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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/09/29

    ハルモニアムンディ・フランスのベートーヴェン交響曲全集はベートーヴェンと古典派の作曲家C.P.Eバッハ、ゴセック、クネヒトを併録し、当時の音楽状況とともにベートーヴェンの革新性を再認識しようという意欲的なもので、演奏団体も4つが参加する。ベルリン古楽アカデミーは5曲担当だからHMFの信頼が厚いと言えるかもしれない。しかし、この「田園」はなんとも物足りない。ロトの鮮烈な5番の後に聴いたので余計そう感じるのかもしれないが、薄味の淡々とした演奏で、嵐のティンパニが物凄い轟音で鳴り響くところだけが聴きもの、といった案配だ。この録音バランスもおかしい。ベートーヴェンで指揮者なしは無理ではないだろうか。これだけ多数のベートーヴェン演奏が出て、指揮者が更に音楽的に突き詰めようとしているなかでこの演奏はなにを訴えたいのか。クネヒトの第1楽章の平凡な表現にも欠伸がでそうになる。ロトで聴きたかったと誰もが思うのではないか。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/09/28

    新鮮かつ充分に興奮させ感動させる素晴らしいベートーヴェンだ。求心的な第1楽章、朴訥とした歌が溢れる第2楽章、コントラバスがスリリングで痛快な第3楽章を経て終楽章の開放感と緊張感の交錯まで全く見事なもの。練習不足と批判しているレビュアーがいらっしゃるが、それは勘違いだと思う。ロトは細部まで表現を徹底している。粗く聴こえるとしたら、ロトが意図的にパートを突出させ、この交響曲の前衛性をクローズアップさせているからだろう。ゴセックの交響曲も面白い。ほぼ同時代の作品といってもゴセックはハイドン時代の人で当時としては大変長寿だった。曲はまさにハイドン風で多彩な管楽器がフランスらしいが、ベートーヴェンの時代でも大半の作曲家はハイドンの古典派スタイルで書いていたんだろうなと想像できる優れた企画だ。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/09/21

    ティーレマンは「影のない女」の現代のスペシャリストである。このオペラにはショルティの名盤があるが、ときとしてショルティのテンポが速すぎる部分もあった。ティーレマンはそうしたことはなくスケール大きく終幕までもっていきクライマックスを作る手腕はショルティ以上であり、ティーレマンのこのオペラでの経験の蓄積を感じさせる優れたものだ。皇帝のグールド、皇后のニールンド、バラクのコッホ、妻のステンメはベストキャスト。グールドとコッホはティーレマンの2011年ザルツブルグ公演でも同じ役を歌っていた。乳母のヘルリツィウスは声が若く、この重要な狂言回し役には軽い。録音はもうひとつ。悪くはないが、シュトラウスの壮大多彩なオーケストレーションをとらえ切っているとはいえないのが残念。ところでこの2019年公演は先日NHKBSで放送された。ティーレマンの「影のない女」の映像は先述の2011年版が既にあるのだが、これはオペラの筋とは関係のない楽屋落ちの痴話話にしたなんとも見下げ果てた演出であった。それに比べ今回のものはト書きに沿った演出であり、特別優れたものではなかったが、それでもこのオペラを見るなら断然こちらだ。にもかかわらずCDのみでの発売になったのはどういうことだろう。正直私はワーグナー、リヒャルト・シュトラウスのオペラは劇場で観劇するかCDで聴くものであって、映像はいらない派なのでどちらでもいいのだが。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/08/28

    ジョン・ウィリアムズとボストン・ポップスがフィリップスに録音してシリーズが再発売された。私のお気に入りは、この「ポップス・オン・ブロードウェイ」。かつてLPで持っていたが、CDでは長らく手に入らなかっただけに大変嬉しい。ジョン・ウィリアムズの自作はないが、「屋根の上のヴァイオリン弾き」の映画版で音楽監督を務め、その名を広めた。映画ではアイザック・スターンがソロを弾いたが、このボストン・ポップス盤ではソリスト表記なし。でもスターンより上手い。シルヴァースタインだろうか。どの曲のアレンジもいいが、とりわけ「ジジ」のリチャード・ロドニー・ベネットのものが素晴らしい。ナクソスに同じアレンジを使ったリチャード・ヘイマン盤があるが、演奏の出来の差がとんでもない。やっぱりボストン交響楽団はうまいんだなあ。ところで、ジョン・ウィリアムズは自作を振る時、「ジョーズ」「スター・ウォーズ」以降の作品にほぼ限っている。しかし私はそれ以前の「チップス先生さようなら」や「ジェーン・エア」の音楽が大好きなのだ。映画が有名じゃないので取り上げないのだろうが、もったいない限り。

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     2020/08/16

    8番がLPで出た時、当時音楽評論の大御所だった大木正興氏が「音楽の奥の院」という別格な表現で絶賛していた。ところが聴いてみると録音は冴えず、演奏も精度の低いもので失望した。ヨッフムの悪い癖である突然のアッチェレランド(ヨッフムはフルトヴェングラー信奉者)にオケがついていけずテンポが大きくずれてしまう所があるのだが、なぜかそのまま修正なし。これがコンセルトヘボウやバイエルンならヨッフムの仕掛けを心得ており、ちゃんと合わせるかスルーするのだが、SKDは勝手がわからなかったのだろう。この8番が一番駄目で、他の曲はこんなひどいことはないのだが、ヨッフムのブルックナーとして決して会心の出来とはいえない。DGの旧全集のほうがはるかに完成度は高いし、コンセルトヘボウとのライブも比較にならない素晴らしさだ。ワーナーはケンペのリヒャルト・シュトラウスはリマスタリングしたのにこのヨッフムはやってないのも残念。これがSKDの音だという人もいるが、当時ブロムシュテットで聴いた実演はこんなどんよりした音ではなくもっと透明かつコクのある響きだった。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/08/05

    先日オリヴィア・デ・ハヴィランドが104歳で亡くなったが、新聞記事は「風と共に去りぬ」ばかりの紹介であった。しかし彼女はエロール・フリンとのコンビによる冒険活劇シリーズで人気女優だったのであり、その音楽の大半はコルンゴルト。エロール・フリン物は後にB級映画として評価を落とし、コルンゴルトも忘れられた。決してつまらない映画ではないのだが。ゲルハルトの当初のアイデアはコルンゴルト復活であり、これが評判がよかったため後発も企画されることになった。このゲルハルト盤がなければコルンゴルト再評価はなく、そのおかげでラトル/ベルリン・フィルが「ロビンフッドの冒険」組曲を演奏するまでになったといってもいいのではないか。多分このシリーズの映画を全て知っているという人はほぼ皆無だと思うが、ゲルハルトもそれを承知でかなり凝った選曲をしている。ティオムキンやローザでは一番有名な映画は外されているしヴィクター・ヤングもたった1曲。一方でコルンゴルトはLP2枚分プラスかなりの量になるし、スタイナー、ワックスマンも多い。ただ12枚聴いての感想は、ロマンティック極まる音楽で甘いだけでなくスリルもあるのだが少々退屈でもあった。シベリウスの劇音楽などと比べるとオリジナリティが不足するからだろう。個人的に一番気に入ったのはアルフレッド・ニューマン。遺作の「大空港」が入っているのも嬉しい。ゲルハルトの演奏は立派なものだが、オリジナルの往年のハリウッドのオケはナショナル・フィルよりはるかに上手いことも指摘しておきたい。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/07/20

    ネルソンスの評判は大変良いようだ。だが、実演を聴いていないこともあるのか、私にはもう一つ焦点が定まらない。どれもそつのない演奏で決して平凡ではないが、心を掴むことのない演奏、というイメージなのだ。ブラームス、ブルックナー、リヒャルト・シュトラウスいずれも。同じラトビア出身で先ほど他界したヤンソンスに似ている。ヤンソンスがコンセルトヘボウとバイエルンを兼任していたのもネルソンスの経歴と被る。このベートーヴェンも水準以上の出来だが、折角のウィーン・フィル起用の魅力はあまりなく、スマートな演奏に終始している。同じDGから出たスタインバーグの50年前録音のほうがワクワクさせられる。今のところショスタコーヴィチが一番良く、ドイツものはまだまだ、あるいは既にピークアウトしているのか。

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     2020/07/16

    HMVのレビューでスタインバーグのコマンド録音はユニヴァーサルにあるはずだから出してほしい、と書いたのが8年前。しかしコマンド音源は紛失したとのことで板起し盤が出たのだが、これが酷い音質で復刻もともかくコマンドの録音自体が駄目なんだとまたレビューで毒づかせてもらった。ところが、コマンド音源はユニヴァーサルに存在したのだ。解説を読んでも、35ミリマグネティックフィルムから直接復刻したのか、それのコピーが元なのかは記されていない。それでも音はこれまでの板お越しとは比較にならず、60年代前半の録音として水準以上のものであったことが今回初めて分かった。演奏の印象も面目一新。引き締まって推進力に充ちたまさにスタインバーグの音楽が詰まっている。どれも実に素晴らしいが、9番だけは世にも珍しい「マーラー版」使用とかでエグイ改変がありお薦めできない。ただ、希少価値はあるだろう。ベートーヴェン記念年に出たものでは個人的に最も満足。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/06/30

    シベリウスの交響曲全集で私が最も気に入っているのがマゼールの第1回録音。よく異色のシベリウスと言われるが、そんなことはなくマゼールはシベリウスの本質を捉えた演奏をしている。民族主義的要素の強い1番、2番ではダイナミックで荒々しい表現が吹き荒れる。今話題のロウヴァリよりもはるかに切り込みの鋭い表現だと思う。後期はより冴えていて7番の壮大かつ緻密な構築による小宇宙の創造は強い感動に誘う。4番、5番も圧倒的。6番も可憐なスタートから美しさの限りだが、終楽章のテーマが戻ってくるクライマックスでテンポを極端に早め、アンサンブルを崩してしまうのは失敗。これがなければ6番も最上の出来だった。ウィーン・フィルの魅力もデッカの名録音もあってフルに発揮されており、弦の美しさ、ホルンのパワー、木管の色どりいずれも味わい深い。北欧の大人しめの演奏だけがシベリウスだはない、という代表的なもので、同時期の同傾向のバーンスタインと比べても断然優れている。

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     2020/06/25

    指揮者は年齢とともに大成するとかつて言われたが、今はそうではないということを我々は知っている。バレンボイム、ラトル、シャイー、ゲルギエフ…若い頃のほうが魅力的だった指揮者が多数派なのだ。セミヨン・ビシュコフはその中で年齢を重ねるごとに音楽が成熟してきた稀有の指揮者である。パリ管やベルリン・フィルを振っていた頃の彼とは比較にならない。今大輪の花を咲かせているビシュコフの充実を聴くのにこのセットはもってこい。どれも実に素晴らしい出来栄えで鳥肌ものだ。リヒャルト・シュトラウス、ワーグナーはティーレマン、ネルソンスよりはるかに優れた練り上げられた音楽になっていると思う。声楽作品が多いが、その声楽陣がまた最高の出来。「エレクトラ」のポラスキは多分彼女の最上の歌唱であろうし、「ローエングリン」のボータ、ピエチョンカもベスト。ボータは亡くなっちゃったんだなあ。ヴェルディの「レクイエム」は数年前にマゼールの透徹した演奏を聴き深い感銘を受けたが、ビシュコフのものはもっと肉感的であり、よりヴェルディらしいといえるだろう。ラフマニノフの2曲も超名演。これまで愛聴盤だったプレヴィンに比べオケ、合唱のレベルが格段に上。近年のドイツのオケ水準は世界に冠たるものであり、WDR交響楽団が聴ければベルリン・フィルは別に聴かなくてもいいというくらいだ。これだけ胸を熱くさせるセット、カバーの写真はもっとましなものはなかったのか。解説も「鐘」の声楽陣がごっそり抜けていたり、「エレクトラ」のグレアム・クラークがグレアムになっていたり雑な作りなのが本当に残念。

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     2020/06/19

    ソフロニツキーは日本コロムビアから出ていたショパン、スクリャービンを持っていたのだが、音が悪く演奏も荒っぽく感じ手放してしまった。HMVの素晴らしい年表(スクリベンダム)を見て再び興味を持ったのだが33枚に恐れをなしメンブランにした。驚いたのはコロムビア盤よりはるかに音がいいこと。メンブランのほうがいいなんて聞いたことがないがマスターが違うのか。リスト、プロコフィエフなど聴くに堪えない音質のものもあるが大半はライヴとは思えないレベル。46年のものが信じられない高音質なのはドイツから没収したテープレコーダーを使ったのだろう。この好条件で聴くと、ソフロニツキーはロシアのピアニストには珍しいテンペラメントのピアニストなのがわかる。ショパンのスケルツォ第1番のこんな高速演奏は聴いたことがないが情感たっぷりで決して機械的なテクニックの演奏ではない。スクリャービンがいいのはもちろんだが、今回とりわけ感心したのは3枚にわたるシューマン。ロシア・ピアニストによるものでは最上ではないだろうか。ギレリス、リヒテルが高く評価しているのはこのテンペラメントに充ちたロマン性なのだろう。これはスクリベンダム盤を買うべきだったな。でもメンブラン盤もコスパで推薦。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/06/07

    hmvの紹介でyoutubeに公開しているグラーツ歌劇場の映像が付いているが、それを見るとかなり力の入った演出、舞台のようだ。演出家もコメントしているのに発売がCDだけなのは残念。音だけだとグラーツのオケは弦の人数が少なくひなびた演奏に聴こえる。シチリアの田舎が舞台の「カヴァレリア」には丁度いいとも言えるが、もともと名旋律のメドレーのようなオペラで歌手も飛びぬけた人はおらず(イタリア人は一人もいない。ディ・トロはオーストラリア人)美人指揮者で話題のリニフの聴かせ場も少ないとなると数ある演奏のなかで主張するのも難しいかな、と思える。「道化師」は一転、実に見事なもの。オペラ自体がずっと複雑な分リニフの切れ味鋭い指揮の威力が発揮されているし、歌手、合唱も好演で聴き手をぐいぐい引っ張る。「道化師」の名演は少なく、こちらは推薦に足る出来だと思う。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/05/17

    フィストゥラーリの「白鳥の湖」はLSOとの第1回録音が最高という評をかつて読み「オーパス蔵」の復刻盤を聴いたのだが、短縮版で演奏も録音も冴えず失望した。ほんと評論家の言うことは当てにならない。やはりコンセルトヘボウとのハイライト版とオランダ放送フィルとの全曲盤(こちらは不当に評価が低い)がともに劇的で素晴らしい演奏である。このエロクエンス盤ではフィリップス録音の3曲がカプリングされているが、弦楽セレナードは初CD化、「くるみ割り人形」はなんと世界初出と書かれている。これが飛び切りの名演なのだ。録音もよろしい。どうしてお蔵入りしたのか理解に苦しむ。「白鳥の湖」は有名な演奏で国内盤も手に入るが、「眠れる森の美女」(これも名演)を含むフィリップス録音が聴けるエロクエンス盤をお勧めしたい。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/05/14

    私が最も尊敬する指揮者の一人がモントゥーだ。彼の音楽は常に率直であり、かつ生命力に溢れユーモアもある。映像を見るとビートとキューがメインの簡素な指揮でオーバーアクションは全くないのだが、それでもオケは燃え上がる。トスカニーニのような強制ではなく、オケの自発性で白熱した演奏を引き出すのだからこれは指揮の奥義とでもいえようか。残念なのはこれほどの大指揮者がレコード会社からさほど重要視されていなかったことで、典型はデッカがベートーヴェンの交響曲を9番を残して企画終了にしたこと。ブラームスの交響曲全集も残ってないし。これはモントゥー88歳(!!)のライヴだが、相変わらず老いの片鱗も見せない素晴らしいものだ。「タリス」は英国風の「雅」とは遠い熱っぽく意思的な演奏。ベートーヴェンの簡潔で躍動する音楽も全く古さを感じさせない。得意中の得意「エニグマ」は6種持っているが多分もっと録音は残されているだろう。ここでも第1変奏の熱く慈愛に充ちた表現から完全に引き込まれてしまう。そして終曲の爆発の凄さ。これぞ88歳の人間賛歌。ボストンはミュンシュ以来の粗いアンサンブルなのが惜しい。音は歪みがあるが、それでも同じメモリーズから出ているセル/クリーヴランドのものよりはるかに良い。

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     2020/04/30

    ベルリオーズのレクイエムは大編成なので派手な曲と思われがちだが、実際はむしろ地味で静謐な音楽であり、ヴェルディのようなオペラティックな部分は全くない。ピュアな演奏が求められるが、モルローの音楽作りは久々にそれを感じさせる優れたものだ。合唱は全曲出ずっぱりで、アカペラのナンバーもあるが、大編成のライヴ録音でピッチも落ちず清純な歌声を最後まで聴かせるのは立派。サンクトゥスで出てくるアフリカ系米国人ターヴァーのテノールは実に輝かしい美声で会場に響き渡る。写真を見ると、ステージの一番奥、オルガンの隣で歌っているのだから素晴らしい。シアトル交響楽団自主製作盤だが、この大編成から透明な音を捉えている。LSOライヴとは大違いであり、おかげでシアトル響がLSOより上手く聴こえる。

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