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Pianist さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/03

    とにかくエンターテイメントとして楽しい。芸術家が芸人に徹底して聴衆を楽しませようという意気込みが伝わってくる。こういう「ドキドキ」を感じさせてくれる演奏が聴かれなくなってしまった。オーセンティックもピリオド奏法も結構だが、かつてあれだけの人々を沸かせた存在をただのショウマンシップと割り切ってしまうのはどんなものだろう? 1990年代〜2000年前後のマスタリングが多く、音にはさほど不満を感じない。昨今ではほとんど聴かれなくなった大編成バッハ、豪快な近代作品… かけていて(聴いていて…とは少し違うが)楽しい。ユナイト盤LPではステレオ録音の見事なベートーヴェンの7番もあったが、ここで聴かれないのは残念。Desmar録音のラフマニノフの三番・ヴォカリーズも、かつてはEMIから出ていたのだから、ファンのために追加して欲しかった。こういうセットがこんな値段で買えるようになるとは… 色々な意味でため息が出る。どの程度の限定盤なのか分からないが、気になる方には間違いなくお勧めします。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 24人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/03

    最近…に限らないが、ポリーニには何かを期待してディスクを買い、ほとんど失望しか得られず、聴き返す機会すらないCDが多い。円熟期(のはず)のショパンのバラード、ノクターン… 「一度聴いただけでは分からない」と目の色変えて指摘する方もあろうが、即座に限界が見えてくる演奏というのもある。ホールトーンや音像が世評高いリヒテル盤に似ているが、ベストセラーのリヒテル盤の傾向にあやかろうとしたのか…と下らぬ勘繰りをしたくなるほどガッカリした。楽譜をデジタル化したような演奏だが、実に面白くない。アバドとのベートーヴェンの協奏曲もつまらなかったが、それと同等の出来。かつてのショパンのエチュードやプロコフィエフ、ブーレーズの水準を考えると「何故?」という疑問しか残らない。

    24人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/03

    久々の新譜…というので割とスンナリと手が伸びたが、結果は微妙。粘液質の歯切れの悪さという点では共通項の多い両者の共演、何かイヴェント性に頼った、自己満足的な表出で終始している。重ったるく、思いつき・スムースさに逆にブレーキを掛けるようなルバートがあまりにも不自然。ミケランジェリ晩年に特有の誇張か。付き合うのにかなりのしんどさが要る。録音は特別ひどいとは思わなかった。サル・プレイエルの二階席で聴けばこんなものだし、こういうラフな録音の方が(マルチで合成しすぎの録音に比べれば)個々のピアニストの音色をよりクリアに聴かせてくれるとも言える。何でも熱狂ブラボーのパリの聴衆の反応も懐かしく聴いた。ドビュッシーの方がポイントが高いのではないかと思うが、それでもこれまでの盤を超えた価値があるかというと…やはり微妙。あまり永続性のある名盤とは言えないのでは?

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     2009/10/26

    確かに面白い…が、全体の雰囲気が少々暗い。キャッツアイのような楽しさはない。全盛期を過ぎたオジサンたちがひきずる過去の苦悶、衰え… いつもながらの小ネタは笑えるし、十分に楽しませてもらった。アジア近国で観たのだが、日本以外では理解・共感が難しい所もあるのではないだろうか? ニューヨークマラソンがなぜ「農薬…」になるのか、といった所までを字幕で見せ切るのは難しいし、日本のパンクブームや、70年代のアイドル路線とその後の事情を知らなければ笑えない隠し味もある。もう少し刈り込めたのでは?とも思った。

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     2009/10/25

    良し悪しを超える歴史的価値のある記録なのは間違いない。しかし冷静に聴いてみると疑問点もある。初めてピアノ協奏曲全曲の自作自演を聴いた時から、曲によっての出来不出来があるのには気が付いた。後にホロヴィッツによるラフマニノフ自身の演奏についてのクリティークを読み、同感だと感じ入った。第一はきれいに弾いており、第二は演奏会の方がはるかに良かったが、それでもまあまあ。第三はひどい。多少直接的で品のない言葉だが、適切。第一番のテクニックには圧倒されるし、音の美しさと速めのテンポの中に秘められたクールな歌いまわしが素晴らしい。第二も腕は冴えているが、第三のアンバランスさと、即興性(?)が弾き飛ばしに聴こえてしまうのが残念。ラフマニノフは協奏曲のラジオ実況を許さず、いつもRCA盤を再生するよう要求したそうで、ラフマニノフのライブ演奏が全く残っていないのは本当に残念。このNaxos盤の復刻も悪くはないが、RCAから1990年代始めに初めて登場したCDはLP時代と同じマスターを使っているが、10枚組の大全集はマーストンの新しい復刻・マスタリングによるもので、音の明快さは少なからず全集盤が勝っている。ファンならば(最近廉価セットになった事だし)RCA全集盤も聴いて欲しい。手軽に求められるのはNaxos盤の良さではある。

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     2009/10/13

    これは素晴らしい。クロイツァーの日本録音が「金属原盤から復刻」などという触れ込みで登場するとは思いもよらなかった。これまでに小規模なレーベルから出ていた数少ない復刻はすべてSP盤からの再生であり、それなりに味わいのあるものだったが、このセットでは「録音では捉えがたい」とされていたクロイツァーの特色ある音質が、これまでとは格段のリアリティを持って聴く者に迫ってくる。スクラッチノイズも激減、元々の原盤にはこんな音が入っていたのかと、近年これほど音の改善の度合いに感激した例はない。この調子で数多く残されている筈のクロイツァーの日本録音を集大成して出して欲しい。クロイツァーの戦中・戦後の録音は日本でしか行われておらず、この貴重な文化遺産を保有しているのは日本だけである。SP期のレコード名盤選から冷遇されたため、一般のファンはその重要性を認識する機会が失われ「骨董的価値を持つ」とされた海外のメジャーレーベルの名盤ばかりに焦点が当てられ、気がついてみればクロイツァーのSPなどめったに手に入らない状態で、LP復刻もされなかった(私家盤はいあった)。とにかく往時を偲ぶ事のできる素晴らしいセット。オマケのハルビン交響楽団はしかしひどい。来日当時、ローゼンシュトックの薫陶を受けて進歩中だった新響の音に慣れていた聴衆から散々な批評だったというが、この水準では無理もない。歴史のひとコマ、音による実証。

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     2009/09/28

    これは1986年5月の日本公演ライブ。ジャケットにはバイエルン放送響とあるが、クライバーがこのオケを初めて振ったのは指揮活動をほとんど停止する晩年になってからで、明らかに間違い。日本公演はいくつかの盤で聴く事ができるが、このGM盤は日本ライブを初めてCD化したTopazio盤と同じクオリティの音質で、かなり聴き劣りのする音質。という訳でこのGM盤はほとんど意味がない。よほどのマニア、コンプリートコレクションを目指す人向け。評価は演奏にではなく、このGM盤のクオリティに関して。

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     2009/09/28

    興味深いライブが集められた四枚組だが、多少の表記違いがある点、残念ながら同一録音の他社盤より音質が劣るものがある。シカゴ響とのシューベルトと「運命」はステレオだが、同日収録とあるバターワースは70年代のケルン録音でモノーラル。ボロディンの二番は近年ではヘンスラーからオーソライズ盤があり、そちらがファーストチョイス。「こうもり」はDVDで出ているシュトゥットガルトでのリハーサル風景DVDの通し演奏。ハイドン94番とベートーヴェン7番も色々のレーベルから出ているが、このGM盤の音質は冴えない。ヒスノイズが大きく、全体の響きも色あせて聞こえる。67年ウィーン響とのモーツァルト、マーラーはもとの状態が良くないので大差ない。かなり以前に買ったセットだが、最近ではめったに取り出さなくなった。他社盤との比較で、音の状態がより良いものを聴きたくなったからだ。コンプリートコレクションを目指す人、コレクター向き。GM盤のクライバーは良い音源の物がほとんどない。このセットとしての評価は「普通」。

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     2009/09/08

    感情移入とノスタルジーはさておいて、あの当時のN響の技術的レベル、保存が万全でなかったのか、後のNHKの放送録音に特徴的な「溶け合った」サウンドとはかけ離れた、平面的な原始的ステレオ。ヒストリカル物に慣れている耳で聴いても十全な物とは言えず、価格もちょっと高すぎるような気がする。しかし、第7など楽章が進むに連れてメンバーが熱を帯び、フィナーレなどインパクトのある凄演が聴け、興奮度は高い。しかし感銘…とは少々違うのではないか、とも思える。今日ではいくつかのオーセンティック演奏やC.クライバーの演奏もある訳だし。しかしあの時、あの状況でマタチッチに導かれたN響がこういう演奏を成し遂げた、という意味では貴重な実証となりうるディスク。共感できる人にはかけがえのない一枚となるはず。しかしCDとしての状態には疑問点あり。第一は7番よりはるかに劣る。これまで数々聴いてきたNHK音源とは思えない音の状態にまず愕然とした第一印象。何度も聴きたいとは思わない。時々スリルを楽しむために聴く。逆に言えば、それだけ演奏内容が濃い。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/07/05

    膨大な集成だが、必ずしもEMI系のコンプリートではなさそう。フルトヴェングラーとのバルトークの二番、新録音のバッハ:ソナタ・パルティータ、同一セッションのヴィヴァルディはあるのに、伝バッハ作の3つのバイオリン協奏曲は入っていない。そうしたマニア的視点から見れば少々残念な所もあるが、とにかくこれまで入手しにくかった演奏がまとめて手に入ったのは嬉しい。鮮烈な技巧が残っていた1950年代の素晴らしい演奏(グリークのソナタ三曲)、奇跡のような美しさを聴かせるブーランジェの小品… 聴き所は人それぞれ、聴き手の期待に応えてくれる素晴らしさ、感動に満ちた名演の数々。割と最新のリマスターによるプレスで収録されているのも良心的。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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