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かんたあびれ さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/10/07

    ケンペの音楽が大好きで迷わず手に入れた。嬉しかったのはブルックナーの8番がSOMMレーベルのものに比べ音質が良い事。あらためてこの演奏の素晴らしさに惚れ惚れとして聴いた。ケンペのブルックナーは男性的で直裁、人間味溢れる音楽だ。他の指揮者が金管を柔らかく鳴らすところを堂々と雄弁に鳴らす事も厭わない。弦楽器も大きくうねる様に歌うが、ブルックナーの本質を鷲掴みにした指揮者に見事に統率された音楽は深い感動をもたらしてくれる。8番の第三楽章は本当に素晴らしい。5番は四半世紀前に買ったテイチク盤の方がアナログ的音色で好みなので捨てられない。

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     2015/09/02

    都内某所のCDショップのワゴンセールにて掘り出し物を見つけたものを所有している。指揮者も団体の事も知らなかったが、直感で購入。結果は大正解。そもそも北欧は合唱が盛んで、優秀な団体が多いが、その中でもこのカーモス室内合唱団は素晴らしい。全てa cappellaだが、これだけ上手いとピアノ伴奏すら邪魔に感じる。ピッチが正確でハーモニーが美しいだけでなく、声質も愛らしく魅力的。中欧以南の合唱団に比べ女声は線が太くなり過ぎず、ある意味日本の合唱団に近いのだが、男性の厚みのある音質は日本人に敵うわけもなく、低音部を支えること山の如し。楽曲に馴染みがなくとも一聴の価値あり。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/01/08

    少年合唱の美点はビブラートが少なく、純粋なハーモニーが得られることだが、子供なので音程が不安定になりやすいデメリットもある。そこでタリススコラーズのように成人男女でビブラートの少ない発声のアンサンブルに優れたグループが高評価となるのだが、ウェストミンスター大聖堂聖歌隊のここでの歌唱は音程がとても正確で理想的だ(指揮者オドンネルの手腕なのだろうか?ほかの指揮者で聴いたことがないのでわからない)。ハモリが心地よく、パレストリーナの素晴らしいポリフォニー音楽が安価で楽しめるCDだと。特に疲れているときに聴くと、睡魔が襲ってくること間違いなし。静かな部屋で聴くことをお勧めいたします。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/12/31

    ベートーヴェンの演奏には強い「意志」が必要だと思う。交響曲に限らず、ピアノソナタでも、弦楽四重奏でも同じじではないか。この演奏には強靭な意志を感じる。HMVのサイトを通じてこのCDに出逢うまでパウル・クレツキのことは良く知らなかった。他の曲の演奏も触れたことがない。しかしこのベートーヴェン演奏だけで素晴らしい指揮者であることは疑う余地がない。ベートーヴェンの書いた一音も無駄の無い音符達が、ここまでも生き生きと躍動し、それでいてトゥッティでは一糸乱れずなる様に唖然とする。普通ならジャン!と鳴る所がゴン!と鳴る。60年代のチェコフィル恐るべし。録音当時はカレル・アンチェルが主席指揮者を務めていた時代。このオケとクレツキとの関わりがどの程度だったのかは分からないが、チェコフィルは指揮者の意図を充分に理解し音にしている。メロディーに隠れがちな対旋律や低弦など説得力があるし、弦楽や木管の美しさは惚れ惚れとする。最後の録音が行われたのは1968年1月。この数ヶ月後ワルシャワ条約機構軍がチェコ国内に侵入し占領する…理不尽な暴力に人生を翻弄された指揮者の演奏がこのような時期に行われたことを考えるとき、平和の尊さを感じずにいられない。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/10/05

    以前ヴィーナス・レコードから発売されていた盤を所有していました。当盤に収録されている楽曲が3枚に分売されていたものですが、お世辞にも音質が良いとは言えず、ドリーに至っては、6曲がまとめて1トラックに編集されるなど、商品として首を傾げる内容でした。それに比べ当盤はノイズが減り、音質がクリアーになりました。スリムケースに2枚に収まり、省スペース、オリジナルジャケットの採用など嬉しく思います。1960年代のティッサン=ヴァランタンの繊細なピアノは緩徐楽章で特に美しく、それに歩調を合わせ、寄り添うように奏でる弦楽も素晴らしい。これぞフォーレの世界。叶うことならアナログ盤の音を聴いてみたい。

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     2014/01/01

    人間は一人一人の生命の重さに軽重は無い。しかし、持って生まれた才能や、周囲の環境は平等ではない。佐村河内守氏の経歴を考えながらこのCDを聴いた。彼は自分の身体的ハンディキャップにばかり注目が集まるのを嫌うようだが、彼が背負った宿業と音楽は密接に結びついている。この時代にあって、商業主義的な音楽から距離を置きながら、調性音楽を基盤とし、時にロマンティックで甘美なメロディを奏でる独自の音楽。祈りに満ちた音楽は、東日本大震災を目の当たりにした我々の魂の救済になった。一方で弦楽四重奏曲第一番で聞かせる前衛的な(この言葉も過去のものか?)響きはどうだ?楽器のメカニズムにも通暁しているからこそ生み出せる人間の不安を駆り立てる様な不気味な音の世界は人間の魂の慟哭だ、世の中が上辺だけのボジティヴマインドを叫ぶのを良しとしても、佐村河内氏には哀しみの中にある人の側に寄り添い、真実を語り続けて欲しいと心から願うばかりだ。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/03/10

    ヘンデルのコンチェルト・グロッソはいまどきの古楽器スタイルではなく、重厚な演奏。オケの弦楽合奏が美しい。メインのブルックナーは一音一音慎重にメロディを紡いだかと思えば、さらりと流すような部分もあり、一筋縄でいかない処が、クーベリックらしい。それにしてもBRSOから引き出す意味深い音、ロマンティックな表現は比類なく、ブルックナーを聴く喜びを感じさせてくれる。ライブのデメリットを全く感じさせない秀逸な録音も良い。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/01/19

    この曲に何を求めるかによって評価が分かれよう。この演奏はマッシヴで音の塊がズドンズドンと迫るようだ。繊細さより力強さを感じさせる。ゆったりテンポで聴きてにジックリと曲を聴かせるヒューマンな音楽だ。オーケストラの煌びやかさや颯爽とした演奏を期待すると裏切られるかも知れない。私はこの演奏が好きだ。但し、併録の「エニグマ変奏曲」は他にもっと優れた演奏がある。評価は「惑星」のもの。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/31

    ペルトの音楽はロマン派以降のヨーロッパ音楽が向かって行った方向性と、全く異なる位置にある。複雑な様式やリズムと和声は、全音階の単純な繰り返しに置き換えられる。日本人が失った価値観をペルトの音楽に見出すことは出来ないか。四六時中、音の氾濫の中で暮らす現代人にとって、この音楽の静謐さはこの上ない贅沢だ。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/16

    私はこの曲が大好きだ。初めて聴いたのは90年頃。NHKーFMでグルダがベルリンフィルと共演したものが放送されたのを幸いエアチェック(死語!)してあり、そのテープを何度も聴いた。このベルリンでの演奏はオーディエンスがノリノリで、第一楽章のカデンツァ(もちろんグルダのジャズピアノ)の後、オーケストラがメインテーマを高らかに奏でると盛大な拍手が沸き起こり、エンディングは更に大きな歓声と拍手でジャズコンサート並の盛り上がりだ。こちらのCDの演奏はミュンヘンの録音。ベルリンに比べるとやや大人しいが、曲の良さは充分に伝わる。ああ、ベルリンライヴがCD化されるのを待っているのは自分だけか。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/21

    ようやく手に入れたこのBOXを演奏日順に聴いてみた。その中でふと思い出したのは今年逝去した吉田秀和氏のクレンペラー評。思わず本棚から高校時代に買った「世界の指揮者」を出してクレンペラーのページを開いてみた。この様に書かれている。〜現代とは、ピアニストであれ、ヴァイオリニストであれ、指揮者であれ、「うまくなければならない」時代である(中略)クレンペラーは、少なくとも、私が一度接した限りでは決してうまい指揮者でないどころか、むしろ不器用な人と見えた。〜この後に吉田氏のクレンペラーに対する評価が続くのだが、それよりも、この当時既に「うまく演奏できる事」がプロの演奏家の必要条件であると吉田氏が認識していたことの方が興味深い。クラシックファンであれば、クレンペラーのような指揮者が既にこの世に存在せず、今後も出現しないであろう事はよくよく理解されているはずだが、この指揮者は他人から良く思われたいとか、カッコ良く決めようという浅はかな考えは持ち合わせていないことは、この8枚のCDに刻まれた音楽に向き合えばわかるはずだ。よってたとえ同じ指揮者のものであれ、他の同曲演奏と比較することは全くナンセンスである。ここに遺された演奏記録は、清濁併せ呑むことを余儀無く生きる我々凡人の日常と生涯無縁でいる事が出来た偉大な芸術家の晩年の足跡である。失われた過去を嘆くよりも、この深遠な精神世界の音楽に高音質で触れる事が出来る現代に生きていることを感謝しようと思う。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/12

    ドイツ・オーストリア系の交響曲の系譜の中でブルックナーの交響曲は、少し外れた所に位置していると思う。表面的にはソナタ形式に則った厳格なとした構造の音楽ではあるが、他の作曲家と根本的に用いる言語が違う様に思う。ゴツゴツとした音型の主題、ゲネラルパウゼ、ボリフォニックな楽想、大胆な転調などなど。ヴァントは充分にトレーニングを施したオーケストラによって見事にその特徴を際立たせる。モタモタと進めるのを嫌うヴァントの音楽は余計な感傷は一切ない。極めて前向きで曖昧さは無い。純音楽的なアプローチは以前我々日本人がこの作曲家に求めたサムシングと無縁。ブルックナーの音楽が一般的に聴かれるようになって30年くらいになろうか。我々もブルックナーを聴き込むにつれて、ようやくそれに気付いたようだ。ヴァントのブルックナーの評価が彼の晩年になって急上昇したのも偶然ではない。録音から30年以上の年月を経て聴くヴァントのブルックナー。一曲聞き終えた後の充実感は至極。ああ巨匠から「今になってやっと理解出来たのか」と鋭く睨まれそうだ。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/24

    カラヤンは何故チャイコフスキーの交響曲を何回も録音したのか。この全集を聴きながら考えた。相変わらず何処をとっても隙がない。ベルリンフィルの音は剛毅でしなやかに歌う。そうか、カラヤンの美学が存分なく発揮出来るのがチャイコフスキーなのだ。いや、チャイコフスキーの音楽がカラヤン的なのかもしれない。私はカラヤンの音楽は押し付けがましく感じるので、あまり好きではないが、チャイコフスキーのこれらの作品を聴く時、カラヤンで聴きたいと思う。カラヤンとベルリンフィルの怒濤の音楽に打ちのめされたくなるからだ。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/17

    他のレビュアーの皆さんがおっしゃる通り素晴らしい盤である。シューベルトの交響曲全集はこれしか所有していないが、これ以外欲しいと思わない。ブロムシュテットはSKDの伝統的な音色を巧みに引き出し、かつ確固たる自身の音楽を作り上げるのに成功している。決して君臨、支配するのでなく、豊かな音楽性、人間性によってこれを成し得ているように聴こえる。日々の雑事に忙殺された後に聴く感動は正に筆舌に尽くし難い。クラシック音楽を聴く愉悦の一端がここにある。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/08

    もはや何もコメントしません。他のレビュアーの皆様のおっしゃる通りです。モーツァルトのCDは徳間のドイツ・シャルプラッテン・シリーズとEMIのセラフィム・スーパー・ベストシリーズで持っていましたが、買い直しました。全く後悔ありません。いつ聴いても溜息が出るセットです。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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