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一人のクラシックオールドファン さんのレビュー一覧 

検索結果:2357件中286件から300件まで表示

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     2013/02/08

    既に他の方のレビューに書き込まれている通りで最高ランクかと思います。カラヤンの「展覧会の絵」は結構録音盤種が多くてオーケストラの機能チェック的にも向いた色彩感豊かな作品だけに聴くのは楽しいものです。本盤はDG収録で1965〜1966年カラヤン57歳の頃に演奏されたもので演奏トータルタイムは35’49と彼の演奏の中ではじっくり運んで行った方かと思います。参考までに他の代表的録音盤の各タイムを記しておきましょう・・・1955年PHO 34’30、 1979年BPOライブ35’18、1986年BPO 33’11、1988年BPOライブ35’50・・・という具合です。私などはLPでこの演奏を聴いた世代ですがとにかく冒頭トランペットのプロムナードの音からBPOの鋭さというか機能性を予感させ案の定全曲この鮮やかさとカラヤンのドラマチックな運びに当時唖然としたものです。勿論ロシア的サウンドとは異なりつつ管楽器群の威力は終曲「キエフの大門」(タイム6’57)で少し遅めのテンポの内に妙な表現をしますとクールな爆発を起こします・・・カラヤンの極めて語り上手な処で、元々色彩感豊かなこの曲この演奏は以降CDでも何回か化粧直しして登場して音質も更に向上しております。その他の曲目についてですがドビュッシーの交響詩「海」、「牧神の午後への前奏曲」に、ラヴェルの「ボレロ」という組み合わせは、結構カラヤンが愛着を示した組合せ曲であることがポイントです。本盤1964年録音のドビュッシー「海」(タイム8’25+6’07+7’46)も私はLP時代から聴いておりカラヤンとしては当時比較的「初物」イメージがありLP帯でも「増々好調カラヤンノ新録音!」と銘打っています。「海」のカラヤン他演奏は1953年PHO(モノラル、タイム9’00+7’04+8’46)、1977年BPO(タイム9’40+6’40+8’47)、1985年BPO(タイム8’54+6’49+8’08)と出ていますが先ず1960年代彼の充実に向かう様子が窺える演奏として私は本盤演奏が好きであります。まぁ、カラヤン自身気に入りの曲で三部構成の移り変わりの様子が的確に描かれ正に音の絵画を見た感激を持ちました。オーケストラがBPOというのでその機能性がフルに発揮されている処もあるのでしょう・・・VPOではそうは行かなかったでしょうね。ラヴェル「ボレロ」もカラヤン・アプローチ万全で比較的単調に陥り勝ちな曲でも音のドラマ展開では流石でカラヤン自身ラテン系が入っているのか不明ですが決して場違いな演奏ではありません。本盤は1965年BPOを指揮した演奏(タイム16’08)で他にやはりオーケストラは同じBPOで1977年演奏(タイム16’13)、1985年演奏(同16’08)のものがあります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/07

    本盤収録曲の内、私は第3番が合唱幻想曲とセットになったCDで聴いております。本盤第3番の演奏はゼルキン79歳、小澤47歳の頃の1982年録音で演奏タイムは@16’56A9’33B10’13で1964年バーンスタイン/NYPでゼルキンが演奏したもの(@15’55A10’35B9’25)と比較すると若干大人しげではあります。それは独奏者と指揮者バックが呼応するわけですがゼルキン自身が約二十年経った事のなせる業なのかバック指揮者の違いもあるかもしれません。後者観点からだと私は小澤が出世糸口のボストン交響楽団を率いての妙に大家ぶらない演奏と淡白目な演奏も気に入っています(淡白といっても結構合唱幻想曲ではゼルキンと共にスケール感を出している様に思いました)。ゼルキンは結構ベートーヴェンのピアノ協奏曲を何回も録音しておりこの第3番についても他に1953年オーマンディ/フィラデルフィアOバック演奏(タイム@14’57A9’53B8’39)、1958年カラッチョロ/NASOバックライブ(同@14’48A9’59B8’53)、1977年クーベリック/バイエルンRSOバックライブ(タイム未確認)等があり本盤演奏は年齢的にテクニックはもうピークは過ぎていますが第3番のヒーロイックな内容に沿ってそれなりに普遍的なものを持っていると思っております。なお、私は併録の1983年収録の第1番の方(同@18’14A11’54B10’18)は聴いてはおりませんがこちらも第3番に準じて同じ様に他の演奏もある様です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2013/02/06

    ほぼ同世代の二人・・・チェロのマイスキー(当時42歳)と指揮はシノーポリ(同44歳)が1990年協演収録したエルガーのチェロ協奏曲(タイム@7’47A4’07B5’04C11’14)はオーケストラがPHOとイギリス系なのですが二人の粘着性が結構リードしてこの曲の暗い美しさが表出されている様に思いました。第1楽章冒頭からいきなり熱の篭ったチェロ・カデンツァ的な出だしがこの演奏のムードを決め付けるようです。分り易いテーマにバトンタッチされてからは切々と歌い上げて行くわけですが印象的です。協奏曲には珍しい四楽章でゆっくりした抒情的な場面、舞曲的な場面等々を経ての最後の「〆」が戻って先ほどの冒頭のパッセージに帰結する辺りの粘りがこの二人に打ってつけでしょう。同じくPHOを振った1987年録音の「エニグマ変奏曲」(トータルタイム34’22)はシノーポリの粘着性を活かしつつ屈託感と自在感をバランス良く展開するのですが気のせいか彼の精神医学への傾倒から影響された衒学的な処も垣間見えた様に思えました。中々一筋縄では行かない指揮者だっただけに存命だったら面白い立ち位置だったろうとこの変奏曲を聴きながら思いました。併録は1989年演奏の「セレナーデ」(同3’56+7’05+3’05)です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/05

    神童と言われた時代から大指揮者との共演も多くこなしとにかく戦前でのY.メニューインの活躍は今の時代の私達には想像もつかないくらいの「もてはやされぶり」だったらしくそれだけに彼の演奏収録は多岐に亘るレパートリーで残っております。ただ同じ曲の繰り返し再録も含め余りにも多くの収録数であるのと特に1960〜1970年代それも体調の関係か音色の魅力が今ひとつで凡演に終わり勝ちであった為大演奏家の割にはセールスポイントがボケてしまっていた様に思われます。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタについても実に収録回数が多く他の演奏家の盤に後塵を拝する傾向があったのではないでしょうか。代表曲である第5番「春」と第9番「クロイツェル」についてP協演者記録を見てみますと第5番→1934年H.メニューイン(タイム@9’55A6’27B1’07C6’35)、1951年A.バラー(同未確認)、1953年L.ケントナー(同@7’20A6’41B1’10C6’27)、1957年H.メニューイン(同未確認)、1970年W.ケンプ(同@10’32A6’24B1’31C7’27)、本盤演奏1985年J.メニューイン(同@10’26A6’26B1’18C6’54)、第9番→1934年H.メニューイン(タイム@12’22A15’23B7’05)、1951年A.バラー(同未確認)、1953年L.ケントナー(同@11’59A15’40B7’09)、1959年H.メニューイン(同未確認)、1970年W.ケンプ(同@14’52A16’07B9’46)、本盤演奏1985年J.メニューイン(同@12’31A16’16B7’17)と言った具合で記載もれやミスもあるかも知れませんが長い演奏歴からもたらされるものでありましょう。ただ後半において指揮活動、音楽祭の主催、音楽学校の設立、平和運動などヴァイオリン以外での活躍も目立つようになり演奏そのものを先述の様に飛びついて聴こうと言うほどには私自身至らない状況でありました。そうした処で本盤演奏はHMVレビューによりますとヨガの成果ですっかり回復した技巧で69歳のY.メニューインが息子のJ.メニューイン(34歳)との協演を果たしたものです。正直今まで述べた経緯もあってそんなに期待はしなかったのですが実は私自身が彼がヨガを始めた年代と同じ頃に簡単なヨガ教室に通い出した事もあってちょっと寄り道気分で聴いて見ますと結構生々しく太線での展開で先ず親近感が感ぜられた事・・・それはこの演奏から「優しさ」が汲み取れた事と濃淡ある美音は時には深みある色気さえ漂わしてこの親子共演は一つの成果をあげている様に思えました。勿論回復したと言ってもテクニック万全というわけではありませんがそれをカバーする何かキャリアの底深さをも聴いた思いであります。本盤他の収録曲第7番(同@8’07A10’45B3’39C5’52)及び第10番(同@10’28A7’09B2’01C9’22)は聴いておりませんので当面OKランクとさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/04

    神童と言われた時代から大指揮者との共演も多くこなしとにかく戦前でのY.メニューインの活躍は今の時代の私達には想像もつかないくらいの「もてはやされぶり」だったらしくそれだけに彼の演奏収録は多岐に亘るレパートリーで残っております。ただ同じ曲の繰り返し再録も含め余りにも多くの収録数であるのと特に1960〜1970年代それも体調の関係か音色の魅力が今ひとつで凡演に終わり勝ちであった為大演奏家の割にはセールスポイントがボケてしまっていた様に思われます。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタについても実に収録回数が多く他の演奏家の盤に後塵を拝する傾向があったのではないでしょうか。代表曲である第5番「春」と第9番「クロイツェル」についてP協演者記録を見てみますと第5番→1934年H.メニューイン(タイム@9’55A6’27B1’07C6’35)、1951年A.バラー(同未確認)、1953年L.ケントナー(同@7’20A6’41B1’10C6’27)、1957年H.メニューイン(同未確認)、1970年W.ケンプ(同@10’32A6’24B1’31C7’27)、本盤演奏1985年J.メニューイン(同@10’26A6’26B1’18C6’54)、第9番→1934年H.メニューイン(タイム@12’22A15’23B7’05)、1951年A.バラー(同未確認)、1953年L.ケントナー(同@11’59A15’40B7’09)、1959年H.メニューイン(同未確認)、1970年W.ケンプ(同@14’52A16’07B9’46)、本盤演奏1985年J.メニューイン(同@12’31A16’16B7’17)と言った具合で記載もれやミスもあるかも知れませんが長い演奏歴からもたらされるものでありましょう。ただ後半において指揮活動、音楽祭の主催、音楽学校の設立、平和運動などヴァイオリン以外での活躍も目立つようになり演奏そのものを先述の様に飛びついて聴こうと言うほどには私自身至らない状況でありました。そうした処で本盤演奏はHMVレビューによりますとヨガの成果ですっかり回復した技巧で69歳のY.メニューインが息子のJ.メニューイン(34歳)との協演を果たしたものです。正直今まで述べた経緯もあってそんなに期待はしなかったのですが実は私自身が彼がヨガを始めた年代と同じ頃に簡単なヨガ教室に通い出した事もあってちょっと寄り道気分で聴いて見ますと結構生々しく太線での展開で先ず親近感が感ぜられた事・・・それはこの演奏から「優しさ」が汲み取れた事と濃淡ある美音は時には深みある色気さえ漂わしてこの親子共演は一つの成果をあげている様に思えました。勿論回復したと言ってもテクニック万全というわけではありませんがそれをカバーする何かキャリアの底深さをも聴いた思いであります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/03

    このバルトーク「管弦楽のための協奏曲」はクーセヴィッキーからボストンSOの二十周年記念用に依頼された作品ですが演奏ではライナー、ショルティ、レヴァインそして本盤ブーレーズ指揮の何れもシカゴSOが結構名演として出ております。そのブーレーズにとっては前回が1982年NYPOを振っての演奏(タイム@10’00A6’39B7’25C4’17D8’38)ですから本盤は丁度10年ぶりの1992年ブーレーズ67歳の時の演奏(同@9’28A6’23B7’40C4’03D9’19)ということになります。全体としてはブーレーズらしいやや覚めた機械的で精緻なアプローチが基本なのですが楽章によっては意外な面も現れております。第1楽章はその「意外」感で言うと肌木目が大きく比較的太線で荘厳的でシャープな面を抑えた感じに受け取りました。ティンパニーの底太さも印象的です。あっさりと第2楽章を経て第3楽章は底からの低音弦に不気味に浮かび上がり彷徨う管が面白いし突如叫びを上げる管の迫力は流石シカゴSOのブラスですね。民謡歌謡風な側面を見せる第4楽章は抒情的な処と舞曲的な処を交互にもう少し強調してもどうかなとは思いました。最終楽章スタートは忙しく弦が動きテーマの追っかけ場面に入って行くのですが活発感が意外と低くその辺りがブーレーズの感覚なのでしょうね。それでもゆるやかに蠢きつつフィナーレは堂々とテーマを歌い上げ〆られ録音の良さも映えます。併録の四つの小品(タイム6’34+6’12+5’03+4’57)は未聴でありますので当面OKランクにさせていただきます。なお本盤ジャケット・デザインイラストはバルトーク、ブーレーズ、シカゴSOのイメージに相応しく素晴らしいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/02

    このバルトーク「管弦楽のための協奏曲」はクーセヴィッキーからボストンSOの二十周年記念用に依頼された作品ですが演奏ではライナー、ショルティ、レヴァインそして本盤ブーレーズ指揮の何れもシカゴSOが結構名演として出ております。そのブーレーズにとっては前回が1982年NYPOを振っての演奏(タイム@10’00A6’39B7’25C4’17D8’38)ですから本盤は丁度10年ぶりの1992年ブーレーズ67歳の時の演奏(同@9’28A6’23B7’40C4’03D9’19)ということになります。全体としてはブーレーズらしいやや覚めた機械的で精緻なアプローチが基本なのですが楽章によっては意外な面も現れております。第1楽章はその「意外」感で言うと肌木目が大きく比較的太線で荘厳的でシャープな面を抑えた感じに受け取りました。ティンパニーの底太さも印象的です。あっさりと第2楽章を経て第3楽章は底からの低音弦に不気味に浮かび上がり彷徨う管が面白いし突如叫びを上げる管の迫力は流石シカゴSOのブラスですね。民謡歌謡風な側面を見せる第4楽章は抒情的な処と舞曲的な処を交互にもう少し強調してもどうかなとは思いました。最終楽章スタートは忙しく弦が動きテーマの追っかけ場面に入って行くのですが活発感が意外と低くその辺りがブーレーズの感覚なのでしょうね。それでもゆるやかに蠢きつつフィナーレは堂々とテーマを歌い上げ〆られ録音の良さも映えます。併録の四つの小品(タイム6’34+6’12+5’03+4’57)は未聴でありますので当面OKランクにさせていただきます。なお本盤ジャケット・デザインイラストはバルトーク、ブーレーズ、シカゴSOのイメージに相応しく素晴らしいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/01

    鈴木雅明さん(以下敬称略)、昨年バッハゆかりのライプチッヒ市から名誉あるバッハ・メダルを受賞したとの事でおめでとうございます。1990年代半ばからスタートした鈴木の率いるBCJによるバッハカンタータシリーズはそのオリジナル楽器による演奏スタイルというのもすっかり定着して世界有数のものになって当初2015年のカンタータ全曲録音完成が前倒しで本年2013年もうすぐの予定(CD55枚)と聞いております。世界の演奏家でも数える位しか達成出来ていないのにこれが日本の演奏家により達成・・それも何れの曲もある一定の質程度を維持して・・・されるなら日本の大いなる名誉としその日が来るのが楽しみでもあります。同じ関西人としても頑張って!と応援しています。どうしてもこれだけ同じ傾向の作品を大量に収録して行くとマンネリらしきものに陥るのですがそれは聴き手の方の問題でもあるのでしょう。私は偶々本盤録音地場であるチャペルのある神戸近くに住んでおり時々ここで開催されるコンサートにも寄ったりしておりました。さて、本盤はこのシリーズの記念すべき第1巻目で1995年・・・あの阪神大震災のあった年でのスタートというのも大被災した私達には何か感慨迫るものがありました・・・収録で鈴木(当時41歳)がBCJを指揮して独唱者にソプラノの栗栖(34歳)、カウンターテナーの太刀川(34歳)、テノールの片野(27歳)、バスのコーイ(41歳)をセットしてのカンタータBWV4「キリストは死の絆につきたまえり」(トータル演奏タイム18’31)、BWV150「主よ、我 汝を求む」(同14’23)、BWV196「主は我らを思いたもう」(同11’08)であります。BWV4カンタータは私などはあの厳しい緊迫感溢れるリヒター盤から入ったのですが本盤は全く異なる緊張感の下でのアプローチで良い意味での初々しさとオリジナル楽器演奏がほんのり感をも漂わせています。次にBWV150の最後終楽章の合唱は循環方式によるものでブラームス交響曲第4番終楽章のテーマにも転用されたくらいのもので宗教性の昇華を思わせるものでBCJ演奏はいつまでもその響きに浸っていたい位です。更にBWV196の来栖さんのソプラノアリアの清潔さも抜群。本盤メンバーを含むシリーズ初期の他の独唱者・・・鈴木のソプラノ、米良のカウンターテナー等の歌手陣の健闘ぶりにも日本のバッハカンタータ演奏の層幅に感心しております。私は特に落ち着いたペーター・コーイのバスが気に入っています(ただ日本独唱者のドイツ語発音のレベルはどの程度なのでしょうね・・)。大体日本サイドでバッハカンタータ全集を完成しようという偉業はやはり少年期から録音場所でもある神戸の学園チャペルでオルガンを弾いていたという鈴木の体に染み付いた信仰に近いものがあってこそと思われます。本盤最高ランクに躊躇いたしません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/31

    アルゲリッチの弾くチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番には数種類の録音盤がありどれも彼女の熱っぽい凄さが特色となったものです。本盤はそれらの内で一番古い録音というか彼女が一番若い頃(29歳頃)の1970年にあのデュトワ(34歳頃)/RPOのバックでの演奏で演奏タイムは@21’16A7’30B6’56と比較的じっくり構えたものです(因みに他の代表的な演奏盤をサンプリングしますと1980年コンドラシン/BRSO分が@19’13A6’19B6’55、1994年アバド/BPO分が@19’10A6’28B6’26などとなっております)。第1楽章割と大人しいのはバックのRPOのやや淡白な音色と合わせたのか?この楽章は美しく弾いているなっていう感じです。カデンツァはもっと後年の彼女なら暴れる処こじんまりした感じに聴きました。続く楽章も抒情的ではあるけれど熱くならず抑え気味です。第3楽章での最終コーナーコーダ寸前のピアノはそのテクニック万全さが凄いです。しかし全般的には上記他の代表盤ほど聴き応えがないのはこの録音前後1969年に結婚するデュトワの指揮によるものなのか・・・それは分りません。あまり爆演というスタイルを採らないデュトワとRPOにも一因があるのかも・・・?後年録音には堪能する躍動感やエネルギッシュなテクニック披露面では少し物足りないかも知れません。参考までにデュトワが伴奏したチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番の他演奏CDには1979年チョン・ミュンフン/ロサンゼルスPO(タイム@21’23A7’34B7’20)と1987年ボレット/モントリオールSO(同@22’32A8’06B7’19)があることをメモしておきます。こう見てみますと本盤の事テンポに関してはデュトワ主導が窺えました。シューマンの方の協奏曲(1978年収録タイム@14’24A5’09B10’16)は未聴でありますので本盤全体として当面OKランクにしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/30

    アルゲリッチの弾くチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番には数種類の録音盤がありどれも彼女の熱っぽい凄さが特色となったものです。本盤はそれらの内で一番古い録音というか彼女が一番若い頃(29歳頃)の1970年(1967年かも?)にあのデュトワ(34歳頃)/RPOのバックでの演奏で演奏タイムは@21’16A7’30B6’56と比較的じっくり構えたものです(因みに他の代表的な演奏盤をサンプリングしますと1980年コンドラシン/BRSO分が@19’13A6’19B6’55、1994年アバド/BPO分が@19’10A6’28B6’26などとなっております)。第1楽章割と大人しいのはバックのRPOのやや淡白な音色と合わせたのか?この楽章は美しく弾いているなっていう感じです。カデンツァはもっと後年の彼女なら暴れる処こじんまりした感じに聴きました。続く楽章も抒情的ではあるけれど熱くならず抑え気味です。第3楽章での最終コーナーコーダ寸前のピアノはそのテクニック万全さが凄いです。しかし全般的には上記他の代表盤ほど聴き応えがないのはこの録音前後1969年に結婚するデュトワの指揮によるものなのか・・・それは分りません。あまり爆演というスタイルを採らないデュトワとRPOにも一因があるのかも・・・?後年録音には堪能する躍動感やエネルギッシュなテクニック披露面では少し物足りないかも知れません。参考までにデュトワが伴奏したチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番の他演奏CDには1979年チョン・ミュンフン/ロサンゼルスPO(タイム@21’23A7’34B7’20)と1987年ボレット/モントリオールSO(同@22’32A8’06B7’19)があることをメモしておきます。こう見てみますと本盤の事テンポに関してはデュトワ主導が窺えました。アルゲリッチとデュトワの記念LP盤は注目物ではありましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/29

    ほぼ同世代の二人・・・チェロのマイスキー(当時42歳)と指揮はシノーポリ(同44歳)が1990年協演収録したエルガーのチェロ協奏曲(タイム@7’47A4’07B5’04C11’14)はオーケストラがPHOとイギリス系なのですが二人の粘着性が結構リードしてこの曲の暗い美しさが表出されている様に思いました。第1楽章冒頭からいきなり熱の篭ったチェロ・カデンツァ的な出だしがこの演奏のムードを決め付けるようです。分り易いテーマにバトンタッチされてからは切々と歌い上げて行くわけですが印象的です。協奏曲には珍しい四楽章でゆっくりした抒情的な場面、舞曲的な場面等々を経ての最後の「〆」が戻って先ほどの冒頭のパッセージに帰結する辺りの粘りがこの二人に打ってつけでしょう。同じくPHOを振った1987年録音の「エニグマ変奏曲」(トータルタイム34’22)はシノーポリの粘着性を活かしつつ屈託感と自在感をバランス良く展開するのですが気のせいか彼の精神医学への傾倒から影響された衒学的な処も垣間見えた様に思えました。中々一筋縄では行かない指揮者だっただけに存命だったら面白い立ち位置だったろうとこの変奏曲を聴きながら思いました。併録は1991年演奏の「威風堂々」第1番(タイム6’33)と第4番(同5’21)です。エルガー等イギリス作曲家作品演奏には先入観もあるかも知れませんがやはりイギリスオーケストラがすんなり受け入れられますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/28

    カラヤン(73歳頃)唯一のサン=サーンス交響曲第3番「オルガン」演奏盤で1981年にオルガニストに即興演奏の大家P.コシュロー(当時57歳)を迎えての録音で演奏タイムは@10’37+11’49A6’58+8’24となっております。演奏自体はオーケストラとオルガンとの別々の録音編集が如何にもなされた不自然さが伴って時折カラヤン自覚?通り場違いな感触も露呈していますがいつもの強引さで実に華々しくBPOの豊麗な機動性を活かしたサウンドでよーく鳴り切った仕上がりになっていると思います。第1楽章などは「しゃくり」を噛まして中々効果を上げていますが難しい事に触れなかったらそれはそれで片付いているのではないでしょうか。第1楽章後半でのゆったりしたベースはカラヤン得意のアダージョ雰囲気であの世に持って行かれそうになる程でした。第2楽章後半は冒頭から轟音的全開のオルガンでコシュローの濃厚な面がカラヤン節と相まってやや饒舌には感じましたが分り易いクライマックスにはなっております・・・。まぁビジネス臭の強いカラヤンプロジェクトの意欲作として割り切った楽しみ方で聴いておきましょう。素晴らしいランクに・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/27

    パールマン/アシュケナージの演奏するベートーヴェン・ヴァイオリンソナタにはLP時代その第6番(タイム@8’46A8’14B7’59)、第7番(同@7’53A10’32B3’20C5’32)で最初に接したのですがその時の新鮮な印象は今でも憶えております。その後私は代表曲である第5番「春」(同@9’54A6’28B1’13C6’50)と第9番「クロイツェル」(同@11’50A16’30B8’56)のカップリングCDを足して聴いております。本盤はその他六曲を含む1973〜1975年、パールマン28歳〜、アシュケナージ36歳〜の頃の演奏収録です。その他六曲については詳細には聴いていないのですが手元にある第5,6,7,9番四曲の演奏からも実に爽やかな感触が得られ今や演奏大家となった両名の若き日の記念盤となっております。パールマンの力強く徹底的な美音のヴァイオリンを年長のアシュケナージのピアノはしっかり受け止めての運びは流石ですね。万全なテクニックではあるけれど「技量」を意識させず勿論奇矯にも走らない進取溢れる絶妙な演奏はベートーヴェン・ヴァイオリンソナタの普遍的演奏域に達しているのではと思われます。それにDECCAの音色にも気に入っております。その他六曲のタイムを参考メモしておきますね・・・第1番(同@9’19A8’26B5’00)、第2番(同@6’28A5’37B4’56)、第3番(同@8’06A6’42B4’14)、第4番(同@7’48A6’44B5’43)、第8番(同@6’38A7’58B3’22)、第10番(同@10’34A6’40B2’01C8’46)・・・。パールマンはあまり再録する方ではありませんが「クロイツェル」ソナタについては後年1998年あのアルゲリッチと収録(同@11’05A14’53B8’16)しているようです。1993年「シンドラーのリスト」でのテーマ曲演奏で一般知名度がアップしたパールマンは私と同年配であり小児麻痺で下半身不自由の身体ながらデビューから現在に至るまでの活動にほとほと感心するのみであります・・・世の中には偉い人が多いですね・・・。余談ですが本盤のHMVレビューは各曲の演奏データがHMVの正式なフォーマット通り載っており大変結構かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/26

    パールマン/アシュケナージの演奏するベートーヴェン・ヴァイオリンソナタにはLP時代その第6番、第7番で最初に接したのですがその時の新鮮な印象は今でも憶えております。本盤は代表曲である第5番「春」(タイム@9’54A6’28B1’13C6’50)と第9番「クロイツェル」(同@11’50A16’30B8’56)のカップリングで1973〜1974年、パールマン28歳、アシュケナージ36歳の頃の演奏収録です。本演奏からも実に爽やかな感触が得られ今や演奏大家となった両名の若き日の記念盤となっております。パールマンの力強く徹底的な美音のヴァイオリンを年長のアシュケナージのピアノはしっかり受け止めての運びは流石ですね。万全なテクニックではあるけれど「技量」を意識させず勿論奇矯にも走らない進取溢れる絶妙な演奏はベートーヴェン・ヴァイオリンソナタの普遍的演奏域に達しているのではと思われます。本盤ジャケットの二人の写真もLP時代を知っている私には懐かしく思い出しました。パールマンはあまり再録する方ではありませんが「クロイツェル」ソナタについては後年1998年あのアルゲリッチと収録(同@11’05A14’53B8’16)しているようです。1993年「シンドラーのリスト」でのテーマ曲演奏で一般知名度がアップしたパールマンは私と同年配であり小児麻痺で下半身不自由の身体ながらデビューから現在に至るまでの活動にほとほと感心するのみであります・・・世の中には偉い人が多いですね・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/01/25

    パールマン/アシュケナージの演奏するベートーヴェン・ヴァイオリンソナタにはLP時代その第6番、第7番で最初に接したのですがその時の新鮮な印象は今でも憶えております。本盤は代表曲である第5番「春」(タイム@9’54A6’28B1’13C6’50)と第9番「クロイツェル」(同@11’50A16’30B8’56)のカップリングで1973〜1974年、パールマン28歳、アシュケナージ36歳の頃の演奏収録です。本演奏からも実に爽やかな感触が得られ今や演奏大家となった両名の若き日の記念盤となっております。パールマンの力強く徹底的な美音のヴァイオリンを年長のアシュケナージのピアノはしっかり受け止めての運びは流石ですね。万全なテクニックではあるけれど「技量」を意識させず勿論奇矯にも走らない進取溢れる絶妙な演奏はベートーヴェン・ヴァイオリンソナタの普遍的演奏域に達しているのではと思われます。本盤ジャケットの二人の写真もLP時代を知っている私には懐かしく思い出しました。パールマンはあまり再録する方ではありませんが「クロイツェル」ソナタについては後年1998年あのアルゲリッチと収録(同@11’05A14’53B8’16)しているようです。1993年「シンドラーのリスト」でのテーマ曲演奏で一般知名度がアップしたパールマンは私と同年配であり小児麻痺で下半身不自由の身体ながらデビューから現在に至るまでの活動にほとほと感心するのみであります・・・世の中には偉い人が多いですね・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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