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うーつん さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/11/19

     3番のディスクはプレヴィン&ロンドン響の全集もよく聴くが、個人的にはこちらの方が好き。思い入れもあるのかもしれない。私が子供のころ、図書館にCDの視聴室があり、まだ登場したばかりの「CD」というものをヘッドフォンで聴くことが多かった。そこで聴いたラフマニノフの3番に鳥肌が立ったものだった。それがこのCD。今も聴くたびにそのことを思い出すし、やはりいいものはいい。
       テンポや音のバランスがよく、なによりピアノが落ち着いている。技術的には凄い曲だがアシュケナージが弾くとそう感じない。そう感じさせないだけのゆとりがあるのだろう。アルゲリッチの爆演盤もあるが、何回も繰り返し聴くのは少し疲れる。    ロシアの血だろうか、特に音を大きく出したりさも意味ありげに弾かずともロシアの光景が拡がってくる印象を覚えてしまう。曲が終りに近づき、コーダの部分ロシアの果てしなく広がる大地に光がまんべんなく差し込むような感動を感じてしまう。名うてのピアニストが挑戦するこの曲、いろいろ聴いてみたがアシュケナージの良さを忘れることはない。私の感想では、さも超絶技巧をひけらかすような弾き方だと逆にしらけてしまう。 併録のパガニーニもすばらしい出来。

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     2013/11/17

     モーツァルトのCDジャケットに木こり職人の写真(音楽雑誌におけるピアニストへのインタビューによればピアノという楽器ができるまでを追ったものらしい)と一風変わったデザインだが中身はしっかりしている。フォルテピアノの音もカスカスしていないし、オケの古楽器演奏もカサカサした感じはしない。 個人的にはもっとゆったりした演奏が好みだが、それほど窮屈・せっかちな感じはしない。参考になるか、2012年録音のアーノンクール&ブッフビンダーの録音も聴いた比較として、演奏の風格ではアーノンクール盤、演奏の自然な歌い方は当盤に特長があると思った。

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     2013/11/16

    ロッシーニ・・・恥ずかしながら序曲集は持っていてもオペラ全曲は持っていない。だから筋書きは解らないが、それでも序曲がすべてを物語っている気がする。
      アバドとロンドン響の演奏を聴いてしまうと他の盤がつまらなく聴こえてしまう。生き生きとして溌剌、天真爛漫で明快。ロッシーニの音楽に必要な要素をぎゅっとつめたのがこのアバド盤だ。RCAにも同じコンビの序曲集がある(何で同時期に入れたんだろう?)。どちらも甲乙つけがたい。曲全体の面白さではRCA、曲の細部のきめ細やかな工夫はDGに特長があるように思える。    かの有名なロッシーニの料理で表すなら、RCA盤はお皿に載った状態の工夫がすばらしく、DG盤は調理の段階における工夫が面白いと感じた。まあ、どちらも食せば美味いのは言うまでもない。あのワクワクするクレッシェンドと盛り上げはアバドのしなやかな指揮棒から生まれるのだろう。  週末に、私はよく、アバドのロッシーニを聴きながら料理を作る。これは愉しい。この盤の聴き方のひとつとしてお勧めしたい。

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     2013/11/16

     3番は牧歌的というか、マーラーの他交響曲と比べると狂気じみた部分が後退し、メルヒェン的にも感じる。バーンスタイン盤(NYP、DG)の粘り気や迫力は求めることはできないものの、素直に音楽や情景を愉しむことができる演奏だと思った。なにより、ベルリン・フィルの音楽がのびのびとしている。曲の性格に加え、アバドもオケも以心伝心の関係が出来上がり、音づくりを心から楽しんでいるような雰囲気だ。そんな意味でマーラー特有のの闇やモヤモヤしたものから離れて、人生について肯定的で、なおかつ幸福感があふれた盤だと思う。

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     2013/11/13

     2013年現在で最新の録音が1998年のショパン:スケルツォ集なのだから過去の録音で掘り起こすしかないのがつらいところ。これを買った当時はベートーヴェンのソナタ Op.111を集中して集めていたころでこれも「お目当てのソナタにショパンも付いてお得」みたいな考えだった記憶がある。スケルツォも相当個性的(私の中では様々なピアニストの中でもっとも”スケルツォ”らしいと思っている)だったから期待して買ったものだ。   して、聴くと予想通りの個性いっぱいの演奏。ベートーヴェンも他では味わえないクセの強さが面白い。ショパンのソナタも独特の空気感は格別。  しかし、それらの大曲をおさえて一番気に入っているのはノクターン Op.55-2。狂気と紙一重、退廃の極み。夜の闇の中で乱熟した花の香りでむせかえるような錯覚にとらわれる。この1曲を聴くために買っても損はしないと思う。

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     2013/10/21

     目玉は何と言ってもソナタD960。他のレビューにもあるように休止による沈黙の長さが際立つ。休止で音を出さない、というより次の音楽が湧き上がるのを待っているように思った。この休止の前の強奏も雄弁、これだけメリハリが効いていて、しかも深い感動を得られる演奏に出会えたことに感謝したい。

      他の曲も演奏者の心技体の充実を証明するような出来栄えで安心して聴ける。ソナタD850ではリズムが際立ち、若きシューベルトの歌心あふれる元気な歩みを連想させる。
      ところでこのCDの曲目に「?」と感じてしまった。買った当初は舞曲やワルツの小品集よりソナタD840”レリーク”があったら嬉しいな、と思ってしまったのだ。  おそらく演奏者にも何か考えがあってこの曲目にしたのだろう。それを考えていた。私個人としてはシューベルトの「歌」を表現したかったのかな?と思っている。ワルツや舞曲は友人たちと楽しむための、街中でつい口ずさんでしまうような「みんなの歌」。ソナタD850や566はシューベルトの内的な思いのたけを吹き込んだ「個人的な歌」。そしてソナタD960はそれらすべてを含みつつ、この世すらも超越していった「白鳥の歌」・・・。もちろんこれらは私の勝手な思い込みだ。  しかしながらそういった思いや考えを寄せたくなるような、詩的(私的?)な素晴しいCDだと思う。

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     2013/10/20

     音楽から映画へ、映画から音楽へ。どちらからでも入れるドアのようなCD。「DREAMS」の方にも書いたが、ストルツマンという人はクラリネットで様々な音楽世界を旅する人に思える。このCDを気に入った方なら「DREAMS」など彼の作品も気に入ってもらえることだろう。頭をからっぽにしてボーっとしたいときにもお勧めのCD。

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     2013/10/20

     クラリネット一本で様々な音楽世界を旅するストルツマン。肩ひじ張らず、音楽に、そして”夢”に触れたい方にお勧めしたい。

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     2013/10/16

     数ヶ月前、ようやく手に入れた。1974年録音の『旅』、『秋』抄等を収録したDG盤で聴いて以来ずっと、「セット(一具)で聴きたい」と思っていた。    聴いてみて、聴いたそばから音が身体の中をすり抜けてスーッと消えていくような感覚におちいった。自然に聴くことができるのだ。雅楽器は耳慣れない楽器群のはずだが、不思議と「珍しい」とか「新奇」という感じがしない。聴いたことが無いくせに「懐かしい」と思えてしまうのが不思議だ。しかしながら、そんな日本人的『感傷』より、『鑑賞』のほうに集中するべきだろう。       これから(10月)この曲を静かに聴くのに格好の季節になる。秋の夜長に虫の音をバックコーラスにしながら聴いてみたい。そして他の方にも聴いてみていただきたい。

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     2013/10/13

    やはり「枯葉」の名演に尽きる。私は勝手に「このCDは秋が旬、聴くなら夜!」と決めている。これからのシーズンにまた聴きこみたくなる。  ズントコとした前奏を受けて、くぐもったミュートが流れてくる・・・マイルスによるあのメロディーはいつ聴いてもしびれる。すでに持っているが別テイクが味わえるならまた買わなくては・・・。

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     2013/10/13

    バッハとジャズは相性が良いと思っていたが、ショパンもなかなかしっくりくると思わせる一枚。  しっとり聴かせたり、力技を披露したり、ひねりを効かせたトラックまで面白いショパンが愉しめた。特に気に入ったのはジャズっぽいくずしがハマったノクターン Op.9-2。      根っからのクラシック弾きではないからショパンの正統を求める方には物足りないこともあろうが、あまり硬く考えずに「ショパン+Jazz」の愉しさを探検したい方(そしてJazzファンの方には「Jazz+ショパン」の味付けを体験したい方)にお勧め。   以前NHKの放送で、彼がC.デュトワ指揮でモーツァルトの協奏曲やっていたあたりからチェックし始めたクチで、有楽町の東京フォーラムで毎年行われる「熱狂の日 音楽祭」にもよく参加してくれている小曽根さん。モーツァルトの協奏曲(カデンツァは小曽根アレンジで!)の録音を期待したい。    

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/10/07

    妖しい仄暗い光を放つソナタ集だと思う。特に気に入っているのはソナタ No.14, Op.27-2。演奏者はどんな幻想を思い浮かべて演奏しているのだろうと考えこませてしまう。静かで、風がそよとも吹かない夜の風景を音もなく彷徨っているのだろうか?少なくともよく言われるレルシュタープのエピソードに出てくる湖に浮かぶ小舟のキレイなイメージは湧かなかった。もっと静かで、もっと密やかなシュールレアリズムのような場所といったらいいだろうか・・・。 ともするうちにその幻想の中に身を浸すように聴き入ってしまった。 いわゆる「ベートーヴェンのソナタ」というありきたりの枠でとらえない方がいいと思う。      No.23のソナタも「熱情」という副題はあまり適さないように思う。悪い意味でなく、良い意味で熱情ソナタに思いこみがちなベールをはぎとった演奏と聴こえた。「冷たい」わけではない、何か「覚醒」した雰囲気があるのだ。    こういうベートーヴェンが全集であったら揃えてみたいものだ。でもP.ゼルキンさん、全集揃える気などさらさら無いんだろうな・・・。

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     2013/09/18

     峻厳・・・ほの暗く少しひんやりとした空間に切実な「Kyrie」の合唱が響いた瞬間からその世界に引き込まれてしまう。ガーディナーやコルボのCDと比較しても「ほの暗さ」はピカイチ(そんなランキングはないだろうが・・・)。ほの暗い・・・だからこそ神の世界や救いという「光明」への憧れ、希求がより痛切に感じられるような気がする。  べつにキリスト教信者ではないが、こういった演奏を耳にしてしまうと自然にこうべを垂れて考えに耽ってしまう。ゆったりと詞をかみしめるようにヤーコプスの棒の元、美しい声が心の中に沁み渡ってゆく・・・。

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     2013/09/14

     「森の情景」でシューマンの「心の森」に足を踏み入れ、「ソナタ 作品22」ではシューマンの情熱の高ぶりに遭遇し、「暁の歌」で精神の彼岸を眺める・・・ シューマンの「心の旅」と言いたくなるようなCDと感じた。   内田光子らしい、濃密な語り口でシューマンを堪能できる。多分これからも聴くたびにいろいろな発見が期待できるCDだ。それだけシューマンの心の森は広くて深くて、そしてほの暗い・・・。

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     2013/09/14

     ショパンのディスクに感銘を受け、ここに辿り着いた。D.894のソナタを聴き始めてすぐにため息が出た。「買ってよかった」「聴けてよかった」とすぐに思えたCDだ。   優しく、深く、少し儚さをたたえた、慈しみをもった演奏と思う。哀しみの中に少し光が見えるアレグレット D.915、秋空のようなせつなく澄み切った即興曲 D.899、激情というより追悼のような寂しさも感じさせるD.959のソナタ、どれもツボにはまりあっという間に聴いてしまった。
      
     女性ピアニストでは内田光子のディスクをもっている。シューベルトに一体化したような内田光子に対し、メジューエワのそれはシューベルトの傍から見つめたまなざし(シューベルトという弟を悼む姉のような・・・)という印象を受けた。ゆっくりとした足取りで、ときに(姉が弟の思い出を語る時、ふと言葉を詰まらせるような)間を取ってためらいがちに弾かれるソナタに聴き惚れてしまった。    
    またひとつ、私の好きなシューベルトが増えた・・・。

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