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トップ > My ページ > 美宇 さんのレビュー一覧
検索結果:3件中1件から3件まで表示
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3人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/02/23
アーンが数多くの旅行をする中で思い浮かんだ印象、その時の気持ち、雰囲気などが反映されている曲集だそうです。各曲のタイトルはヴェレーヌやボードレールなど詩人の影響を受けたらしく、確かに詩のタイトルっぽいものが多いです。フィガロ紙の音楽批評を担当しただけあって、文才にも恵まれていたことが窺えます。 どの曲も2〜3分程度と短く、サロンっぽい甘美なメロディー(歌曲を多く残した作曲家だけあってどことなく歌曲っぽい)。そして全体的に不思議な浮遊感が漂い、何とも言えない魅力に満ちています。チョコのアソートのようにバラエティ豊かで、メンデルスゾーン「無言歌集」のフランス版のような印象を受けました。 曲によって、フォーレの後期ノクターンを思わせる静謐な雰囲気を持っていたり、アルベニス、ドビュッシー、セブラックを思わせる和声やフレーズが現れます。名曲がたくさん散りばめられているわけではありませんが、この時代の空気感を楽しむことができる面白い曲集だと思います。
3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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2人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/01/01
プーランクのピアノ曲の定番とされるだけあって、タッキーノのドライでキレ味のよい軽快なタッチが堪能できます。プーランクの自演集と比較すると、プーランク自身の演奏にいちばん近いと思います。 プーランクのピアノ曲にはメロディーが美しいものが多いのですが、そこでルバートを必要以上にかけてしまうとプーランクの音楽ではなくなってしまいます。プーランク自身、よけいなルバートを嫌っていました。タッキーノはそのへんも充分心得ており、テンポを崩すこと無く洒落たニュアンスをつけ、プーランクの音楽性を尊重した内容に仕上げています。 プーランクのピアノ曲をこれから勉強する方はタッキーノから聴くと理解しやすいと思います。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。
3人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/01/01
エリック・ル・サージュは、1989年のロベルト・シューマン国際音楽コンクールで1位、1990年にリーズ国際ピアノ・コンクールで第3位という優秀な成績を残しているだけあって、聴く人の心を掴む演奏ができるピアニストです。 フルートのエマヌエル・パユやクラリネットのポール・メイエ、フルートのフランソワ・ルルーら超一流の管楽器奏者たちと「レ・ヴァン・フランセ」というアンサンブルを組んでおり、彼らの演奏は世界的にも高い評価を受けていますが、エリック・ル・サージュはソロピアニストとして積極的に活動している訳ではないので、日本では知名度がやや低いかもしれません(専門的に勉強している人にはよく知られています)。しかし、現代のフレンチ・ピアニズムを牽引する一人と言ってもいいでしょう。 よけいなルバートをかけることなく滔々と美しく流れるメロディー、芯があってよく響く低音、歯切れのよいリズム……どの演奏もプーランクらしさに満ちています。プーランク特有の和声進行や転調をよく研究していることが分かる演奏でインテリジェンスを感じると同時に、グイグイ前へ進む推進力からは熱を帯びた若々しさも感じられます(現在40歳を超えているようですが)。また、ペダルの使い方が非常に上手く、色彩豊かで響きが美しい音です。その分、プーランクのピアノ曲の定番とされるタッキーノのドライなタッチに比べると、ややピアニスティックに聴こえます。このへんはお好みで。
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