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七海耀 さんのレビュー一覧 

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/01/13

    ★五つ献上。なんと言っても、日本のオケでドヴォルザークの4番が聴けるのがうれしい。この曲は、全曲演奏の企画でもなければ、演目に上らないし、録音でも全集を作っている人ならともかく、このように単独でCDになる例はほとんどない。それだけに、このCDを企画・リリースした背後にどのような意図があったのか興味をそそられる。指揮者の希望なのか、制作側か。出しても、大して売れないだろうしなあ。値段が高く、SACDでもなく。CDであることを差し引いても、これは聴く価値がある。ブラームスの影響が濃く出始める、6番以前の作品で、ワーグナーの影響がまだ残る作品であるが、旋律の魅力にあふれている。終楽章は、やや冗長ともいえる、同じテーマの繰り返しに賛否両論あるだろうが、フリアントと併せて、ドヴォルザークを聴く醍醐味がここにある。沼尻は、以上の要素を過不足なく表現しており、オケも立派に演奏している。録音も上等であり、スラブ狂詩曲第2番のオマケも良い。本当は、エリシュカと札響のコンビで、3番と4番をやって、一枚にして出してくれると良いのだが、エリシュカは、5番以前のドヴォルザークの交響曲をあまり評価していないようなので、しょうがない。

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     2013/01/03

    録音は大変良好。テープヒスがやや多いが、ヘッドフォンで聴くなどしない限り、気にならない程度。ハイドンは、ザンデルリングお気に入りの曲のようだが、パリセットのスタジオ録音があって、音・完成度ともにそちらのほうがファーストチョイスかな。でも、読響も肩の力が抜けており良い。ブラームスは、二種類あるスタジオ録音と基本路線は同じ。重心が低く、遅めのテンポで堂々たる演奏。読響の状態もよい。読響50周年のシリーズとして後続がありそうな気配だけれど、デ・ブルゴスとかロジェストヴェンスキーらによる名演もお願いしたい。

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     2012/12/24

    誠に克明な「新世界」。低弦の動きや内声部が大変よく聞こえるという意味で、細部まで手を抜かない職人仕事が光る。高弦は、高音部でやや細くなるが、気になるほどではない。低音部を中心にピラミッド状に音を積み上げた盤石感が素晴らしく、これは世界市場に出したい。金管群も、アメリカのオケのようにシャープではないが、うるさくなく、これくらいが丁度良い。ティンパにも、冒頭では強打せず、メゾフォルテである。と、思ったら、最終楽章のコーダ直前ではかなり強烈に叩き、締めの金管のコラールでは鳥肌が立つほどの立体感が出ており、素晴らしいの一言である。確かに、これまでの「新世界」は何だったのかと言いたくなる見事な演奏である。札響は、在京オケを上回るアンサンブルでエリシュカの指揮に応えている。交響詩「野鳩」も、凄演である。SACDではないが、録音も大変よく、不満はない。

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     2012/11/23

    バルトークの『舞踏組曲』を目当てにこのCDを買う人はいないあまりいないと思うので、エロイカのほうを。弦はノンヴィブラートで古楽器風だが、木管は普通にヴィヴラートをかけている。従って、ピリオド系の演奏とはひと味違う仕上がりになっており、通常のモダンオケに慣れている人にも違和感なく受け入れられる演奏ではないだろうか。弦のプルトがやや少ない感じがするが、その分木管が埋没せず非常によく聞こえるし、弦の細かい動きも明晰である。テンポは速めで、爽快感があり、大変モダンな感覚である。第一楽章は、反復込みでで16分だから、かなり速い。だが、せかせかした印象はなく、気持ちよく聴ける。録音は普通によい。このコンビで全集を作ると面白いと思う。

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     2012/11/10

    ローマ三部作の曲順は、やはり「松」「泉」「祭り」が一番しっくりくるようだ。ライブ一発録りとは思えないくらい整っているし、金管もほとんど外さない。東響は、スダーンに率いられてから、演奏能力を格段に向上させたように思う。狂騒とか熱狂というのとは違うけれど、かなり安心して聴ける。遅い部分など、もうちょっと官能的に歌っても良いかなと思うし、「祭り」の「主顕祭」など、もうちょっと諧謔味があっても良いと思うけど、最後の追い込みはなかなか良い。やや几帳面で、弦の細かい動きがよく分かるし、打楽器の音をよく拾っており、日本のオケによるローマ三部作の中では、一番完成度が高いのではないか。音は非常に良いけれど、やや録音レべルが低いか。音色に今一歩の煌びやかさとマスの重量感があると、欧米のオケによる名盤に拮抗しえた筈で、そこまでもう一歩のところまで来ているように思う。

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     2012/10/05

    「花の章」付きなのが良い。やはり第一楽章の前にあるのがしっくりくるか。もちろん、九響でなければ、数多あるこの曲の名盤を差し置いて、これを選ぶかってことになるんだが、秋山の卓越した統率力のもとに、九響は総じて良い演奏をしている。弦の人数等、もともとそれほど編成の大きいオケではないと思うが、足りないものがあるとすれば、やはり弦の艶と厚みだろうか。それと、金管では、やっぱりこの曲ではホルンが咆哮して欲しい。ちと、奥に引っ込み気味か。もちろん、これはアクロスという会場の特性もあるだろうし、天井吊りのマイク一本で収録したような感じで、パーツよりもマスで捉えた音になっているのも一因だと思う。スケルツォなど、今一つの浮揚感が欲しい。強奏部での爆発力はあるんだけど、やや生真面目なマーラーという気がする。これは日本のオケ全体に言えることだけど、弦に厚みが加わると最高だ。

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     2012/09/28

    一枚あたり500円を切る格安商品である。値段からすれば、もうこれは上等でしょう。音はちゃんとしているし、映像も、まあ年代の古いものはやや粗かったりするけれど、ちゃんと見られるレベルだし、大変お買い得。EMI
    の格安SACDみたいに、盤面に傷がついていたらまずいけれど、そんなことはなくクリーン。解説書の類もなければ、タイミング表示すらないけれど、そのようなものは、この場合それほど重要ではないので、全く問題ない。ベルリンフィルのヨーロッパコンサートは、会場の魅力や、会場ごとに音響特性が異なっていて、色々な音響空間でベルリンフィルの音が楽しめ、大変よい企画。90年代のベルリンフィルによるヨーロッパツアーがひとつのパッケージに収まり、さらに東京公演もついていて、良心的企画と言うにやぶさかではない。

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     2012/09/24

    全ての反復が実行されている。2番は、極めて端正で、アンサンブルも室内楽的に纏まり無難な出来となっている。7番は素晴らしい。昔「金管と言えばN響」と言えば、金管がこけるの意味だったが、この場合、逆で、もうブラヴォーである。ブラヴォーどころか、音色まで黄金の輝きと言う言葉を使いたくなるほど見事で、掛け値なしにワールドクラスである。弦は、高弦部がやはりちょと細くなる嫌いがあり、ここを克服すればBPO、VPO何するものぞとなるはずである。もっともこれは指揮者の問題かもしれない。朝比奈あたりが振ればこうはならない。普段響きが拡散しがちなNHKホールなんてところでやっているし、練習場もそれほど音響条件の良くない場所みたいなのだけれど、NHK交響楽団と言えば、日本のオーケストラ音楽をリードしてきた存在だし、練習、ゲネプロ、録音、実演を一括して行える専用ホールくらい持っていても良さそうなものである。バブル期にやっておくべきだった。

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     2012/09/21

    やや早めのテンポ。真っ当で安心できる解釈。N響も、ライブでこれだけ完成度の高いベートーヴェンを聴かせることが出来るとは立派なものだ。金管が見事。伴奏音型がはっきり聞こえるが、このあたりは録音の関係もあるだろう。高弦部がやや細くなる感じはあるが、このあたりが解消され、マスとしての厚みがもう一段増し、音色がより多彩になれば、もう世界の一流の仲間入りでしょう。第一楽章反復あり。ドイツ音楽と言えばN響だったわけだが、結果的にデジタル時代の全集をN響と残したのは、アシュケナージだった。プレヴィンとのラフマニノフ2番なんかもリリースして欲しいな。

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     2012/08/19

    ヴォーン・ウィリアムズの作品は、かなりインパクトのある演奏のように思えるけれど、いかんせん、あまりよく聴かない作曲家だし、競合盤をそれほどよく知らないので、とりあえず、良く知っているブラームスのほうを。これが良い演奏なんですね。暖かく、良く歌っている。特に第一楽章は絶品。最終楽章も、遅めのテンポなんだけど、音楽は停滞せず、丁寧に演奏していて、スケール感は却ってよく出ている。これよりエキサイティングな演奏はいて捨てるほどあるでしょうけど、これは、バルビローリにしか作り出せないブラ2と言っても過言じゃないでしょう。オケの共感度も大変高い。録音も、70年のライブとしては、大変よい。消えないうちに入手でしょう。

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     2012/07/02

    英コリンズ、ASVから出ていたものをセットに纏めたもの。タヴァロスによる『恋愛禁制』と『妖精』は、ワーグナー作品でも馴染みの薄い作品だし、それほど魅力のある曲とは言えないけれど、演奏のスケールが大変大きく、それなりに聴きごたえがある。なにより、この三枚目の素晴らしいのは、録音である。奥行きがあり、且つ鮮明で、音そのものは、英コリンズ原盤のシモノフを上回っている。『リエンツィ』『パルジファル』『ジークフリート牧歌』も、まずまずではなかろうか。シモノフによる最初の二枚のほうは、よりスタンダードな選曲だが、いずれも中の上という感じだろうか。『オランダ人』の最後の部分など、もうちょっとテンポを上げても良いと思うけれど、スケール感は出ている。録音は、ややマスが勝っており、『マイスタージンガー』などでは、金管や打楽器が前に出ず、迫力が減じているが、他の曲ではそれほど気にならない。この手の選曲の録音なら、他にも数多あって、カラヤン、クレンペラー、バレンボイムなどがスタンダードだと思うが、さりとてこれもそう悪くなく、日常聴くには十分なクオリティである。

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     2012/07/02

    これは輸入盤で持っていて、演奏そのものは確かにすばらしいのだが、最終楽章のコーダのカットをどうとらえるかで、かなり評価が分かれるのではないだろうか。普通の演奏に慣れていると、どうも慣れない。バルトークのオケコンのコーダ短縮版のような唐突感が否めない。ただ、そういう意味も含めて、話題性はあると思う。

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     2012/06/30

    これが良いんですね。NAXOSの初期の録音には、結構侮れないものがある。ケルメンディは、同レーベルにサティの録音を沢山入れているけど、このドビュッシーの定番曲もなかなか良い感じ。私は、ドビュッシーのピアノ曲に、ある種の明晰さを求めるので、こういう明確な引き方は好きですね。モニク・アースのような夢幻性は低いんだけど、これでなきゃと私なんか思っちゃう。ブタペストのイタリアンインスティチュートは、NAXOSがヤンドーとベートーヴェンのソナタを録音した場所だけれど、大変クリアで、且つ適度な潤いを持った音響空間で、ピアノ録音に向いている感じだ。星五つでも良いけど、競合盤が多いので、まあ、4つで。

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     2012/06/30

    なんと690円になっている(2012年6月30日現在)。録音は、リリースを前提としたものではないものとはいえ、十分鑑賞に耐えうるもの。ただ、ややノイズが多く、ヘッドフォンなどでは気になるかも。小編成のようだが、そこいらのフル編成のオケ並みのエロイカになっていて、薄いという感じはしない。そこに小編成ならではの、内声部の動きの鮮明さが加わり、1度で2度おいしいエロイカ。第一楽章など、弦にかなりはっきりとわかるレガートがかかっていて面白い。ライブなのと特別編成オケなので、多少縦の線が甘かったりするが、気になるほどではない。

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     2012/06/27

    二度目の投稿。ライナー風の速いテンポで、ストレートな演奏だが、普通にやって十分雰囲気の出る曲なので上等な仕上がり。迫力もあるし、艶めかしさもある。余白の『皇帝サルタンの物語』がまた素晴らしい。これがあれば、『シェラザード』他にいらないんじゃあ、と結論付けてしまいたくなる好録音。エンジニアは、ブライアン・カルヴァ―ハウスで、会場は、ロンドンのバーナバス教会。ストコフスキーの演奏とこれがあれば、まあ、いいでしょ。ムーティや小澤などと較べても、こっちの方が良いと思う。オケもフィルハーモニア管でメジャーだし。

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