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千葉のアリアドネ さんのレビュー一覧 

検索結果:168件中121件から135件まで表示

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/04

    このDVD、国内盤のメリットは大きい。NHKでも94年(生誕100年)に放送された1時間のドキュメンタリーが収録されているが、輸入盤では語学の達人でないと内容把握が困難だろう。ベームの生涯、インタビュー、ルートヴィヒら関係者の証言、ユニテル中心の映像作品のさわり等内容充実のドキュメントだ。未だ国内発売されていない「コシ」(68年VPOユニテル)も数分間収録。早期の発売を強く強く望みたい。肝心の演奏だがVSOとの39番、33番(69年)は壮年期らしい骨格の明確さが特徴(BPOのセッション録音と同傾向)。28番(70年)は活力とVPOの柔らかさが加わった素晴らしいライブ。セレナータ・ノットゥルナ(74年)はヘッツェルのVnソロに格別の魅力あり。あの簡潔な楽譜からかくも豊かな音楽が流れるとは(BPO盤のシュピーラーも美しいが)。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/03

    K364、冒頭第二主題が出て独奏提示部の前(開始2分)高朗とした格調高い盛り上がりはまさにベームのモーツァルトだ。独奏も名技性を前面に出さずにオケと一体となって「協奏」。有名な第二楽章も淡々とした中に深い抒情がにじむ。品格ある楷書ではあるが、堅苦しくはなく流れの良いこの演奏は聴き飽きることがない。もう30年以上も聴き継がれてきた名盤だが今後もエバーグリーンとして愛され続けるだろう。(69年ザルツブルグライブVPO、Orfeoもご一聴を。ウィーン情緒豊かで第2楽章は1分近く長く、印象は大分異なる)。K297bも演奏は同傾向。ライスター、ザイフェルト、ピースク、シュタインス、懐かしい名手達。第一楽章の第二主題、どの楽器も素敵だがホルン、いいなあ。VPOでも聴いてみたいと思いつつVPO盤(DG)は今セットでしか手に入らず、筆者は未聴(バラ買いを後悔)。どなたか感想をお聞かせ下さい。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/03

    この演奏に星5つでは足らない。数多いベームの名演の中でも屈指の存在。後年に比べればまだ構造の緩いこの曲にベームは明快なフォルムを与え、若書きながらブルックナーの魅力あふれるこの曲の長所を存分に明らかする。骨格はしっかりしているが固さはなく、VPOが自発性溢れる「やる気マンマン」のアンサンブルでこの曲の感興を描き尽す。クライマックスへ持っていき方(息の長いクレッシェンドの綿密さ)も見事だが、特に弱層部の美しさ、味わいはまさに比類なく、巧まずして法悦感、祈りを感じさせるのは至芸という他はない。第一楽章2分過ぎ(序奏がもどるあたり)第二主題の登場と展開…素晴らしさを列挙すれば一冊の本になりそうだ。ベームのブルックナーのライブも入手しやすくなったが、晩年は特に7、8番に注力していたためか、3、4、5番は見たことが無い。「この1枚でもう十分」と思いつつやはりライブがあれば聴いてみたい。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/24

    当盤の録音ニュースには皆驚いた。大衆的に著名か啓蒙活動に熱心な指揮者(バーンスタイン、プレヴィン、カラヤン、アバド・・・)が通り相場のこの曲の録音を、ベームは強く望んだという。カラヤン、バーンスタイン的なあり方に魅力を感じるところが少しはあったのか。動機は不明だが、演奏はプロコフィエフが「予想外」の素晴しさ。半分はベームの功、半分はVPOの功だ。音色の美しさ、表情の魅力、わざとらしい色付けは無いのに情景を髣髴とさせる活き活きとした描写力。ピーターの動機を聴くだけでうっとり。これまで多くの魅力に気付かずにいたことを教えられる。本国でも日本でも現役盤を続けているのは演奏の質の高さに対し広い支持があるからだろう。サン・サンースは少々重い。名女優キンゴールド女史の語りはなかなかなもの[巧拙はとにかく初出(日本版)のご子息俳優カールハインツ氏(今年81才-月日の経つのは早い)の語りでとも思いつつ]。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/24

    フルトヴェングラーのトリスタン廉価発売等、好企画続く蘭レーベルより、ベーム、ハンブルク(旧DG)のサロメが復活。若きベームがハンブルグのオペラ座の監督をしたのはドレスデン着任前の短い期間だが、70年11月の当公演は久々のベーム登場に大反響だったと伝えられる。ベームは求心的かつ厳しい彫琢で「古典的」ともいうべきサロメ像を明確に描き出す。オケもベームに煽られて熱気ある演奏だが、色艶はやや不足[有名なDVD(74年VPO)、72年ウィーン国立歌劇場ライブ(CD、RCA)ではオケの官能性とベームの彫琢が素晴しい相乗効果をあげている]。が、F=Dのヨカナーン等聴きどころも多く(ジョーンズも健闘)私は3盤を愛聴している。当レーベルにはベームの「無口な女」「アラベラ」の(再)発売も是非お願いしたい。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/19

    75年全集として録音。待望された当演奏は翌年レコードアカデミー賞(交響曲部門)を受賞している。悪く言った批評家がいたのも事実で、1番における実演(75年東京)との落差(緊張力、迫力の差)に一つの原因ありか。過去30年間レコ芸の批評家投票などをみていると2、3番の評価がずっと高かったが、3番は勿論、4番が素晴らしい演奏と思う。こうした構造の精緻な音楽はベームも最も得意とするところだが、録音当時80歳、寂寥感とか哀愁を感じさせるところが少なくない。フルトヴェングラー、ワルター、ザンデルリンクと並び、この曲の真髄を突いた最高級の名演と思う。近日バックハウスとのP協2番(68年ザルツブルクライブ、Orfeo)が出るが、当日のメインプロはブラームスの4番だ。こちらのCD化も是非お願いしたい。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/30

    謎の多い演奏。71年のチェコフィルとの凄絶な名演ライブ(4番)は誰が聴いても「真摯なベーム」そのものだ。それから6年、基本はドイツ的、LSOは美しく(特に管)、ロシア的演奏とは異なる美を感じさせる所も多いが、時にデフォルメされたようなテンポ(の変化)、表情に驚く。効果を狙った?。ベームはこの「ポピュラーな名曲」の録音を自ら望み、実演でも間々ウィーンやロンドン取上げているが「リラックスムード」との記事も当時眼にした。意識は他流試合?(70年代のVPOライブではチェコフィルスタイルのものもあるらしい)。興味は尽きない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/29

    チャイコフスキーが凄い。冒頭から大変な気迫。速めの基本テンポ(といっても極端ではない-全曲42分強、ムラヴィンスキー60年41分38秒、カラヤン76年42分52秒)、明確だが重すぎないリズムでしっかりと曲を構成する。テンポの変化もいかにも自然。旋律を歌わせるのが上手いベームは音楽の隅々まで目配りしてチェコフィルの名手達に存分に吹かせるが、ロシア的憂愁というより、純音楽的な美との感。ベーム的大熱演、ベーム的チャイコフスキーだが、チャイコフスキーの音楽としても屈指のレベル。皇帝はこのコンビならもっと上を望みたい。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/29

    ベームが登場するだけでブラヴォーの連呼。晩年様式の良い所が出た演奏で序曲から快調。老ベームは若い主役の青春ドラマを包み込むように情愛あふれる音楽を奏で、特に(ルートヴィヒ、リザネクの次の)ベーム第三の娘グルベローヴァの「どんな責苦も」は歌唱は勿論、ベームの伴奏の素晴しさに感動を禁じえない。両者にとっても至福の時だったのではないか。CD(73年DG)も傑出した名演だが、グルベローヴァ、グリストに抱えられ、大歓声に会心の笑みで老巨匠が応えるこの演奏を第一としたい。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/26

    マーラー、R.シュトラウスに続く、20世紀の「コシ復権」の立役者がベームであったことは論を待たない。ウィーン、ザルツブルクといった檜舞台はじめ、世界各地での画期的名演で大いにこの曲の魅力を広めた。この緊密な構成のアンサンブルオペラは
    ベームの構成力により、くっきりとその魅力と美を明らかにする。スタジオ録音3組の基本的な姿勢は一貫しているが、1番目のこの盤は壮年期(61歳)の溌剌としたテンポと、VPO、歌手陣(当時のウィーンアンサンブル)によるアンサンブルの一体感、ウィーン情緒が何より魅力。

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     2009/08/26

    聴きやすい良質の復刻で、写真満載のライナーノーツを見れば気分はもうタイムトラベル。40代のベームは溌剌として率直。影の無い女、薔薇の騎士では後年の深みには及ばないと思いつつ(録音のせいもあろうが)、オケの柔らかいロマン的節回しと相まって清新な魅力を放つ。最高の聴きものは初演翌年録音の「ダフネ」の大詰め変身の場。初演メンバーによる熱気が今に伝わる録音で、SKDの弦、管のニュアンスが素晴らしく感動を呼ぶ。ベームファン、シュトラウスファン必携。ライナーノーツをじっくり読んで更に古き良き時代に嵌りたい。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/13

    1931年クレンペラーに負けじとダルムシュタットで「前衛」に取り組んでいた37歳のベームはベルクをヴォツェックの公演に招き、深い交流は作曲者の早逝まで続いた。作品普及に執念をかけたベームは世界各地で初演、この音楽の魅力を多くの聴衆に広めた。緻密な形式とオペラの人間ドラマを融合したベルクの音楽は、抜群の造形に豊かな感興を織り込むベームの指揮と完全に一致する。当ヴォツェックも全く精緻にして、豊かな色彩感、緊迫したドラマ、終幕の深い感動で聴くものを圧倒。ルルはLiveのためか録音(オケ)の精度がいま一つなのが惜しい。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/13

    自然との同化による浄化か、男性権力の犠牲者(P.コンビチュニー99年エッセン)か等、ラストのダフネの月桂樹への変身は演出者にとり面白いテーマだろう。視覚的に面白いオペラだ。1938年作曲者より献呈を受けたベームにより初演。当演奏でも自信と熱気に満ちた指揮ぶりでクライマックスのダフネの変身へ音楽を進める。キング、ブンダーリヒも熱唱。ギューデンも悪くない(響きは豊麗だがエレクトラではなく、影の無い女とも違うのだから)。ただこの曲はVPO向きと思う。オケにはもう一歩の情感が欲しいところ。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/13

    最初の6重奏から終盤のMoonlight Music迄、晩年モーツァルトに益々傾斜した作者の簡潔にして優美な音楽が響く。筆致は冴え韜晦なところは無い。演奏機会が少ないのは劇的ではないから?名歌手を揃えないと真価が発揮できないから?もっと多くの人に聞いて欲しい曲だ。演奏は申し分無い。ベームの透明さと雄弁を両立させた曲づくり、BRSOの情感あふれる演奏、そして何より名歌手揃いの歌の素晴しさが「大人の会話オペラ」の面白さを引き立てる。こうした内容だけに国内盤(対訳付き)の発売を是非お願いしたい。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/12

    この「セット」を購入されることを強くお勧めします。バラ買いしてきた私は
    VPOのK297bとディベルトメントの大部分が欠けてしまいました。VPOとの協奏曲、70年代のベームだから出せた味でしょう。馥郁たる香りが比類ありません。ソリスト達はしっとりと、目立ち過ぎず、オケとの音楽的な一体感が見事。主観的に過ぎましょうが私など「幸福感」を一杯に感じ取ることができます。無論BPOの名手達とのセレナードも輪郭のくっきりした名演で、グラン・パルティータなどただ聴き惚れるのみ。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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