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ぬぬぬ さんのレビュー一覧 

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/08/13

    残響デッドで鼻詰まり気味の所も若干あるが、聴きやすくマスタリングした音質。傷はあるけれど予想より少なく、「かっこう」のように簡単な曲で混沌としているのも何だが、後年のように速い部分が崩壊する程にはなっていない技巧。そしてスタジオ録音よりも強く感じる気力の充実。音楽としては傾聴に値するものがある。さらに、私の聴いた1974年の来日が書いてないと突っ込みたくもなるが、当時の資料を網羅した解説はCD以上に面白いかもしれない。私が聴いた時のアンコールで弾いてくれたケンプ独自の序奏付きのエコセーズ変ホ長調も聴け、古いケンプファンにはうるうるである。ケンプのモノ・ステ全集を両方持つようなファンには必携と思われるが、一方一般のベートーヴェンファンには、デジパックで中途半端に豪華でデカく重い装丁、NHKロゴ付きなのにキングインターナショナル製の輸入盤仕様で中途半端に高い価格設定、今は在庫豊富だろうが限定仕様と広く薦めるには引っかかる要素が多いのがちょっとという感じである。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/01

    レコード時代から愛聴して来た身からすると、シフラやチッコリーニの箱と比べて、もっと多いと思ったらこんな枚数だったのかなという感じ。そして、普通にEMI国内盤等で容易に買えるもの以外を苦労して集めて来た身からすると、一枚あたり二百円程度という値段に多少空しいものも感じるが、珍しいものまでまとまって容易に得られるのは大変ありがたいことである。普通流通物の演奏内容はわかっていたし、期待度も大体予想出来たが、リマスターということで、実物が来るまできちんとしたレビューは不可であろうからここまで待った。いざ聞いて見ると、例えばDISC27の諸曲を1995年新星堂が企画盤で出したものと比較すると、音は大分大人しくなり、ノイズやなめらかさから見れば音質向上と言っていいのだろうが、周波数帯域の伸びや底光り感やエグさは無くなってしまい、一抹の寂しさも感じる。初めて聞くベートーヴェンは(と言ってもほとんど断片だが)、特にコルトーの声の生々しさには驚かされるものの、演奏自体は当時のコルトーそのものである。ということで、万人に薦めるのは絶対無理だが、コルトー好きなら絶対持ってなければいけない箱だろう。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/12

    ソナタはさすがに技巧的限界が見えるので、前作のマズルカ全集ほどの激烈な感銘はないが、全体的にあのマズルカ全集での崩しや旋律の揺れはここでも健在で、結構面白く聴ける。フィリップスの旧録音が、クールないいとこのお坊ちゃんの感じなら、これはいい意味で泥臭さが入っており、ショパコン予選落ちのヴンダーを2位まで引き上げた師匠の風格も同時に感じる。前作とこれを見ると、まだ衰えぬうちにポロネーズ全集をもう一回入れ直して欲しい気がする。なお、録音そのものは前作と同等だが、1トラックで左右チャネルの音揺れやノイズを感じたり、最終トラックで大々的に音飛びして再生不能になるなど、通常美品のNIFCレーベルには珍しく盤面プレスの不安定さが見られた。HMVに即座に対応して頂いて交換で事無きを得たが、そういうことなので、本品を購入された方は、未聴にせず特に最終トラックを中心に一回チェックされることをお薦めする。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/08

    シャーマンと言うと、プロアルテ(ビクター)時代のシューマンP協他が、超スローの上ドライで、私にとって最もムカつく演奏だったので、これを買うのも最初はためらったが、聴いて見ると昔日の印象はなく、緩急変幻自在の演奏で非常に面白く聴けた。音楽のバックボーンは全然違うが、創意工夫がどんどん閃いて、それを実践して行く手法はフランソワと共通している感がある。ただ、アルバムの曲の番号が進行していく程デフォルメが激しくなる傾向があり、作品59−1などの旋律の即興的装飾はちょっとやり過ぎの感がある。聴いていると次に何をするかという興味がどんどん湧いて来て、最後まで一気に通して聴けたが、ポーランドの人たちやルービンシュタイン・アシュケナージのような普通の演奏ではないので、マズルカ全集初めてやマズルカ不慣れの方などには、モーツァルト初心者がいきなりグールドの演奏を聴くのと同様な危険な面はあると思う。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/06

    前奏曲旧録音は、練習曲集程ではないにしろ愛聴して来たが、それと比べると、節回しに過去と違うものが出てきたのは円熟の証としても、速いパッセージの粒ぞろいや弾いている時の余裕感はかなり失われており、他のピアニストと絶対比較すると優秀な演奏としても、前者と後者を差引すると残念ながらマイナスという気がする。またこの感じと、前奏曲17番やノクターンOp.27−2などの速いテンポが相まって、この種の曲ではお尻が落ち着かないような感じがする。アルゲリッチはソロを捨てて別府や伊藤京子さんなどに出会って、落ち着く所に軟着陸した気がするが、この演奏や大リーグの松坂大輔投手などを見ると、若くして完全無欠だった人間の歳の取り方がいかに難しいかを痛感させられる。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/04/12

    一枚価格で二枚組。各枚目一杯入ったお得なCDではあるが、内容的にはいま一つの感が。ショパンのP協のCDから期待はしていたのだが、フタを開けて見ると、パワーは人間業とは思えぬ位物凄いものの、速いパッセージの切れ味は案外なく、和音の連打も4番や6番のように長期連続するとあまり得意そうでない感じがする。よって、一見余裕かましに弾いているように見えながら、実はシフラのような緊迫感が薄くなってしまうといううらみがある。悪い演奏ではないが、競馬に例えれば中央場所の成績はイマイチでも、地方交流のダート競争でのみ勝ちまくるオープン馬という感じである。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/29

    延期で結構待たされたが、箱が来てみると、装丁も立派で、ハードカバーの豪華解説書を見ているだけでも楽しくなって来る。枚数が枚数なのでまだあまり手はつけてないが、過去のオリジャケの時変な音に感じたショパン小品集(当全集ではCD94)でもまともな音になっている。半分弱は既に所有しているのに、この箱の値段を見せられるとやや空しい気分にもなるが、正月休みの間楽しめそうである。ただ、紙ジャケ仕様で3枚組以上になるとCDが取り出し・扱いにくいのが最大の難点か。あと豪華本のせいもあってボックスは結構重い。なお、梱包段ボールに輸入元のソニーの注釈が貼ってあって、DVD144がPALだったため、良品NTSC盤をケースに貼りつけてあるとの記述が。もっとも、パソならPALでも見ることが出来るが。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/16

    ポニーキャニオンのショパン全集でラ・チ・ダレム変奏曲一曲を担当していたカラシ=クラシテル女史。その時は「辛子暮らしてる」っておもろい名前だなと思いながらも、堅実だが地味で特段の印象もなかった。今回はロンド4曲(含2台用1台編曲版)を1995年に録音したものに、なぜか2010年録音の幻想曲を加えた内容。演奏は今回も中庸のテンポ・表現で本当に手堅くお手本のような演奏に感じるが、リズムの反応がやや鈍めにも感じ、ロンド集で曲の冗長性もクローズアップしてしまっているうらみはある。ケースはSACD用のものに入っているが、中身は普通のCDである。なお、ケース表には作品73の演奏時間が5分なんぼとあるが、これは9分の誤植である。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/16

    チャイコフスキーは現場に居たのだが、腰が痛いとか何とか言っていながら、軽く弾いているように見えても彼女本来の深い音が聴けて凄い演奏。オケも会場相応にこじんまりとまとまって健闘している。多分これとラヴェルのP協は、多少痛かろうが具合が悪かろうが本能的にこなせるのでは?バルトークの年は、マラソンコンサートのチケット争奪に敗退し、「別府なのに大分でやるのは邪道だろ。バシュメットって指揮すんの?」など言って、行くのを回避したのだが、後でテレビを見てしまったと思った演奏。実に自然に流れていくのが気持ちいい。

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     2011/12/10

    アルゼンチン系で米国で活躍のコンティ女史のマズルカ57曲。作品番号なし遺作ニ長調は通常の全集とは異なり改定前のバージョンを使用。デジパック2枚組で、女史自身の楽曲解説付きの装丁である。やや速めのテンポでルパートとアクセント付加はかなり大胆にやっているが、マルクジンスキーやハラシェヴィッチのようなポーランド出自の演奏家や山本貴史さんのようなポーランド教育の演奏家とは微妙に違う雰囲気。ちょうど私のような素人がこれらのポーランドの人のルパートを真似て弾いた雰囲気に感じる。技巧的にはマズルカ集には問題はないものの、あまり闊達な方ではないように感じられる。自分的には面白い演奏だったが、万人に薦めるにはちょっと考える所である。なお、ピアノはハンブルグスタインウェイDとあるが、女史のタッチのせいかそれとも録音のせいかわからないが、時々エレピっぽく感じるシーンがある。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/11/23

    横山幸雄さんが三位になった時のショパンコンクール六位ではあるが、それよりも名前を日本語式ローマ字読みするとオモロイことになってしまうことが話題になってしまっている感のあるサジュマン女史の第二弾。
    前作の葬送ソナタ+スケルツォ全集盤と同様、ゆったりして粘着質で女性らしからぬパワーを感じる演奏を展開する。ただ、パワーがあっても全篇押し通すのではなく、フレーズの後半で女性らしくなよなよと抜けてしまうシーンも多々あるので、粘着性と合わせて好悪の判断は割れそう。一曲飛びぬけて超スローかつ重厚な演奏の作品40−2を冒頭に持ってきて、こういう解釈には合わなそうな作品44はカットという選曲・曲順は彼女が自身の特性を熟知している証拠かもしれない。
    なお、録音は悪くないがCD層だと残響多めで抜けた感じがするので、多少高域が鼻づまり気味でもSACD層を聴くことをお薦め。

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     2011/07/27

    ピアノ協奏曲は近年弦楽五重奏版のCDをよく見かけるが、それと比べて効果的に大差なく、フルオケ版よりは物足りないという編曲設定の中途半端さを一番に感じる。トリフォノフの演奏はルプー初期のようなデモーニッシュな抒情性が売りのように感じるが、弱奏部が弦楽合奏に埋没しかかっているように感じられる点が多少気になる。むしろ即興曲やタランテラのように快活な曲を切れ味よくすっきり弾いた場合の方が魅力的である。この場合チッコリーニのようなクドさを感じさせずにファツィオーリの音色をドライブする所が美点と思われる。解釈的には多少お尻の軽さも感じるが、まだ若いので伸びしろは十分ありそうである。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2011/07/24

    2005年ショパンコンクールで決勝まで残りながら着外に敗退した孫熱音(Yeol Eum Son)。予選では自由選択曲でエチュードばかり弾きまくり、ネット実況では「エチュード祭り」と有名になった。その彼女のコンクール前年の録音。韓国ユニバーサルでは発売されていたものの、日本では入手しにくかった盤がやっと出るのかという感じである。演奏は残響多めのホールで非常に几帳面に弾いたという印象。作品25−3など細かい動きはキレがあるが、作品10−4など速い曲は目いっぱいの速度では弾いていなく、非常に優等生的であるがコンクール時ほどの勢いはないという印象である。この曲集でレッスンをする人はないだろうが、レッスンの参考的には最適だが、全体的感銘にはいま一歩という感じである。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/16

    単楽章形式の曲が三つ、各一トラックずつで入っているだけだが、要所にフィギュアスケートの音楽にでも使えそうなフレーズが出てきて、録音も標準以上なので、ロシア音楽ファンには楽しめそうだ。ただ、奏者は曲への共感を感じ、また堅実に演奏している所には好感が持てるのだが、仙台のコンクールにおいて本業以外のことで話題になってしまったことが何である。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/16

    最近EMIから出たユンディ・リのショパンライヴと同様に、DVDなら一枚で収まるが、DVDだと音が悪いのでCDもつけたという趣旨の内容である。ユンディの場合はCDが一枚のためCD部は何曲かカットとなっているが、これは全曲収録のためCD二枚となっている。ただ、厚い二枚組ケースの片方にCD二枚を収める装丁で、この部分が閉まりにくく華奢で壊れやすいという難点がある。演奏は簡単だから弾き飛ばすという訳ではなく、じっくり丁寧に弾いている感じには好感が持てるが、逆に指回りなどあまり余裕を感じないので、この人本当にうまいのかなという所はある。練習曲は子供が良く弾くいつものヤツだが、レーゲンスブルクの思い出が意外と面白く聴ける。キングインターナショナル輸入のため日本語帯はついているが、解説書自体にも中途半端な日本語解説はある。ただ、楽曲のタイミングの表記はないし、DVDをかけてもプレーヤー経過時間何分が出てこないため曲ごとに何分何秒か全くわからないという難点はある。またDVDそのものはNTSCのオールリージョンだが、画面の下側に常時LImenレーベルのマークが結構デカい大きさで出っぱなしなのが何である。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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