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colourmeister さんのレビュー一覧 

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     2016/02/14

    ラヴェルが「3部からなる合唱付き舞踊交響曲」という意味の副題をつけたそうだが、たしかにハイブリッドな魅力に溢れており、フィリップ・ジョルダンの演奏はそれを表現したものと思う。ただ、疑問な点もある。たとえば「ニンフのゆっくりとした神秘的な踊り」のトレモロは、モントゥーやブーレーズのような表現の方がしっくりくる。ジョルダン盤はザワザワと聞こえすぎだと思う。録音は良いが、超優秀というところまではいかない。EP:Alain Lanceron、P&E: Jean-Martial Golazである。

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     2016/02/12

    デッサンのしっかりした演奏で、部分的な強調や派手な効果を狙ったところはなく、着実な表現である。音質も良い意味で柔らかく、レンジが広大で、優秀録音と言えるが、惜しむらくはLPではハムのような電気的ノイズがあり、弱音部では気になる。CDにはこのノイズはないので、カッティングの際に入ったものと思われる。

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     2013/05/16

    2種類のLPとして発売されたものをSACD1枚に集約したものである。「スペイン狂詩曲」と「亡き王女のためのパヴァーヌ」は1961年の録音で、LPは英デッカSXL−2312。これは以前フィリップスからSACD(UCGP−7037)が発売されていたと思うが私は持っていない。「ダフニスとクロエ」は1959年の録音で、LPは英デッカSXL2164。たぶん初SACD化と思う。このPRAGA DIGITALのSACDは、米ロンドンのマスターテープからDSDの2チャンネルでマスタリングされているようである。マスタリングエンジニアはKarel SOUKENIKと記載されている。オリジナルのプロデューサーとエンジニアが解説書に記載されていないのは、音質を訴求するディスクとしては不親切である。「スペイン狂詩曲」と「亡き王女のためのパヴァーヌ」はプロデューサー:エリック・スミス、エンジニア:ケネス・ウィルキンソンである。「ダフニスとクロエ」はプロデューサー:ジョン・カルショウとマイケル・ブレムナー、エンジニア:アラン・リーヴとされているが、確かにケネス・ウィルキンソンの影響を感じる。テープノイズは大きい方だが鑑賞の妨げになることはない。ディテールはよく聞こえるし、音場感、実在感、音色の美しさは最近の録音を凌ぐ部分もある。英デッカのLPやCDと比べると良い意味で温かく柔らかい。日キングのスーパーアナログ(KIJC−9019)よりも低域が締まり、情報量が多い。

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     2013/03/21

    隙間無くパーツを積み上げていくような精巧な演奏。現代の演奏と比べてもいささかも古さを感じない。BWV992はレオンハルトの語りも入る大サービス。解説書には書かれていないが、チェンバロはJ.D.ドゥルケン(アントワープ1745年)をもとに、マルティン・スコウロネックがコピーしたものである。LP(独テレフンケン SAWT9571)とSACDの音質比較では、LPの方がやや楽器に近づいた印象があり、ややRURALで木質感が感じられる。SACDは滑らかで優美である。どちらもここちよく、直接音と間接音がちょうど良い比率でとらえられている。

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     2013/01/29

    タイトルの通り「(欧米人にとって異国情緒豊かな)オペラの舞曲集」である。聴き慣れた曲が多いが、アンリ・ラボーのDances from Maroufは珍しい。マスネとサンサーンスを彷彿させる曲で、LPはサンサーンスの「サムソンとダリラからバッカナール」が続くので、余計にその延長線上の音楽だと感じる。演奏はメリハリがあって爽快。録音は1996年、ミネアポリス・オーケストラホール。オリジナルはアナログ録音と思われる。2009年にはSACDハイブリッド盤(RR-71SACD)が発売され、今回は待望のアナログディスクの登場である。曲はルービンシタインとドボルザークが割愛されている。最高ランクの高音質。音質は自然で、良い意味で柔らかい。ホールで聴くような広がり、奥行きがあり、グランカッサの低音は部屋を震わす。SACDは滑らかで優しく美しい。LPは実在感があり、近くの楽器も遠くの楽器も手で掴めそうなイメージである。低音域もLPは締まりがあり、ゴリつとした手応えがある。プロデューサーはJ.タンブリン・ヘンダーソンJr. エンジニアはキース・O・ジョンソン。プレスは米国のクォリティ・レコード・プレッシングで極めて高品質。敢えて難を言えば曲間の無音溝でノイズが出るのが惜しい。

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     2013/01/16

    おもちゃの交響曲は、エドムント・アンゲラーの作曲であるとする説が現在は有力である。小学校でも習う有名曲の割に選択肢は多くない。クルト・レーデル/ミュンヘン・プロアルテ管弦楽団は、生き生きと楽しい演奏をくり広げている。フルート奏者はクルト・レーデル自身だろう。音質は曲によって少しずつ違うので、収録場所、時期、マイクアレンジなどが異なるのかもしれない。全体的に鮮烈で切れ味が良く、空中に広く散乱する。奥行きや広がりはほどほど。おもちゃの音は、かなりオンで強調されている。オーケストラの規模のせいか、低域はあまり豊かではないので、バランスは高域寄りである。SACD層の音質はLP(仏エラート STU70731)と大変よく似ている。CD層はやや太めで角が取れたように感じられるが、悪くない。プロデューサーはミシェル・ガルサン、エンジニアは解説書には書かれていないが、ピーター・ヴィルモースである。

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     2012/12/10

    交通整理のおまわりさんみたいな、直線的な演奏である。従来、ポリフォニー音楽の演奏はタテの線を揃えるのではなく、各パートの横の流れを重視した演奏が多かったが、アーポ・ハッキネン/ヘルシンキ・バロック・オーケストラはそれを否定するかのような演奏をしている。初めは違和感があるが、聴き進むとバッハのこれまでとは違う側面が見え、割り切った爽快感がおもしろい。
    録音は2010年、フィンランド。Sellosali Espoo(ヘルシンキの北西、コンサートホール) 。BWV971はカリヤの聖キャサリン教会。直接音中心でクリアーな録音だが、間接音も適度にブレンドされ、空間性が感じられる。DSD録音。プロデューサー&エンジニアはウルリヒ・ロルシャイダーである。

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     2012/10/29

    ブルース・ヘインズの「再構成」は、J.S.バッハのカンタータやミサ曲からパーツをとりこんで、まじめに創られたもので、違和感なく聴ける。バロック時代は他の作曲家の曲を編曲することも多々あったのだから、こういう協奏曲があっても不思議はない。バンド・モントリオール・バロックは、1パート1人程度の小編成で、生き生きとして大変優れた演奏である。録音も、細部を強調するところはあるものの、鮮度・音場感も良く、全体的には優秀である。24bit96KHz、録音機器は解説書に書かれていないのでわからないが、たぶんメインマイクロフォンはDPA4006ではないかと思う。プロデューサーはJohanne Goyette(ジョアンヌ・ゴイェットと読むのだろうか? ATMAの社長)、エンジニアはカルロス・プリートと記載されている。

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     2012/10/28

    ピリオド楽器によるピアノ五重奏曲「ます」のディスクは、記憶に残っているものは多くない。ラルキブデッリ盤(SONY)、ネポムク・フォルテピアノ・アンサンブル(ブリリアント)、デームス/コレギウム・アウレウム(DHM)、デームス/ウィーンのピリオド楽器奏者(グラーモラ)ぐらいしか浮かんでこない。このデン・ハーグ・ピアノ五重奏団は、確かな技術と豊かな音楽性で、個性的な演奏をしている。とくにチェロの旋律が生き生きと歌われる。左側にコントラバスという配置はちょっと珍しく、菅野沖彦録音のジャズを連想させる。2012年に発売されたCDの中ではトップクラスの超優秀録音。低域は豊かで、かつ筋肉質。極めて自然な質感で、間接音の量も適度である。

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     2012/10/25

    ドビュッシー生誕150年ディスクもの中で、最も印象の強いものの1つがこれである。ピエール・ロラン=エマールの演奏は、隅々まで丁寧に磨き抜かれていて、しかも行き過ぎた緊張感がない。ガラス器にたとえると、江戸切子のような、透明で繊細だがある程度厚みのある質感で、色彩がしっかり感じられる。楽器はピエール・ロラン=エマール個人所有のスタインウェイ。録音は2012年5月、ラ・ショー・ド・フォン。奏者の息づかいやうなり声もわずかに入り、実在感と適度な空間感のある優秀録音である。プロデューサーはクリストフ・クラーベン、エンジニアはトビアス・レーマンである。

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     2012/10/23

    オリヴィエ・ヴェルネはマリ=クレール・アランやガストン・リテーズに学んだことがあり、曲目にもジャン・アランとガストン・リテーズの曲が含まれている。演奏は技術も音楽性も第一級。オルガンは、6400本のパイプを持ち、重さ35トン、色光でライトアップするとSFに出でくる未来都市のようなデザイン。聖堂のかなり高い位置にあるが、このディスクの音像は正面から見たような印象である。録音は深々とした低音にささえられた重厚感のある音質だが、もう少しソリッドな音が欲しいところもある。音場感は自然。エンジニアはEric Baratin、マイクロフォンはショップスのKFM360(ボールバウンダリーマイク)、録音機はZAXCOM Fusion(ハイレゾルーション・レコーダー)、編集機はピラミクスである。曲・演奏・録音の三拍子揃ったディスクで、オルガン好きの方は必聴。

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     2012/10/19

    「フィレンツェの思い出」は、チャイコフスキーの典型的な順次進行旋律で寛げる。チャイコフスキーの叙情性が好きな人にはオススメ。ニールセンの「若き芸術家の棺の傍らで」は、画家のオラフ・ハルトマンの葬儀のために作られようで、もとは弦楽五重奏曲だと思うが、ここでは弦楽合奏で演奏されている。悲しさが胸にしみるが、美しい曲だ。録音はいわゆるハイレゾルーションで高音質。バイオリンの高音部は少し金属的な鋭さを感じる。12世紀の古い教会での録音で、広がり・奥行きもほどほどにあるが、それを強調するような録音ではない。プレスはドイツのパラス社でDMM。オーディオファイルグレード・ヴァイナルと謳うだけあって、盤質・盤状態とも極めて良く、ほとんどノイズがない。

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     2012/10/17

    ウィーンフィルが演奏した「スコットランド」のディスクは意外に少なく、すぐに思い出せるのはドホナーニ盤ぐらいしかない。グスターヴォ・ドゥダメルとウィーンフィルは、メンデルスゾーンの音楽が持つ古典的でがっちりした構成と、ロマンティックで甘美な旋律、透明感のある和音を絶妙なブレンドで聴かせる。弦も管もすばらしく柔らかな響きはさすがで、心地よさは最高。この盤はLPのみのリリースというのが珍しい。CDにするには演奏時間が短いことと、ウィーンフィルの響きを最も的確に表現するメディアを選んだということなのかもしれない。録音は2011年、ムジークフェラインザール、PCM録音だと思うが、f・Dレンジとも広く、ライブらしい音場感があり、会場ノイズは少ない。エグゼクティブ・プロデューサーはDGのUte Fesquet(ウテ・フェスクェットと読むのだろうか?)、オーストリア放送協会とのコラボで、プロデューサーはフローリアン・ローゼンシュタイナー、エンジニアはヨーゼフ・シュッツである。ドイツプレスで盤質は悪くないが、盤状態は完璧とまではいかない。

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     2012/09/26

    パリ音楽院楽器博物館所蔵のバイオリンを修復して録音された貴重な音源がSACDで復刻された。長い年月の中で改造されているとはいうものの、カペーやサラサーテが弾いたとされる楽器の音をSクラスの高音質録音で聞けるのはすばらしい。録音は1977年9月パリ音楽院のオルガンホールと書かれているが、日にちは記載がなく、何日かに分けて録音されたのかもしれない。というのは、曲によって微妙にマイクロフォンと楽器の距離や音場感に違いが感じられるからである。ほとんどの曲は直接音主体で、非常に鮮明で、刺激的な感じや歪み感はない。私の好みはストラディヴァリ「ダヴィドフ」を用いたパガニーニの「カプリス」の音である。プロデューサーはミシェル・ガルサン、エンジニアはヨランタ・スクラである。LP(エラートSTU71146)との比較ではほとんど差はないが、低音部の量感はSACDの方が豊かに感じられる。なお、CDの解説書の曲目リストには記載がないが、スーザン・モーゼスが弾くチェロはマテオ・ゴフリラー(ストラディヴァリのラベルが貼られていたが調査の結果ゴフリラーと判明した)、エドアルド・ファリーナが弾くクラヴサンはアンソニー・シデイが制作した新しいものである。

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     2012/09/23

    日本の中堅女性奏者3人による演奏。ほとんどが編曲ものだが、編曲のクォリティにばらつきがあり、曲によっては神経を逆なでするようなところがある。演奏は皆うまい。とくに水谷川優子のチェロはすばらしい。音質は、もしかすると超優秀なのかもしれないが、拙宅のオーディオ装置とは相性が悪い。バイオリンが近くて刺激的で音量が常時大きい。質感がツルツルピカピカしていて、今私の目の前にあるMacBookのようにプラスチッキーである。解説書には「電力を太陽光発電と風力発電でまかなっている」と書かれていて、これは歓迎することなのだが、この人工的美音は受け入れがたい。

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