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ユローヂィヴィ さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/08/17

    全体的にVol.1より音質はまし。

    ガウクの指揮はガラバーノフや教え子のスヴェトラーノフからするとスマートだ。

    チャイコフスキイの交響曲第四番の録音は一部編集がされている。

    キュイの組曲第3番Op.43は今回初めて聴いたがなかなかいい曲だ。

    タネエフ「オレステイア」。美しい。全曲を是非聴いてみたい。
    クラリネットと弦楽の為の物悲しい「カンツォネッタ」もいい。

    リャプノフの交響詩『Zelazowa Wola』は雰囲気が良く出ていて名演だと思う。

    TSINTSADZEの『Fantasia』はどこか映画音楽みたいだがなかなか面白い。

    Ivanovsの交響曲第7番もなかなか聴き応えがあった。(民族色がうまいこと現代的に明るく表現されている。)

    以外というと変かもしれないが、シューマンの「クライスレリアーナ」の管弦楽編曲版もなかなかよかった。

    ボリス・チャイコフスキイを演奏するなど同時代の作曲家の作品をいち早く演奏しているというのが素晴らしい。

    以外ということで言うとルーセルやピストンの録音があることだ。

    全てライブ録音とあるが、明らかにライブと聞こえたのはボリス・チャイコフスキイの『弦楽の為のシンフォニエッタ』とTSINTSADZEの『Fantasia』、Ivanovsの交響曲第7番、ルーセルの交響曲第4番ぐらいだった。

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     2010/08/16

    まず短いがアルプスの山間の村を表現した美しい序奏があり、村人たちの短い合唱(無伴奏)がそれに続く。印象的な幕開きです。

    第一幕の一部(侯爵が帰っていく所)でほんの少し音声に乱れがあります。おそらく録音時の機材の問題でしょう。

    この映像は1996年9月4、7日の2つの公演からつくられていますが、第一幕のリンダのアリアが映像と音が微妙にズレているように感じられ、見ていてなんか気持ち悪い所があります。これは二つのいい所をつなげたからなのでしょうか? それとも映像がなんらかの理由で遅れた?

    第二幕は戯曲も音楽も良く出来ていると思いました。

    ただ第二幕のカルロのアリアの時、右の袖から糸が垂れているのが気になりました。

    全体を通してピエロットの悲しい歌がリンダの悲劇を象徴する重要なもので物語が悲劇に進む程この旋律がより悲しく聴こえてきます。

    第三幕も最後はハッピー・エンドになるので観ていて救われた気がしました。

    この作品や『ランメルムーアのルチア』のように女性が正気を失うという作品がありますが、(ロシアでいうと『マゼッパ』や『皇帝の花嫁』)これはのちにフロイトが明らかにするいわゆるヒステリ−で、ヨーロッパの貴族など身分の高い女性の症状としてフロイトはとらえましたが、日本も戦後までは自由恋愛は少ないと言われますが、ヨーロッパにおける自由恋愛がかなわないことで起きる悲劇の一例がこういった一連の作品のテーマとなっているのでしょう。(ここでは身分の差が悲劇を生む。)

    ヨーロッパ女性の一つの象徴として狂女が出てくる。(日本では室町時代の能に狂女を主題とした作品群があります。)その例として歌劇『シャモニーのリンダ』をとらえることもできます。
    また、歌劇『夢遊病の女』にしても臨床心理学から診るとなかなか面白いかも知れません。


    ≪歌手について≫
    リンダの母を歌うナディー・アッシャーの歌唱(発声)が少しきつすぎるように思います。現在の生活の苦を嘆くのですが、それにしても大声を出そうとしすぎに感じました。

    リンダは母に対してとても強い心のつながりを持っている。

    リンダの父、アルマンド・アリオスティーニは素晴らしいです。

    ≪演出について≫

    村の貧しさのために人々は都会(パリ)へ出稼ぎにいくという設定ですが、それにしてもリンダや父、母、村人の衣装が地味(質素)すぎるように思います。舞台背景も暗く、照明も暗い。
    舞台なんですからそこまでしなくてもと思いました。

    そのために、侯爵の喜劇的な音楽としぐさが妙に浮いてしまって、いかにも場違いな感じがします。お芝居ならではの面白さもみせて欲しかった。侯爵がはしゃぎすぎで楽しい感じが伝わらない。せっかくがんばって歌い演技しているのに。

    この悲劇の中で第三幕の始めはとくに侯爵が持っている喜劇性の運びかたでこの物語の清涼剤となる働きをするので、侯爵の登場で照明を明るくするなどして欲しかった。

    第一幕のピエロットの歌の時にも(この歌はこの作品の中でとくに重要なものです。)歌詞の内容にあわせて舞台がやはり暗い。なんとも気が重く沈んでしまう。

    もっともこのように感じさせれば演出家としては成功なのかもしれない。

    舞台装置でいえば大道具が少なく背景も簡単なので少し物足りない感じがしました。
    変な言い方ですが、あまりお金がかかっていないというか・・・。

    第二幕ではパリの喧騒や婚礼のあわただしさを薄い幕のむこうで人が行き来することで表現したり、第三幕では薄い幕の向こうでダンサーが(?)吹雪の中故郷に向かうリンダを表現したりしています。

    最後にピエロットの映写機(?)がこの演出を締めくくっているのが面白い。(この物語を舞台に映し出していてそれを我々が観ていた。)

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     2010/08/15

    シベリウスに対する尊敬、敬意を表した素晴らしい演奏。若い頃の作品がほとんどだがどれも清新で美しい。

    テンペラ四重奏団による演奏(美しい音色とアンサンブル)がとくにいい。

    一人の作曲家の習作を含めた全作品を聴くことができるというのは実に大きな喜びだ。

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     2010/08/15

    CD-2のThree short piecea(1888)が愛くるしくってよかった。

    ピアノ編曲版で「フィンランディア」があることは知っていたが、「カレリヤ組曲」や「クリスティアン二世」の編曲版が聴けたり、全集ならではの多くの習作が聴けるのでシベリウスファンには是非押さえて欲しい商品だ。

    CD-5のTen Bagatelles op.34やTen Pensees Lyriques op.40そしてAndante In C sharp minor(交響曲第一番の断片)もいい。

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     2010/08/15

    シベリウスの管弦楽曲集の名曲・名演集です。

    まず演奏が素晴らしい。そして音質も。

    以前オスモ・ヴァンスカとラハティ交響楽団の日本公演(シベリウス交響曲全曲演奏会)を聴きに行きましたが、そのときは正直そんなにオーケストラの演奏能力も上手いと思わなかったし、そんなにいい演奏とも思えなかったが、これらの演奏はこれらの曲の決定版と言っていいものではないのだろうか。

    「レンミカイネン組曲」のオリジナル版やフィンランディアの原型とも言える「フィンランドの夜明け」が聴けるのも貴重だ。

    ヤルヴィ指揮による「歴史的情景 第一組曲」op.25が特に印象にのこった。

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     2010/08/15

    物語は単純だがそれだけに分かりやすい。上演時間も短い。

    序曲からして素晴らしい演奏。
    ライブ録音でしかもモノラルなので音が割れていて悪いのだが逆に臨場感というか勢いを感じる。

    グワルティエーロを歌うピエール・ミランダ・フェルラーロが素晴らしい。
    高音がしっかり決まって出ている。

    第一幕第一場の嵐の場面をヴェルディの歌劇『オテロ』と比較しても面白い。
    合唱が嵐の中の船を心配する所など詞章はよく似ている。

    ベルリーニが国際的に有名になったという出世作ということだが、彼にしては激しい音楽だろう。
    歌手たちに高音を要求するような劇的な場面が多い。

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     2010/08/15

    カレル・チャペック原作の奇想天外の面白い作品だ。

    前奏曲からしてエネルギッシュでヤナーチェク以外のなにものでもない力強い音楽で幕が開く。

    マッケラスの指揮はもちろん。ゼーダーシュトレームやドヴォルスキーの歌唱が素晴らしい。

    ドヴォルスキイは派手さはないが、素直で我を出さずに作品に没頭するような控え目な表現が素晴らしい。水を得た魚のようにのびのびと歌っている。

    自国の作曲家の作品を歌う誇りや世界にこの作品を紹介するという使命が伝わってきた。

    また解説書がしっかりしていて読み応えがあった。

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     2010/08/15

    ドミンゴのシェニエがとにかく素晴らしい。ほんの少し声がかすれぎみになる場面がありますが、そこに感情が表れているように感じられ、単なる声の美しさ、正確に音符通り歌うとかいう域を超えて劇的な表現を存分に味わうことができます。

    アンナ・トモワ=シントウも歌唱、演技ともにドミンゴに負けていません。

    シェニエという役はある意味初めから終わりまで変わらない心情を持ち続けていますが、マッダレーナ・コワニーという役は、貴族のお嬢さんから革命に巻き込まれ、肉親を殺され、命を狙われ、孤独になるなどドラマチックな生きざまをするのでそれだけ音楽にも演技にも変化が求められますが、その点から観てもトモワ=シントウは素晴らしい記録を残しています。

    他のオペラ歌手にしてもジェラール役のジョルジョ・ザンカナーロも素晴らしいし、ルーシェ役のジョナサン・サマーズもユーモアがあっていい。ベルシ役のシンシア・ブキャンも力強い歌唱をみせるし、密偵役のジョン・ドブソンは多少演技が臭いがそれらしくて面白いです。

    そして指揮のユリウス・ルーデルも華やかでまるい(かどのない)演奏をしています。

    ところでバリトンのジョルジョ・ザンカナーロですが、シェリル・ミルンズやレナート・ブルゾン、レオ・ヌッチ、ファン・ポンスらに比べるとオペラの全曲CDが少ないように思えるのですがなぜでしょうか?
    個人的には彼らより素晴らしいと思いますが・・・。

    それは指揮者ユリウス・ルーデルにも言えることだと思います。

    ユリウス・ルーデル指揮、サン・フランシスコ歌劇場の『サムソンとデリラ』(これまたドミンゴがサムソン役を歌っています。) これも学生時代LDでよく観ました。現在『サムソンとデリラ』はメトロポリタン歌劇場のDVDが出ていますが、これよりもサン・フランシスコ歌劇場の方が演出も舞台装置も個人的に好きです。
    これもぜひ国内版DVDで販売していただきたいです。

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     2010/08/15

    美しく、楽しい音楽が全編にちりばめられていて、『舟歌』は特に有名。

    タイトルロールを歌うプラシド・ドミンゴは、CDではDECCAとDeutsche grammophonで録音を残しておりますが、それらより素晴らしい歌唱で、しかも映像ということで当たり前ですが演技も楽しめます。

    個人的におすすめなのが第三幕です。アントニア役のイレアナ・コトルバスが音楽家になる夢と主婦になるかという人生の選択の場面(そこに不治の病が襲う)で素晴らし歌唱と演技をしていて観る人の心を打ちます。

    コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラハウスのメンバーの演技もしっかりしています。さすがシェークスピアの国だと思わせます。

    プロローグでの合唱に多少ずれがありますがそれはライブならではのもの。酒場の楽しい雰囲気がよく出でいます。
    演出も舞台セットも具体的でわかりやすいです。

    指揮はジョルジュ・プレートル。
    多少早めのテンポをとって上演時間の長いほうであるこの作品を飽きさせず楽しませてくれます。

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     2010/08/15

    歌劇『マノン・レスコー』ではプッチーニ独特の華やかなオーケストレーションが楽しめ、美しいアリアも多く初心者にもお勧めです。

    このDVDでは「マノン」役のレナータ・スコットと「デ・グリュー」を歌うプラシド・ドミンゴがとにかく素晴らしいです。

    指揮のジェームズ・レヴァインは特に目立って良いところがあるわけではなく、そつなくという印象です。

    舞台の方はメトロポリタン歌劇場ならでの広い豪華なセットが見ものです。

    演出は作曲家ジャン=カルロ・メノッティ。(と言っても歌劇『アマールと夜の訪問者』とヴァイオリン協奏曲しか私は聴いたことがありません。)

    演出と言っても何か特別なことをしている感じを受けませんが、具体的で自然な所がいいです。

    ちなみにコベント・ガーデン・ロイヤル・オペラハウスでのライブDVDも出ていますが、個人的には演奏にしても演出(舞台装置や衣装)にしてもメトロポリタン歌劇場の方をお勧めします。

    (コベント・ガーデンでは「マノン」がキリ・テ・カナワ、「デ・グリュー」が同じくドミンゴ、指揮がジュゼッペ・シノーポリです。→もちろん素晴らしい公演です。)

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     2010/08/14

    このDVDはスタジオで録音した音源をもとに、スタジオでセットを組んだ映画版の映像だ。(一部カットあり。)

    単純な感想をいうと感動した。これは最後場面の演出にもよるのだが、歌劇『ポーギーとベス』はハッピーな物語ではなくシリアスなドラマだ。

    考えさせられるところが多かった。

    ベスという身体障害者の乞食にベスという娼婦で麻薬中毒者。この登場人物のシチュエーションを考えてみてもヨーロッパの歌劇の歴史とは違う新大陸アメリカならではの社会現象・問題定義を突き付けていると思う。それがまた現代にも通じるもので、ヨーロッパの歌劇の根底にある貴族的なものとは大きく異なる文脈を感じる。

    アメリカだからこそ生れた。
    そしてガーシュインだからこそ書けた音楽。

    この歌劇で次に感動的だったのは第一幕第二場の葬式の場面だ。貧しい人々が集まってカンパし、葬式の費用を工面する助け合いの場面。そしてキリストに死者への安らかな眠りを祈る音楽。

    多くある歌劇の中で葬式の場面は数少ないと思う。その意味で貴重な場面でもあるし、傑作に値すると思う。大変印象的な場面だ。

    個人的には「サマータイム」よりベスが第二幕で歌う気楽な「おれにはないものばかり」が気にいった。


    以前、本だったか雑誌かなにかで歌劇『ポーギとベス』には黒人しかでないから黒人だけで上演ができるとあったがそれは間違いで、警察官や刑事役で白人も登場します。貧民窟の黒人との対比でやはり警察官や刑事は白人がやらないと舞台が(戯曲の意味が)引き立たないでしょう。

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     2010/08/14

    20世紀アメリカにおいて指揮者としてだけでなく、ミュージカル『ウエストサイドストーリー』など多くの作品を残し、作曲家としても有名なレナード・バーンスタイン(1918-1990)。

    彼が1952年に作曲しその後改訂などをして、1973年に映画版として作られたのがこの映像。

    アメリカの郊外にマイホームをもち、子供が一人いて結婚十年目を迎えたとある夫婦の物語。
    一見どこにでもいる幸せそうな夫婦。裕福な方に属するのだろう。

    夫は社会的にも、肉体的にも強い男として世間から見られたいと願い、仕事もばりばりこなし、子供の学芸会そっちのけでスポーツクラブに通う。

    妻は精神科のカウンセリングに通い心を慰め、エステに行って外見にも気を配る。

    しかし、夫婦はお互いに心を開いて本音を話し合えない。

    本当に望んでいる生活はこんなものではないということを。

    この物語、今から半世紀も前のアメリカの作品なのに、現代日本の夫婦のとある日常そのものではないかと思う。

    いろいろと考えさせられる作品だ。

    歌劇としての魅力より(音楽)、テーマがよく出来ていると思う。

    ちなみに台本はバーンスタイン本人が書いている。

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     2010/08/14

    ニコライ・リムスキィー=コルサコフ(1844-1908)最後の歌劇作品にして最高傑作の『金鶏』の映像による名演。

    1989年7月12日に東京文化会館で行われたボリショイ歌劇場日本公演のライブ映像。 指揮はエフゲニー・スヴェトラーノフ。

    この舞台を生で味わった人はなんて幸せな人でしょう。

    現在国内版で歌劇『金鶏』はこのNHKのものと、TDKから出ているケント・ナガノ指揮、市川猿之助演出、シャトレ座のものと2種類でていますが、断然ボリショイ歌劇場の方をお勧めします。

    もちろん猿之助さんの演出もこれは文句なく素晴らしいものだと思います。歌手たちもよく稽古をしてこの演出からはみださずに調和を保って一つの猿之助ワールドの中にしっかり入っています。

    シェマハの女王はボリショイよりシャトレ座のほうの歌手(オリガ・トリフォノワ)のほうが役に合っています。ボリショイのイリーナ・ジューリナは歌唱も素晴らしく演技も一生懸命で愛嬌もあるのですが歌っている歌詞の内容とのつり合いが・・・いえいえ見た目より歌唱のほうが優先ですので・・・(観てのお楽しみ)。

    ゲオルギー・アンシーモフによるボリショイ版はオーソドックスな演出ですが、ロシアの持つファンタステックなイメージをシンプルな舞台装置と明るく楽しい舞台衣装で存分に魅せてくれます。(美術はマリーナ・ソコロワ)

    第二幕のドドン王とシェマハの女王の長い二重唄ではドドン王の心に思うことを二人の背後でボリショイ・バレエ団のソリストに踊らせるなどして飽きさせません。(第一幕でドドン王が昼寝をする場面でも同様です。)

    具体的にイメージを見せたりしていますので初めてのこの歌劇を観る人にも親切な演出だと思います。

    そして指揮のスヴェトラーノフがこの作品を愛し、生の舞台の動きなどにも細心の注意をはらった素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
    幕あきの序奏からしてリムスキー=コルサコフが書いた音楽の魅力を十二分に鳴らしています。
    コンサート指揮者として印象が強いだけに、劇場で歌手たちや合唱団、オーケストラをひっぱっていくその姿に新鮮さを感じました。

    ドドン王を歌うマクシム・ミハイロフは歌唱もさることながら、演技でも人の良いおとぎのくにの王様を自然に表現しています。
    金鶏を踊っているボリショイ・バレエ団のソリストも素晴らしいです。


    この物語はおとぎ話に当時の帝政ロシア末期の体質を批判したメッセージが込められていて、そのために猿之助さんのような演出もしっくりくるのだと思います。
    しかし猿之助さんの演出も下手をすると他のどんな歌劇作品を演出しても猿之助さんの(歌舞伎の)様式が全面に強くですぎてなにをしても同ものになってしまう危険性をはらんでいるように思います。ただそのことは、それだけ歌舞伎の持つ様式がオリジナルなものだということの証明でもあるかと思います。

    純ロシア的なボリショイの演出でも単にロシアの物語ということを超えてどの時代でも、どこの国でも普遍的にありえることだと感じさせることがこの作品の力であり魅力だと思います。

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     2010/08/12

    イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)最後の作品。
    (未完で、弟子のフランコ・アルフャーノが補筆完成。)
    中国を舞台とした作品で、全編エキゾチックな音楽が鳴り響き、プッチーニ独特の美しい旋律とオーケストレーションで豪華絢爛な絵巻物を観ているようです。

    何といっても第三幕の冒頭で勝利を信じて王子カラフ(テノール)が歌うアリア「誰も寝てはならぬ」が有名ですが、第一幕の北京の群衆の合唱曲から最後に再び北京の群衆が中国の皇帝と王女、その婿(王子カラフ)、中国の未来を『愛』というキーワードで大合唱するシーンまで(ここで再び「誰も寝てはならぬ」の旋律が合唱によって歌われます。)聴き所、観所満載の作品です。

    第二幕の三人の大臣ピン・ポン・パンのアンサンブルも楽しいですし、その後皇帝の前にカラフが出て行き、三つの謎を解いていく場面も中国的な旋律が使われていて観ている自分までがその場に包まれているような感覚を覚えます。

    このタイトルトールは中国の王女(絶世の美女)トゥーランドット(ソプラノ)ですが、同じくソプラノのリュー(カラフの召使=奴隷)の方が、第一幕で歌うアリア「王子様、お聞きください」や第三幕の感動的なアリア「氷におおわれたあなた様」など美しいアリアを歌います。

    この映像は1987年4月のメトロポリタン歌劇場のライブ収録で、指揮がジェームズ・レヴァイン、メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団。
    トゥーランドットがエヴァ・マルトン。カラフがプラシド・ドミンゴ。リューがレオーナ・ミッチェル。です。

    カラフのドミンゴの素晴らしさはもちろん。レオーナ・ミッチェルのリューが泣かせます。奴隷でありながら王子カラフを密かに愛していたという可憐さを感情深く歌いあげています。

    そして、フランコ・ゼフィレッリの演出・装置が圧倒的な効果をあげています。


    解説書は高崎保男氏が書いており、作品の成立から原作について、そして音楽的な説明まで詳しく書かれており、これだけでも大変値打ちがあります。

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     2010/08/12

    この映像は本家ロシアはモスクワにあるボリショイ歌劇場が1944年に制作したプロダクションを2000年に蘇演したもので、ソヴィエト時代、ロシアで一番の歌劇場であるボリショイの総力を結集した素晴らしい舞台を現代によみがえらせ、古典的で親切な演出で観るものを大いに満足させてくれます。

    指揮はボリショイ歌劇場の音楽監督でもあったマルク・エルムレル。

    このDVDのほかにゲルギエフ指揮、メトロポリタン歌劇場のものと、デイヴィス指揮、グラインドボーン・フェスチバルのDVDも持っていて、それぞれ演出(装置)も演奏も甲乙つけがたいほど素晴らしいできだが、やはりこのボリショイのオーソドックスな公演が個人的にはしっくりくる。

    国際的な演奏家で選ぶならメトロポリタンのものでしょう。
    グラインドボーンは、作品そものものとじっくり味わえるものだと思う。

    CDではハイキン、ボリショイ歌劇場盤とフェドセーエフ、RTV盤とビュシュコフ、パリ管弦楽団盤とチャカロフ、ソフィヤ祝祭管弦楽団盤を持っているが正直どれもあまり感心しない。
    CDでの演奏よりDVDでのこれらの演奏の方がより素晴らしいように思える。(映像を観ているせいか? )

    この作品はもともとは歌劇というより抒情的な音楽劇(声楽作品)として作曲され、音楽院の学生が初演したぐらいだが世界中のベテラン歌手が歌うよりも学生が素朴に歌うほうがみずみずしくって共感を得るのかもしれない。

    とは言え乳母やタチアーナのお母さんやグレーミン侯爵にはヴェテランが必要だが・・・。

    そしてタイトルロールはプーシキンの原作通りエフゲニー・オネーギン(バリトン)になっているが、タチアーナやレンスキイも主役と肩を並べるほど比重が高く。観る人がそれぞれの人物に思い入れができるのも面白い。


    学生のころブルーノ・バルトレッティ指揮、シカゴ・リリック・オペラの映像(LD)で初めてこの『エフゲニー・オネーギン』を観た。セットも美しく、照明もこっていたように思う。
    是非国内版DVDして欲しい。

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