録音、いままでスカスカだった中低音が充実したことに間違いありません。ものによっては別物と思うぐらい。これがオリジナルだったんですね、我々はいままで半世紀もずいぶん間引きされた音を聞かされていたんですね!NYフィルとのマーラー復活、自分の耳では既出盤で最良のものは平林直哉氏によるテープ復刻でしたがそれも凌駕している高音質。おまけに1枚に収まっている。これ初めてじゃないかな。盛大なヒスノイズも消え、かなり音量を上げても昔のCDみたいに高弦がキンキン耳障りにならない!まだすべて聴いたわけではありませんが、今までずいぶん買い替えでがっかりしてきた方々、過去の経験から購入をためらってらっしゃる方々、これは買いだと思いますよ。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/11/23

    たいへん贅沢な全集で、コンサート会場でも販売してましたね。届いたのがまさにその中の一曲、メータ先生指揮による第8番の実演の感銘がまだ耳朶に残る時期だったので、当然8番から聴きました。ブルーレイはピュア・オーディオの方は期待にたがわぬ高音質。次はハイティンク先生の5番とラトル先生の9番というように、ここ数日はこのメディアにどっぷりつかった日々を過ごしました。映像の方もほぼ同じ順番で鑑賞。最初の8番はもう7年前の収録なので、メータ先生も先日の実演のようにまだ杖をついて登場するようなこともなく壮年期のごとく颯爽としております。こればかりは先生、短期間に老け込んでしまったようで少し悲しい。しかし解釈に実演とのへだたりは感じられずテンポ設定もこの時すでにこのコンビの解釈は盤石のものになっていたのでしょう。その昔、メータのブル8なんて聴くやつが悪いとかいう高名な評論家センセイのご高説がまかり通っていた時代がありましたが、いまの演奏を聴いたら彼は何というのかな。第4楽章のコーダ、全楽章の主題が山のように重なるところ、最後の最後にああいうのが来るのが初めて理屈抜きに必然と感じられ、感動いたしました。40年以上も聴いている曲なのに、演奏によってはうるさいだけのこの部分が本当に素晴らしい。全9曲の収録期間が10年にまたがっておりますので音質は変化ありませんが画質の方は大きなモニターで再生するとかなり新旧の差があります。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/08/26

    ギーレン先生、あなたもか。
    最新録音2013年のこのマーラー6番を聴きますと、最晩年の指揮者にしばしば起こる現象、すなわちテンポが極めて遅くなり細部の拘泥などの「巨匠化現象」とでもいうべきものが、やはりギーレン先生にも起きていたようで、それを1971年の録音と並べることでより際立った差異がある印象を抱かせる罪作りなセットであります。すべての楽章において、71年に比べてはもちろん、84年の旧ベルリン放送交響楽団とのライブ、および全集に含まれている99年録音と比べても際立って遅いテンポとともにフレージングの伸びたり縮んだり変化に富んでいるのもちょっとギーレン先生らしからぬ。これを「主情的」と呼ぶのは簡単ですが、ギーレン先生の作ってきた音楽一般を形容するにはふさわしくない言葉ですね。と、書くと何か非常に否定的に聞こえますが、私は実に満足しているセットです。71年の方も非常に聴きやすい音ですが、2013年は録音がすごく優秀とあって細部までマーラーの管弦楽法の意図がよくわかる素晴らしい録音に違いありません。いままで聴いてきたギーレン先生と違うけど。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/06/22

    昨日届いたばかりですが、途中で止められなくて一気にディスク9のドヴォルザーク編に達しました。バイエルン時代のライブで、従来から知る人ぞ知る超名演として有名なベートーヴェン第九を含む、比較的新しい80年代の録音が中心ですので音質もライブとはいえ大変聴きやすく良好です。強いて指摘するなら60年代のブル8だけがやはり年代相応の古さを感じさせ、またこのころのバイエルン放響は技術的にも後年のヴィルチュオーソぶりとは程遠い音程やアンサンブルの乱れが散見されますが、クーベリック先生のブル8は67年のシカゴと70年代のより優れたバイエルン放響のライブがありますからこれはこれで資料的価値はあります。ハイドン、モーツァルトから始まってベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーはもちろん、ドヴォルザーク、スメタナ、バルトーク、そして極め付けヤナーチェク「シンフォニエッタ」まで十八番が目白押しです。(タラス・ブーリバやマーラーが一曲も無いのが惜しい・・・)実にコストパフォーマンスの優れたセット、これは買いです。

    12人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/04/30

    素晴らしい内容のライヴで、1966年のまだ受容が一般的でなったブルックナーの、しかも大曲8番をカラヤン先生が取り上げるのは本当に一大イヴェントだったようですね。近年に例えますと、カンブルラン先生のアッシジ全曲初演、みたいな。ちょっと違うか。しかし、演奏者も聴衆も熱気をはらんでいて、極めて推進力の強い力強い演奏となっておるのは間違いありません。ミスも散見されますが大きな瑕疵とはいえず、一気に当時の空気に触れさせてくれる貴重な記録です。一点気になったのが、第一楽章から第三楽章までの音量レベルというのか収録レベルがやや大きめでヒスノイズはじめ雑音も気になるのですが、第四楽章になると綺麗に整った音で雑音もなくなると同時に、収録レベルが少し低くなりボリュームを上げたくなります。第四楽章だけ整音されているような感じで、際立って音が綺麗です。別テイクということはありえないので第四楽章のみ音源保存方法が異なっていたのか、収録のルートが異なっていたのか。ま、気にならない人は気にならないという程度の差異ですが、第一楽章から第四楽章まで音が大きめでやや汚れているので音量は控えめに、最終楽章は音量を上げても不快にはなりません。そういえばカラヤン先生の第8には一楽章なし、第二、第三はモノラル、第四楽章になると突然現在でも十分鑑賞に堪える良好なステレオ録音になっちゃう、という不思議な1944年盤もありましたね〜

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/02/05

    本日届きました。国内盤には珍しく、一週間ほど発売延期。先週末に聴くことができると楽しみにしていたのが肩透かし。で、マラ6中毒患者は何をしたかといえば、禁断症状に耐えかね、数百のマラ6コレクションから取り出して久しぶりに接したのが・・・なんとバルビ先生のライブ!それもセッション前後の収録のニューフィルハーモニアとのやつではなく、より凶暴なベルリン。新しいクル先生やラトル先生ではなく、できるだけ古いやつを聴こうと思ったのが間違い。さすがにあの八方破れの大迫力とは同じライブとはいえ、そもそも比較の対象にするのも間違っている・・・のは承知していましたが、パーヴォ先生のこの新盤は別の次元の迫力で圧倒してくれました。実演もみなとみらいで聴いておりますが、その時は「普通に優秀」な演奏という印象を持ちました。穏当な、というと言い過ぎですが、驚いたのはハンマーの音だけだったアバド先生とベルリンの新盤のような。しかしこの演奏、録音として再びじっくりと接すると。細部にわたって実に神経が行き渡った演奏であることに圧倒されるのです。指揮者の意図がこれほど末端にまで浸透していると思わせるCDもそうないのでは?無造作に鳴らされている音符は一つたりともない、という自信に満ちております。それでいて荒れるとことは十分に荒れ、やはり第6はこうでなくちゃ!という瞬間にも事欠かない(特に終楽章)。そして対照的にアンダンテの繊細さは筆舌に尽くしがたい。先般出たばかりのアバド先生盤をファーストチョイスに推薦と申しましたが、こちらも録音の優秀さも含めて大推薦です。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/01/20

    本日、予定発売日通りに到着、なんとブル8全曲を一気に到着日に通しで聴いてしまいました。素晴らしい演奏(と、収録年代とライヴであることを考慮すれば)素晴らしい音で、出だしの部分を少し聴いただけでもう止めることができなかったのです。近年のメモリーズ・レーベルの復刻のお仕事はいいですね〜。セル先生のライヴはすべて入手してますし、つい先だって発売のバーンスタイン先生のライヴの大地の歌もよかったなあ。今回のクーベリック先生のブル8は、まず音質はそれら既出盤とくらべてもかなり良好なステレオ録音です。あのシカゴのホールですから、そりゃ残響なしのデッドな音ですが、セッションでもまあ似たようなものですから、むしろこれは忠実なアンビエンスの再現と思うくらいです。デッドな分、とても生々しい音で、どうしても古さを感じてしまうセル先生のクリーヴランド・ライヴ復刻のような盛大なヒスノイズもありません。演奏内容の方はというと、テンポもフレージングも、もうこれはこれしかない!と思わせる確たる自信のこもった安定を感じさせるもので、これも素晴らしい。クーベリック先生のブル8といえば有名なバイエルン放送響とのライヴも従来愛聴盤でしたが、ショルティ先生との黄金時代を目前にしたシカゴの余裕で鳴りまくっている金管に心奪われ、本演奏がそれに取ってとってかわりそうです。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/11/28

    以下はブルーレイ版のレヴューです。

    これは買いですよ。最近リリースの国内盤シングルレイヤーSACDで大満足していて、当分の間はこれ以上の音質改善は望めないだろう、と考えておりましたが、とんでもない!

    ドルビーアトモス及びDTS-HDMA24bit/192kHZの恐ろしい程の深みを感じさせる低音の伸び、かなり音量を上げても金属的なうるさい音にならない高音の透明感、音場の奥行き感、第一級の再生音ですね。まるで音が立体的にスピーカーの外側へせり出してくるようです。

    ブルーレイ化されてもオリジナルのCDやSACDからさして音質向上の感じられない、時にはただのCDの方がいいじゃないかと思うような詐欺的ディスクも沢山買わされましたが、これは素晴らしい。あまり期待せず購入しましたが、買ってよかった。

    演奏内容は言うまでもなくカラヤン先生とベルリン・フィルの鉄壁のアンサンブルの頂点の記録です。SACDでも聞こえなかった細部がさらによく聴こえます。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/11/08

    これは凄いな、、、偽らざる一聴後の感想。どこがどうとあげつらうのも躊躇うほど心にストレートに届く憤怒の感情に打たれます。特に誇張があるようないわゆる「爆演」というわけではなく、音楽的にはむしろ堅実な仕上げ。しかし1楽章の肺腑をつくクライマックスなど今まで聴いてきたバビヤールの中でも一二を争う戦慄ですね。コンドラシン先生の初演ライブなどは、そのの凄さは初演ライブということ自体のスパイスも効いていますが、大野先生の当演奏はそのような歴史背景を持っているわけでもないのに、、、最新録音の素晴らしさも貢献してますが、改めてショスタコーヴィッチという作曲家の天才を、凄さを再認識した次第です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/10/28

    本製品が届いてから一週間もたたないうちに届いたクルレンツィス先生の最新盤とつい比較してしまうのですが、ラトル先生のマーラー6番はやはり円熟・完成度の高さで流石ですね。これ、映像付きのライブですが、セッションであるにもかかわらずライブ感の強いクル先生の破壊的なスリリングさこそ無いけれど、まさにそれ故にファースト・チョイスとして誰にもお薦めできる新盤です。ここは仕様について語りたく思います。既発売のベートーヴェン交響曲全集・シベリウス交響曲全集のようにブルーレイ盤がオーディオ用と映像用と別々のディスクに分かれているのではなく、1987年のこれまた有名なラトル先生ベルリン・デビューの第6も含めてすべて1枚のディスクに収まっております。音声もさすがに87年版は5.0チャンネル仕様は無いけれど、映像及びピュア・オーディオ共に2018版は2.0と5.0チャンネルが選べますので、同一ソースの一つの演奏をなんと4通り、それに87年盤音声が加わると、ラトル先生マラ6を5通りも一枚のディスクで鑑賞できる、ということはディスク入れ替えなしで楽しめる、という今までにない仕様となっております。オーディオ・ヴァージョンに切り替えておいて2018年盤を聴いておりましたら、例の最後のイ短調の爆発のあと、今度は30年の年月を一気に遡って87年版の演奏が勝手に始まります。ザッザッザ、とね。マラ6が終わって直後にまたマラ6が始まるってなかなかシュールで強烈な体験ですよ。その87年版も従来盤からリマスターされているようで音が整って大変聴きやすくなっておりました。洗練された印象です。もちろんミスの修正などない貴重な記録ですので内容は昔のまま。変なとこでシンバルが鳴るあの演奏に間違いありません。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/10/26

    特に根拠もなく、もっと早いテンポの演奏を予想していたのですが、わずか6日前に届いたラトル先生のライブに近い落ち着いたテンポでした。演奏時間からもそれは明白で、第一楽章24分+、終楽章31分+はやや遅めといっていいでしょうが、もともとがっちり作曲者の指定がきつい6番のことですから、この前のチャイコ6番ほど自由自在に緩急の振幅が極端ではありません。出だしの部分など、バーンスタイン先生やゲルギエフ先生のような前のめりの早い出だしを勝手に想像していましたが、そうではなく、続くアルマの主題も急ぎません。問題の楽章順番も多数派のスケルツォ→アンダンテ。しかし、どっしり安定・予定調和の演奏では決してありません。さすがクルレンツィス先生、あちこちに小技を聞かせて面白いことこの上ない。以前のショスタコや春祭、ダポンテと同様に、音が立っている!という感じで、通常埋もれる内声が浮き出たり、あちこちで初めて聞く曲であるかのように新鮮に感じる瞬間があります。二種類のマーラーの6番の新譜を一週間もたたないインターバルで購入して聴くことはあまりないことですので、つい前述のラトル先生盤と比べてしまうのですが、なにかセッションであるこちらの方がライブ感満載で、十分刺激的ではあるものの、ラトル先生盤はやはり安定した円熟味が魅力で、このクルレンツィス先生盤は切れ味鋭い新鮮さが魅力です。終楽章の追い込みの迫力、特に再現部の追い込みは尋常でない迫力(ここは通常よりかなり早いテンポ)ちょっと危なっかしいところも(ひょっとして演出かも)含めて、三桁を超える数のマーラー6番のコレクションにまた素晴らしい1枚が加わりました。満足です。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/07/09

    参りました!これ、現時点ではベストのショスタコ第4です。従来ラトル先生=バーミンガムとかミュンフン先生=フィラデルフィアあたりがお薦めでしたが、それらも、また円熟のハイティンク大先生=シカゴあたりもこの新盤が蹴散らしてしまいました。
    緩急の振幅が極めて広く、早いところは凄く早く、じっくり歌うところはこれまた丁寧に余裕のテンポで仕上げておりまして、次々と曲想が推移していくこの曲の、それぞれの場面場面でもっともふさわしく、もうこれ以上適切な表現はないだろうと感じさせるほどの直感的に付与していく表情が素晴らしいのです。上に述べた名盤の数々ですらネルソンス若先生のこの新盤と比べてしまうと、音そのものにもテンポにもまったく鈍感な凡演に聴こえてしまって困ります。単に楽譜に書かれた音を再現するだけだって大変なこの曲を、まるで自分の創作であるかのように手中にしている感じがします。ネルソンス先生、恐るべし。
    ボストン響ライブのこのシリーズはすべて聴いておりますが、録音も凄く優秀。SACDでもない通常CDですが、Dレンジの広大さといい低音の底知れぬ深みといい、一押しのCDと言えます。直前に同じDGレーベルからリリースの、もうひとりの若先生、ネザ=セガンとロッテルダム盤もとても良かったのですが、本盤のほうがさらにナチュラルで生き生きした音楽です。
    1905年のほうも緩急の振幅が大きい点で同傾向の演奏ですが、ここではあまり表層の標題性にはこだわらず、純音楽としての響きの素晴らしさが追求されていると思います。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 16人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/16

    未発売の製品のレヴューを書くのは当欄では相応しくないでしょうが、ついにこれが世に出る!という喜びでご容赦ください。あのCDでの名演の音源が、演奏会形式ライヴのTV放送だということは有名ですが、その放送された映像がなんとかして見られないか、ほんとに30年以上夢見てまいりました。その間にバーンスタイン先生もホフマンもベーレンスも鬼籍に入ってしまいましたね・・・しかしこうして再びこの方々のお姿にお目にかかることができる、それだけでこのリリースは大変な興奮です。トリスタンは、演奏会形式でも、というか、演奏会形式の方がむしろ下手な演出がからむよりも楽しめるのではないか、とかねがね私は思っております。バイロイトでも、特に90年代のハイナー・ミューラー演出は、具象的な背景も大道具も皆無で、すべて四角の箱の中で進行するのですが、私はこれが気に入って、演目に入っている年は毎回欠かさず現地で見ております。そのミューラーが人をほとんど動かさないのはどうしてか、というプレスの質問に対して「音楽がすべてを物語っているのに、なんでそれを重ねて表現する必要があるのか」とか言っておりました。アバドがたった一度のみベルリン・フィルで取り上げたのがやはり演奏会形式で、これも私、機中泊含めて3日の強行日程でベルリン往復しましたけれど、やはり通常のオペラ以上に感銘をうけました。このときは全員黒尽くめの衣装で、動きも最低限。けれど次の春のザルツブルク・イースター祭の同じスタッフ・キャストのオペラ上演より格段に感銘が深かったのです。演奏会形式の方が視覚的にも記憶に明確に残っているという、奇妙な逆転現象が私のなかでは起きています。このバイエルンの名演でも、記録では、演者はそれらしい衣装は身につけているが、身振りなどは最低限で、ライブとはいえ、音楽そのものに集中していたとのことです。CDを聞けば分かる通り、このテンポ、まず実際のオペラ公演では不可能ですね。演奏会形式であるがゆえの音楽そのものへの集中度が格段に違う。強いて言えば丁寧なセッション録音に近い、つまりいわばトリスタン上演のイデアの世界と言ってもいいかも知れません。音質そのものも30年前のフリップスCDより向上していることを切に願います。近年、これほどリリースが待ち遠しいパッケージ・メディアがあったでしょうか。待ちきれません。

    16人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/03/09

    現在所有のショスタコーヴィッチ5番の膨大な数のCDの中で躊躇なく最高点。ホーネック先生の新譜は何を置いてもまず聴いてみたいと思わせる魅力が、常に新しい発見があります。本盤は聴き始めると途中で止めることがありません。毎回一気に聴き通してしまいます。第5番終楽章が終わってバーバーのアダージョが始まるのは目覚ましいクールダウンの効果があります。このありそうでなかった組み合わせは絶妙で、アルバム全体としての作り方に大変なセンスの良さが光ります。是非一度通して聴いてみて下さい。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/03/04

    未発売の製品に関してレヴューは適切ではないでしょうが、演奏内容の素晴らしさに関してSACD化への期待を込めて書かせていただきます。約40年前、中学生から高校生にかけての時期の自分の限られた懐具合でもなんとか所有できたブルックナー8番の全曲LPはたった2種類、それが先頃SACD化されて目覚ましい復活を遂げ、レヴューもすでにさせていただいたカラヤン先生の75年盤と、今回SACD化のセル大先生のクリーヴランド盤でした。両方とも一部ファンからも評論家からも「ブルックナーらしくない」という、定義の明確でない基準であまり好まれているとは言えませんでしたね。ブルックナーらしさとはなにか。牧歌的であればいいのか。私は疑問でした。
    さて、ハース版のカラヤン先生盤に対してこちらはカットの多いノヴァーク版ですが、それが逆に脇道に逸れることがない凝集された集中を比類ない厳しさで生み出しており、これこそセル=クリーヴランドの芸術が頂点に達し得た瞬間の貴重な記録であります。まさに峻厳という一言。その威容に驚嘆します。
    早いテンポの第1楽章、切れ味鋭く、また情け容赦のない表現から生まれる「死の告知」の全身総毛立つような戦慄。逆にせせこましくテンポを部分的にも煽るような部分が皆無の、実に堂々たる巨匠的な第3楽章。そして第4楽章。迫り来る宿命と死闘を繰り広げるがごとき不屈の精神を感じさせる本演奏では、その正確無比な演奏からはからずも生み出されるものは、決して精密機器の冷たさではなく、徐々に立ち現れてくる大変な「熱さ」であり、聴いている我々の胸も熱くなるのです。いつ何度聴いても。
    大学生となってLPからCDの移行の時期。CD黎明期、初めて購入したCBSソニーから発売の8番単独二枚組みセットは今でも大事にしております。もう何千枚に達しているか分かりませんCDコレクションのまさに第一号がこのセル先生の第8でした。その後何回か再発売のたびに購入しておりますが、LP時代から盛大なヒスノイズはCD時代にも受け継がれ、到底現代の水準では満足出来る音ではありません。ブルックナーに不可欠な中低音の軽さが改善されることを切に願います。シングルレイヤーならもっと良かったですが。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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