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Papachan さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/05/20

     「これが80過ぎの老巨匠の演奏?」と思うほどにヴァイタリティあふれる見事な演奏、しかも「ニールセンが初録音」とはにわかに信じられないほど、ぎくしゃくしたところがありません。ニールセンの千変万化の楽想を、すべて一定の水準で演奏するのは至難の業だと思いますが、デイヴィスは見事に、それぞれの曲にあった解釈と演奏を引き出しています。全集としての完成度の高さではトップクラスでしょう。またひとつ、すばらしいニールセンに巡り合うことができました。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/03/17

    このコンビによるペッテションとしては、今までで最高の出来ではないでしょうか。第4番は、かつてコミッショーナ指揮エーテボリ響のLPで接してきたこともあり、初期作品の中でもわたしにとっては思い入れの深い作品ですが、丁寧に仕上げられています。圧巻は第16番。この曲の真価を実感できた最初の演奏ではないでしょうか。俳諧に例えて言うなら、芭蕉が最後に到達しえた「かるみ」の境地に達したのがこの第16番です。老いてなお、新たな「かるみ」の境地を切り開いたペッテションの芸術性を理解するには、従来の重苦しい演奏ではなく、この演奏を聞いて味わうのが一番です。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/12/13

     注文した直後にリヴィング・ステレオ第2集のセットが出て、あまりのダブりの多さに「いやあ、しまった」と思ったのですが、どうしてどうして。リヴィング・ステレオの第1集にも第2集にも収録されてないものの中に、けっこうな聴きものがあるではないですか。個人的にはベートーヴェンのコリオラン序曲、ギレリスとのチャイコフスキーの協奏曲を、同曲中最高の名演奏として推薦します。また意外な(?)名演奏がモーツアルトの「ジュピター」。ピリオドやそれをまねたインチキなモーツアルトばかりがもてはやされる昨今、「こんな演奏が聴きたかった」と思える、透明で純粋な演奏。ワルターやセルも一気に吹っ飛んでしまいます。これも文句なしの最高の名演。しかし何といっても、これらを上回る圧巻の演奏がスメタナの「売られた花嫁」序曲。完璧なアンサンブルはもちろん、驚くほどの透明感を持った演奏、凄すぎです。こんな凄い演奏ができるのはあとはセルしかいませんが、透明感の高さ、録音状態の良さでこの盤が圧倒的に優位でしょう。いままでこの指揮者をどちらかといえば敬遠していたことに後悔しきり。単に切れ味が鋭いだけの、四角四面の指揮者などでは間違ってもありません! これをお聴きになってぜひ確かめてください。本当に澄み切った「歌」が聴こえてきます。

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     2014/08/04

    注文して10カ月してやっと届きました! ここまで注文をキャンセルしないで探し求めていただいたHMVさんにまずは感謝! 指揮者もオーケストラも全く知りません。録音会場がベルリンの芸術学校のコンサートホールというところからすると、学生オケかもしれません。しかし、今までに私が聞いたアツモン盤、あるいはフランシス盤よりも、この曲の魅力を分かりやすく伝えるという点で、成功しているのではないでしょうか。正直言ってペッテションの交響曲の中でも、この「第5」は、私にとって最も苦手な(ある意味「理解しにくい」)曲だったのですが、この演奏でそんな固定観念もふっとびました。この曲に、底知れぬ闇の深さのようなものを期待する向きには合わない演奏でしょう。しかし、ペッテションの音楽を、ここまで明晰にスコアを読み切って音にした演奏には、正直驚きを禁じ得ません。いままでこのCDを、演奏者の不可解さから入手しなかったことを深く後悔しました。入手困難なのが本当に惜しい! ペッテション・ファン必聴の一枚として推薦します。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/08/04

    大変な傑作です。約70分、よくぞこれだけ緊張感を持続させた音楽が書けるものだと思います。ただ、CPOのフランシス盤といい、このBISのリンドベルイ盤といい、どうも今一つこの曲のすごさを伝えきれていない気がするのです。本当にすごい演奏にめぐりあえたら、この曲はこの程度の感動ではすまないと、随所から感じられるからです。うまくは言い表せませんが、凄さの片鱗が、いたるところで聞こえるのに、なぜかひとつの感動にまとまらない、といった感じです。期待が大きかった分、肩透かしを食らったような感もあります。LP時代にPHILIPSから出ていたというコミッショーナ指揮エーテボリ響(85分かかっている!とのことですが)の演奏がCD化されないものか、と期待しているのですが、無理かな。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/10/12

    ケーゲルの第4、素晴らしい演奏ですが、「シベリウスの極北」という世評はまったく当っていないように思えます。この曲には峻厳さと清澄さの両立が何よりも求められます。ケーゲルはその両立を彼なりのやり方で見事に具現しただけのことです。これを寒々しいなどと言うのは、バルビローリのような、「激甘」の勘違い演奏に慣れきった耳のなせる業でしょう。至極スタンダードな、万人にお勧めできる名演です。ベルグルンドの第6も立派ですが、オケが不慣れで、やや四角四面の印象を受ける分、後年のCOEの全集盤などに比べると落ちる印象はぬぐえませんが、この曲の演奏として高水準のものであることは間違いありません。それにしてもこのジャケット、なぜケーゲルしか書かれていないのでしょう? 寒々しいジャケットのデザインもケーゲルの演奏に誤解を与えることに一役買っているかもしれません。そこが不満ではありますが、演奏には関係ないので、当然の☆5つです。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2013/09/15

    ペッテションという作曲家に、私が傾倒するきっかけとなった一枚。録音から40年以上経った現在でも、廃盤になっていないのはうれしい限りです。師のレイボヴィッツのかげに隠れて作曲したという第2番は、師の作風にあえて背き、自己の内なる音楽を楽譜に書きとめた傑作です。最初の交響曲からして(第1番は放棄)、後の交響曲にも共通する自分の作風がしっかり確立されているのがすごいところです。また、併録の「メスト」は「弦楽のための協奏曲第3番」の中間楽章。「メスト(悲しげに)」どころか、涙も枯れ果てたような音楽が25分以上も繰り広げられる傑作。最初に聴いたときは身震いさえ感じました。収録時間の関係でしょうが、全曲録音でないのが何とも惜しい限りです。両曲とも、もっと新しい録音はありますが、現在のところ最良の演奏だと思います。録音も、40年以上も前のものにしては悪くありません。ヴェステルベリィという指揮者、ほとんどがスウェーデン音楽の録音なので知名度は低いでしょうが、大変な聴かせ上手です。ペッテションの世界を知る上では必聴の1枚として推薦します。

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     2013/09/15

    大学時代に、中古で国内盤LP7枚組(作曲家としても有名なロバート・シンプソンの解説LPつき!)を入手し、それこそすりきれるほど聴きました。私がニールセンにはまるきっかけをつくった、思い出深い演奏です。CDになってからは、UNICORNの原盤ですぐに買いました。その後10種類以上の演奏を入手しましたが、全集として最も安心して聴けるのは、今でもこの演奏です。特に第2は、これを超える演奏をいまだに耳にしたことがありません。この演奏が録音された70年代前半は、まだ現在ほどにはニールセンの知名度は高くなかったと思われます。シュミットはその音楽の魅力を真摯に伝えるべく、情熱的で、時にかなり思い切った解釈をみせます。またこの当時木管に名手をそろえたLSOも、シュミットの指揮によく応えて、見事な演奏を聞かせます。この名盤がこれほどの安価で入手できるとは……。ニールセンの交響曲の最も標準的な演奏として、どなたにもお勧めできます。

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     2013/09/15

    俗に言う「爆演」が、名演と勘違いされもてはやされる昨今、このような演奏は当然のように低い評価しか受けません。特に「1812年序曲」は、そんな「爆演」の山が、本来のこの曲が持つ美しさをゆがめ、単なる大音響のショーピースにまで価値を貶めているのです。しかし、これほど純粋にこの曲にアプローチし、本来この曲が持っている抒情的な美しさを引き出し得た演奏は珍しいと思います。冒頭の弦の何と美しく響くこと! メインの第4交響曲も同様のアプローチで、派手に鳴らしまくるのではなく、内側から情熱がじわじわこみくるのが感じられます。このような曲本来の姿を見事に引き出し得た演奏こそ、「名演」と評価されるべきものです。

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     2013/09/14

    第2も見事ですが、第3が全く他を寄せ付けない圧倒的な名演です。発売から15年以上経ちますが、いまだにこれを超える演奏はおろか、これに匹敵する演奏も耳にしたことはありません。いままでこの曲は、ピアニストが壮大なオケに負けじと大音量でピアノを叩きまくり(「弾きまくり」ではありません!)、結果としてこの曲の情感を、見事なまでにぶち壊しにしていました。この演奏は、ホロヴィッツに代表されるそういった演奏の対極に位置するものです。決してあわてず騒がず、落ち着いた響きで、ラフマニノフの情感を見事に引き出す名指揮者ヒューズに支えられ、小川さんのピアノは完全にオーケストラとひとつになった、情感あふれる音楽を紡ぎ出していきます。「ラフマニノフはこうでなくては!」と、何度聞いても感動できる演奏です。巷では、ラフマニノフに限らずどのような曲でも、いわゆる「爆演」がもてはやされますが、中身のないハッタリだらけの、1回聴けば飽きの来るような演奏とはおよそレベルが違います。真の「名演」とはこのような、聴けば聴くほどその素晴らしさを感じられるものを言うはずです。この第3には、☆をいくつつけても足りません!

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/09/14

    録音は2001年には終了しているようですから、ずいぶんと待たされました。いかなる事情でここまで発売が延期になったのか、裏事情に疎い私には知る由もありませんが……。前作、とりわけ第3協奏曲があまりにも素晴らしかっただけに、この演奏「何かあるのでは?」と、期待と不安が入り混じりながら聴きました。見事な演奏なのは言うまでもありません。ピアノもやたらに自己主張せず、オーケストラとともにひとつの音の世界を作り上げているのですが、何か足りない気もするのです。それが何かは、私にはうまく表現できないのですが、第3協奏曲の演奏で感じられた、胸に迫るような感動には、いまひとつ届かなかったというのが、私の正直な感情です。しかし、これはかなり欲張った考えで、一般的なこの曲の演奏に比べたら、はるかに高水準の演奏であることは言うまでもありません。小川さんはもちろんですが、指揮者ヒューズは相変わらず素晴らしい演奏を聞かせています。

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     2013/09/13

    コンロンの交響曲全集、オリジナルは確かマズア盤の直後に出たと思います。マズア盤を買った直後だったので、当時は気になりながら買えませんでした。大幅なプライスダウンで再発され、皆さんの評価が非常に良いので、期待して聴いてみたのですが……。どうも交響曲に関してはマズア盤の足元にも及ばない、というのが、残念ながら私の正直な感想です。隠れた名作を掘り出し、光を当てたという点では大いに評価できるのですが、この演奏は、これらの曲の魅力よりも、むしろ欠点を浮き上がらせていると言うしかありません。特に第2番では響きの薄さが目立ち、ブルッフらしい重厚な和声が聴かれません。逆に第1番や第3番は、流れがもたつき、自然な躍動感が伝わりません。コンロンも、デビューしたてのころは、シャイーと並び称される期待の星だったと思うのですが……。決して実力のない指揮者とは思わないのですが、今はどうしているんでしょうか? 救いはドラティ指揮の2台協奏曲が、丁寧な仕上げで好感がもてる演奏であること、2台ピアノのためのレアな作品が収録されていることでしょう。

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     2013/08/30

    かつて第2楽章の「メスト」だけが、ヴェステルベリィ指揮スウェーデン放送響による交響曲第2番のCD(Swedish Society)に併録されていました。バーバーの有名なアダージョを大規模にし、甘い感傷を一切捨て去ったような感じのこの曲は「メスト(悲しげに)」どころか、涙も枯れ果てたような音の世界が、25分以上も続く壮絶な音楽です(もっとも、後のペッテションの交響曲に比べたらまだまだなのですが、当時の私は第2と第7、第8交響曲しか知りませんでした)。「全曲を聴きたい」と思ったのですが、その当時はまだ全曲の録音がありませんでした。やっとゴリツキ指揮ドイツ・カンマーフィルのcpo盤が出て、それに飛びついたのですが、どうも重すぎる演奏で、ヴェステルベリィ盤の鮮烈な印象までたどり着けませんでした。というわけで、このリンドベルィ盤には聴く前からかなりの期待を寄せていました。結論として、「メスト」の感動はヴェステルベリィ盤には及ばぬものの、全体としてみれば、ゴリツキ盤よりはかなりすっきりした優秀な演奏であると感じました。したがって、初めて聴く方でも、この曲の良さが十分に理解できると思います。推薦に値する演奏です。

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     2013/08/30

    Op.14はこの演奏ぐらいしか、入手可能な録音がないのではないでしょうか。破棄された交響曲の中間楽章の編曲ですが、こちらの方が曲としてしっくり来るような気がします。Op.63の2台版も、弦楽合奏版や1台版にはない独特の厚みのある響きで楽しめました。グリーグ・ファン必携の一枚ではないでしょうか。私も注文から入手までに相当時間を要しました。廃盤にならないうちに早めの入手をお勧めします。

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     2013/08/29

    ニーストレムの交響曲全集がやっと完結。本来第3交響曲などの名作が、もっと聴かれるべき作曲家だと思うのですが、どうも録音に恵まれませんね。3枚とも指揮者が異なりますが、オーケストラは同じマルメ響です。第1交響曲は他に入手可能な録音が、現在のところないでしょう。私もここで初めて聴きましたがやや印象が薄く、第2番以降の曲に魅力の点では一歩譲るのは否めません。さて、最後に真打登場ということで、もっとも有名な第3番「海の交響曲」ですが、RVWの同名の壮大な曲とはかなり違う、内面的な味わい深い音楽が展開されます。やや凡庸な演奏で、ちょっと期待外れかな。もっとも、こちらにはセーダーストレームの独唱、ヴェステルベリィ指揮スウェーデン放送響という超強力盤(Swedish Society)があり、この名演が頭に刷り込まれているせいか、比べるとどうしても分が悪すぎます。しかし、最新の優秀な録音で、この隠れた名作が聴ける意義は大きく、その点を評価して、ちょっと甘めの☆4つです。

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