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ROYCE さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/10/15

    これは掘り出し物的な名演だった。往年の女流演奏家による録音なので、時代がかったスタイルを予想したのだが、うれしい誤算だった。一音一音に魂が宿っているかのようで、これほど雄弁に歌い込んだ演奏も珍しい。ソロパートが音階練習曲みたいに書かれている楽譜から、艶と生気に満ちた音楽を引き出してくる手腕はたいしたものだ。したたるような美音を鮮明にとらえた録音の良さも魅力である。ヴァイオリンの豊麗な音色と深みのある音楽性が両立しているこの録音に匹敵する演奏は、ちょっと思い浮かばない。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が好きな人は絶対に聞いておくべきCDである。

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     2018/09/26

    ホールの長い残響がたっぷり入っているが、オケの各パートの分離は悪くなく、切れ味の良い鮮烈な音響を楽しむことが出来る。指揮の方も見通しがよくてすっきりした音楽を作っている。若き日のティルソン・トーマスの才気を感じさせる好演だと思う。

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     2018/09/09

    現代の衣装を着ている登場人物の姿に新味はない。幕切れのワルハラの炎上からラインの乙女による黄金奪取の場面は黒いスクリーンにドイツ語のト書きの文章を写すだけ。場面転換を省略したのは手抜きとしか言いようがなく、呆れてしまった。

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     2018/08/19

    「リヒテルより10分も長い」という説明は誤解を招きかねない。聴感上はリヒテルほど遅くないのである。リヒテル盤は録音会場の長い残響効果もあって、あの演奏になったと思うが、ウッドワード盤は録音に関してはもっとすっきりしている。演奏はベテランらしく鷹揚なゆとり、熟成感があり、コクのある味わいに満ちている。テンポは中庸でもたつかず、キリっと締まった快活なリズムの刻みが心地よい。音楽が滔々と流れ、生命感に満ちているところが素晴らしい。数ある平均律の全曲録音の中でも上位にランクされる名演といえよう。

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     2018/08/12

    93年に出たヴァンガード(輸入盤)と比べると、XRCDの音は柔らかく質感が高い。これを聞いた後では、ヴァンガード盤の音質には無機的なデジタル臭をかなり感じてしまう。2004年のコロムビア盤は輸入盤ほど無機的ではないものの、XRCDの音域の広さというか余裕、ふくよかさは感じられない。ということで買いなおす価値は十分にある。

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     2018/08/12

    SACD層の2チャンネルステレオ部分はバイノーラル録音なのでヘッドフォンで聞くと臨場感がたいへんよろしい。どのCDも最初に女性のアナウンサーの声でバイノーラル録音のプレゼンが入る。話声が聞こえる方向が前方、左、後方、右、前方と頭の周囲を一周する。16枚のCDのすべてにこれがあるので、少々くどい印象もある(17枚目は演奏者とインタビュアーの対談なので通常の2チャンネルステレオとなる)。
    肝心の演奏はどっしりと腰を据えた安定感を感じさせて立派である。しんみりと奏でるコラール前奏曲などは、バッハの音楽を聞いているような感慨を覚えた。録音はさすがに素晴らしい。

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     2018/07/26

    音楽は“歌”だという杉谷さんの演奏には、微妙なアクセントや一寸したニュアンスが随所に散りばめられている。腰を据えてじっくりと細部を丁寧に描きだすため、ゆっくりとしたテンポを採用しているが、その丁寧さにはインティメートな雰囲気があって心地よく聴ける。勢いに任せて弾き切るのではない。競争ではなく協創による音楽がここにある。通好みの渋い演奏といえ、耳が肥えた人、安易にドライブ感を求めない人には好まれる録音であろう。

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     2018/07/16

    憂愁の味わいをたたえたスマートなブラームス演奏である。鋭角的な角が取れたマイルド志向の音作りであるため、乾坤一擲の迫力が不足すると感じる人がいるかもしれないが、大風呂敷を広げないクレバーな方向性を好ましく思う。巨匠風じゃない繊細な音楽性は傾聴に値する。新ホールの音響効果はきれいにまとまった今風というのか、よく溶け合うまろやかな音質の録音であるが、残響が直接音にまとわりついて抜けが悪く、いまひとつすっきりしない印象もある。往年のEMIが行っていたアビーロードスタジオでのオーケストラ録音を連想する。指揮者が任期を1年残して早期辞任したことにより、1番、2番の録音はどうなるのだろう。全集にならなかったら残念である。

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     2018/07/16

    12枚がばら売りで出たSACDハイブリッド盤を後期の曲を中心に7枚まで買った。残りの5枚は品切れのため中古市場で探して買い足すかどうか検討していたが、試しにこちらのBOXセットを買ってみた。音質を比較したらほとんど差がないではないか。むろんSACDの方が中低音域が若干膨らみ量感が増えてふっくらしているものの、その差はわずかである。高音域は演奏がピリオド奏法ということもあって、音源自体がシャープな傾向があり、ヘッドフォンで聞いても違いがよくわからない。高価なSACD盤はほとんど品切れだが、こんなに音質が似ているなら通常のCDでも不満はない。CDゆえの音質面でのデメリットは感じられないし、コストパフォーマンス的には圧倒的に有利であるから、買いそびれたSACD盤を揃えるのは中止にします。演奏に関しては古楽奏法もここまでこなれてきたかという感じ。奇をてらった某指揮者Aのようなあざとさはなく、時々出てくる聞きなれない響きも音楽的で納得出来る。

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     2018/06/23

    いささか食傷気味である類型化したピリオドスタイルの流行から一歩抜け出した感がある。知的な音楽性を持つ指揮者の見通しの良い設計と、ニューヨーク・フィルの厚みのあるどっしりとした音がいい塩梅に融合し、恰幅の良さとすっきりした明晰さが共存する演奏になっている。伝統あるオケに吹き込まれた新たな息吹、新時代の到来を感じずにはいられない。会場ノイズは皆無に近く、演奏終了後の拍手を聞くまではライブ録音とは気付かない。この出来ならば、全集録音に発展することを強く希望する。

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     2018/06/01

    モダン楽器による演奏だが、ピリオドスタイルをかなり意識しているものの成功はしていない。表面的にまねただけで不徹底、中途半端に終わっているのだ。オケの弦の刻みを殊更強調し、スタッカートでポキポキ弾かせるなんて、今時、どこもやらない。ピリオド派からの悪しき影響を受けたモダンオケによる過渡期の演奏といえよう。

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     2018/05/30

    ヤノフスキの直線的な音楽の作り方は、すっきり、くっきりが特徴。ドライな感じもするが、録音会場のイエズス教会のアコースティックの豊かさがそれを中和している。イソコスキは美声だが、往年のヤノビッツ/カラヤン・ベルリンフィル盤にはおよなない。あの耽美性は空前絶後なのだろう。

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     2018/05/07

    快速テンポでのベートーヴェン演奏は珍しくなくなったが、各パート1名というのが売り。ヴァイオリンなどは(ソロ演奏ゆえに)チャカチャカした響きが目立ってしまい、ギャグっぽく思える場面もある。5番の終楽章などは金管の音量にマスクされ弦楽器は(本来は)聞こえないはずだが、そこは録音技術で調整している。ライブ収録された第9のみ弦楽器が増員されているが、それでもヴァイオリンは3名ずつ、ヴィオラ2名、チェロ2名、コントラバス1名と少ない。合唱団も人数を刈り込んでいる。ソロ歌手は大声を張り上げる必要がないのだろう。軽やかに歌っている。第9は少人数によるデメリットはあまり感じられず、透明度の高い演奏として楽しめた。他の曲も弦楽器の各パートが2〜3名の規模で録音してもよかったのではないかと思う。

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     2018/04/24

    録音状態はこの年代のライブ録音としては、まずまずの水準だろう。合唱などはあまり分離がよくなく多少凝縮気味に聞こえるが、まあまあ許容できる範囲。ソロ歌手の声はマイクに近い感じで明瞭に入っている。CD化に際して電気的なエコーを付加しているのかもしれない。残響がやや不自然に感じられる箇所がある。演奏は巨匠風の鷹揚なスケール感に満ちていて、当たりが柔らかく穏やか。遅めのテンポでじっくり歌わせている。サヴァリッシュ晩年の芸風をしのばせる点で興味深い音源である。

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     2018/04/14

    同じメーカーから出たCD-BOXと聞き比べると、シングルレイヤーの方が切れ味鋭く、混濁感が少なくなっている。SACDの容量の大きさによるメリットは収録時間の長さだけではないようだ。全般に生々しい鮮烈さが増しているのはSACD化のメリットといえよう。

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