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maruno さんのレビュー一覧 

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/02/28

    これはピリオド楽器による歴史的名盤だよ。レオンハルトのマタイとクイケンのヨハネ。これ一つセットで買えるなんて!これだけ持っていてもマタイ、ヨハネ(クリスマスも)は永遠にその厳粛な世界を堪能できます。最高の宝物ですね。

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     2021/02/28

    何と崇高なこと!マタイもヨハネも!今マタイを聴きながら書いているけど、イエスがなぜお救いにならなかったのですか、となる前後、救済感に溢れかえってますね!だからヨハネのラストは限りなく救われる気分に満たされますね!ヘレヴェッヘ氏のいわゆる旧録音がいかに素晴らしかったか、しみじみだね。これがまとめてこの価格で入手できたのはとてもとても嬉しい。

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     2021/02/28

    なんと美しいことか!なんとロマンティック!そのくせ、マタイ特有の厳粛なムードは見事に表現されている。ピリオド楽器の香しい音色に酔いしれつつ、聴き通しました。ちなみに個人的に、12番と13番のイム・スンヘの歌が掛け値なしに好き!ロマンティックなんだよなあ!これまた愛聴盤になりました。

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     2021/02/28

    素晴らしいの一言に尽きます!ピリオド楽器の素朴な音でこんなにも豪快に響き渡るとは!昔、多くの指揮者がモダンオーケストラで行われてきたことが、すべて一新され、これぞ古楽器の醍醐味かと勝手に空想しながら、その世界に酔いしれました。ハレルヤコーラスはもちろんのこと、そこに至るあらゆるアリアやコーラスが、そして最後のアーメンコーラスで止めを刺されたような感じだね!

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/02/28

    文句なしに永遠の名盤と思います。これほど真摯に音楽を届けてくれる体験もそうそうないのではないですか。実演等でその感動が口コミにより語り継がれているそうですね。よくわかります。素晴らしいです。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2021/02/28

    限りなく美しいです。一気に聴き通しました。そして最後の2曲になると、「限りなく透明で崇高な心地に包まれました。ジギスヴァルト・クイケンが愛聴盤でしたが、ここに一つ加わりました。

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  • 11人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/12/23

     ほぼ録音年代順になっている。だからCD1は40年代が含まれている。録音も良いとは言えない。でも、これからして壮絶の一語につきる。ショパンのバラード1番から始まるのだが、いきなりこれが凄い。開始第1音から縛り付けられた。微動だにできない。やがて音楽はエチュード、プレリュードと続く。そしてラヴェルの夜のガスパール・スカルヴォだ。ただただ圧倒されるばかりしかない。
     そもそも40年程前に高校1年生の秋、お粗末なラジカセでFMで録ったドビュッシー前奏曲Tを毎日毎日聞きかじったのがフランソワのステレオ録音盤だった。この曲集はミシェル・ベロフ・19歳の録音LPのライナー・ノーツにあったように、決して曲名から彷彿とさせる風景の描写的なものでは無く、作曲者の複数の意図が多重に同時展開された極めて高度な作品である。フランソワがそれを意識しているのかは、僕にはわからない。ただこのピアニスト、徹頭徹尾フランス・シャンソンの歌心であり、一方、自らの溢れんばかりにほとばしるインスピレーションに華麗で繊細、かつ、豪快に身を委ね、それに基づく解釈を譜面と昇華させた音楽を我々に届けてくれるのだ。そういうドビュッシーなのだ。そして僕は、そのフランソワ盤に帰ってくる。今も、帰ってくる。僕の心の中で、最後はこのフランソワのドビュッシーなのだ。
    @リスト、ハンガリー狂詩曲が秀逸。もしかすると、本家と言われたシフラよりも良いかもしれない。
    Aラヴェルのスカルヴォは47年,57年と、67年,70年(フランス・ノアン=ヴィック ライブ)がある。前2つが一つのピーク。このテンポ感は恐るべしという他はない。また後ろ2つは作品へのアプローチが大きく変っていて、その聞き比べがとても楽しい。もちろん、甲乙を付け難いのはいうまでもない。
    Bある方のレビューにもあるとおり、この全集の目玉はいくつものライブ録音。特にシューマンには唸らされた。レビューのその方が書いておられる通り、全く同感です。なお東京ライブ等、録音がよろしくない点、差し引いて聴く必要あり。
    Cショパンのマズルカ、ワルツ、エチュード、スケルツォ、バラード等、全集になっているが、どれをとっても華麗で繊細かつ豪快と先に述べたこのピアニストのすべてが全開となっている。そして多くが何度も複数回録音されているので、聞き比べていくと、このピアニストの一貫性と変遷がよくわかってとても楽しい。
    Dプロコフィエフの協奏曲3番はクリュイタンスとロヴィツキと二度録音されているが、僕はロビツキ盤に軍配。
    Eリストの協奏曲が凄いので、ぜひ一聴して欲しい。まさに豪快かつ繊細とはこのことだ。旧録、新録共に良し。甲乙付け難し。
    Fショパンの即興曲1番が秀逸。何度でも何度でも聴けるし、実際、僕が最も多くリプレイしている一曲。いくつかの録音があるが、どれも大変良い。
    Gこのピアニストが嫌っていたというベートーヴェンを悲愴・月光・熱情に限って1度だけ録音しているが、これを聴けるのが当全集の目玉の一つだろう。
    H作曲家フランソワの協奏曲が聴ける。また耳にしたことのない人がほとんどであろう作曲家の協奏的作品もある。これが結構いい曲ばかりで、その楽しみもある。
    Iクリュイタンスとやったラヴェルの2つの協奏曲はかなり有名だね。僕にとってこの左手協奏曲が迷うこと無くナンバー1なのだ。猛烈にピアニステックでヴィルトゥオーゾ丸出しの曲なのに、カデンツァに入る当たりでほのかに暖かい南フランスの空気が香ってくる幻影を、僕は見た。この点で、他の追随を許さない。
    Jステレオでドビュッシーのエチュードが何曲か録音されている。これがまた凄いのだ。なぜなら、この曲がこんなにロマンテックなものだとは、これを聴くまでは全く知らなかったからだ。ドビュッシーのエチュードってこんなにいい曲だったんだ、と思える。このピアニストの死で中断したドビュッシー全集の中のものだろう。未完に終わったのが本当に残念。

    11人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/09/11

    まずは2番を聴いてください。何という格調の高さ!特に4楽章は圧巻!次は4番を聴いて欲しい。ぐいぐいとインテンポ風に押していく4楽章には圧倒されること間違いなし!他、1番も3番も他の追随を許さぬ風格に溢れております。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/09/08

    昭和の音楽評論家U氏が筆頭となって、ハイテンクを中庸と位置付けて低く評価していたのがそもそもの間違いです。音作りの手堅さがそのようになるのか?ハイティンクだって若きときはどうか知らないが、1980年代あたりからマーラーやショスタコーヴィッチの全集等に溢れる雄大な落ち着きとさりげなく漂うロマンティシズムはまさに巨匠ですよ!この指輪もそう!一流の歌手陣たちと一体となって指輪の音楽が紡ぎ出す世界を我々に届けてくれているのだ!ジークフリートの第3幕は圧巻!ウォータンとのやり取り、その槍を粉砕してブリュンヒルデを目覚めさせ、長大な二重唱からフィナーレまで、こんなにも聴かせてくれるのはそうそうないですね!神々の黄昏もいいね!ジークフリートが記憶を取り戻すあたりから、もう、たまらない!ちなみに、ワルキューレのV幕はやや残念かな。オケが指揮についていけていないところが稀にあるね。残念なのはそこだけ。ジークフリートを聴かせてくれるのがいいね。T幕も、小鳥の出るU幕も圧巻だが、さらにV幕はそれをも凌駕する。V幕は本来、作曲者が最も力を注いだというだけに、その作曲者が聴くと、さぞ喜んだろうとさえ想像させてくれる名演。ちなみに私はいつもジークフリートV幕を聴かせてくれるものが大好きで、最近のバイロイトではペトレンコも良かったね。ヤノフスキも良かったね。2006や2007のティーレマンが凄かった。ブーレーズも凄かった。一方、その点で弱いのがベーム盤。ベームを神と仰ぐ私がそう思っております。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/08/05

     ついに待ち望んでいた理想のMozartやChopinに出会いました。最高です。最高です。
     ショパンのノクターンOp9-1を聴いたときのことです。何気なしに読書の傍らで聴こうとしただけだったのに、開始第1音で直ちに本を膝上に置く羽目に。もう読めません。目のすぐ上の額が痺れたようになり、目頭が熱くなって、胸の奥がすくように何かが走りました。
     ルビンシュタインやポリーニなどはショパンのノクターンでその神髄を存分に聴かせてくれるが、ピレシュはその奥にある自然、たとえば風、大気、漂う緑の香り、夕暮れの香り。あるいは風にそよぐ草木の音、音、音。あらゆるものを見せてくれるかのよう。そう。ピレシュは宇宙に漂う音楽を自ら掴み取って我々に提示してくれたのだ。そう思えてなりません。
     モーツァルトのソナタは8番イ短調から。ここでもまた目頭が熱くなって、胸の奥がすくように何かが走りました。そのまま歔欷していました。解釈等は旧録と同じようでいて、こちらのほうが自在です。自由なドライブ感が漂います。しかし独りよがりとはおよそ違う、確固とした普遍的妥当性に溢れています。自然な音楽、ただただ自然に流れていく音楽。そして風、大気、漂う緑の香り、夕暮れの香り。あるいは風にそよぐ草木の音、音、音。疲れません。心が掴み取られたまま離してくれません。とうとう全曲通して聴いてしまいました。こんなことは初めてです。全曲を聴きとおすなんて。
     長く音楽に親しんできて本当に良かったと思います。心から思います。これを書きながら今も感動が体の芯から湧き上がり、震えてきます。素晴らしい音楽がここにあります。
     シューベルトのソナタ21番も、14番も。シューマンも何もかも。何もかも。素敵な素晴らしい音楽がここにあります。
     モーツァルトはソナタ8番イ短調から。しばらくして目頭が熱くなって、胸の奥がすくように何かが走りました。全集でショパンを聴いたときと同じ体験をここでもまたするとは。そのまま歔欷していました。解釈等は旧録と同じようでいて、こちらのほうが自在です。自由なドライブ感が漂います。しかし独りよがりとはおよそ違う、確固とした普遍的妥当性そのものです。自然な音楽、ただただ自然に流れていく音楽。そして風、大気、漂う緑の香り、夕暮れの香り。あるいは風にそよぐ草木の音、音、音。疲れません。心が掴み取られたまま離してくれません。とうとう全曲通して聴いてしまいました。こんなことは初めてです。全曲を聴きとおすなんて。
     長く音楽に親しんできて本当に良かったと思います。心から思います。これを書きながら今も感動が体の芯から湧き上がり、震えてきます。素晴らしい音楽がここにあります。
     このような体験ははじめてです。長く音楽に親しんできましたが、これまでのどの演奏会とも録音との出会いとも異なるのです。痺れるような感動・感激を得た演奏会は何度かあります。でもこれはそういったものではありません。演奏者・ピリシュ氏およびデュメイ氏の音楽へ向かう姿勢・心などが私の魂に響いたような、直撃してきたような、そういった表現しか浮かびません。
     ブラームスのヴァイオリンソナタ3番。古くから名盤誉れ高きものから現在第一線で活躍する方にいたるまで多くを愛聴し、それこそ宝物のように大切にしてきたあらゆるCDを鑑賞した後に聴くピリシュ氏およびデュメイ氏は明らかに一線を画しています。それこそのけぞってしまうほどの奥深さ。どこまでもどこまでも深遠な世界。
     ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ。1番〜3番。こんなにいい曲だったんだね。6番。隠れファンが多いらしいですね。私も仲間入りいたします。9番「クロイツェル」。特に第2楽章でピリシュ氏およびデュメイ氏のかけあい、どう聴いたって二人がインスピレーションのキャッチボールをやっているかのよう。それも高いところで。第1変奏でヴァイオリンがそれこそ助奏に徹したかと思えば、次の第2変奏では軽快かつエネルギッシュに弾きまくる様はどうだ、といわんばかり。これがアンサンブルの醍醐味なのかもしれませんね。
     きくところでは、ピレシュ氏はかつてウィルヘルム・ケンプの薫陶を受けたらしいですね。あっていますか?本当だとしたらまさに得てしたりですね。ケンプ氏の自然な音楽、流れるような音楽が思い起こされます。その音楽が今度は完璧な演奏技術を伴って再現されたかのよう。35年前、当時で50歳近いある方がケンプの熱情ソナタを聴きながら語ってくれたこと、まさに体験の話でしたが、私が今受けている感動は、その方と同じ体験をたどっているのかもしれません。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/10/27

    これは名盤です。どうして話題にならないのか不思議です。間違いなく推奨です。
    まるで映画のよう。音楽で描かれた情景や時には物語が映像のように浮かんできます。
    この作品はオペラ作曲家ならではの極めて高度な熟練工のように練られ織り込まれものです。場面転換、登場人物の情景・心情描写等がその手法で描かれています。この演奏はそれが見事に表現されています。
    ノイマンも素晴らしい。クーベリックも。ビエロフラーヴェクも。スメターチェクもアンチェルもフルシャも、どれもそれぞれの解釈・個性で素晴らしい音楽を届けてくれているところに間違いなくこの一枚も加わえてください。
    テオドレ・クチャルさんは間違いなく素晴らしい指揮者です。もっと話題になってほしいですね。
    なお録音も良い。オーケストラも抜群。安心して聞けます。

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     2018/01/04

    遂に出会いました。これこそがドヴォルザークの神髄を伝えてくれるCDと胸を張ります。新世界交響曲はどこかの出版社が出していた家庭用レコード集にあったものではじめて耳にした。40年前のことだった。カラヤン・ベルリンフィル・60年代録音であった。釘付けになった記憶がある。そして今でも時折聴き返しているが、あの例えようない限りなき美しさはやはり素晴らしい。やがてターリッヒ・チェコフィルを知る。あれこそ寸分の予断を許さぬ構成力・表現力で一つの時代とピークを極めたといっていい。後、ヴァツラフ・ノイマンの圧倒的なサウンドやクーベリックの意外なクールさなど多くの名盤に恵まれてきた。そして誰が指揮をしてどこのオーケストラが演奏しようとも、名曲は名曲だ。いつ聴いてもいものはいいものだと、そのようなことを考え、演奏者などにこだわりなく聴くようになって久しかったのに、最近になってこのイエジ・ビエロフラーヴェクを聴いた。よくも今まで知らなかったな、と自分でもあきれ果てるばかりの中、聴いていて度肝を抜かれた。これまでのどの演奏からも感じ取れていなかった当然のことが、今、わかった。新世界交響曲は最後のフェルマータに向かってすべてが進んでいあるのだ。ストコフスキーがあれはアラバマに落ちる夕陽だと言った、あの最後の瞬間だ。通常、ああいう最終楽章はバーンと終わるものだ。なのに長ーいフェルマータで消えていくように終わるなんて、他に類はない。作曲者は何を意図してあの終え方をしたのか、理屈ではわかっていたし、ターリッヒ盤を聴きながら、なるほど、などとしたり顔になっていたりもした。でも感覚として実感として、嗚呼!そうだったのか!となった演奏はこのイエジ・ビエロフラーヴェク盤だった。感動で体が震える。今も震えている。凄い。凄すぎる。8番も同じです。またここに書けるほど聴きこんではいないが、他の演奏の8番とは明らかに一線を画していることくらいすぐにわかったし、聴きながら体は何度ものけぞりました。ちなみにイエジ・ビエロフラーヴェク盤には旧録もあり、最近復活販売されています。解釈は同じかな。圧倒してくるのは新録だけれども、旧録もぜひ持っておきたい。作品へのアプローチの原点が旧録にある。ことらも凄いことに変わらない。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/01/04

    日本の心でバッハを弾くとかくも祈るような演奏になる。そういうCDです。素人の私なんざから見るとまさに雲の上。完璧な技巧。寸分の予断も許さぬ緊張感。そこから醸し出される厳しさ。その一方で何と暖かく柔らかい調べなのでしょうか。祈るかのようです。バッハの音楽自体がその音符・休符の隅々で敬虔な祈りに満ちていますよね。若松氏は作曲者と一体になって弾いておられます。祈るように。そしてバロックヴァイオリンで弾いておられ、音楽は輝かしいまでにセピア色の香しい響きになっています。この真摯な音楽が日本の演奏家にしかできない表現なのですね。プロの演奏家の方も、ファンの人たちも、そこから世界に胸を張りましょう。この度の若松夏美氏のCDでも微動だにせずにそのような感動に満たされています。
    実はこれまでに書いたことはことごとくNHKFMで聴いた時の体験です。その直後、衝動買いで購入しました。またそのときのFMの解説者I氏によれば、若松氏は満を持して出したCDだそうで、それもあってかこの圧倒感はそれが所以なのでしょう。★5つでは足りません。私の心の中では★10個です。そういえば似たようなバッハを昔ヘンリク・シェリングで体験しました。録音も。来日公演も。またここに素敵な一枚が増えました。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/12/01

    レオンハルトは私の若きときから神のような存在です。バロックまずはバッハへの登竜門でした。30年前になけなしのお金で無理して購入したゴールドベルクのLPは今も大切にしています。やがてクープランなどフランスバロックを知り、ついにウィリアム・バードのこの世のものとは思えない素朴な音楽に到達したとき、レオンハルトの先駆的活動に驚愕・驚異を覚えます。またクイケン家族との共演などピリオド楽器を駆使していく様は脱帽するばかり。そのレオンハルトの世俗カンタータの数々。1970年代にはアルヒーフのバッハ大全集という画期的な録音でしか聴くことなどかなわなかったものが、かくも美しく我が家で静かに鳴り続けています。幸せです。
     だからこそ書きます。オリジナルジャケットにして欲しかったですね。特にこのフィリップス版はデザインがとてもいいから手に取っただけでも暖かいものが伝わってくるようで、その体験をしたかった。残念。他にもオリジナルジャケットにして欲しかった方が少なからずおられるようですね。全く同感です。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/10/15

    ついに待ち望んでいた理想のMozartやChopinに出会いました。最高です。最高です。
     ショパンのノクターンOp9-1を聴いたときのことです。何気なしに読書の傍らで聴こうとしただけだったのに、開始第1音で直ちに本を膝上に置く羽目に。もう読めません。目のすぐ上の額が痺れたようになり、目頭が熱くなって、胸の奥がすくように何かが走りました。
     ルビンシュタインやポリーニなどはショパンのノクターンを存分に聴かせてくれるが、ピレシュはその奥にある自然、たとえば風、大気、漂う緑の香り、夕暮れの香り。あるいは風にそよぐ草木の音、音、音。あらゆるものを見せてくれるかのよう。そう。ピレシュは宇宙に漂う音楽を自ら掴み取って我々に提示してくれたのだ。そう思えてなりません。
     モーツァルトのソナタは8番イ短調から。ここでもまた目頭が熱くなって、胸の奥がすくように何かが走りました。そのまま歔欷していました。解釈等は旧録と同じようでいて、こちらのほうが自在です。自由なドライブ感が漂います。しかし独りよがりとはおよそ違う、確固とした普遍的妥当性そのものです。自然な音楽、ただただ自然に流れていく音楽。そして風、大気、漂う緑の香り、夕暮れの香り。あるいは風にそよぐ草木の音、音、音。疲れません。心が掴み取られたまま離してくれません。とうとう全曲通して聴いてしまいました。こんなことは初めてです。全曲を聴きとおすなんて。
     長く音楽に親しんできて本当に良かったと思います。心から思います。これを書きながら今も感動が体の芯から湧き上がり、震えてきます。
     シューベルトのソナタ21番も、14番も。シューマンも何もかも。何もかも。素敵な素晴らしい音楽がここにあります。

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