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林檎太郎 さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2024/03/15

    今は、各レーベルによる音作りの個性も、録音のクオリティーも均質化し、安定したといえば安定したと言えるし、つまらなくなったとも言える状況にある。このメータのCBSのセットについては、当時のCBSらしい、ややドンシャリ気味な音を聞くことができ、懐かしさを覚えるとともに、クオリティーが安定して高いとは言えず、メータにとっても、リスナーにとっても、残念に感じられるのではないかと思う。ロスフィルより腕利き揃いのニューヨークフィルを相手に、ロスフィル時代より彫りの深い、解釈の進化、またメータらしいマッチョな男性的な音楽運びを聞くことが出来るが、録音が必ずしも十全に、それを捉えているとは言い難いところに、リリース当時も、そしてボックスになった今も、もどかしさを覚えてしまうのである。そして、ドンシャリ気味な録音でマッチョなエロイカを聞くと、最新のフィレンツェのベートーヴェンが、ほろ悲しく聞こえてしまうのも事実。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/11/20

    なによりズービン・メータ指揮のベートーヴェン交響曲全集がリリースさされたという快挙を喜びたいし、感謝したい。あのメータが、指揮台で座って指揮をするという、無常観ただよう、ほろ悲しさを感じつつも、スピーカーから聞こえてきた演奏は、まごうことないズービン・メータの音楽であった。ロスフィルとの7番も、ニューヨークでの3番、5番、9番も、重心の低い落ち着いたテンポを取りながら、拍節感の強い、明晰な響きの中に、楽観的とも言える暖かさを感じさせる演奏であったが、その個性は変わらず、暖かく親しみやすい演奏となっている。若い頃の前のめりのマッチョな感じは後退し、テンポはさらに落ち着き、リズムは強く刻みながらもおおらかなベートーヴェンを聞くことができる。これまで聞くことができなかった4番など、一楽章の序章と主部のテンポの取り方など、驚かされる部分もあるが、恐らく理由のあることなのだろう。もっと早く全集を入れて欲しかったという思いもないわけではないが、私はとても好ましく聞いたし、感銘も覚えた。それにしても、今、メータはイスラエルをどう見ているのだろうか。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/11/17

    シベリウス交響曲全集三種盛りですか!!!いや、すごい箱が出るもんですね。全部持って、全て愛聴盤なのですが、それでも買ってしまいそうです。誰か止めて。三種、すべてが、それぞれ異なる特徴を持つ名演。

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     2023/10/27

    サブスクで、ふとチャイコフスキーのこの演奏に触れ、これはと思って、注文する次第。録音された1977年は、74年に亡命したロストロさんが米国へ渡り、ワシントンナショナル交響楽団の指揮者となった、まさにその年に当たる。ワシントンのオケの指揮者って、今思うと、大変なことをしたもんだなあと、改めて思う。この演奏の、オケの充実しきった演奏の背景には、この歴史的事実が反映していないわけがない。スターンも当然、ルーティンワークで臨むはずがないわけで、セッションとは思えない熱いコンチェルトが繰り広げられる。名演だ。録音も当時のCBSにしては、よく録れている。CDジャケットが、メンデルスゾーンの方になっているのが、残念だ。

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     2023/10/10

    稀代の名演と思う。テンポについての違和感は、個人的な感覚では全く無い。特にカタコンブはこうでなければと思われる。まだアファナシエフも若く、打鍵の豪放さもこの音楽に必須のものと思われる。で、しかも瞑想的。個人的には理想的な表現に思われ、なぜ早く手に取らなかったのか後悔しきりで荒る。

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     2023/09/22

    これほど、何度聞いても飽きの来ない、汲めども尽きぬ感興を与えてくれるセットも数少ない。清潔なアンサンブルに、音楽が前へ前へと力強く進む推進力と、未だに新鮮な印象を与えてくれる演奏群だと思う。ただ同じCBSのワルターのリミックスは、音質が話題になるのに対して、セルに関しては、余り触れられないので、一言指摘しておきたい。このセットと、その後リリースされたコンプリートボックスとでは、別リミックスで、聴感上かなり違いがある。韓国盤エディションも所有しているが、それとも相当違う。三者三様で、かなり印象が異なり、それは演奏への印象にも影響するほどだと、指摘しておきたい。当盤のレビューでも賛否様々であるが、別リミックス盤を聴くことで、その評価も変わる可能性があるのではないか、と思われるほど違うということを強調しておきたい。イコライジングで音はガラッと変わってしまう。当盤は、コンプリートボックスと比較して、上と下が持ち上げられた派手な音作りであると指摘出来る。コンプリートボックスは、落ち着いた、オーケストラサウンドとしては自然な音作りになっている。とかくCDから聞こえてくる音が演奏のすべてだと思ってしまいがちだが、単にミキサーの卓の上で作られた音かも知れないということを考えさせられる好例だ。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/08/18

    このレーベルの一連のクレンペラーの録音が、網羅的にリリースされるのは、おそらく3回目であるように記憶している。その都度、リマスタリングされているようで、ご多分に漏れずこの言葉に弱い私は、また購入してしまった。聞きやすさより、マスターに忠実なリマスターであると言うことで、それを言われるともう何も言えませぬ。(笑)明らかに音質は変わっているとだけ言っておこう。ありがたく拝聴したい。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/08/15

    アンセルメこそベートーヴェンの最も優れた解釈者の一人であると、このボックス所収の交響曲全曲を聴き、確信した。この88枚のボックスを購入するのは、おそらく初老のオールドファンが中心で、もはや顧みられることもなくなっているのが、現実であろう。しかし、このベートーヴェンの交響曲を聴けば、誰もが認識を改めるのではないかと思えるほどの秀演ぞろいなのだ。フランス物やロシア物ばかりが聞かれてきたこの指揮者だが、ぜひベートーヴェンだけを取り出し、交響曲全集としてリリースしてみたらどうだろう。少なとも、並み居る名盤が霞んでしまうのではと思えるほど、この演奏は気に入った。しばらくベートーヴェンの交響曲を聞こうと思ったとき、私はこのアンセルメ盤を取り出すと思う。

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     2023/08/01

    チャイコフスキーの交響曲全集の立派なこと。最後の来日でN響と聞かせた悲愴の壮絶な演奏は、学生時代の思い出の一つだが、録音にも十分、刻印されていることを確認した。

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  • 28人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/07/31

    怒り心頭である。理由は縷縷書くまでもないが、これまでも一枚一枚、購入してきた顧客を踏みつけにするような全集リリースは、批判されてきたところ。ここで、クレームを言っても到底届かないことは承知であるが、0.1.7番を残して全集リリースは、一体、私にどうしろと?当然、残りも分売はあると信じたい。
    演奏は、リリース分は聴いてきたが、保守本流だが、いわゆる巨匠的な腹芸はない。スコアに関しても、新しい知見にはほぼ見向きせず。新しい録音で、ウィーンフィルのブルックナーが聴けるという意味で、一家に一組のセットかとは、思う。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/07/30

    まず、録音がすばらしい。特に木管はリアルに捉えられており、マイクのクオリティーもここまで来たかと驚嘆させられる。その結果、大変カラフルな華やかな音色で音楽が進行し、指揮者が北欧出身とか、もう、そういう聴き方はナンセンスだなと思い知らされる。クリアな録音に後押しされ、スコアの隅々まで手に取るように聞こえる。切れの良い、前のめりなリズムで晋かと思うと、ぐっとテンポを落とし、品良く上品な響きを聞かせる部分もあり、この指揮者の引き出しの多さに、キャリアがまだ長くないことを考えると、その才能には唸らされる。さすが、メジャーオケからのオファーが絶えないだけのことはある。この曲には、名盤も多く、それらと比較して、抜きんでているとまでは、言えないけれど、というか、そういう聴き方ももう意味がないと思わせてくれる、フレッシュで、見事な演奏。一家に1枚、常備して損は無い。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/05/20

    51年から、すべて聴いてきたが、55年は無いと諦めていた。それが日の目を見るとは!!広告文にあるように朗報と言うほか無い。で、思うのだけど、これまで日の目を見た音源も、バイエルン放送のマスターテープをもとにしたディスクは限られており、無いと言われた55年が、元テープからディスクになると・・・、ということは、これまで元テープではない、別のルートからディスク化されたものも含む、すべての録音について、バイエルン放送にはまだ、元テープが眠っているのではないだろうか。それが、今後、ディスク化される可能性はあるのだろうか?ぜひ、今後にも期待したいものだ。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/04/29

    演奏、録音ともに、同曲異盤のなかでも、抜きん出て、しかもこの演奏ならではの個性も刻印されている。録音はベルリン・フィルハーモニーの空間を感じさせる奥行き感があり、なおかつクリア。このオケの機能性を余すところなく伝えている。演奏は、シャープで、オケのパワー全開に充実した響きを引き出している。リズムと響きが、まったく俗っぽくない。なぜ、評価が低いのか、謎。

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/12/02

    懐かしい。懐かしすぎる。
    マリナーが今は亡きフィリップスにいれたハイドンのシンフォニーは、LP時代に呼び名がついている曲が、ネイムドシンフォニーと銘打ってまとめられただけで、それ以降、日の目を見ることがなかった。当時のレコード芸術で、大木正興氏に酷評されていたことも思い出す。ほぼ同時期に同じレーベルからリリースされていた、コリンデイヴィス指揮コンセルトヘボウの録音の陰に隠れて、目立たない存在のままだったように記憶している。
    マリナーは、当時、カラヤンと並んで、レコードのリリース数の多さを誇って、人気指揮者だったのに、未だにそれらをまとめたボックスも中途半端なものしか出ない。理由はわからなくも無いけれど、せめてこのハイドンは、くっきりとしたフレッシュな演奏を、もう一度聴き直して、マエストロを偲びたい。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/04/25

    ライブ録音でありながら、隅々まで神経がゆきとどいている丁寧な演奏。造形はレガート主体で、スムーズに進んでゆくため、聞きやすい。オルガンのストップを入れ替えるような演奏では無い。ことさらよけいな味付けをせず、じっくりと音楽を進行させ、終盤には良い音楽を聴いたという感銘を与えてくれる。すぐれた演奏だ。ただ、使用楽譜についての記述がライナーにはなく、HMVのコメント通りに受け取れない曲もある。全体的にいわゆる改訂版のテイストがかなりはいっているようだ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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