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hiro さんのレビュー一覧 

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     2014/01/10

    これを傑作と言わずして、何が傑作なのかと思います。ちょっとハラハラさせられるオープニングから一挙にJohn Taylorワールドへ。ECMの諸作品では禅サウンドなどと揶揄されたこともあるようですが、私はAzimuthもPeter Erskine Trioも、その後のCamjazzでのトリオもソロも大好きでした。本作は、そのJohn Taylorの透徹したピアニズム、そしてどこか人に優しく語りかけるようなソロ演奏を堪能できると思います。耳の奥にまで鍵盤の響きを届けてくれる録音技術も素晴らしい。1942年生まれのこのベテランの新作を、これからも待ち焦がれたいと思います。

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     2014/01/08

    ECMから日本人ミュージシャンの名を冠したアルバムが発表されるのは、ECM以前のJAPOレーベルからの加古隆・TOKのParadox、いつリリースされるのかと周囲が気をもんでいた菊地雅章のSunriseに次いで3人目だと思います。その3人目(またもピアニスト)のMomo Kodama(児玉 桃)による「La vallée des cloches」はECM New Series からのリリース。前半は、 Maurice Ravel の「Miroirs  鏡」。陽光に煌めく波間にたゆたう小舟を想起させる旋律。桃さんの演奏は繊細で女性らしさに溢れています。続いては、武満徹の「Rain Tree Sketch  雨の樹素描」。と、ここで、大江健三郎の「雨の木を聴く女たち( レインツリーを聴く女たち)」をふと思い出しました。本を取り出してページを追ってみると、やはり「音楽家のTさん」との記載があります。雨の木とは小さい葉をびっしりとつけていて、その葉に水滴をためこんでいられる賢い樹らしいのですが、桃さんの演奏からは透明な美しさが感じられます。短い曲ですが、日本人の楽曲を日本人が演奏し、ECMからリリースされたことに感慨を覚えるのは私だけでしょうか?後半は、 Olivier Messiaenの長尺曲「La fauvette des jardins」。緩急自在の桃さんのテクニックは素晴らしく、その演奏はドラマチック極まりない。まだ、お若い方なので、今後の活躍を期待したいと思います。

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     2014/01/05

    ちょっとお茶でも、と立ち寄ったいつものカフェ。お気に入りの席を選んで、ホッと一息ついた貴方に、このYeahwon Shinのアルバム「Lua ya」が聴こえてきたとしたら、貴方は注文も忘れ、耳をそばだててしまうかもしれません。
    優しく囁きかけるようなボーカルと、抑揚のきいたピアノ、そしてほんのりとした味を醸し出すアコーディオンが、貴方を陽だまりのような暖かさで包み込みます。
    Yeahwon Shinは韓国生まれのボーカリスト。その透き通った歌声に寄り添うようなピアノを演奏するのは、同じECMから、素晴らしいソロ作「Arborescence」を発表したAaron Parks。プロデュースは、その「Arborescence」と同じSun Chungで、この方も韓国人。
    ECMの創始者Manfred Eicherは、ミキシングにのみ参加しています。ここに新しいECMサウンドが提示されたのか?
    日本の童謡のように聴こえる曲もありますし、私はふと、大貫妙子・坂本龍一の「UTAU」を思い出してしまいました。東洋人としての同じルーツを感じたからでしょうか?

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     2013/12/20

    CLAUDIO FILIPPINIによる大人のピアノトリオ。大人の音楽足らしめているのは、やはり、Keith JarrettやMichel Petruccianiとも共演歴のあるスウェーデンの重鎮ベーシスト PALLE DANIELSSONの存在でしょうか?奇をてらわずに一曲目から落ち着いて入っていくところがたまりません。そして、口ずさめるような美メロにも溢れています。ビーチボーイズのGod Only Knowsを取り上げたのはFILIPPINIの若さでしょうか?そんなところまでが心憎い傑作です。

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     2013/12/20

    David Bowieは、66歳を迎えた今年になって突如ニューアルバム「The Next Day」を発表しました。その内容は、実に10年のブランクを感じさせない素晴らしいものです。Bowieにしてみれば、この程度の作品をものにするのは容易だったのかもしれません。しかし、それが心臓疾患で命さえ危ぶまれた、かつてのロックスターの新作であることに驚かされるのです。ここには、80年代の作品と言われてもおかしくない若々しさと同時に、”今”を感じさせるサウンドが満ち溢れている。私は、DVD付のCollector’s Editionを購入しましたが、おまけ程度の作品が多いと思われたExtra(新曲やリミックス)の方にも完成度の高い曲がそろっています。問題は、そのジャケット。稀代のナルシストに違いないBowieは、これまで、アルバムのほとんどを、その時期の自分のポートレートで飾っていました。
    それが、今回は、ロックの傑作ジャケットのひとつである鋤田正義撮影の「Heroes」をパロディ化したような装丁(なんせ顔の部分が切り取られています)。
    これは、老醜が忍び寄る容貌の変化を受け入れがたい自己の心の内を曝け出すとと
    もに、今の自分も見てほしい、認めてほしいというアンビバレンツな感情によるも
    のだと私は思います。それとも、完全な開き直り(笑)でしょうか?DVDの方も凝った作りの作品ばかりで見ごたえあります。ヅラ疑惑・論争が起きそうですが。

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     2013/12/13

    Evgeny Lebedevは、1984年モスクワ生まれのピアニストとのこと。その若さを思いきりぶつけたようなエネルギッシュかつスピード感あふれる演奏力に圧倒されます。また、ピアノトリオの良否を決定付ける(と私は思っているのですが)ベーシストの腕前にも感心させられました。そして、この年代でピアノトリオを編成するミュージシャンは、e.s.t.からの影響を避けては通れないのだ、ということも再認識しました。

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     2013/09/22

    John Abercrombie(guitar.1944年生)の2013年4月録音作品。ECMにしては録音からリリースまでの期間が極めて短いことに驚かされます。その内容の素晴らしさからでしょうか?Marc Copland(piano)、Drew Gress(bass)、Joey Baron(drums)という超豪華なメンバーが結集したのも、ECMとその重鎮であるJohn Abercrombieのなせる業だと思います。大人のための大人のJAZZ。夜のしじまに寄り添うように奏でられる4人の演奏に、身も心も溶けていくようです。まぎれもない傑作。

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     2013/09/20

    昔、夢中で聴いていたRalph Townerを、そしてOregonを彷彿とさせるサウンドです。MGT(Wolfgang Muthspiel,Slava Grigoryan,Ralph Towner)としてはFrom a Dream以来の作品のようですが、前作を凌駕していると思わせるのは、やはりManfred Eicherのプロデュース力のなせる業でしょうか?Ralph Towner(1940年生)の決して衰えることのないギターテクニックを堪能できる傑作であるとともに、1970年代からECMレーベルを追い続けてきたファンには聖典のようなアルバムだと思います。

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     2013/06/28

    私の好きなBebo Ferra(人呼んでイタリアのラルフ・タウナー)がもう少し暴れたらなと思わせるPaolo Fresu Devil Quartetの新作、そして傑作。
    先のStanley Music が素晴らしい内容だったので、続編を待ちわびていました。
    そのBebo Ferraのギター効果はある程度認めますが、それよりPaolo Fresu自身のmulti-effectsがこのアルバムの音を豊かにしています。
    冒頭の意外な選曲、Satisfactionの出来はDevoに譲るとして、全体の水準はかなりの高さを維持していると思います。
    Miles Davisからの影響に目くじらを立てる人はいないのでは?というより、現代のMilesがここにいるようで嬉しい。

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     2012/11/24

    Eberhard Weberは、ECMの看板ミュージシャンの一人であるJan Garbarekの盟友であり、ECMの重鎮と言ってもいい優れたベーシスト。私が、Keith JarrettやChick Corea以外のECM作品に手を伸ばすきっかけを作ってくれた方でもあります。なぜかというと、Brian Enoと同次元のアンビエントで馥郁たる響き、ECMというブランドにお似合いの空気感に満たされたから。その後、私は次々とECM作品の虜になったというわけです。尚、Eberhard Weberの作品はジャケットも秀逸であり、奥さんのMajaさんが手掛けたものもありました。そのEberhard Weber、新作が聴けないと思っていたら、Stages Of A Long Journey という、オールスターによる集大成的なライブアルバムを録音後、2007年に脳梗塞で倒れたとのこと。本作は、倒れる前の各地でのライブを編集したものです。あらかじめ用意されたバックトラックを伴奏にしてベースソロを展開したものや、Jan Garbarekとのデュオなど、ミニマルな演奏が記録されています。静謐で心安らぐ曲が続き、心地よい。更にブックレットを見やれば、お馴染みの奥さんの絵画も登場し、微笑ましい気持ちに。しかし、最後のページでMajaさんが2011年に亡くなったということを知りました。本人はもとより、Manfred Eicherの心境やいかに。我々には想像すら許されないと思います。切ないとか、心が痛むとかいう表現は、ポピュラー音楽の世界でのみ、たやすく使うことが出来るようです。

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     2012/11/17

    私がCyminologyに惹かれたのは、よく透き通ってはいますが、どこか不安定なCymin Samawatieのvocalではなく、バックを務めるBenedikt Jahnelの pianoによるものでした。そして、彼のトリオによる演奏を聴きたいものだと思っていました。ECMからの新作は、正にそのピアノトリオのフォーマットによる演奏を堪能できる傑作となっています。リズムセクションは、Cyminologyのそれではなく、Modular Conceptsという作品で共演したAntonio Miguel (bass)、Owen Howard(drums)が担当しています。全体に穏やかなトーンに包まれた展開は、いかにもECMといった趣があり、オリジナルで固めたというところも創造性を感じさせられます。

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     2012/11/17

    闇夜にカラスの群れが佇んでいるようなジャケットが多い(このところ特にそのような傾向が)ECM作品の中で、このTowards The Windの紅色の鳥(フラミンゴ?)が鮮やかに飛翔している姿は印象的。タイトル通り「風」を感じさせる素晴らしいジャケットです。もちろん、中身も、聴いている側に鮮やかな情景を浮かび上がらせてくれる、いつものStephen Marcusの演奏がここにあります。本作は、instrumental曲が多いので、JAZZファンにも受け入れられると思います。

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     2012/11/15

    Nicola Sergioはイタリア出身のピアニストということで、Enrico PieranunziやStefano Bollaniとの比較で語られることが多いようです。というか、同じようなレビューばかりが並んでおり、こちらも偏った聴き方になってしまいそう。しかし、前作Symbolsで彼に注目し、次作はトリオのみで聴きたいと思った方は多いと思いますし、そのような意味合いのレビューには同感です。そして、待ちに待ったトリオのみのアルバムが本作。先輩諸氏との比較云々でなく、ここは、Nicola Sergioという優れたピアニストのアルバムとして純粋に聴いた方が良いと思います。軽やかな中に美しさを秘めたピアノの音色、クラシカルな展開も聴かせる指さばきが素晴らしいと思います。また、ベースのStephane Kereck の存在も特筆すべきものがあります。今後の活躍に期待したい。

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     2012/11/14

    今年(2012)の夏に観たBrad Mehldau trioの演奏は、それは素晴らしいものでした。ソロパートでのMehldau氏の演奏には瞠目すべきものがありましたし、Larry Grenadierの歌うようなbass、Jeff Ballardの繊細さを秘めたdrumsにも感嘆致しました。現代最高のピアノトリオと評される所以を目の当りにした思いです。前作Odeがオリジナル曲で占められていたのとは対照的に、本作はジャズ界の先達やロックミュージシャンの曲を取り上げています。その点、聴きやすさが強調されているようで、こちらもリラックスして聴きました。録音時期は、前作同様、November 17, 2008とApril 19, 2011です。思うに、2011年録音のリリースを進めるうちに、お蔵入りになりそうだった2008年録音を見直して、時期が異なる音源を組み合わせ、2つのアルバムに仕上げたのでは?俺たちの演奏はこれだ、これしかない、と主張しているようにも聴こえます。

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     2012/11/11

    Eivind Aarsetは、Bugge Wesseltoft主宰のJazzlandの看板ギタリストでしたが、最近めっきりリリースが減ったJazzlandからECMへ拠点を移したようです。FOODの2作目にもゲスト参加していました。本作は、そのJazzland時代のConnectedを彷彿とさせる作品。リズムより空気感を重んじた曲調が続きます。同じくFOODに参加したChristian Fennesz(g)との相違点は、ギターらしさが残る音作りと、適度にカラフルな装飾音に工夫を凝らしている点でしょうか?本作の共演者Jan Bangのサンプリングが効いているのかもしれません。Jan Bangは、DAVID SYLVIANとPunkt Festivalつながりで、彼のSamadhi Soundからもアルバムを発表しています。本作にもDAVID SYLVIANのヴォイスが入ればと思いました。夢の論理というタイトル通り、眠りに入る前や、まだぼんやりとしていたい朝方などに聴くと効果があるかもしれません。

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