トップ > My ページ > まこと さんのレビュー一覧

まこと さんのレビュー一覧 

検索結果:15件中1件から15件まで表示

%%header%%

%%message%%

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/11/08

    「新世界」のベストはこれ。8番は最近VPO旧盤をCDで買い替えて、そっちがベストかな?と感じているもののこれもベストを争う名演。まず新世界は、(良い意味で)「名曲の名演奏とはこういうもの」の代表ともいえる風格あふれるもの。重厚、精緻、流麗、颯爽、気品!?など、混ぜ合わしていっぺんに表現するのは難しいと思われる要素を見事に調和させている。オーケストラの上手さは比類なく、カラヤンのフレージングは説得力100%。聴いた後の満足感は半端ない。オーケストラを聴く行為のある種の頂点を感じさせるものだ。(このあとのVPO盤は、あまりにも残念な演奏になってしまったのが信じられない。) そしてかつてLPでは「イギリス」と表記されていた「ドボ8」も、評論家だけでなく一般の評価も「不当に」低いと言わざるを得ないスーパーな名演だ。「ドボルザークにしては洗練され過ぎている」という評をよく見るが、そもそも「ドボルザークは田舎臭くて鄙びていないとダメ」というのはドボルザークに対して失礼だろう(見た目で判断するな!)。丁寧に磨き上げられた美麗な演奏は、ドボルザークの音楽の豊かさを最大限引き出している。僕は、好みは別として「新世界」はベートーベンの5番以降最も完成度の高い交響曲だと思っていて、「新世界」は有名なだけで「ドボ8」のほうが名曲との一部の意見にはとうてい同意できない。その最大の理由は第4楽章の違いだ。「新世界」の第4楽章はこの名曲を見事に締めくくる全曲の中でも最も優れた音楽であるが、「ドボ8」のそれは、あの一聴意味不明のコガネムシ変奏曲なのだ。僕のもう一つの愛聴盤であるケルテス盤でも、この変奏曲は処理しきれていない。今まで聴いた中で、この難物を文句なく処理できているのは(そしてその魅力を明らかにしているのは)カラヤンのデッカ盤とこのBPO盤だけである(なんとカラヤンでもこのあとのDG盤ではちょっと危うくなっているのだ)。評論家の批評を鵜呑みにした妙な先入観を持たずに、じっくりと聴いてほしい名演奏だ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/10/27

    ボスコフスキーのヨハンシュトラウスは、一聴して「あっ、ボスコフスキーだ!」と感じるもので、ワルツやポルカだけでなく、EMIに録音した「こうもり」やウィーン以外のオーケストラを指揮した「ウィーン気質」もボスコフスキー節たっぷりウィーン情緒満点の名盤であった。(N響を振ってでさえ、ウィーン情緒濃厚、ボスコフスキー節全開であった) ところがこのジプシー男爵は、これまでのボズコフスキーの演奏とは明らかに異なり、ゆったりと落ち着いた指揮ぶりが際立つ演奏になっている。もちろんワルツの指揮ぶりはさすがの安定感なのだが、全体としては「粋で優美なウィーン風」というよりは、格調高くよりオペラティックな堂々とした仕上がりになっている。。(この2年前のワルツ集ではやはりボスコフスキー節全開なのに)「ボスコフスキーのジプシー男爵」を期待して聴いたら、少々肩透かしを食らった感じで、ボスコフスキーのディスクの中では異色の演奏である。もともとシュトラウスのオペレッタの中でも、オペラ寄りの作品で、ディスクにもオペレッタではなく、オペラコミークと表記されているのでこのアプローチは結果として成功しているのだろう。よく評論家に言われているように、ボスコフスキーは単なる「ウィーンのオーケストラを指揮するウィーン風演奏の合図役」などではないのである。歌手陣も相当の充実度で、個人的にはクンツには敵わないと思われるものの、ベリーのジュパンや、フィッシャーディースカウのホモナイは素晴らしい出来栄えだし、シュヴァルツのツィプラをはじめとした女性陣も文句ない。ただし、バリンカイは、アラーズ盤のゲッダの名唱を知っている身としてはどうしても比較して不満を感じてしまう。「ああ、この10年前にゲッダのバリンカイで、(ウィーンフィルと言わないまでも)ウィーン交響楽団を振って録音してくれていたらなぁ」と思わずにいられないものの、「こうもり」に比べてディスクの少ない「ジプシー男爵」のベストディスクである。名盤。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/09/10

    こうもり、ジプシー男爵に次ぐシュトラウスの傑作オペレッタであるにも関わらずディスクの数はジプシー男爵よりもさらに少なく、おまけに版の相違もあって、その魅力の実態に触れる機会は少ないのだが、豪華歌手陣を揃えたこのEMI盤の素晴らしさが、その不満を一気に補ってくれるのは有難い。私は、かつてメルツェンドルファー指揮の古い(多分古いと思う)RCAのLPを持っていたが、曲自体は無類の楽しさであるものの、抜粋版であり、こうもりやジプシー男爵の全曲盤の数々で聴く名歌手達の歌の魅力は感じられず、物足りなさを感じていた。その点、このアラース盤は随所にオリジナルではない曲が挿入されるなどしているものの、歌手陣の素晴らしさは、さすがにEMIオペレッタシリーズならでは、文句なしの素晴らしさである。脇役ながら挿入曲を歌って存在感を示すプライやシュトライヒ、ローテンベルガーはもちろん、やはりここではゲッダの素晴らしさが際立っている。甘美で雰囲気たっぷりでありながらも、格調すら感じさせる名唱は他の誰も及ばない。よくぞこの時代にこの魅力的なオペレッタシリーズを企画、録音してくれたものだと感謝せずにはいられない。アラースの指揮は、レコ芸の日本初出の月評で、鈍重でパッとしないみたいに言われていて、(しかも2枚組み5,000円だったので)その頃学生だった私には購入を躊躇する一因でもあったのだが、実際には緩急自在、愉悦感に満ちたもので、「評論家って本当に聴いて書いてるのだろうか?」と疑問すら感じるほどだ。その後輸入盤などで新しい録音も出ているが、おそらくこの先もこの名盤を超えるディスクは現れないに違いない。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/22

    このディスクのポイントはスーパーオーケストラによるゴージャスな演奏でいつもの抜粋版よりも多くの曲を楽しめることだ。僕が昔から愛聴している全曲盤はボニング、ロジェストヴェンスキーなどだったので、それらの演奏の良さは感じつつも、抜粋版などで聴くスーパーオーケストラのクオリティで全曲聴いてみたいという思いがいつもどこかにあったものだった。とくにボニング盤で怪しい出来だったトランペットソロもここでは圧倒的な上手さ!ちょっとギラギラした響き、分厚い弦によってゆったりたっぷりと歌われる演奏はバレエ的ではないし、白鳥の湖にふさわしいものではないのかもしれない。また有名なワルツにも思い切ったカットがあったりする。それでも、プレヴィンの全曲盤やその後出たデュトワ盤、同じフィラデルフィア管を振ったサヴァリッシュ盤に比べて、やはり1曲1曲の聴き応えには大きな差があるといえるだろう。欲をいえばどうせなら全曲入れて欲しかった。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/25

    本当に溜め息の出るような古きよき日々の記録である。今年プレートル指揮の下品で残念なニューイヤーを観て、20年ほど前までは誰が振っても(アバドでさえ)素晴らしかったVPOが、もう誰が振ってもダメになってしまったことをつくづく感じさせられた。(ウィンナワルツ演奏においては、もうコシツェフィルと変わらんのじゃないか?)それはマイクを通しているから真価が伝わらないというのではない。30年以上前のモノラルのこの映像に聴かれるVPOの響きは、そのウェットで弾力のある艶やかな弦楽器群、独特のリズムを刻むウィンナホルン、華やかでありながら周りに自然に溶け込む金管楽器群、活き活きとしながらウルサクならない打楽器群など、もうとても言葉では表現しつくせない魅力に満ち満ちている。ボスコフスキーの指揮は、もうこれ以上は考えられないと感じさせる説得力100%のもの。とくに古いモノクロ映像ながらも、自らヴァイオリンを演奏しながらの騎士パスマンのチャールダーシュなどは比類がない。ボスコフスキー以後のニューイヤーは、衛星中継をビデオに録画しているものの、マゼールとカラヤン以外は繰り返し観たことがない。(クライバーにどうしてそんなに大騒ぎするのか僕にはわからない。)最近では代わる代わる有名指揮者をニューイヤーの指揮台に招いているVPOだが、そのVPOは独特の演奏様式を守るよりも、客を呼びたいのか?ディスクを売りたいのか?(もっとも伝統を守る指揮者も見当たらないか・・・)それなら、かつての映像や録音をもっと売り出してもらえないだろうか。(VPOだけでなく僕自身もいつのまにか「昔はヨカッタ」とグチるオヤジになってしまった・・・)

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/03

    最近また以前のようにスマートな姿に戻ってちょっとビックリしたメータだが、デッカと入れたマーラーの交響曲録音が5番まででストップしてしまったのは残念でならない。1〜5番のいずれも名演であるが、世評の高い2番ももちろん、この5番も素晴らしい演奏だ。オケはVPOではなくロスフィルなのはちょっと残念だが、この時期のこのコンビはデッカの明快な録音とも相まって実に魅力的な演奏を展開している。ロザンゼルスという名前から来るイメージとは違って、VPOを目指していたのか?とも思わせるほどに落ち着いた音色と、やはりアメリカのオケだなと思わせるような恰幅のよさを兼ね備えた独特の魅力をこの時期のロスフィルは有している。メータの指揮は曲にまっすぐに対峙した姿勢で、なおかつスター指揮者特有の華やかさもあり、クライマックスの盛り上げ方も実に堂に入っている。このコンビで6番以降も聴いてみたかった。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/03

    10年かけてBPOをダメダメにしたアバドの演奏の中で、唯一僕が名演と思えるのがこの演奏だ。(アバドの魅力ではなくてVPOの魅力全開なのが一番の理由であるのだけど・・・)冒頭のホルンのテーマからして、大オーケストラを聴く醍醐味に満ち満ちている。音楽の持つテーマ性や精神性にはあまり興味ないけど、この豊潤な響き、何でもありの楽しさに、ベストマッチなのがVPOの響きだ。全曲の中でもとくに何でもありな第1楽章はもちろん、第2楽章の夢見るような叙情性や、第3楽章の本当に見事なA.ホラーのポストホルンなど、もうVPOのために創られたとしか思えない曲だ。残念ながら現在のVPOに、これだけの演奏が出来るとはとても思えないので、その意味でも貴重な記録といえる。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/03

    (この録音の頃までの)VPOの魅力は、何を演奏してもVPOならではの魅力が発散されているところだ。ラヴァルスにとくに怪奇性もメッセージ性も感じない僕には、十分に快適な演奏だ。フォルティッシモの部分でも、色気のある音色を維持しているのは、あのショルティとのスッペ序曲集を彷彿とさせる。また、ボレロではウィンナホルンの刻む音色にやはりVPOならではの魅力を感じずにいられない。そしてマゼールの指揮ではあのクライマックスでの唐突なブレーキの踏み方!あれはやったらアカンことなんやろうけど、もうあれを1回聴いてしまったら、インテンポの演奏が物足りなくてしかたない。(ここには収録されてないけど)パヴァーヌはルシアン・テヴェがベストだが、それ以外の演奏はこのマゼールVPOの演奏が、デュトワ盤とともに僕にはベストだ。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/23

    僕は、明快で流麗、洗練され、しっかりと鳴らしたオーケストラの響きが好みなので、今までノイマンにもチェコフィルにも(スプラフォンにも)魅力を感じたことがなかった。だからなぜこのディスクを買ったのかわからないが、全曲70数分16曲を一気に聴きとおしてしまった。自由自在なテンポ、リズム感、フレーズの歌い方、多彩な音色、楽器間のバランス、すべてがこうあるべきとの自信に満ちている。しかも例えばショルティのような押し付けがましさも一切なく、ごく自然に達成されている。響きは相変わらず僕の好みとは異なるのだが、そのような好みを超えた説得力がある。こういう演奏を圧倒的な名演というのだろう。指揮者もオーケストラも、曲を熟知している(であろう)にも関わらず、少しもルーティンな演奏ではない。世評高いクーベリックがバイエルン放送響を振った録音も、この全集を聴いたあとでは少し作為的な演奏に思えてくる。これも本当の本場ものの威力だろう。同時にウィーン音楽にも一脈通じる響きも聴かれ、中欧の音楽の多彩さも感じさせる。抜粋版も合わせれば、開放的で明快なボスコフスキー盤が僕にはベストだが、全集盤ではやはりこのノイマンの85年盤だろう。(ドラティとロイヤルフィルも開放的で僕好みだが、ちょっとイケイケすぎる)

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/04

    ロンドンザベスト150のサンプルカセットでマーラーの曲を初めて知った私は、その後同シリーズの中のショルティではなくメータで5番までを揃えたため、ごく最近までショルティのシリーズを聴いたことがなかった。ところがいざ聴いてみるとどの曲も実に素晴らしい。オーケストラの能力の高さももちろんだが、ショルティの指揮は少しの曖昧さもない説得力に満ちたもので、聴いていて爽快なことこの上ない。この5番もメータ&ロスフィルの演奏がメロウな音色と情緒的な表現であったのと対極的に、強引にサクサク鳴らしまくった演奏で、4楽章のこれほど色っぽくない演奏も珍しい。大阪風に表現すると、泉州のだんじり的な(?)男っぽい演奏だ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/04

    昔、ロンドンベスト150のサンプルカセットを持っていて、150枚のサワリのみが収録されていたのだが、その時にこの7番の5楽章の強烈な演奏(というか曲)をはじめて聴いたのだった。まだ、クラシックを聴き始めたばかりだった私は、多くの曲をこのサンプルカセットで初めて知ったので、とても懐かしい。同時に収録されていた復活や悲劇的も凄まじい演奏(冒頭)だった。その後、マーラーの交響曲でも1番、3番、5番は気に入ってLPを何種類も購入したものの、7番は小遣いの運用上新盤を買う余裕はなく、中古屋で格安に購入したアブラヴァネル指揮ユタ響のLPがもひとつの演奏だったので、聴く機会は少なかった。CD時代になって、1000円のお買得盤(当時は1000円は破格だった)としてマズア盤が発売されたので、ライブラリー充実のために購入したが、例の5楽章のホルンの何と貧弱なこと。まるで舞台裏で演奏しているかのようで、それだけでもう聴かなくなってしまった。そしてついにショルティ盤を手に入れて聴いた、その5楽章の懐かしい(?)強烈さ。もちろんそれ以外の楽章も集中力が高く、一気に聴かせる演奏。やっぱりショルティ(とシカゴ響)は素晴らしかった。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/04

    較べる必要性はないのだが、VPOのデッカ録音ということでやっぱりケルテス盤と比較してしまう。コンドラシンの指揮は集中力、推進力のあるもので全曲を一気に聴かせる強い説得力を持っているものの、ケルテスの「やりきった感」やカラヤンのすみずみまで曲を知り尽くしたような圧倒的な説得力には及ばない。VPOもケルテス盤に較べると、ウィンナホルンをはじめとする金管楽器群は相変わらず見事な演奏で「聴かせる」のに対して、弦楽器群の美しさ、しなやかさ、みずみずしさがかなり減退しているのが聴き取れる。(それでも今のVPOの何倍も素晴らしい)余白(?)のドラティ指揮の2曲は、録音の少ないこれらの曲の魅力を伝える演奏。デトロイト響も黄金時代を思わせる鮮やかな演奏で応えている。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/04

    ケルテスVPOに大いに感動しつつも、私にとってのベストはやっぱりこのカラヤンBPOの77年盤だ。曲を知り尽くしたカラヤンがBPOを見事にコントロールしてすべてを表現しつくした感じで、聴いている方の充実感も半端ではない。オーケストラの鳴りっぷり、バランスの取り方、フレーズの扱い方、テンポ感、曲全体としての構成感など、すべてにおいて申し分なく、名盤ぞろいのこの名作交響曲の演奏の中でも、ひときわ高く聳え立つ名演奏だ。このあとのVPOとの共演盤では残念な結果になってしまった(評論家たちの評価が高いのがなぜなのかさっぱりわからない)カラヤンの交響曲録音の中でも圧倒的な説得力を持つ屈指の名演だ。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/21

    演奏されている曲の多くが、ウィーンの生活風景(19世紀〜現在=70年代)の映像をバックにしているのだが、この映像が実に楽しめる。音楽と連動した描写は、大人のセンスにあふれたもので、ウィーンの魅力をたっぷり伝えている。中には野外ステージでの演奏やレストランでのBGMでボスコフスキーとウィーンフィルが演奏しているという、現実ではありえない贅沢な映像もある。またLD盤では収録されていなかった映像(ワルツのレッスンシーン)や曲目もあり、これらも見逃せない。追加曲目では、ウィーンの風景をバックにした「加速度円舞曲」と、カフェデーメルを紹介したヨーゼフのポルカ「おしゃべりや」ももちろん楽しいが、楽友協会での演奏風景を収録したツィーラーのワルツ「ヘラインシュパツィールト」とスッペの「美しいガラテア」序曲の2曲が素晴らしい。収録されているワルツの多くがカット有の演奏なのに、この2曲はカット無しで収録されている。2曲とも来日公演でも取り上げるなどボスコフスキーが得意とした曲目で、79年ニューイヤーライブでの名演を彷彿とさせる仕上がり。ウィーンの魅力を存分に味わうことのできる本当に素晴らしいディスクである。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/04/26

    ボスコフスキーの演奏の特徴は、活力あるリズム感でオケを開放的に鳴らし、それでいて全体のバランスもしっかりとられていてるため、下品にならず、安心して聴けるところだ。そんなボスコフスキーがロンドン響と競演したブラームスとドヴォルザークの舞曲集だが、そんな彼の特徴がよく表れた名演で、民族色(らしきもの)や大掛かりな表情付けはあまり感じられないものの、快活なリズム感で気分爽快、作品本来の魅力を堪能できる演奏だ。カップリングされている舞踏への勧誘も、VPOの艶やかな音色を満喫できる名演。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

検索結果:15件中1件から15件まで表示