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eroicka さんのレビュー一覧 

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     2013/07/04

    どうせなら3番と組み合わせて欲しかったのだが、2番だけでも聴く価値は大きい。クールな「即物」派のぎーぜキングがメンゲルベルクという触媒に触れて、熱く燃焼し、甘美なロマンを放つといった特異な魅力を持つ演奏になっている。テンポは全体的に速めだが、緩急が激しく、とろけるようなロマン的表現はギーゼキングとしては意外だ。戦時下という異様な雰囲気のなせる業だろうか。

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     2013/07/03

    未完成もグレートもメンゲルベルクとしては端正・淡泊で意外に普通だが、聴きものはカサドとのアルぺジョーネソナタオケ版という珍品と老巨匠ザウアーとのシューマンだ。シューマンを弾くザウアーは技巧的にはヨレヨレで、コルトーとフリッチャイのライヴと匹敵するほど技術的な衰えが著しいが、貧しい録音からも清澄なタッチの妙と気品あるロマンと情熱が感じられ、19世紀末の音楽界の残り香のようなものを感じさせてくれる逸品だ。表現が大げさだし、テクニカルな面にも目をつむることができない向きには当然薦めないが、こうして売り続けてくれる人がいるのはマニアとしてうれしいことだ。

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     2013/06/29

    同時期のフィルハーモニア管弦楽団や少し古いウィーンフィルとの録音ともよく似ているが、ライヴらしい感興のある演奏。微妙にテンポを揺らす部分もあり、若々しさが垣間見える。ウィーン交響楽団はやや技量が落ちるが声楽の充実度がそれを補っている。それでもウィーン風のサウンドは十分味わえる。第4楽章のコーダーで微妙にacc.がかかるが、高揚感のなせる業か。オルフェオレーベルらしく音質は聴きやすく整えられてはいるが、人工的と嫌う向きもあるだろう。

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     2013/06/20

    懐かしい吉田秀和先生のしわがれ声と名調子が聴けるCDのついた本だ。番組の原稿や録音を再構成したもののようだが、これ一つで、空疎なDJではなく、話を活字にしたら、きちんとした批評の本として機能するだけの内容をもっているのが、いかにもあの世代の知識人らしい。あの喋りを時々ラジオで聴いていたのに、私は何を聴いていたのか、と恥じ入るばかりだ。勿論、「世界のピアニスト」といった本と世界観がに大きく違うということはなく、いつもの吉田節だが、権威や有名演奏家に偏りがちな風に思っていた。後任の片山杜秀氏が未知の曲、秘蔵音源発掘など、マニア路線ひた走り全開なのに比べて、今から思えば、昭和50年代で時間の止まった好悪を出さない冒険のない番組という印象も否めなかったが、実は新鋭やユージナのようなマニアックな演奏家も近年は番組で取り上げていたのは意外であった。これほど長寿番組になるとは思わなかったのか、NHKに古い音源が残っていないのは実に残念。昔、LP時代にエアチェックした多数のカセットテープを捨てずにとっておけば、吉田翁への恩返しができたかもしれない。残念だ。いずれにせよ、今の音楽評論の世界には、既にこうした深い知識人は少なく、クラシック批評は好き嫌いによる独断漫談評論家や、楽理の専門性に走るだけの音楽屋か、美文に溺れ自己陶酔するような者ばかりで、バランス感覚や良識を感じる人は数えるほどだ。こうした末法の世に、翁の謦咳に接することができたことを、我々は幸福に思わねばならない。CDの収録時間が短いうえ、値段も安くないが、翁を敬愛する人は必携のシリーズではないかと思う。

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     2013/06/20

    プラハであった「新世界」初演100周年記念コンサートの記録。ちなみに、ノイマンとチェコフィルは1982年にもスメタナの「我が祖国」初演100周年演奏会を東京で開き、録音も残されている。手堅い造形感覚の指揮者だけに地味な印象は否めぬ巨匠だが、こうした記念公演をことごとく担当できるというのは、本国はもちろん、日本の渋好みの聴衆に熱い支持を受けているためだろう。このライヴ公演は、若い時の端正さや瑞々しさは幾分薄れ、テンポは幾分遅めになり、重心の低いサウンドに変化しっつつも緊張感を失わないライヴ演奏ふだ。晩年のノイマンの境地を示すものとして後世に残されていくべき演奏だ。70年代の演奏のほうが造形は禁欲的ではあるが、指揮者の気力やオケの魅力(旧東欧時代の国威発揚的な文化政策保護で当時はレベルの高い奏者が多かった)のあふれた演奏になっているので、熱狂的な支持者も多く、聴き比べるのも乙なものだ。

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     2013/06/16

    リスト弾きシフラの面目躍如とした快演。猛烈なタッチ、速いパッセージを鋭い動物的なカンと身体能力=凄まじい技巧で聴くものを圧倒する。むろんホロヴィッツには負けるが、特に死の舞踏、ハンガリー狂詩曲はどす黒い悪魔性に満ち溢れる。この荒々しさはリストが生まれたハンガリーの土壌に根差すものなのか。それともロマの家系に生まれ、幼児期から即興演奏を人前で見せて喝采を浴びていた「芸人根性」のなせる技なのか。そうした一種の異端性に惹かれる。シフラは、戦後、ソ連占領下のハンガリーから亡命を図り失敗、投獄された経験があるそうだが、意外にそうした影の部分は消し去ったといえるほど、演奏には滲ませない。リヒテルのような豪快さの中に隠れた屈折や、ベルマンやブレンデル、アラウのような感性や語り口の巧さは乏しいかもしれないが、シルクドソレイユをみるような絢爛なピアノショーとしては最高だ。精神性が乏しいともいえようが、リスト自身も青年時代は、上流社会でそのような世渡りをしてきたのだから、非難には値しないだろう。ホワイトノイズが多いがステレオの音質はリマスターが成功したのかEMIにしては克明で、ヴァンデルノートの指揮のカラフルな音づくりが楽しめる。これでパリ音楽院管弦楽団だったら文句は全くないのだが。

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     2013/06/15

    最近入手しにくい1930年代のウィーンフィルとのブラームス1番と大学祝典序曲に加え、トスカニーニ指揮NYPのハイドン変奏曲が入っている。いずれも1936〜1937年の録音だけに年代なりの音なのに、余計な残響やステレオプレゼンス効果が加わっているのが煩わしいが、今となっては貴重な音源が入手できるだけありがたい存在だ。ウィーン時代のワルターは、往年のウィーンフィルの典雅な響きを駆使して、速めのテンポで颯爽と演奏していく。NYPやコロンビア交響楽団とのセッション録音に比べると完成度は高くないが、この稀有な個性は、当時のヨーロッパで人気が高かったことはうかがえよう。トスカニーニも晩年よりは30年代の録音のほうが柔軟性や即興性あふれる演奏が多いが、この演奏もまさにそうだ、

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     2013/06/13

    カイルベルトとの皇帝、そしてカイルベルト指揮のブラームス第2交響曲が出色だ。端正さの中にロマンが息づき、ライヴらしい熱さもある。これは聴いて損がない。ヨッフムとのモーツアルトの24番協奏曲は古くから出ている有名なライヴ音源だが、これも緊張感ある名演奏だ。

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     2013/06/13

    収録曲は@スカルラッティ ソナタヘ短調L384Aハイドン ソナタニ長調Bベートーヴェン ソナチネ35番ヘ長調Cベートーヴェン ソナタ第3番ハ長調OP2−3Dベートーヴェン ソナタ32番ハ短調op111 収録時間69分37秒
    録音は40年代後半のEMIらしく古めかしく、ソロモンの美しい音色は十分とらえきれてはいない。「op111」以外の作品は、音大志望の少年少女が課題で弾くような素朴な曲だが、それをなんの衒いもなく端正に格調高く弾く。特に濃い味付けも押しつけがましいヒューマニズムもニヒリズムもない、いつものソロモン流だが、素材の味を前面に出した表現は、料理人に譬えるなら、手の込んだ技や味付けを弄する洋食のシェフや懐石の板前ではなく、素材の吟味と握りの技勝負の一流の寿司職人のようなストイックさだ。パールレーベルは廃盤が増えているが、この貴重な1枚もまたカタログから消えてほしくないものの一つである。

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     2013/06/13

    ワルターとしてはNYP時代のモノラル録音と同じ様式の速めのテンポで、全曲65分弱。当時の指揮者でいえば、ワインガルトナーやトスカニーニほどはやくはないが、カラヤンあたりと同じぐらいの演奏時間だ。70分を超えるコロンビア交響楽団とのステレオ盤よりはかなり速い。独唱者は万全とはいえないにせよ、ウィーン国立歌劇場再建記念公演ということで高い高揚感が感じられる名演奏だ。クナやベーム、ライナーらも参加し十八番のばらの騎士やフィデリオ、マイスタージンガーなどを上演した一連の公演は幸いなことに音源が残っているが、いずれも音楽の殿堂の復活への喜びに満ち溢れたものだ。惜しむらくはウィーンフィルらしい音色がもともとの録音の悪さのためか、丁寧な改善をしても、十分楽しめなかったことと、微妙なピッチの高さだ。異常に高いわけでもないが、何か落ち着かない違和感を覚える。カセットテープや語学用ICレコーダーに録りなおして聴きたいぐらいだ。THARAあたりかrピッチ修正版が出ないものかと思う。

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     2013/06/09

    マーラーの1番やドヴォルザークの新世界、スメタナの我が祖国、バルトークのオケコンなどモノラル〜ステレオ初期LP時代のクーベリックのキャリアを代表する名盤を中心に、THARAなどから出ていたマーラー5番のライヴも加えている。10枚組では彼の壮年期の業績を網羅するには足りないが、これだけ安い値段で入手できるのは奇跡だ。DECCA、EMI、MARCURY、Spraphonなどレーベルも時期もまちまちだが、これから上り調子となる素直な造形と精力的な表現は共通だ。ソロモンとのブラームスが流麗で美しく、もっと広く聴かれて然るべきだ。

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     2013/05/31

    一般的なセルのイメージの演奏で録音も含めてクリアーで素晴らしい演奏だが、8番はコンセルトヘボウとのDECCA録音のほうが面白いので、ぜひ聞いていただきたい。

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     2013/05/31

    だいぶ前、某クラシカジャパンで視聴したユニテルの映像。晩年のテンポが遅く沈潜した演奏になる前のもので、芝居がかっており、エネルギッシュだ。若いベルキンの清澄な協奏曲のソロもよい。映像はテレビ中継みたいな感じでヨーロッパ撮影のものより品位はないような感じはするがその分リアリティはあるし、音質も十分だろう。

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     2013/05/30

    ヤマカズ先生としては大人しいほうだが、ロシアもの2曲に関していえば打楽器や金管が前に出た響きやテンションの高さは「教材用録音」とは思えないカロリーの高さだ。当時の日フィルだからサウンドや技に多くを望むべきもないが、それなりに面白味はある。逆にハイドンではすべてが裏目に出てしまい、端正な造形に魅力のないアンサンブル…イマイチな出来だ。

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     2013/05/29

    一口で言って、まさに辛口の渋い男の演奏。ソロも伴奏もそれに尽きる。録音のクリアーな素晴らしさはSACD化でより鮮明になった。

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