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torasan さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2023/09/01

    イッセルシュテットの、音楽を自然に鳴らし、いつの間にか聴いている私もこの中に溶け込まされる演奏、これがヨーロッパの伝統なのだと思わせる。1970年、ベートーベン生誕200年を記念した日本武道館でのコンサートでも指揮をとり、第九での自然な音楽作りに感銘を受けた。ただ、1960年代に、バイオリニストの海野義雄と入れた、メンコン、チャイコンが含まれないのは、極めて残念です。日本人が、世界的を相手に、最高の音楽を繰り広げた大切な記録です。アマティの温かく心に触れる音が、60年たった今も耳の奥で響いています。復活を望みます。なので星は一つ減らして四つです。

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     2022/06/27

    素晴らしい演奏だ。全ての音が意味を持ち、そして深い。江藤俊哉のバイオリンの運指は、かなり特殊で、弾きにくいと言われる。というのも、バイオリンは弦が変わると音色が変わるし違和感が生まれるため、できるだけ同じ弦で弾くようにしていると本人が言っていた。そのため江藤俊哉の音は均質で角が少なく、太く豊かで、聴く人を包み込む。音楽への切り込みも厳しいため、奏でられた音楽の充実度は半端ない。現在数多の日本人バイオリニストが活躍するが、その先駆者江藤俊哉の業績はあまりにも偉大だ。素晴らしい録音が残され、さらにCD化されていることは、幸せだし多くの方々にきいてほしい。江藤俊哉の多少甘く包み込む音に合うのは、個人的にはブラームスのソナタだろうか。最近、若い頃録音したベートーベンのバイオリンソナタ全集が復刻したが、本人が50代にも入れた同曲がピアニストの許可が出ず、お蔵入りのままと聞く。何とかならないのだろうか。江藤俊哉は日本の音楽史に一際輝く存在なのです。

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     2020/11/15

    凄いテクニックだ。あの太い指からよく紡ぎ出されるものと感心した。録音も、旧EMIのガサガサとした、楽器を掻き鳴らした物に比べると、遥かに音楽的だし、バイオリン本来の良さも出ている。ただ問題もある。はたしてパールマンは、心から曲に共感して演奏しているのだろうか?テクニックと、楽天的な性格を発揮し、曲をそれらしく仕上げてはいまいか?ハイフェッツの演奏が曲の本質に迫りきる前にハイフェッツそのものを感じてしまうのと似ている。従ってパールマンの個性がツボに嵌まる方や、BGMとして聴かれる方にはこの上ないものでしょうが、私には幾分か薄っぺらいものに響くのです。1970年代初来日した頃の演奏や、RCAに残したひたむきな演奏が懐かしく、後年円熟という名で身に付けた『それらささ』『アメリカナイズ』に進化してしまった彼が残念でならない。

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     2020/10/24

    ずっと以前に購入し初めて聴いたときは、『なんととらえどころの無い録音か。演奏ももやがかかっており、フランスのエスプリを感じない!』と、お蔵入り。最近スピーカーを新しくたら評価が180度逆転、ワンポイントマイクの自然さをじわっと感じ、驚いています。当時のデンオンのエンジニアの感覚的なするどさや商業的な売らんかなの姿勢に背を向けた姿勢に、感じ入っています。こんな録音が海外にまで行って行われていた時代は、何とすごいことか。はでさは無いが、そこには有るべき録音に対する確固たる姿勢がある。それを受け入れられる懐の姿勢が、我々に問われているのがこの録音なのではないかと、改めて感じ入りました。バブルの頃の日本は、恐るべしです。

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     2020/03/29

    ウートウーギの端正で伸びやかな曲作りは、実に素晴らしい。バイオリンのもつ魅力を余すことなく引き出しているといえる。成功してからのパールマンのように(EMIの雑な録音も相まって)それらしくともガサツな曲作りとは一線を画すものです。ウーギのイタリアの貴族の出らしい、凛とした演奏は、日本人が抱くイタリアの底抜けの明るさや歌心の土台に、理知的な要素や緊張感を感じます。能天気な演奏を好む方たちには向かないでしょう。パガニーニがこんなに深く弾かれたのも、初めてかきました。バイオリンの音はさすがイタリアです。どこまでも伸びていくのです。

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     2020/03/05

    曲を真摯に追及したり、自分を追い込む一途な昔のチョンが懐かしい。なぜ(ゆっくりな楽章では特に)自由に弾き崩すのか。またそうかと思うとシャコンヌのようにに、厳格に弾く部分と感興に委ねてか、弾き崩すところが混在する楽章があったりで、バッハを聴くというよりは、チョンを聴く感じだ。確かにそこにはチョンは居るが、バッハは居ない。チョンは堀米ゆず子のバッハを聴くべきだ。勢いだけでは、バッハの真髄にはたどり着けない。実に悲しい。

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     2020/01/30

    ロッシーニ12歳の作品とも言われる曲ですが、何と機知に富み、聴く人をあっという間に天上の楽園へ運んでしまうすごい曲です。ロッシーニ恐るべし。また予想はしていたものの、イムジチの生命力と歌心溢れ、圧倒的な技術と室内楽的に曲をとらえたアンサンブルはすごい!弦楽アンサンブルの究極の姿と言えます。私が作るイタリア料理には、どうしても隠し味に醤油を入れてしまうし、ドイツの合奏団からは、茹でたジャガイモの香りがする。イムジチからは、真っ青な空の下で実ったオリーブの純粋な香りが漂ってくるのです。

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     2019/06/25

    演奏、録音ともに素晴らしいアルバムです。ゼルキンが慈しむように紡いでいくピアノの世界を、アバドの現実的なオーケストラの音空間が対峙する図式は、音楽に緊張感を生み出し、聴きなれたモーツァルトの世界を、まったく新鮮に響かせる。数十年前、小澤征爾がボストン交響楽団と凱旋したときのソリストがゼルキンだった。会場が普門館だったので、楽しみだったブラームスのピアノ協奏曲第1番で、ゼルキンの音は聞こえなかったが、アンコールでのゼルキンの素晴らしさ正に神業であった。ゼルキンの素晴らしさは、このモーツァルトでも聞かせているように、絶妙で聞く人の心のひだにひたひたと入り込む魔法にあるとその時確信した。SONYのCDも買ってみようか。

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     2017/09/18

    これぞカルテット、これぞウィーン!あまりに懐かしく、50年程前に購入した同団来日時録音のLP『死と乙女』を引っ張りだして、(やっぱりこれが自分の原点だな)と確認。奏者のお互いが縦の線を合わすことにキリキリとした演奏があまりに多い今日、ムジチーレンする幸せに加えていただいた(五重奏!)。カンパーの時に音程を微妙に変えたり、ポルタメントしたりする技は、古さより人としての共感や不思議な懐かしさを引き起こす。若い人はこれをどう聴くのだろうか?

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     2015/09/20

    「魔弓伝説」と合わせて持ちたいCDだ。ヴァイオリンの私としても、かけがえ
    のないものだ。ヴァイオリンの泣き節を心の底で、それもかなり深い底で覚醒しながらも押し出していく、絞り出していくすごい演奏だ。

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     2015/09/20

    ギトリスは、かつての鮮烈な技巧を、音色の変化やフレーズの絶妙な変化に換え、パールマンが機械的に良く回る指でイライラする音を駆使して、音楽をそれらしく仕立て上げるのと違い、全く新しいギレリスをのみ感じさせる音楽を作り上げている。曲そのものよりもギレリスを聴くCDといえる。日本のコンサートでは、「あんな下手なヴァイオリニストだれが呼んだんだ!」との意見も聞くが、それこそギレリスの真骨頂、気持ちの赴くままに弾く自由人の在り方と考えたい。最高は早々たやすく手に入るものではないのです。かつて聴いたシェリングやスークと違い、特に興に任せて弾くタイプの場合は、聞く側のアプロ-チこそ大切ですね。ドキドキしながら臨んでいるピアニストの鼓動も伝わる良いCDです。EMIや他のもぜひ聴いてください。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/10/31

    メニューインの音の真実味はさえ渡っている。凡百のヴァイオリニストと一線を画しているのはここだ。すでにこの曲の様々なCDを聞きまくったが、何よりも素晴らしい。黄昏よりも苦難な人生から立ち上がる力のようなものを感じる。私にとっても貴重な一枚。共演者も素晴らしい!

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/06/05

     驚いたとしか言いようがない。きら星のように輝くユダヤの名ヴァイオリニストたちが繰り広げる名演。その個性ははっきりと知ることができる。中でもシェリングが弾くチャイコフスキーのコンチェルトやビバルディは興奮を隠せない。ソリストとは何か、再現芸術家のプロとは何かをこれでもかと教えてくれる。
     メータの指揮が大味なのと、録音が必ずしも良い状態でないのは残念だが、歴史的な瞬間に立ち会ったかのような凄みを皆さんにもぜひとも味わっていただきたい。
     また、曲が終わる前に盛大な拍手が沸き上がるのはお国柄だろうか。演奏時間の長さ、価格の安さは国内の業者も見習ってほしい。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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