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盤捨印 さんのレビュー一覧 

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     2021/08/29

    LPレコードの時代からバックハウスのファンとなり、バックハウスの正規盤はすべて聞いてきました。そのうえで、このセットはバックハウスのファンなら、是非とも手元に置いておきたい素晴しい演奏揃いです。音質も当時のものとしては悪くなく、箇所によってはデッカのモノラル録音以上にバックハウスの美しい音色、特に高音域を拾っていると思います。ピアノソナタはどれも最高水準の出来栄えです。バックハウス60代。まだテクニックも衰えず、枯淡とは程遠い熱い音楽を展開しています。感動しました。
    「皇帝」はモノラルではクレメンス・クラウス/ウィーンフィルとの完璧な演奏とステレオでのハンス・シュミット=イッセルシュテットとの高雅な名演、さらにシューリト/スイス・イタリア語放送との爆演があるので、ここでのカイルベルトとの演奏は最高❕というわけにはいかないのですが、相変わらず、録音がバックハウスの美しい音色をよくとらえ「あーー、聞いてよかった」と思わされます。2楽章のカイルベルトの解釈は秀逸。こんなに美しい「皇帝」が他にあるだろうか‥‥
    ブラームス協奏曲2番の指揮者はミュラー=クライ。不勉強で初めて知った指揮者なのですが、同オーケストラの首席指揮者のまま60歳で急逝してしまった指揮者とのことです。非常に堅実な音楽づくりで、安心して聞いていられます。(つまらないと言えばそういう言い方もあるのかも)。バックハウスとは相性がよさそうですね。晩年のベームとの共演に比べると、3楽章あたりのバックハウス、前半はあっさり弾いている感じです。(3楽章、ベーム盤に比べてもう一つ感興がわかないのはもっぱらオーケストラの差のようです)。全体的に晩年のベームとの演奏で聞かせた解釈に近く、演奏・オケ・録音の総合評価ではベーム/ウィーンフィルとのセッション、ライブに次ぐディスクと位置付けます。

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     2021/08/29

    パユを聞くディスク。伸びがあってほんとうに美しい。ただただ聞きほれてしまいました。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/09/08

    ことばがありません。最良の音楽遺産です。

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     2013/02/18

    ボールトのブラームスは総じて素晴らしいが、特にセレナーデ1番はふだん真面目な英国紳士のユーモアが見事に発揮されたような秀演で、ブラームスの『大学祝典序曲』につうじる上機嫌さがよく伝わってきて、聞いていてワクワクする。むろん大学祝典序曲も悪いはずがなく、この曲のトップクラスの名演だと思う。さらにアルトラプソディのジャネット・ベイカーは思わず涙ぐんでしまうほどの名唱。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/27

    びっくりさせるような解釈は皆無。音楽は普通に流れていきます。オーケストラはどこをとっても丁寧で、見事なアンサンブルを保っています。ピアノもひたすら作品に寄り添った演奏。真面目で純度の高い演奏に仕上がっています。この1ヶ月はカーステに入れっぱなし。もう30回は聞いているけど、全く飽きません。今年も新譜はあまり聞いていませんが、2012年の1枚にはこのCDを選びます。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/02

    おそらくステレオ録音で聞くことの出来る最高の第9。演奏会の記録ということではなく、純粋にCDとして第9を聞くのであれば、まずこの演奏を第一に挙げたい。「つよしくん」のおっしゃるとおりの演奏です。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/30

    80年代のカラヤンは出来不出来の差がみられます。この80年代に録音されたシューマンは彼としてはおとなしめの演奏で、人によってはそこに年齢の衰えを感じるかもしれませんが、せかせかとしたリズム感はなく大河のように流れ、音楽は実にふくよかで豊かです。その結果当時まだ線の細さを感じさせたツィマーマンと絶妙なバランスを保ち、音楽として成功しています。とくに3楽章の抒情的な盛り上がりは素晴らしく、涙を禁じ得ませんでした。最後のフェルマータをかなり長く引っ張るところは、まるでカラヤンが最後にカラヤン印の落款を押したかのような感がありますけどね。北欧の音楽が好きで得意なカラヤンのグリーグが悪いはずはありませんが、3楽章の大袈裟な響きは、好き嫌いのわかれるところでしょう。両曲ともティンパニーはフォーグラー氏でしょうか? ティンパニーが目立ちすぎる録音もありますが、この2曲では陰影に富んだ素晴らしい演奏を聞かせています。ツィマーマン、大先輩、マエストロ・カラヤンへのレスペクトを演奏から感じ取りました。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/17

    ヘッツェルはレヴァインとバルトーク・ヴァイオリン協奏曲を共演する予定だったが不慮の事故で実現できなかった。それだけに「ソリストとしてのレコーディングをかたくなに拒んできた」というのは意外。NIMBUSのバルトーク作品集で、コンチェルトの独奏をしていたのはヘッツェルだったと記憶するし、グラモフォンにはレヴァイン(ここではピアノを担当)を含む仲間と組んだシューベルトからプーランクに至るアンサンブルのCDが何枚か出ている。さらにアルヒーフのバッハの作品にも参加していたし…まあ、前振りはこのくらいにして、この演奏だが、夢見心地の様な淡い憧憬から、身もだえるような内面の葛藤、シュトゥルム・ウント・ドランクを彷彿とさせる情熱…ブラームスの持つ様々な要素を見事に過不足なく表現していて素晴らしい。とにかくヘッツエルの音色が美しく、聞き惚れてしまう。ドイツュのピアノも負けず劣らず美しく、さらに雄弁で、絶妙なアンサンブルを醸し出している。録音も最優秀。言うことなし。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/17

    上品で趣味がよく「美しい」抒情をたたえた知的で洗練されたピアニズム。それがこのCDを聞いた感想です。できる限り演奏に寄り添うような気持で2回ほど聞いたのですが、冒頭の感想以上のものは感じられませんでした。私には高評価をしている諸子のような感受性と耳がないのかもしれませんね。FMで聞いたベートーヴェン・ピアノ協奏曲のライブがすばらしく、「世界トップレベルのピアニスト」という感想を抱いていただけに、このCDから心を動かす「何か」が感じられないのは残念です。CDとはいろいろな意味で難しいものだと思います。演奏会で河村尚子がどんな世界をつくり上げるのか確かめたいと思っています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/09/21

    まず、ジャネット・ベイカーはグレース・ホフマンの誤記でしょう。ホフマンは宗教曲にふさわしい清澄な声で見事なアリアを聞かせてくれます。もちろん他の3人も素晴らしい! さてこの演奏、LP時代に繰り返し聞き、その後ピリオド楽器の演奏にすっかりなじんだあと、つい最近CDを購入して聞き直していますが、スタイルこそ違えど、内容は本当に素晴らしいと再認識いたしました。オーケストラの問題は人数が「多い」「少ない」ではなく、各声部をどう扱かっているかがより重要ではないでしょうか。ピリオド楽器による少人数演奏は、各声部の動きをくっきり明確に浮き上がらせ、それがノンビブラート奏法とあいまって、曲の構造をダイナミックにそして立体的に聴かせてくれます。その点、クレンペラーの演奏は、現代楽器を使いながらも各声部をはっきり聞きとらせて、むしろ現代的で新鮮な印象を受けます。テンポが速い、遅いは相対的な問題で、他の演奏に比べて遅いといっても意味がないでしょう。音楽としてどうなのか?が問われるべきです。私はクレンペラーのテンポに、テキストと音楽を忠実に伝えようとする指揮者のポリシーを感じました。

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     2012/09/16

    好感のもてるよい演奏。ベルリンフィルが卓越した合奏能力と表現力をいかんなく発揮しているが、それが全く嫌味にならず、のびのびとして、さらに上品さと気品を感じさせるのは指揮者アバドの人格だろう。ドヴォルザークもよいが、シュトラウスも素晴らしい。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/11

    70年代のカラヤンは評価のわかれるところ。テヌートでねっとりとしたゴージャスな音づくりは、嫌いな人には音を聞くだけでも拷問となるかも。実は私もこの70年代の音楽づくりが嫌い。でもこの演奏は非常に感心した。まず、カラヤンの音楽は負のベクトルを持っており、こうした音楽に彼の音楽性がふさわしいということ。さらに、常々見せるカラヤンの華麗な音楽は営業用の顔で、ごくまれに本心を明かすことがあるのだが、その本心はとても深刻で憂鬱で、孤独感の横溢する閉じた音楽であることが多い。この演奏はそうしたカラヤンの表向きの顔と、内なる顔とが共存し、そうした矛盾を見事に音楽に昇華した名演奏といってよい。この演奏が、表面的であるとか、深みがないといった意見に僕は与さない。この演奏を聞くと、カラヤンがどれほど深い孤独をかかえた指揮者であったか、そしてこの曲にどれほど深い共感を寄せていたか、手に取るように感じ取ることが出来る。しかもその共感を、いつもながらのアクロバティックなオーケストラの名人芸に支えられ、圧倒的なバトンテクニックで純粋な音楽美を同時に生みだすことに成功している。僕はカラヤンが好きではない。でもこの演奏を聞くと、つくづくカラヤンという人が孤独な人であったことを感じ、いとおしくなってしまうのだ。こんな文学的な感慨も、マーラー5番だから許されるのだろう…

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/05

    このCDの発売当時、小生はマーラー6番、7番にはまっておりまして、期待を込めて発売と同時に購入。しかし、明晰理知的な演奏ながら、演奏に奥行きがないように感じられ、数年後には手放してしまいました。20年近くたった今日、再び購入し、いま聞いているところですが、感想は当時とあまり変わりません。「ぽんず大統領」さんと、ほぼ同じ感想です。純音楽的ではあるけれど、面白くありません。楽しめないと言ったほうが正確か。まあ、スコア片手に楽曲分析をするには、もってこいの演奏には違いありませんが。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/04

    オリジナル楽器演奏の功績はノンビブラート奏法も相まって、バッハの対位法をくっきりと浮かび上がらせ、楽曲の堅固なテクスチャーをわれわれの眼前に提示したことだ。しかしクレンペラーは現代楽器を使いながら、そうした古楽器の功績を先取りしたのだ。

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/09

    これは素晴らしいボックスです。ミルシテイン全盛期に録音された主要協奏曲が網羅され、しかも音質は鑑賞するに十分なクオリティです。ミルシテインは高度なテクニックを持ちながらも、控えめで、持ち前の繊細な美音で音楽を美しく歌っていきます。その音楽は高雅で気品が漂い音程はあくまでも正確、一音もおろそかにしない真摯な演奏態度はまことに立派です。ミルシテインが一家をなした頃、例えば大木正興など日本の音楽評論界にはハイフェッツやミルシテインなどの音楽に否定的な論調があり、シゲティやシェリンク、オイストラフが称揚されてきた流れがあったように思います。しかしミルシテインがオイストラフやハイフェッツと同等に語られるべきヴァイオリニストであったことはこのボックスを聞けば誰の耳にも明らかでしょう。オーケストラもウィリアム・スタインバーグをはじめ、充実していますが、よくを言えば、ブラームスのコンチェルトに関してはフィストラーリとの録音を入れて欲しかったし、メンデルスゾーンはワルター盤ではなくスタインバーグ盤の方が良かったのではないかと思う。しかしそんなことはこのボックスの価値を減じることにはならないでしょう。チャイコフスキーのコンチェルトは圧倒的な名演。サン=サーンスや「タイスの瞑想曲」も絶品。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

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