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検索結果:31件中1件から15件まで表示
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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/08/06
ヒンデミット後期様式ならではの透明な抒情が光る1945年のピアノ協奏曲はまさに神レベルの作品ですが、リリース済の録音としては全く恵まれていません。伴奏付きピアノ音楽としては多分四つの気質や室内音楽第2番ならば販売音源が比較的多く存在しますが、本作は(左手のための)管弦楽付きピアノ音楽と共に激レアとなっています。これほど音同士の進捗的な意味の必然を感じる音楽は本当に比類がなく、もっと商業録音が増えてほしいです。本盤は冷静な沈潜が癒し効果さえ感じさせます。ストリーミング聴取が可能な録音(ならばある程度数は存在しています)と比べても相当じっくりテンポで、それがこの瞑想的音楽に相応しいと個人的には思います。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/08/03
レーガーのピアノ協奏曲は選択と集中が進んだ成熟期の作風で、過度な多声錯綜奔放飽和の濃密はある程度整理統合的になり、緊張感が透明感に打って変わりつつある音楽です。普通に一大名曲で、ピアノ協奏曲史に輝く名作群と並べても全く遜色のない、つまりイロモノキワモノ感のない本物の傑作です。これがコンサートプログラムのメインを飾らないどころか不当に等閑視されていることはちょっと理解に苦しみます。ギーレンの演奏は実に見通しが良く、この作品の構造がよく分かると思えるものです。デ・グロートのピアノも落ち着いています。総じてテンポもやや遅めで、極めて素晴らしいです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/29
三重協奏曲ももちろん素晴らしいですが、この聖アウグスティヌスの幻影が戦後前衛潮流をティペット的に料理したまさに「キャリア上のメイン大規模伴奏付き合唱曲とは別枠的やや傍系のちょっとした小規模伴奏付き合唱曲に超絶傑作が密かに存在する」大作曲家あるあるとしての激アツ作品です。私としてはメシアンにおける神の現存についての3つの小典礼に相当するポジションだと勝手に思う音楽です。ティペットと言えば何を措いてもメイン合唱曲は我らが時代の子になるとは思いますが、ティペット自身が「私のビジョンを理解してくれる天才的指揮者」と言っているアサートンさんの指揮で聴ける本盤本作もぜひ。ひたすらカッコイイです。その他ティペット演奏の使徒とさえ言えるコリン・ディヴィスの指揮盤(Catalyst/RCA)もあります。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/25
完成形としての楽譜をなぞるのではなく、完成していくプロセスそのものが時間の中で立ち現れてくるようなシューリヒトの演奏。これを一言では即興的と評されるわけですが、私はいつも作曲家が当時実際に記譜していった筆とリアルタイム並走していくような指揮に感じます。私にとってはその指揮の特質が最も顕著に反映されるのがモーツァルトで、音楽がその瞬間ごとに生成しているような感覚になります。それはクラシック再現芸術というよりは、再生(再び生命力を持って生まれ出でる)芸術とでも表現する方がより正確に思われるほどものです。とにかくこれほど生き生きと音楽が音楽しているような指揮はシューリヒトの独自境地に思われ、そのような印象を持ってしまったが最後、シューリヒト依存沼民確定です。パリ・オペラ座管との一連の録音はとりあえずシューリヒトを愛する全ての人々の基本アイテムです。天翔けるアポロ声部バランスにガッツリ隈取る深淵と千変万化し続ける夢幻のニュアンス。気付いたら涙が止まらないという寸法です。もうこのような指揮者が今後また現れることは極めて難しいようにも思われます。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/23
ヒンデミット初期掉尾を飾る大作です。彼の表現主義期となる1920年代の鋭利な対位法・リズム・客観性(彼一流の実用音楽概念とも言えます)に、1930年代以降の盛期ヒンデミットの特徴になる壮大な建築性・精神性が結び付いてくる作品になっています。とても分かり易い音楽なのに実に深遠です。ヒンデミットでいつも思うのは全キャリアを通じて線が太く楷書的音楽ですよね。これは枝葉末節的神経表現を旨とする音響空間主義に傾斜していく20世紀音楽の中では極めて異質なもので、精巧繊細極まる構築進捗音楽なのに聴き手に対して開かれている為、聴く日によって受け取ることの出来る感興が変化するのが良さだと思っています。これが著しい音響分化の極点に達する音楽になるとそうはいかず、極端に言えば聴き手側で生成される印象が固定化します。そうなると飽きが来やすいわけです。つまり音楽の仕組みの核に鎮座する幹に属することを外さない音楽です。さらには自由闊達さと深遠が両立し、汲めども尽きない幽玄の趣さえあります。そして推進力。その肯定的パワーに勇気をもらえるというか、日々を鼓舞してくれる音楽です。本作より前の作品はそれこそ初期になりますが、それらも驚異の完成度を誇っており、私は最近ヒンデミットは音楽の神様なのではとちょっと畏怖めいた気分になっております。本盤はなぜかなかなか配信では見つけられず、中古市場はやや高騰してはいますがまだ入手可能です。ぜひお聴きになってみて下さい。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/19
レーガーは時々聴く分には多声的錯綜飽和の軋みのギルティ的楽しみがあってその点においては抗い難い引力があると長年思い込んできましたが、よく聴くと多声の一線一線にちゃんと旋律的魅力がありますね。そうなると俄然深みを増してくる後期ロマン視座メタバロック音楽です。もちろんキャリア晩期のレーガー的シンプリシティ追求下ではOp.144bのように「ちゃんと聴かせようとしてきた」彼の意図を聴き手は受け取り易くなっていることは事実ですが、Op.71(変容した者の歌という題でしょうか)のような中期的実験精神が前面にある(ように私には聴こえます)作品でも、それは基本的には変わらないのかもと思い始めました。つまりちゃんと歌ってます笑。ただ晩年の焦点化洗練がない分「聴きづらい」外套を纏っているだけなのかもですね。何にせよこの12枚組セットは実に素晴らしい、長く付き合っていけるものです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/16
20世紀の著名3大作曲家の各代表作品を比べてみてくれと言わんばかりの素晴らしい挑戦的プログラムですね、演奏は言わずもがなで素晴らしいです。ただこうやって並べるとヒンデミット狂の私としては、どうしてもこの演目ではストラヴィンスキーが一番に聴こえてしまう(もしくはバルトークと言う人も多いだろうと思われます)のがやや悔しくはあります笑。ストラヴィンスキーは20世紀に新機軸を打ち出せた度数では20世紀の作曲家のトップ3どころかトップ1に思われるところがあるし、バルトークの種々要素の統合度には誰も敵わないと思えるところがあります。ただヒンデミット中期以降の音楽ではそういうものをそもそも狙っていないように思われます。本盤収録の音楽では、ストラヴィンスキーは明晰で清新洗練、バルトークは民俗的昇華変容、ヒンデミットは思索的秩序闊達というような印象に私はなりますが、ヒンデミットはあくまでも自身開発のオリジナル音程重力関係をベースに対位法で構築進捗する音楽創作を掘り下げ続けたように感じる(代わりに異種要素統合や音色をさほど追求していない)ため、即時的報酬生成よりも持続的推移に重きを置いており、そのためパッと聴いた時地味に感じるんだと思われます。でも慣れれば実に活力豊富に聴こえ、同時に深遠さをも両立する(過度に深刻ぶらないのに深淵を感じる相当珍しい)もので、ある意味20世紀にバッハ的精神を持ち込む音楽です。ストラヴィンスキーとバルトークはその驚異的鮮烈さのインパクトが聴後僅かな疲れを感じさせてしまうのに対し、ヒンデミットは再生を終えたらまたすぐ最初から再生し直せてしまうんです。つまりそのダイレクト旨味のない独自美もこちらから主体的に見つけてね的音楽なんですが、私も推しになるまでめちゃくちゃ時間がかかった(それまではひたすら気持ち悪かった)作曲家です。超絶大作曲家の割に聴衆に好まれづらい部分はやはりあるんでしょうね。いつかIte, angeli veloces(1955初演のカンタータ)の現代録音が現れることをひたすら待つ日々です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/11
私はジョリヴェの熱気ムンムン音楽とはあまり相性が良くないのですが、このミサ曲「汝の妻」は素晴らしいと思いました。晴れやかな感じがあります。多分どういう曲調でも書ける作曲家だったのでしょうね。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/07/01
本盤はまだ比較的中古入手し易いです。本当は誰にも教えたくない程の秘曲中の秘曲中の秘曲が本盤中のConcerto Sacro(1925)になります。当初4楽章から成る一つの作品として構想され、グリューネヴァルトのイーゼンハイム祭壇画に着想を得て作曲されたそうです。この主題は後にヒンデミットが交響曲/オペラ画家マティスで取り上げられることにもなります。ジョステンはそれに先立ってその精神性を独自の音楽言語によって描き出しているとのことです。弦楽合奏とオブリガートピアノのために書かれた本作では、ピアノは通奏低音的な役割を超え、物語の展開を導く象徴的な存在として機能します。前半のConcerto Sacro Iは「受胎告知」と「降誕」を主題とし、天使との邂逅やマリアの内的葛藤、キリスト誕生の神秘を、標題音楽的な描写と象徴的なモティーフによって描く一方、後半のConcerto Sacro IIは「哀歌」と「埋葬と復活」から成り、深い悲しみを湛えた音楽は、やがて光に満ちた復活の頂点へと昇華されます。新古典主義的な構築性と豊かな和声、精緻な対位法を融合させた本作は、宗教的な物語を単なる情景描写に留めることなく、瞑想的で象徴性に富んだ音楽へと昇華しています。グリューネヴァルトの祭壇画が宿す敬虔さと劇的な表現力を音楽へと移し替えたこの作品は、ジョステン初期創作を代表する宗教作品の一つとして位置づけられる…というのがこの曲の概要のようで、まあとにかく一度お聴きになってみて下さいとしか言いようがありません。柔らかな光で頭脳が満たされ、なんだかありがとうという気持ちになります。音展開としてはかなり凝ってます。ジョステンがあまり有名ではないことが信じられないです。まさに奇跡的作品です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/06/27
なんと美しい音楽なのでしょう。RVWは最近良さが分かってきました。牧歌的郷愁が極限まで澄む果てに神秘への希求がかそけき光となって静かに立ち現れる音楽。本盤は現在ではもはやレアなのでしょうね、なかなか入手が難しそうです。英国におけるクラシック愛好家人気という点では、RVWはホルストやブリテンをも上回り、さらにはエルガー以上の支持を受けることも多い作曲家のようです。これは知りませんでした。天路歴程はRVWのライフワークとも呼べる作品だそうです。映像ソフト化が待たれます。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/06/23
ヒンデミットはキャリア最初期は後期ロマン派・表現主義からスタート→過激な前衛・新即物主義→実用音楽・対位法重視と作風が変遷していくようですが、その後1930年代に独自の調性理論(従来の調性からはやや重心がズレているような、拡大しているような感じで決して響きは混濁せず透明感を保つ)が完成した頃の、ヒンデミットの歌劇の中では多分一番有名なものです。その後の作風としてはさらに古典的均衡性、抽象性、思索性、普遍性の向上を目指すものになっていくようです(その到達点がオペラ世界の調和やオルガン協奏曲やミサ曲)が、もうこの作品辺りで完全なヒンデミット節は完成しています。全編ずっと最上級の音楽です。驚異的過ぎてそう形容するより他にないです。本演奏も素晴らしいです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/06/15
ホリガーさんの音楽はまじで追いかける価値があります。当時は狂ったように聴いていました。完成時点における彼の音楽美学の集大成と言われるこのスカルダネッリ・ツィクルスは確か2017年に日本初演が行われており、聴きに行きました。事前予習していてもよく分からなかったのですが、現地でめちゃくちゃ感動しました。生演奏だったからというよりようやくその音楽のあらましを把握出来るようになったからかもしれません。戦後最前衛技術を駆使するのに知的感興を大幅に超えて聴き手の感情に触れてくるその音楽はちょっと類例がすぐには見当たりません。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/06/12
多分ヒンデミットの最高傑作だと思われます。私は言葉が全然分からず音楽だけ聴くしかありませんでしたが、強烈に感動しました。現状ヒンデミットの歌劇は画家マティスだけが映像ソフト化でしょうか、あまりにも不遇です…これほどの大作曲家なのに、この状況は異常。本作の日本語字幕付き映像収録の実現を強く望む日々です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/06/06
デニソフさんの大バッハアレンジが本当に素晴らしい。洗練の極み。現代的だが前衛ではない。これは泣けます。大バッハの現代編曲を他にもっと探索したくなりました。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2026/05/30
神聖と世俗、高潔と官能、古雅と異界、節制と熱情…というような相反するものがなぜか両立するフランクの音楽。とあるサイトで本当に生年合ってる?音楽が新機軸過ぎる、というようなことを言っておられる方が居ましたが、さもありなん。本録音はその室内楽を代表する二作品を収録しています。原盤がASV Goldシリーズで、多分Champs Hill Recordsレーベルが音源使用許諾を得たオンデマンドリイシュー盤だと思われます。原盤は相当稀少ながら、今もまだ入手可能です。ピアノ五重奏曲ではChandosのエネスク室内楽選集で大活躍のSchubert Ensembleの激アツ演奏がここでも凄いです。無音の余白を大事にしたピアノの弾き方にも感動します。総奏時はなんだかピアソラ的に響くことがあり、びっくりします。終結部の謎めき方も最高。特級推薦です。
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