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ファルスタッフ さんのレビュー一覧 

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/01/05

    ヨーロッパの近代のオペラで真に重要なものはトリスタンとペレアスとボリスだ。この3つのオペラの演奏経験があるメジャー指揮者は 他にトスカニーニ カラヤン アバドぐらいであろう。カラヤンだけが成し遂げ、アバドにはトリスタンの録音が欠けているこの3つの聖なるオペラの録音の全てがこのボックスには入っている。オペラ指揮者としてのクリュイタンスはこれだけをもってしても最高位に位置する存在であることは疑いようがない。(管弦楽の指揮者としても素晴らしいがむしろそれ以上に!)そしてその3度のスフィンクスの問いに彼は見事に正解している。素晴らしい!

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/11/09

    フィレンツェ初演版とのことで興味を持ち購入。これはこれで価値のあるものと思えますが、ヴェルディが意図をもって改訂した部分に、改訂の必然を感じ、気を衒わず改訂版で演奏した方が良かったのではないかとも思います。当然ながら改訂の際に付加された虐げらしわが祖国の合唱もない。部分的にドニゼッティみたいな軽さが気にならないこともない。録音のせいもありますでしょうか。またこちらのヴェルディ演奏への固定観念もあるからでしょうか。
    題名役はやや健康的でレディは邪悪な感じが少し薄い。敢えてそういう表現にしたいのかも知れませんが、カップッチッリやコッソットらの前世紀の演奏と同じ位置に置くにはやや躊躇する出来栄えかと。しかしながらエウローパガランテの演奏はなかなか興味深く、ティンパニの表現力 バンダ部分の演奏などに舞台が11世紀の話であったことを想起させる瞬間があり、面白い。それだけに例のバレエ部分がないのも寂しい。でも少し洗練されすぎているかな。野蛮 暴力的な迫力もちょっと薄いかな。ビオンディには中期のヴェルディを(初期稿とかでなく)あといくつか演奏してもらい新しいヴェルディ演奏の歴史を開拓してもらいたいものです。シノポリが死んで以来、ヴェルディの演奏、録音史には進歩がないと思っているものですから…

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 18人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/08/14

    待ちに待ったセット。半島製の中途半端な集成に二の足を踏み セルの記念年まで待つつもりでいたところがクリーブランド管の100周年記念という思いがけないタイミングでの発売に迷わず注文。かなりのダブりが発生するが構うものか。国内盤に付された吉田秀和のあの文を読み 常に繰り返し聴いてきた名演群が改めて一網打尽に手に入る。自身のレコード聴取歴において上位に入るうれしい瞬間です。

    18人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/06/25

    クナッパーツブッシュの得意演目だったエレクトラをクナッパーツブッシュの現代版たるティーレマンがどのように演奏するか興味があった。結果、クナッパーツブッシュ(断片が例のヴェニアスボックスに入っている)と比べても至極まっとうな演奏である。同曲の私の最も大切な録音はミトロプーロス ウィーンフィル盤であるが、あのような異常な緊張感は無いがこれはこれで十分以上の満足感が味わえる録音。主だったこの曲の録音は努めて集めるようにしていたが、先の方が書かれていたビシュコフ盤を買いそびれて入手不可になっているのが残念。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/01/21

    ありがとうクラウディオ。私はオペラが好きです。好きになったきっかけはテレビでショルティが指揮したヴェルディの仮面舞踏会の回り舞台での場面転換の演出を見た時でした。最初に買ったオペラのCDはクライバーのラ トラヴィアータでした。そのようにして私はイタリアオペラ、特にヴェルディが好きでオペラ好きになりました。そんな中、仮面舞踏会の最初のCDはアバド指揮のスカラ座のものとなりました。これは最初にこのオペラを知ったショルティのものを配役その他の面で上回る完璧なものでした。このあと、アバドのヴェルディは全て揃えました。アイーダの壮麗さ、シモンの透明感のある地中海の調べ、ヴェルディがドン・カルロスに書いた全ての音楽が含まれたフランス語5幕版、トスカニーニ以来、もっとも完璧なファルスタッフ。どれも感動しました。この序曲 前奏曲集はそれらの思い出をよみがえらせる良きよすがとなるものです。

    なくなられたとは、寂しいかぎりです。

    このCDには関係のないことですが、あと少し。先に述べたヴェルディの素晴らしさへの感謝とは別に、アバドは私のオペラ愛好の耳目を広げてくれたことにも感謝したいと思います。
    ボリス ゴドノフ。最初に聴いたボリスはクリュイタンスのでしたが、よくわからなかったです。(今はクリストフの歌唱も含め楽しめます。)しかし、原典版でのアバド盤を聞いて、はじめてこのオペラの良さが分かりました。このあと、ゲルギエフ カラヤンその他を聴いて感動できるようになったのもアバド盤で、ボリスゴドノフの魅力を理解できていたお陰だと思っています。
    ペレアスとメリザンド。最初に買ったペレアス。他の指揮者の演奏とは次元のちがうクリアな響き。これを最初に聴いたおかげで他の演奏がもやもやしたつまらないものに聞こえるという意味では私には不幸なペレアス聴取歴の端緒となった演奏ですが、ペレアスに興味を持ち、CDをいくつも集めるきっかけとなった、わたしにとっては究極の演奏です。
    その他 アルジェのイタリア女 ランスへの旅 ヴォツェックなどなど、何度も聞き直しをするに値する仕上がりで、作品の魅力を学ばせてくれ、イタリアオペラ、ヴェルディだけではない、広大なオペラの世界の存在をしるきっかけとなったのは、私の場合、いつもアバド盤であったということです。

    これは幸福なことでした…。

    これからも私はオペラを聴き続けますが、その中であなたの名前と演奏はいつまでも懐かしく思い出されることでしょう。

    そんな中で、トリスタンとオテロのライヴが発売されれば本当に嬉しいのでしょうけれども…

    何はともあれ、クラウディオ ありがとう。どうぞ安らかに。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/12/05

    音が悪そうということでこれらメトの古い録音を敬遠していたが、聴いてみてこれは非常にすばらしい集成であると感じた。様々な伝統的慣習や今にして思えばクセのある歌も含まれているが、芸術であり、娯楽でもあり、声の楽しみでもあるオペラを、ある種素直に演じた記録 の数々であるように思う。(手に汗を握るとでも言おうか)。原典主義のムーティ 心理学的アプローチのシノポリ などの凝った演奏も経験し、それらもすばらしいと感じながらも、このアメリカでのヴェルディも価値が高いものと感じた。指揮ではパニッツァ、ライナーのものが特に良く、歌手ではティベット、ヴァルデンゴなどの男声陣に魅力を感じた。ボックス、内ケースも良い仕上がりのもの。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/11/06

    アムステルダムでの旧録音も持っているが、今回のは速すぎるような気がする。一般的なブラームス演奏のイメージからするとかなり風変わりな内容に聴こえる。これでいいのだろうか?ムーティやコリン デイヴィスなどの非ドイツ系指揮者の優れた全集と比較して、やや分が悪い。前の方が良かった。今後はラ スカラでしっかりオペラをやってください。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/15

    顔一面髭もじゃの容貌怪異のユダヤ系イタリア人で脳医学者出身という経歴と凝った分析的解釈で一時は非常にもてはやされた人だが、早すぎる晩年には一見かなり普通の演奏をする人になっていた。そのころは髭も形よく整えられ、見た目も普通っぽくなっていた。思うにキャリアの初期は指揮の技術的には素人っぽく、下手くそな指揮者であった。その分、パッションで勝負していた。晩年は指揮のヴィルティオーゾとまではいかないが普通に うまい演奏をしていた。その分、情熱的ではなくなったように感じ、初期の彼のなんでも表現してやろうという情熱に感じていた私はつまらなく感じていた。しかし改めてこのセットの晩年期の入口の演奏を聴いてみて、円熟の一歩手前の感じはそれなりの説得力を持っていることが確認でき、楽しめた。それにしても思うのは、長生きしてもらいたかったということで、彼のオペラの録音をほとんど持っているくらいに彼のオペラでの腕前に惚れ込んでいた私としては、死ぬときに指揮していたアイーダなどヴェルディの諸作があともう少し残されていればと思うことしきりである。

    12人の方が、このレビューに「共感」しています。

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