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ニャンコ先生 さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/16

    交響曲全集3CDを買うのもよいが、序曲集を含めたこちらの4CDセットのほうをお薦めする。それだけ序曲が曲も演奏もすばらしいからだ。演奏の瑞々しさ、活きのよさと響きのふくよかさの絶妙のバランスは、何度聴いてもほれぼれとする。当時のDGの録音の趣味の良さも、リマスタリング(行われていないのかも)によって損なわれず当時のままに聴くことができる。どの交響曲も良いが、多くの評者が最高と折り紙をつける第2番がとくに感動的だ。雄渾さではサヴァリッシュ指揮のベルリンフィルに譲るが、天を仰いで讃美の歌声をあげるような晴れやかさにおいて、この演奏に勝る演奏に出会ったことはない。

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     2013/05/16

    ストコフスキー、ヴェーベルン、シェーンベルクらの既に有名となっている編曲もすばらしい。演奏も全く手を抜いていない高水準なもの。しかし、それらと抱き合わせることで小澤が本当に世界市場に出したかったのは、恩師斎藤秀雄編曲のシャコンヌだろう。サイトウ・キネンで録音することも考えただろうが、著名編曲とカップリングしてボストンで録音し、さらに世界の多くの人に耳に届けようと企画したに違いない。指揮科学生時代、小澤は齋藤から1年間この編曲だけを素材に指揮のレッスンを受けたという。「シャコンヌには音楽の全てがある」という齋藤の信念にもとづく教育だったそうだ。ボストン響を振る小澤は、そんな懐古にひたる風は微塵もなく、後期ロマン派のスタイルでぶ厚くオーケストレーションされた(ベースはブゾーニのピアノ編曲だろう)齋藤版シャコンヌから、バッハの壮麗なオルガーントーン、裏声の静かな歌、床を踏み鳴らして喜ぶダンス、等々の多彩な音楽を、バトン・テクニックの秘術をつくして我々の眼前にくりひろげていく。ボストン響各セクションの演奏クオリティが光る。最後になるが、ストラヴィンスキー編曲の、合唱入りの「高き御空より」は、バッハの曲なのに最初の1音からまさにストラヴィンスキーの音がしていて、この作曲家のすごさというかアクの強さを再認識した。

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     2013/05/16

    同じNAXOSから出ているカム指揮の”Swedish Classics”があまりに良かったので、「Vol.2」の表示に釣られて購入。こちらは室内オーケストラ曲を集めている。フル編成のオケをカムが振った盤ではロマン主義的作品が多かったのに対し、こちらの盤では、あまり作曲年代は違わないのに、ずいぶんと20世紀的(といっても新古典主義的な作風)の曲が聴ける。活きのいい演奏、室内編成のオケとソロを鮮明に捉えた録音。夢見心地にはさせてくれなかったが、大いに楽しんだ。

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     2013/05/16

    発売時にはスウェーデンでCDチャート(ポップスを含む)の1位に君臨したという逸話のある名曲集。それだけ、同国の人々が聴き慣れ、愛した作品がてんこ盛りで集められているのだろう。演奏、録音にかける愛情と意気込みはすばらしく、どの曲も魅力的に聴こえる。私はベリエルの「夏の花」やラーションの「ロマンス」など、静かな曲に特に心打たれた。(ベリエルの「フレセンの教会にて」冒頭では、ブラームスの第1交響曲の弦楽のテーマを金管合奏で吹き始めたのかと思ってびっくりしたが。)

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     2013/05/16

    ドレスデン・シュターツカペレで「我が祖国」を聴きたい、という方にお薦めする。ベルグルンドの解釈は、「民族性」には注目せず「スコアの音を忠実に、緊迫感をもって再現していく」スタイル。「まるでシベリウスみたい」に聴こえる箇所などないのでご安心いただきたい(たとえば、モルダウ冒頭で入ってくる弦のピツィカートの響き)。引き締まった音楽運びの中で、ドレスデンの弦、管の音の美しさと合奏、独奏技術のクオリティの高さを堪能できる。EMIで78年録音、まあまあの出来。聴いていて特に不満はない。軽めの音調整は、ちょうど同指揮者のヘルシンキフィルとのシベリウスと同じ感じか。

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     2013/05/15

    どの編曲もたいへん興味深く聴ける。もちろん「シャコンヌ」のブゾーニ編曲版との聴き比べも面白いが、他の編曲もそれぞれの作曲家のバッハ像が浮かび上がる。ピアノでバッハを聴くのが好きな方にはぜひお薦めしたい。

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     2013/05/15

    名演ひしめく中で、あえて大げさに誉めるなら「一頭地を抜く」演奏である。特にこの国内盤は小夜曲とのカップリングになっているので、ますます聴いていて微笑みが止まらない1枚となっている。

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     2013/05/15

    メンデルスゾーンの協奏曲のディスクとしては、この盤がソロ、管弦楽ともに最高峰である。チャイコフスキーのほうは、残念ながらそこまでの名演奏ではない。カントロフのこの演奏ほど、細部をごまかさずに楽々と弾き切っていて、ロマン的な情熱と夢のような歌、聴いていて自然と笑みが浮かぶ喜悦に満ちたVnソロは他にない。管弦楽もしっかりとその音楽に答える。幸い、録音は鋭利なDENONサウンドではなく、ヨーロッパ調の抑制のきいた響きである。メンデルスゾーンを聴くためだけにでもご購入をお薦めする。メンデルスゾーンに星7つ、チャイコフスキーに星3つ、平均で星5つである。

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     2013/05/14

    これはとんでもないお買い得セットである。ドイツバロック声楽曲の渋いところを中心に置いて、モンテヴェルディの超有名曲を3枚(特に「聖母マリアの夕べの祈り」は、小編成による代表的名演である)、フランドル学派の雄ラッソを1枚と、実に魅力的な選曲である。シュッツもよいが、「バッハ以前の聖トーマス教会のカントール」という切り口が心憎い。初聴のレヒナー「生と死の箴言」は、深い表現が心に沁み入るようだ。演奏水準は合唱、器楽とも非常に高く、録音も優秀だ。

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     2013/05/14

    現代楽器奏者がピリオド奏法を取り入れるのが昨今の流行りで、今やかなりの大御所でも普通のことになっている。ましてや、若い奏者が新しい演奏スタイルを模索する上で、よほどの変わり者が天才肌でない限り、音楽史的アプローチを避けて通るのは難しいだろう。その中にあって、この盤の演奏の魅力は「ちょっとピリオドっぽくやってみました」というような中途半端で終わらせず、かといって「古楽派奏者のように」演奏しているのでもないことにある。ピリオド奏法によって明かされた古典派時代の音楽の両極端、すなわち構成感に内在する混沌、激しさを通りぬけて訪れる静謐を見事に自己の演奏表現の中核に置いて曲を弾き切っている。伴奏の管弦楽がすばらしいの一語に尽きる。ジャケット写真が、孤独にソロパートと格闘しつつ天上を志向し、背中にはしっかりとヘレヴェヘが指揮する楽団のサポートを受けている、そんな風に見えて、演奏のコンセプトにまさにぴったりだ。「ジャケ買い」した方たちは誰ひとりがっかりなさらなかったであろう。

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     2013/05/14

    この曲には、弦楽四重奏団をちょうど倍にした編成であるという「室内楽」的側面と、第1Vnが7人の合奏に対向してメロディーを奏でるという「協奏曲」的側面がある。これらの二面がちょうどバランスよく演奏され、録音された盤が理想である。廉価盤の中で探した限りでは、壮年期のズスケが気心知れた7人を引っ張っていくこの盤しか私のイメージに合った盤はなかった。名演であると思う。録音も、試聴していただければおわかりのとおり、必要な部分では適度に第1Vnを浮き立たせる。星1つ減じたのは、この1曲で1CDとなっていることへの不満であり、演奏、録音は5つ星である。(最近発売の盤には、メンデルスゾーンのVn協奏曲とカップリングし、ソリストが八重奏の第1Vnを務める盤も見られるようになった。この曲冒頭のメロディーをVn1本で弾くには、ソリストの技量が必要だと認知されてきたためであろう。)

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     2013/05/14

    モーツァルトの序曲集を1枚だけ持つならこの盤であろう。他にスウィトナーがベルリン歌劇場の管弦楽団を指揮した名盤もあるが、LP期の録音であるため、CD期のデイヴィス盤の方が収録曲が多いという強みがあるからだ。(もちろん、どちらも廉価となった今、両方持つことをお薦めする。)演奏、録音ともに豊かさと爽快さを併せ持つ申し分ないもの。同じコンピの演奏でDECCA発売の中後期交響曲集とは違い、ドンシャリに音調整されていないので、自然な響きが楽しめる。

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     2013/05/14

    スイトナーが東ベルリンで作り上げた至宝のアンサンブルを聴きたければ、この1枚は外せない。モーツァルトの序曲集を1枚だけ、という方には、デイヴィス指揮のドレスデンとどちらを薦めるか迷うが、両方買うのが正解だろう。76年録音というデータに首をかしげる方は、国内盤の試聴トラックをお聴き願いたい。実に豊かな響きであるし、オーボエソロのすばらしい片鱗も聴ける。これで録音への懸念はなくなるだろう。国内盤のほうが安価であるというのもうれしい。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/14

    HMVの「古楽器奏法まで視野に入れた活気にみちた歯切れの良いアンサンブルの中にも繊細で陰影豊かな表現が織り込まれた・・・演奏」は実に的確な表現である。ノン・ヴィブラートを基調にした響きなので、良く言えば「ピュア・トーン」だが、弦をこすっている感じが裸で聴こえてくるのが気になる人には、心休まる響きではないかもしれない。私も、聴き通していくと、ときどき伝統的な奏法の演奏で聴き直して「耳休め」したくなる。初期のディヴェルティメントは普通に弦楽四重奏で演奏し、「小夜曲」だけはコントラバスを加えて演奏しているのもよい。肝心の四重奏曲群の演奏は、どの曲もよく考えられ、ものすごく練習され(ピュア・トーン演奏が音程もアンサンブルも寸分たりともおろそかにできないことは、ノリントンが指揮したN響第九の放送を聴いた方ならおわかりだろう)その上で、堅苦しさを全く感じさせずのびのびと演奏されている。ものすごい技術であり、音楽への情熱である。

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     2013/05/14

    バロック以前の音楽のことはよく分からない、という方には、とりあえずこのセットと、”Canto Gregoriano”という10CD超廉価セットを購入されることをお薦めする。こちらの中世・ルネサンス15CDセットは、イタリア、フランス、スペイン、フランドル、ドイツの数百年におよぶ聖俗の音楽が収められ、その多彩さには、まさに迷宮に彷徨い込んだかのような感を持たれるであろう。歴史的研究と大胆な創意に基づく演奏の、質の高さ、深遠さと猥雑さの振幅の広さ、そしてもちろんそうした演奏をあますところなく捉えた録音のクリアーさ。このセット価格でも高くはない。

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