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Verdi さんのレビュー一覧 

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/07/11

    「ペトルーシュカからの三つの断章」、今でこそ弾く人は多く、うっかりすれば学生ですら達者に弾くくらいのものだとは思いますが、1970年代にはまだこれを音楽として弾き、聞かせる、というのはそれほど一般的ではなかったと伝え聞きます。私がこれを初めて聞いたのは録音の10年以上後だけれども、確かにこれは衝撃的だった。あの、オーケストラでやってるあんな大変なのを、ピアノ一つで一人でやってる!というような。ポリーニに関しては今だに「冷たい」「機械的」みたいに言う人もいるようですが(実際生で聞いてことあるのだろうか?それでなくても最近の録音とか...)、こういうのを弾けてしまうから弾いちゃった結果なのでしょうか。でも、この録音も、ストラヴィンスキーだけでなく、ウェーベルンとか、実に音楽的な演奏だと思います。

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     2021/07/11

    正直いうと、私はナタリー・デセイは余り好きではないのですね。まぁ、どちらかと言えばオペラ歌手として、ですが。最近はオペラやめたということで、歌曲に活動の軸足を移しているようですが、基本的には余り好きではないのは変わらない。というのは、要するに、好きじゃない声、なんですね。声にどうしても違和感を感じてしまう、的な言い方は出来なくはないのですが、要するに、好きになれない。不思議なんだけれども。グルベローヴァとか大好きだし、たとえばエヴァ・メイとか、エレーナ・モシュクとかも嫌いではないんだけれども。
    でも、まぁ、上手いのは上手いから、聞きはするのです。で、このシューベルトも、それなりに聞いたのですが.......好きじゃないんだよなぁ........アプローチとしてどうかというと、悪くないと思いますよ。オーソドックスではない。率直に言えば自分の声を活かすことを考えたアプローチだと思います。悪くない。多分。ただ、オペラと違って、シューベルトの歌曲だと、歌唱として違和感は感じます。違和感はあるけれども、致命的ではない。ただ、まぁ、敢えて言えば、シューベルトの歌曲を聞きたいのならば、これは選択肢の一つではあり得るとしても、多分ちょっと違う。むしろデセイを聞く録音に近くなってしまう気はします。そして私はデセイは余り好きではない...(以下繰り返し)
    や、相当高いレベルで、いい録音だと思うんですけれどね。

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     2021/07/11

    この録音が出たのは1990年頃。この頃、シューベルトのピアノソナタの録音は決して多くはなかった。めぼしいところではリヒテルとブレンデルくらいではなかったろうか。そこにこのポリーニである。更に言えばまだこの頃ポリーニは毀誉褒貶相半ば、まぁ流石に誉褒が勝る感じではあるけれど、といった状況でしたっけ。そして、このポリーニの演奏は鮮烈でした。
    そもそもシューベルトは少なからずバカにされているように思うのですね。そういうと皆否定するだろうけれど、でも、器楽曲に関して言えば、ベートーヴェンの陰にいる素人、作品もまとまりがなくて長ったらしくて、みたいな受け取り方をしている人は少なくないように思います。でも、実際はそうではない。ソナタ形式といったものに拘り、構成にひどく拘った。晩年(31歳!)のシューベルトが死の直前に対位法のレッスンを受けようとしていたのは有名な話で、そういう意味でかっちりした作品を書きたかった。ただ、上手くいかなくて、未完作品も多数遺った、その一因には確かにシューベルトの書いた旋律があまりにメロディックで、構成をきっちり守って造ろうとすると長大になってしまう、というのがあったのではないかと思うのです。言い換えると、シューベルトの器楽曲は放っておいても十分に感情に訴える力がある。むしろあり過ぎる。長いけれど。
    今のポリーニはまた違うことをするかも知れないけれど、当時のポリーニの演奏は、余計なことをせず、淡々と音を紡いで行くというやり方。いわばハードボイルドな、そっけないとも思える演奏。だけれども、それは確かに間違いではないのです。情に訴えるのはシューベルトがやっているのだから、そこに殊更に手を加えようとしなくていいのです。第1楽章の第1主題のトリルが深いとか浅いとか、そんなことはもうシューベルトが書いているのであって、きちんと弾けばそれは響くのです。勝手に長いとか短いとかいって繰り返しを省略しなくてもいい。シューベルトは提示部が反復されるというソナタ形式の定型に沿って書いたのだから。
    その意味で、ポリーニの演奏はシューベルトのピアノソナタの演奏としてはエポックメイキングなものだったし、今でも最高峰の一つだと言っていいと思います。ブレンデル(繰り返しを省略する大家ではありますが)ですら並び立つといったところ。今弾いている人だとシフくらいでしょうか、あとは。

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     2021/07/11

    旧東独のバス、ジークフリート・フォーゲルの録音。と言ってもまだ存命、1937年の生まれですから、壁が崩れた時はまだ52とかそのくらいのお歳だったのですが、そういえば壁崩壊後は余り名前を聞くことは多くなかったと思います。バスと言いながらそれほど暗い声ではなく、声域的にはもうちょっと高いところで歌っているようです。今聞くとやや古めかしく聞こえるかも知れませんが、これはこれでいいのかなと思います。

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     2021/07/11

    なんというか....ちょっと不思議な録音。ホセ・ファン・ダムは往年の名バリトンで、ベルギーの人ということもあって、色々やっている人ですが、ドイツ・リートの録音は余りなかったと思います。言葉の問題は、まぁ、最近の非ドイツ語圏の歌手の歌に比べればさして気にならないのですが、むしろ、音楽の組み立てが独特というか、なんかこう「冬の旅」を聴いている気がしてこないような。それでいて、決して「好きなように歌う」というのでもないのですよね。アプローチはむしろオーソドックスなものを踏まえているのだと思うのだけれど、結果としては独特、としかいいようがない。敢えて積極的に選びに行くこともないとは思いますが.....ホセ・ファン・ダムの録音としては意外と貴重なので。

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     2021/07/11

    率直に言うと、2000年あたりから、ドイツ・リートを巡る状況は変わっていると思う。一つには、そもそもドイツ・リートを歌う人が全体として減っているのだと思う。録音としてはむしろ増えているのだが、その前の世代に比して、どう歌うか、というのが、歌手個人の問題に収斂しているケースが少なくないのだと感じる。端的に言えば「素材」感が強いのだ。まぁ、この傾向はドイツ・リートに限らず多かれ少なかれ見受けられるものではあって、それが俄かに否定されるところではないのだけれども、ただ、一つの録音として受け止める側としては、この問題は少なからず大きい。そして、歌、特にシューベルトのリートの場合、言葉の問題が少なくない。パドモアのこの録音は、歌唱としては達者だけれど、やはり「歌いたいように歌う」傾向が強く、発音がやや不自然なのもあって、率直に言って感心しない。要するに歌が素材になってしまっているのだ。これはもうテノールだとかバリトンだとか、原調がどうとかいう問題ではない。これがリサイタルでの歌唱であれば受け入れられる余地もあると思うが、そうだとしてもパドモアの歌唱はそれほど優れたものではない。策士策に溺れるの感がある。

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     2021/07/11

    このセットの聞き物は「冬の旅」でしょう。女声による冬の旅は、戦後だとこの前にファスベンダーが録音しているのですが、恐らくはこのクリスタ・ルードヴィッヒの歌唱は、女声での「冬の旅」の最初の「成功した」ものではないかと。敢えて言えば「クリスタ・ルードヴィッヒの冬の旅」なのだと思います。このセット自体が「バースデイ・エディション」という、クリスタ・ルードヴィッヒが主役のものだということも考えれば、それはそれでありなのかなと。実際、色々な歌曲を歌ったもう一枚の方もいいものですし。

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     2021/07/11

    率直に言うと、ブリテンの伴奏だから今でもカタログに残っているという面は否めないと思います。ピーター・ピアーズは、確かにブリテンでいい歌唱をしていますが、現時点で他の数多ある歌手の数多ある録音に比して敢えて選びとるものがあるかと言われると、悩ましいと思います。難点はディクテーションでしょうか。やはり難があるのですね。ちょっとドイツ語に聞こえない。お前が言うなと言われそうですが、でも、実際そういう面がある。ノンネイティヴだからダメ、というものでないのはボストリッジが実証しているのですし。まぁ、この録音の頃にそういう言い方は厳しいでしょうけれども。そして、それを補って余りある魅力があるかと言われると.......

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     2021/07/11

    ヨナス・カウフマン。いい歌手ではあるんですよね、確かに。ただ、なぁ....巧い人、という印象ではあります。でも、リートに関していうと、その巧さが却って曲によってはマイナスに働く面もあると思います。この「冬の旅」に関して言えば、その悪い方が出てしまう部分があって、歌曲集全体のまとまりというかグランドデザインのようなものが見えにくくなっている面はあると思います。一言で言えば「向いてない」ということでしょうか。例えば「詩人の恋」のような歌曲集であれば、こういう行き方でもいけると思いますし、或いは生で聞けばそれなりに楽しめるのかも知れませんが、録音でこれを選ぶかどうかは悩ましいと思います。

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     2021/07/11

    著者というか撮影者の善本喜一郎は1980年代にマガジンハウスで写真を撮り始めた人。自分の方が年下だけれど、この頃には既にある程度都内は見知っているくらい。まぁ、ゴールデン街とかは知りませんけれどね。これを見ていると、ああ、確かに昔はこうだったよね、と思い出すこともあり、そうだったのか、と思うこともある。年齢的にはどうしてもそういう見方になってしまうのは仕方ない。そうだよな、新宿にはさくらやがあったよな、とか、むしろあの換気塔今は蔦で覆われてるのか?とか。その一方では、むしろ変わらないなぁと思うところも多かったり。代々木駅脇の貨物線の踏切なんて何も変わってないなぁと思ったり。それはお茶の水から秋葉原界隈の神田川の景色もそうだろう。周りは激変していても、変わらないところも多い。それは、激変したと思われている渋谷駅周辺だってそうで、例えば東西両方のバスターミナル周りだって、大きく変わったようで、実は構造はちっとも変わっていないのだ。むしろ、東京全般には高層ビルなどの建物が凄く増えたから大きく変わったように感じているだけで、構造までは大きく変わってはいないのかも知れない。そんなことを改めて思わせてくれる写真集。東京に何某かの興味を持っている人ならば、昔を知っていようといまいと、楽しめるのではないだろうか。もしこの写真集のアイディアに不満があるとするならば、ごく個人的な感想として、この更に37年後の姿を、私が見るのは難しいのだろうなぁ、ということだろうか。

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     2021/07/11

    シューベルトの3大歌曲集は、女声によるものは多くないのだが、成功しているものというと更に少ない。シュトゥッツマンの録音は、数少ない比較的成功した部類の一つ。そもそも「冬の旅」と「美しき水車屋の娘」は。ミュラーの原詩自体が主人公が青年であっていずれも失恋をテーマにしている以上、そのストーリー性も相俟って、女声で歌われること自体違和感があることは否めない。ただ、それなら「白鳥の歌」はそういうストーリー性も無いのだし、女声で歌われても良さそうなものなのだが、やはり数が少ないのは、楽曲自体あまり女声に向いていないものが少なくないのも理由ではないかと思っている。低い方へ向かって深く、厚く降りていくことを求める曲が少なくないのだ。「冬の旅」でもそうなのだが、シュトゥッツマンの録音が比較的成功した部類でないかと思われるのは、恐らくは彼女のメゾソプラノ、というよりコントラルトにも近い声が合っているからではないかと思う。歌唱技量に関しては勿論言う事はなく、彼女がここに手を出したのも頷けるところではあるのだ。ただ、それが、聞く側としての1stチョイスになり得るかどうかというのはまた別の問題ではあるけれども。その意味で言った時に、「女声で歌われた」という事以上の、音楽上の何か強く惹かれるようなものがあるかというと、ちょっと難しい気はする。シュトゥッツマンの歌を聞く、ということではいいと思うのだけれども。

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     2021/07/10

    「冬の旅」は「恋に破れた青年が流離う話」の歌なので、基本的に男声が歌うものであるけれど、確かに別段女声が歌ってはいけないと決まっているわけではない。ないけれど、現実問題として、このファスベンダーが歌うまでは、長らく女声による冬の旅の録音はなかった。戦前のロッテ・レーマンのものはあったけれども、戦後は見られなかったのには、やはり時代が影響しているのだと思います。つまり、名歌手による歌を聞く=端的に言えば曲はなんでもいい時代から、名歌手であれば何やってもいいと言うわけではないだろう、という時代への変遷であり、もう一方ではドイツリート関して言えば、シュワルツコップ、フィッシャー=ディースカウ、プライに代表される、「大真面目に芸術としてのリートに取り組む」時代のリート、ということなのでしょう。
     そんな中でこのファスベンダーの「冬の旅」は当時驚きを持って迎えられたと記憶しています。「女性が歌ってはいけないのか」という問題ではなくて、やはり、この曲が女声で歌われることに対する違和感を消せなかったのだと思います。その違和感に異議があるのであれば、端的に言えば、ヴィオレッタを男声が歌うのが真面目な芸術として広く受け入れられるものかと考えてみればいいと思います。あれは役だから、というのであれば、冬の旅だって「流離う青年」という役がある。19世紀に成立した歌唱芸術は、やはり、男性女性というものが文化として現実に織り込まれているものがあって、容易には無視出来ないものなのだと思います。その延長線で言うと、芸術音楽としてのリートを考えた時、確かに女声にとっては「歌曲集」というものが圧倒的に少ないのですね。何よりもストーリー性のある「冬の旅」「美しき水車屋の娘」「詩人の恋」といった歌曲集に当たるものが無い。はっきり女声向けの歌とされているのは「女の愛と生涯」くらいでしょうか。マーラーの歌曲集は、比較的女声で歌われることは少なくないけれど、シューベルトやシューマンのピアノ伴奏による歌曲集ではやはり不利。そういう視点では、女声が歌いたくなるのは、特にリートに優れた実力を備えた歌手であれば、まぁ、気持ちは分かるのです。そして、ファスベンダーは確かにリートに優れた実力を持つ人であったから、尚更「ああ、なるほど....」と思わされたのも事実ではあります。
     ただ、その上で申さば、そこまでしてファスベンダーがこれを歌うのを聞きたいか、というと、演奏する方の想いは分からないでもないけれど、聞く方として是非選択したいか、と言われると、そこまででは、と言う気がするのも確かです。それが「女声だから」なのか、というと、それも否定はしないけれども、やはりそもそも歌としてどうかな、と思うところではあります。一方で、今は冬の旅を歌う女声が沢山いるけれど、ファスベンダーの取組と比して説得力があるかといえば、率直に言って殆どないなと思います。例外的に、ファウベンダーとそれほど時を置かずに歌ったナタリー・シュトゥッツマンくらいかなと。むしろシュトゥッツマン以後ですかね、女声での歌唱が増えたのは。残念ながらシュトゥッツマンの方が歌としては成功しているとも思いますし。
     男声だから取り敢えずいいのか?女声だから取り敢えずダメなのか?そうは言わないけれど、究極的にはそういう面はあるのではないかなとは思います。それが19世紀のドイツリートというものだと思います。少なくとも我々が聞く限り、そもそも、女声にはあまり向かない響きの音楽なのではないかなとも思いますし。

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     2021/07/08

    これが入手不可になっているのは実に勿体ない。ヘルマン・プライがDENONに入れた録音です。率直に言うと、プライの録音としては、他にこれぞというものはあるのですが、まとまりの良さと録音の良さという意味では、この録音も捨て難い。なによりも、プライのリート歌唱それ自体がやはりとてもいいものなのです。特に冬の旅はプライの声質に合っていると思います。長く遺して欲しいと思うだけに、カタログへの復帰が望まれます。

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     2021/07/08

    クリストフ・プレガルディエンが、シュタイアーのフォルテピアノと合わせた冬の旅。プレガルディエンはシューベルティアーデの常連でもあるだけあって、歌としてはとても上手いと思います。ただ、プレガルディエンの歌唱自体は素晴らしいのだけれど、冬の旅という曲集として見た時、全体の構成といったことも考えると、シュタイアーの伴奏とも相俟って、必ずしも説得力が高いとは言い切れない、という面があります。冬の旅、として考えると、他に選びたい録音はあるかなと。

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     2021/07/08

    クリスティアン・ゲルハーエルの冬の旅。ゲルハーエル自体はいい歌手だとは思うのですが、冬の旅の録音、として聞くと、表現としての歌としてはもう一つ焦点の定まらない感じがあります。後年の他の曲の録音に比べると、やはりまだ甘いのかなというところでしょうか。成熟してからの再録音を期待したいところです。

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