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風信子 さんのレビュー一覧 

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     2019/02/20

    これは素晴らしく愉しい チャイコフスキーの三大バレーから印象的なナンバーがピアノ・デュオで弾かれている しかもそれが児玉姉妹による演奏とあっては聴かずにはいられない と思いつつ生来のピアノ嫌いが高じて 今日まで手を出さずにいた 気がつけば一件のレビューも寄せられていないではないか 世にピアノ好きは掃いて捨てるほどいるだろうに(失礼!) 全く当てにならないのは他人の心だ 児玉麻里は見事なベートーヴェン・ソナタ全曲を世に問うている 夫君ケント・ナガノの指揮で同協奏曲全曲も成している それは感銘無しには聞けない完成度と魅力に富んでいた 妹桃は後塵を拝したとはいえ斬新なアプローチから高度な難曲に存在感を示した この二人が初めて組んだデュオ録音がこれだ 演奏は表現主義に徹している 反ロマン主義と言い切ってもいいと思う 情緒を袖にして チャイコフスキーは成立するのかと言う人ほど聞くべきだ その削ぎ落とされた筈の情感が遠く深い時空から香り立つのを聴くだろう 二人のピアニズムが極めて未来性を内包していることを感じる演奏でもある 平たく言えば わたしのようなピアノ嫌いが聴いて清々しい気分になると言うこと あなたも如何 

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     2019/02/20

    パッパーノはオペラ指揮者としての素養を以ってドレスデン・シュターツカペレをドライブしている 自らも語っているように これは言葉のないオペラなのだと理解し旗を振る オーケストラが音楽に惹きこまれて載っていく様子が映し出されている テンポは自在に伸び縮みするも総体としては速く随所にエッジが効いている またパッパーノがピアノに向かい全楽章の特徴を解説するのも面白い ラフマニノフの音楽と状況が見えると同時に 指揮者パッパーノの音楽性と熱情も十分に伝わってくる ドレスデンのオーケストラが殊更上手で名人芸が聞けるわけではないが 良い指揮者に出会ったオーケストラからはニュートラルで上質な演奏が溢れ出し 渦を巻いて天に上っていくが如き高揚感は見て聴いていて心地よいものだ 戦争で破壊され復元するに数十年を要したこれがあのオペラ座かと感慨深くホールを見た 映像付きで演奏を聴けるのは至福と言おう あなたも如何

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     2019/02/19

    芥川はプロの慢心とアマチュアの卑下を嫌った そして新交響楽団を創設し生涯を共にした 芥川がどの位置に立っていたかは明白だ 最も幸せな音楽家は音楽を愛するが故に音楽に専心出来る人だ 好きだから音楽を探求するアマチュアが数限りなく輩出され 自国民が愛し誇りとする作曲家が現れて 初めてヨーロッパと肩を並べられる音楽文化が成ったと言える 芥川はその理想を追究した人だ ここに新交響楽団との自作演奏が記録されている 演奏や録音には不備がある だが掛け替えのない記録であり文化の礎となった どの曲も芥川の個性と魅力を放ち今も輝く わたしが屡聴きたくなる数限られた日本音楽の一つが芥川音楽だ 師伊福部昭に比してもディスクは少なく 埋もれている楽曲が数限りなくある 特に映画音楽を忘れて欲しくないものだ 氏が鬼籍に入った年 上野の文化会館二階精養軒で尊顔を拝したことが忘れられない もしまだなら あなたも如何

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     2019/02/18

    ダンテの「神曲」による交響詩はその恐ろしい題名”地獄””煉獄”から悍ましい音楽が現れるかと思えば 天国的なソノリティを纏っている 神曲がキリスト教に支配された中世からの脱却を標榜せんがために書かれたことを思えば 人間は真の信仰によって救われ魂は至福の階を上っていけると説いているのだから 初めから天国へ至る約束が結ばれているのであれば当然のことだ ロト&レ・シエクルの演奏が画期的なのは 音楽の構造が透視図のように見通せることだ その音楽は如何なる時も軽みを纏い 全ての楽器の音色が生きている 感情過多ではない冷涼怜悧な透徹した客観視線が貫いていく 自ずとドラマは歩み出し溢れる情感が満ちてくる  リストのロマンチシズムが明確な色合いと輪郭を持って立ち上がってくる 全編に漲る知性と品性の高さを感じずにいられない 余白を埋めるが如く添えられた”オルフェウス”もその繊細さにおいて他に類を見ない美しさだ もしまだなら あなたも如何 

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     2019/02/18

    シュトリンツル&ムジカ・フロレアのドヴォルザーク交響曲はこれで六曲目だ 7+8.2,1,9番と来て第4番だ バロック・オーケストラによるドヴォルザークという変わり種とあって 注目を集めるに至っていないのは残念なこと レーベルが変わっているが全曲録音へ漕ぎ着けてほしい 会社が変わったからかもしれないが 演奏も録音も一皮向けた 水を得た魚のように鮮烈で表現に強い確信が生まれている 踏み出すべき方向が見えたように足の運びが軽やかで力強い 素晴らしい第4交響曲になった 胸踊る道行きを愉しんだ後に 胸締め付けられる余情が残る これこそドヴォルジャークの最高傑作ではないかと思うほど惹き込まれた 心から言おう まだムジカ・フロレアのドヴォルジャーク・シンフォニーを聴いていない人に このチェコのバロック(ピリオド)・オーケストラの演奏を如何かと 耳洗われ心浮き立つことを受けあう 
      

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     2019/02/17

    ピリオド楽器による演奏 1885年製作のエラール・ピアノで弾いている 前奏曲第2巻は第1巻ほど人気がない 技法は高度になりより精密な表現が求められる優れた音楽だが 弾き手に難しいだけでなく 聴き手にも受容力が求められる メルニコフは素晴らしい演奏をしている ではわたしたちはと肩に力が入るところだが 必要ない メルニコフが弾きだした千変万化の色彩に見惚れと寄せ来る波に身を任せせていれば事足りる ちょっとしちジョークやアイロニーを織り交ぜながら ドビュッシーがピアノで表現したものは目に見えないもの或いはたくさんの人や出来事に触れてきたもの さらにドビュッシー自身の思いを載せている 美しい演奏はここで終わらない 連弾による”海”が殊の外面白い パーシチェンコとの対話も滞りがない ドビュッシーの色彩感は音楽の構造の中から放出されていると実感する このシリーズ随一の聞きものだ あなたも如何   

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     2019/02/17

    30〜32歳で”牧神の午後への前奏曲”を書くまで 不思議なことにドビュッシーの管弦楽曲は悉く失われている ディヴェルティメント「バッカスの勝利」 管弦楽組曲 交響組曲「春」と孰れも作品名辞典には”紛失か或いは焼失”と記載されている  ”春”はドビュッシーの生前に四手用ピアノ譜からビッセールが編曲して今に至る 管弦楽組曲は不完全な形で近年発見されマヌリが補筆完成した それをロト&レ・シエクルが初演し 録音がこうして届けられた 作曲者21〜22歳の作品であって 10年後に開眼する印象主義音楽にはなり得ていない ドビュッシーらしからぬ音楽と聞こえてしまうが 若書き以上の魅力がある 後半は代表曲”海”を聴く インプレシオニスムの傑作は聞き応えがある オーケストラも真価を発揮して音色に遊ぶ 想像の翼は羽搏き広野や蒼穹を飛び回る あらゆるものを見 あらゆる音を聞き取る このフランス・ピリオドを再現したオーケストラは特別の時間と空間を齎す もしまだなら あなたも如何

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     2019/02/17

    先ず色彩あり 音色こそ第一義に据えたロト&レ・シエクルの演奏は”幻想交響曲”に刻まれたベルリオーズの創意を美しく彫り出し 込められた意思を抒情させた 音楽のあらゆるフレーズが鮮烈に浮かび上がった 五つの楽章の個性が浮き彫りになった 自ずと音楽は流れ出し無辺の表情を次々に見せ飛び去った 時間の経ったことを忘れさせる演奏 ここにロマンチック音楽の誕生を高らかに宣言した そうだピリオド演奏だったことを思い出す 一個一個の楽器が鳴り切っている上に音の切れ味が鋭い ステージ上に並ぶ楽器の遠近感も明解で立体に音場が組み上がっている ハーモニーも曇らずあらゆる楽器の動きが見える もう音の魅力に抗うことができない こんなに面白いオーケストラ体験はそうそうあるものではない そして何よりも”幻想〜”の持つ力に圧倒される 今更だが ロト&レ・シエクルから目が離せない もしまだなら あなたも如何 

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     2019/02/16

    ハルモニア・ムンディのドビュッシー記念シリーズでは 管弦楽曲を二つのオーケストラに振り分けている 当にドビュッシーが生きた時代のフランスのオーケストラの音色と響きを再現したレ・シエクルと 現代オーケストラであるフィルハーモニアO.に分担させた まだ残されている曲があるから さらにもう一つのオーケストラが登場するやも知れぬが 二つのオーケストラで共通する曲目がある ”牧神の午後への前奏曲”だ 聴き比べて見ると面白い レ・シエクルの演奏は今音楽が生まれる生気を放ち 訴えかけるパッションが溢れている フィルハーモニアO.の演奏は静謐な佇まいを醸し 客観的に音楽美を伝えんとする意思に貫かれている 一方は音楽の原初の姿と作曲家の意気を示し もう一方は音楽の美の普遍と未来を示したと言える それでもエラス=カサド盤で一番聞き応えがあるのは”聖セバスチャンの殉教”からの四曲なのだ 断章に過ぎないが ドビュッシーが到達した音楽と管弦楽法が輝きを放つ あなたも如何

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     2019/02/15

    ブルックナーの交響曲は如何にスコア通り演奏できるかで天地の差がつく D.R.デイヴィスの演奏に物申すとすれば 第一楽章が”遅い”と言うことだ だがこれはギリギリ許容範囲の中にあり 趣味の問題だろう この一点を除けば ブルックナー音楽の特徴を的確に捉え十全に表出した演奏だと思う そもそもブルックナーとは何者か その音楽に現れたブルックナー像を如何に捉えているか 出発点が違えば当然至る到達点も違うものになるのが音楽だ 若しやその音楽を豪壮な神格化したものに見てやしないか そしてこの第7番が繊細な震える魂が捉えた世界の詩と真実を描出したものと見えているか 聞こえているか 先ずスコアを見よう そこに広がる譜表のフィールドの簡素さに気づくだろう ほとんどの部分が室内楽の譜面かと見えるほど風通しがいい そこには深遠な宇宙空間など広がってはいない 侘しい草原の丘が連なっているばかりだ いい演奏である あなたも如何 

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     2019/02/15

    一皮剥けたロト&レ・シエクルの演奏が聴ける パガニーニとの確執からどこかバランスを欠いた交響曲となった”イタリアのハロルド”は ”幻想〜”の人気に及ぶべくもない 何しろ肝腎のVaソロが第二楽章以降影が薄くなる憾みがある タベア・ツィンマーマンはオーソリティだ ここでも見事な弾きっぷりを聞かせるだけに勿体無い曲だとつくづく思う しかし ベルリオーズが留学したイタリアの印象は全曲に活きている 地中海の風が絶えることはなく吹いている 失恋がテーマであるのに晴れやかさが行き渡る これをロトはものの見事に音化している 音色と響きの晴朗さはレ・シエクルがあって紡ぎ出されたものだ ちょっと他の演奏は聞けなくなった 後半の”夏の夜”をバリトンのドゥグーに全曲歌わせている わたしの記憶では女声かテノールの歌声で聴く曲だった 新鮮な印象に戸惑いそして聴き入った オーケストラに呑み込まれてしまわない声の剛さは音楽の様相を一変させたとも言える 聴くほどに味わいが深まる演奏だ あなたも如何

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/02/13

    ヒトは慣れたものを美しい(美味しい・上手い)と認識する 百年に亘って改竄と御都合主義の演奏が横行したため ブルックナーは死後125年を経ても その本然の姿を見ることができない 手がかりは残された自筆譜を筆頭とするスコアだ オリジナルの復元は続いているが道半ばであり 定本はまだないが わたしたち聴き手もスコアに当たることが肝要だろう スコアを読む限り レーグナーの演奏が速過ぎると言うことはない ハース ノヴァーク両版に大きな差異はない 1876年に完成し 79年までに改訂を加え 以後ブルックナーは手を入れていない 幾つもの版が存在する初期の諸曲とは一線を画すから 誰が演奏しても同じ音楽の姿が現れる 演奏時間は65分前後に収まるはずが 現在でも途轍もない長大な楽曲として登場する姿を見る始末だ レーグナーの演奏は68分余り レーグナーらしい解釈もし表現をしてもこれで収まっている 至極真っ当な譜読みであり演奏姿勢だと思う ブルックナーには何もしないに限る スコアに書かれた通り音にすればいい そこにこそブルックナーの美は立ち現れる あなたも如何    

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/02/13

    ケラー・クァルテットの1st Vn ケラーが指揮する”ブルックナー”は トリッキーと決めつけられてしまうだろう だが これは素晴らしい演奏だ ブルックナーの本質を突いた名演と言い切れる ガウディはサクラダ・ファミリアを設計するにあたって 天井から吊り下げた模型で想を練ったという ブルックナーの音楽 特に第9交響曲から酷似した構図を感じるのはわたしだけだろうか 言い方を変えれば 心柱に支えられた法隆寺の(でなくてもいいのだが)五重塔の様なもの 心柱は地に着いていない 宙に浮いているのに1300年塔を崩壊から守っている ある意味真空にあるような浮遊感を”ブルックナー”は帯びている それがブルックナーの孤独であり未来性である これを宗教性と言う他人もある 感じ方は様々でも その演奏は軽やかさを失ってはならない 室内楽に臨む透視力が求められる TACETの優秀録音が大いに貢献している 刺激物に塗れたブルックナーに親しんだ人にこそ奨めたい あなたも如何    

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/02/13

    草が萌え出るが如き若々しさがこの時代の宗教音楽だとは エキルベイの言葉だ ハイドンの”天地創造”を演奏するに 如何にテキストの理解と想像する力が必要かを物語っている これまで聴いた多くの演奏が詰まらなかったのは この一点の欠如だったかと思い至る パドリッサの舞台演出付きも手伝って 飽きたり退屈することがなかった二時間だ 水槽と風船から成る装置にプロジェクション・マッピングを投影した奇想舞台は圧巻 エキルベイには注目してきたが 指揮する映像もふんだんに見られて確信した 優れた指揮者だ ”天地創造”がハイドンの最高傑作と聞かされたきた意味がようやく分かった ハイドンの持つ音楽技法を遺憾なく駆使した何と豊かで面白い音楽だろうか ボーナス・トラックに制作の舞台裏風景がコンパクトに編集されているのも一見の価値あり わたしが最も苦手だと思ってきたジャンルでこんなに愉しめるとは思わなかった あなたも如何   

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/02/09

    堪能した わたしのようなピアノ嫌いが21枚ものアルバムを聴き通すのは不可能と思われた ところが聴きだしたら止まらなくなった ほとんどが聴き逃すというより 当時興味がなかったから視野に入っていなかったレコードだ ケフェレックのキャリアの前半25年余りの記録なのだが 採り上げた系統は ドイツ系が8枚分 フランス系が9枚分 スカルラッティ ショパン リストが各1枚 そして小品集が1枚である ドイツ系は分量順にシューベルト バッハ ベートーヴェンとメンデルスゾーン ハイドン そしてフンメルであり フランス系はラヴェル サティ ドビュッシー フォーレとディティーユ そしてプーランクと6人ずつだ ピアニスト ケフェレックの拠って立つ位置が明確だ 取り分けシューベルトとラヴェル そしてバッハとサティに重心を置いていることが見て取れる 抒情性と構築性をその音楽の骨子としている いかなる場合も明晰性を失わない構図と淀みなく流れる清水のような清澄さと軽妙にして明朗な響きは 音楽が人間にもたらすべきカタルシスを確かに残していく 後半の今に至る録音も聴かなければと思う あなたも如何   

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