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一人のクラシックオールドファン さんのレビュー一覧 

検索結果:2357件中271件から285件まで表示

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     2013/02/23

    以前書き込みした者で今回はデータを主に拾って見ました・・・本盤演奏についてはLP時代に何回繰り返して聴いたでしょうか。1959年DGでBPOを振って録った演奏盤(タイム@12’29A9’21B4’33C16’34)の妥協しないドイツ武骨さと颯爽さが混じった分が忘れられない者であります・・・こういう方が多いと思っております。出だしから比較的テンポ速くしかもベームの持前の重厚さはキープ・・・マダこれでも後年から考えると若い時代のベーム(当時65歳)・・・した名盤で晩年のベームの演奏には見られないベーム節が懐かしいです。1960年代、1970年代前半においてはベームのブラームス交響曲第1番と言えばこの演奏が代表的なものでありましたが年月が進んで名曲だけにベームにもいろいろライブ演奏等記録が出て来て1969年バイエルンRSOライプ演奏(同@12’37A9’01B4’18C15’57)や1975年VPO東京NHKライブ演奏(日付を異なえて二種類あり同@13’43A10’50B4’35C17’20及び同@13’53A10’18B4’31C16’48)と合わせて評判の高いものとして今だに存在感充分かと思います。ただVPOとは全集ものにセットされる1975年演奏(同@14’13A10’41B5’05C17’52)や同年別演奏も他にあり更に1944年演奏(モノラル、同@13’15A9’26B4’23C17’01)、1954年ライブ演奏(同@13’11A10’35B4’05C16’21)等々色々あり余ほどのマニアでもない限りフォローが難しいし甚だ頼りない言い方で極論すればベーム/VPOとなっていても実は全く違った演奏かもしれないことがあり得るわけでコンピーターで例えばベーム風な演奏を制作してベーム演奏だとされても少なくとも私にはそれを聴き抜く能力は備わっておりません。VPO以外でもベーム指揮分をメモしておきましょう。1950年ベルリンRSO、1951年シュトゥットガルトRSO、1963年ケルンRSO(同@12’59A9’32B9’04C11’32)、1974年チューリヒ・トーンハレO、1976年ケルンRSO等々です・・・。まぁよくこれだけ「あるものだ」という感想と共に私自身には益々本盤演奏がBPOだけにかけがえないものとなっております。なお、本盤レビュー欄をお借りして以前別盤に書き込んだレビューを一部訂正させていただきます。HMV「Sym./ Bohm / Vpo」のタイトルで載っている1994年リリースのレーベルPreiser、カタログ番号 PRCD90922 に小生が入れた2010/3レビューで後段「VPOとの1954年ライブ盤(タイム@13’11A10’35B4’05C16’21)や我々には身近な1975年全集盤(同@13’43A10’50B4’35C17’20)、同年東京ライブ盤(同@14’13A10’41B5’04C18’05)なども全て聴いたわけではありませんが中々ベームの増加しつつある味わいがする名演として知られております」としていましたが1975年演奏分データのテレコがあり正しくは「VPOとの1954年ライブ盤(タイム@13’11A10’35B4’05C16’21)や我々には身近な1975年全集盤(同@14’13A10’41B5’04C18’05)、同年東京ライブ盤(同@13’43A10’50B4’35C17’20)なども全て聴いたわけではありませんが中々ベームの増加しつつある味わいがする名演として知られております」に訂正します。申し訳ございませんでした。読んでいる方、気にしている方は少ないとは思いますが性分でもありよろしくお願いします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2013/02/22

    スヴェトラーノフはロシア人による交響作品全曲をレパートリー化した指揮者で私達があまり聴いた事のない交響曲をも収録しています。リムスキー=コルサコフの交響曲についても然りで本盤はスヴェトラーノフ65歳の1993年にロシア国立SOを指揮しての三曲の交響曲他を収録したもので流石グリップがしっかりした演奏で単に彼の特徴とされる爆演(その為に熱ざまし?に譜面台に扇風機を設置していたとも言われています・・・)とだけでは片付けられぬ仕上がりとなっている様です。私は収録曲全てを聴いているわけではなく例によってタイトル付きの曲が取っ組み易いとの事から第2番「アンタール」(演奏タイム@12’50A5’22B7’47C9’09)を採り上げた次第です。粗筋は解説にも記載されているとは思いますが六世紀頃の実在人物アンタールが砂漠で悪霊化身の大鳥に襲われている妖精化身のカモシカを救ってそのお礼にアンタールに三つの喜びが与えられ云々・・・。このお決まりのストーリーを四楽章を通して色彩感豊かに描いた曲で「シェエラザード」にイメージがダブる交響組曲的性格のもので何回か改訂されたものの一バージョンに拠っているそうです(我々素人にはその辺りは余り重要とは思われないのですが・・・)。第1楽章ゆっくり不安げにスタートし弦の持続音と遠いティンパニー音を経てやがて印象的なメロディが現れアラビアン的雰囲気も醸し出しつつ前に進んで行きます。時には親しみやすい流れの中に舞曲風を交えて分かり易い曲にはなっております。先述の三つの喜びに即して割り当てられた各楽章には先のメロディ・テーマが何回も登場しそれを核にやや一辺倒なのが曲全体からすれば若い時の作品だけに少し構成力が弱い印象を受けますが演奏自体は繊細ロマンチックなハープの扱いも含めてスヴェトラーノフの力量が窺えました。この交響曲「アンタール」をスヴェトラーノフは過去にも収録しておりそれは1977年ロシア国立SO(トータルタイム35’49)、1989年PHO(タイム@12’42A5’01B6’01C9’39)の演奏が記録されています。なお、本盤他の収録曲は交響曲第1番(同@9’59A9’49B4’55C6’55)、交響曲第3番(同@14’43A6’50B8’26C7’20)、音画「サトコ」(同11’21)、オペラ・バレエ「ムラダ」貴族たちの行進(同5’32)、歌劇「プスコフの娘(イワン雷帝)」序曲(同6’54)、歌劇「皇帝の花嫁」序曲(同7’13)、歌劇「サルタン皇帝の物語」3つの奇跡(同8’00)であり特に交響曲第1番、第3番についてはUSSR.SSOを指揮した1983年の演奏盤もある様ですが詳細は未確認であります。まぁ、冒頭の意味合いからOKランクとさせていただきました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/21

    先日 小澤征爾が本年八月に長野でSKOを指揮して復帰すると報ぜられました。単純に喜んで期待するのもいいのですがやはり彼ももう78歳なので余り無理してイメージダウンにつながらない様にして欲しいというのも正直思ったりしています。ただ指揮者の老境での立ち振る舞い・生き様に興味が行くケースもあり難しいところですね。さて、本盤はクラシックの代表曲ベートーヴェン第九の小澤/SKOによるライブ演奏でまだ彼が67歳の2002年(この年は元旦でのニュー・イヤー・コンサートでVPO指揮スタートし年央にはボストンSOから離れてウィーン国立歌劇場に移った記念すべき年)に収録されたものです(タイム@16’03A13’33B14’07C拍手抜き23’54)(ライブ演奏なのですが三日間の日付となっており演奏の一貫性が担保されているのかは不明です)。小澤の第九演奏盤は本盤演奏が二度目でその回数の少なさが意外だったです。一回目は1974年ニュー・フィルハーモニアO(タイム@16’13A13’32B15’39C24’45)他を指揮しての演奏だそうです。さて、こちらの第九演奏は小澤の一つの持ち味である茶漬け味がどう評価につながるかに懸かっていると思います。SKOの強みである弦を主軸にその機能は充分発揮されているのですが録音のせいか穏やかというか何か起伏感・意思の気迫感が特に前半抑制され気味で第九の最終楽章への道程として些か物足りなさが先行しました。第1楽章からやや薄っぺらなアプローチですし繰り返しパッセージ箇所での無機的単調さとバラツキは気になりました。第2楽章からこの演奏の特徴でさらっと流す第3楽章を経て流石いよいよ最終楽章の「歓喜に寄す」はSKOその他メンバーの気持ちを高揚させます。独唱者はA.シュヴアーネヴィルムス(ドイツS、35歳)、B.ディヴァー(アメリカA、51歳)、P.グローヴズ(アメリカT、38歳)、F.ハヴラタ(ドイツB、39歳)そして合唱は東京オペラシンガーズで出来具合はマァマァといった処です。大層なインパクトはありませんが小澤の演奏の従来からの(そして以降の・・・)方向性を確認する形で聴いておりました・・・普通盤はOKランクとしましたが高品質盤で音質が期待されるということで★一つプラスしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/20

    先日 小澤征爾が本年八月に長野でSKOを指揮して復帰すると報ぜられました。単純に喜んで期待するのもいいのですがやはり彼ももう78歳なので余り無理してイメージダウンにつながらない様にして欲しいというのも正直思ったりしています。ただ指揮者の老境での立ち振る舞い・生き様に興味が行くケースもあり難しいところですね。さて、本盤はクラシックの代表曲ベートーヴェン第九の小澤/SKOによるライブ演奏でまだ彼が67歳の2002年(この年は元旦でのニュー・イヤー・コンサートでVPO指揮スタートし年央にはボストンSOから離れてウィーン国立歌劇場に移った記念すべき年)に収録されたものです(タイム@16’03A13’33B14’07C拍手抜き23’54)(ライブ演奏なのですが三日間の日付となっており演奏の一貫性が担保されているのかは不明です)。小澤の第九演奏盤は本盤演奏が二度目でその回数の少なさが意外だったです。一回目は1974年ニュー・フィルハーモニアO(タイム@16’13A13’32B15’39C24’45)他を指揮しての演奏だそうです。さて、こちらの第九演奏は小澤の一つの持ち味である茶漬け味がどう評価につながるかに懸かっていると思います。SKOの強みである弦を主軸にその機能は充分発揮されているのですが録音のせいか穏やかというか何か起伏感・意思の気迫感が特に前半抑制され気味で第九の最終楽章への道程として些か物足りなさが先行しました。第1楽章からやや薄っぺらなアプローチですし繰り返しパッセージ箇所での無機的単調さとバラツキは気になりました。第2楽章からこの演奏の特徴でさらっと流す第3楽章を経て流石いよいよ最終楽章の「歓喜に寄す」はSKOその他メンバーの気持ちを高揚させます。独唱者はA.シュヴアーネヴィルムス(ドイツS、35歳)、B.ディヴァー(アメリカA、51歳)、P.グローヴズ(アメリカT、38歳)、F.ハヴラタ(ドイツB、39歳)そして合唱は東京オペラシンガーズで出来具合はマァマァといった処です。大層なインパクトはありませんが小澤の演奏の従来からの(そして以降の・・・)方向性を確認する形で聴いておりました・・・OKランクから入って行きますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/19

    アルゲリッチやクレーメルも絶賛するグルジア出身の1987年生まれのカティア・ブニアティシヴィリによるリストに続くショパン作品集で彼女の叙情性やテクニックを存分に堪能出来る様にとの意図なのかエクストラ映像としてショートフィルムがCDエクストラで収録されています。こうして彼女の収録方向を見ますと何となく最近の若手ピアニスト・・・例えばユジャ.ワン等と似かよったレパートリーから入っていますが先のエクストラ映像でも左右されて実演向きな面を聴くべく2011年ライブ録音のピアノ協奏曲第2番(タイム@13’12A8’54B7’33)を取り出しましょう。伴奏はP.ヤルヴィ(当時49歳)/POでしばしば共演もしているらしく演奏全体は彼女のピアノと連立方程式を解き明かす如く両者の持つダイナミックレンジが有効に噛み合いつつ運ばれています。第1楽章からややテンポ早目にオーケストラがスタートしやがて煌くピアノが感受性豊かに微妙なテンポの揺れ幅をバックに携えて展開されます。私などオールドファンにとって若々しい演奏は何となく心体共にシャンとさせてくれました。翌年2012年収録の独奏曲でピアノ・ソナタ第2番「葬送」(同@6’03A6’48B8’28C1’21)やバラード第4番(同10’29)等は演奏会でも頻繁にプログラムに入れているらしく本盤は満を持しての録音なのでしょう・・・(「葬送」ソナタの第3楽章に代表される如く)テンポの自在さもありますがメランコリーを伴った弱音の素晴らしさが若干表面的でもあっても聴き処でありましょう。併録曲はワルツ第7番(同3’19)、マズルカ第13番(同4’49)であります。これからどのように演奏スタイルが変わって行くのか、若いうちはいいけれど・・・競争の激しい業界だけに要注目フォローのピアニストですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/18

    小澤征爾には色彩的な管弦楽がフィットする場合が多くベルリオーズの幻想交響曲についても本人自覚もあり本盤を含め四度の収録歴があります。即ち1966年トロントSO(タイム@13’04A6’13B13’37C3’56D8’59)、1973年ボストンSO(同@13’02A6’17B14’25C4’00D9’09)、2007年SKO(同@12’57A6’31B13’19C4’23D拍手込み9’47)そして本盤2010年SKO(同@13’19A6’36B13’50C4’27D拍手抜き9’15)でSKO演奏のものはライブ録音であり最終楽章タイムには30〜40秒の拍手が入っていますのでその辺りを考慮しますと少なくとも幻想交響曲について小澤の演奏タイム上のブレは殆どないように思います・・・流石得意としているだけに演奏運びはしっかりしたものです。さて、本盤は小澤が75歳の時、長い病気療養からの復帰という位置づけでのニューヨーク演奏で高音質盤でちょっと正直耳障りにも感じる事も含めてライブ独特の雰囲気が充満しております。演奏自体はまぁ小澤がオーケストラへのコントロールを意識し過ぎているのかオーケストラがそれに応えようと頑張り過ぎたのかやや粗っぽい場面がありましたがそれが生きる楽章・・・第4楽章、最終楽章等・・・では迫力感に結びつき結果オーライとなったのではないでしょうか。最終楽章での鐘の音が他の多くの演奏で聴く音とは異なって高めなのは面白いと言えば面白い処でもあります。反対に前半楽章ではややスタートから慎重になり過ぎたのか私の好みからの「乗り」に今一歩でそれが全体バランス上どう評するかに係って来ると思います。本盤も小澤/SKO演奏盤解説書にお馴染みのオーケストラ・メンバーが記されており設立後約四半世紀になったSKOには必ずしももうオリジナル出身演奏者ばかりではなく外部からの参加者も入っているようでそれも小澤への全幅の信頼と深い絆の証なのでしょう・・・。OKランクとしています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/17

    バーンスタインのVPOとの収録盤が最初に出だした頃には考えられなかったベートーヴェンの交響曲集からのバラ・ピックアップ盤で本盤は1978年ライブ収録の第1番(タイム@9’23A8’13B3’19C5’51)、第2番(同@13’30A12’33B3’32C6’20)に1981年録音の「エグモント序曲」(同8’54)をプラスしたものです。前回の1964年NYPOとの演奏・・・第1番(同@9’14A7’41B3’22C5’48)、第2番(同@12’41A11’45B3’24C6’16)そして1970年収録「エグモント序曲」(同8’55)でのセッションでも興奮性が伝わって来るバーンスタインの演奏から想定した本ライブ演奏は意外と整った運びで確かにライブならではの独特の雰囲気、丁度60歳になったバーンスタインがもうこの頃にはすっかりこなれて来たVPOとの共演でも彼特有の美音ベースの繊細且つ豊麗な歌い回しで新鮮なタッチでの交響曲が展開されております。両曲ともベートーヴェン交響曲では他のメイン交響曲に付け足される脇役的存在に回される傾向があるのですが本演奏は実に堂々としたもので私にとってこの両曲を見直す機会にもなった様です。第1番彼らしい弾力性あるリズムを保ちつつ第1楽章スタートからしての厳しさはもう中期のベートーヴェンを思わせそのバランスを最後の楽章まで保っており聴き応えある出来上がりになりました。第2番も最初の楽章で展開部へ到るまで堂々と進めつつ内声部もきっちり鳴らしています。クロージングでの見せ場もその表情豊かさは実に多彩で効果的です。第2楽章での〆付近での弦と管の広がりある語り合いも印象的だし最終楽章バーンスタインだから分ってはいても凄いシャッフルが「鳴り」をアップしています。いずれにしてもベートーヴェン演奏の定石ポイントをちゃんと押えつつ曲の堂々さ、瑞々しさをこの両曲から引き出した素敵な演奏と思いました、流石です・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/16

    以前レビューを入れた者ですがデータを追加させていただきます。10代半ば迄に弾き通して殊にメンデルスゾーンは父親指揮で演奏した思い出を語ってた両協奏曲(メンデルスゾーン&ブルッフ)について本盤は2006年そのヤンセンが28歳の時にこれらの曲と関係深いLGOをバック(指揮は当時53歳のシャーイ)に演奏したライブ収録分であります。先ずメンデルスゾーンの方(タイム@13’03A8’02B5’55)は第1楽章からLGO独特の音色サポートでスタートしますが両者でのアンサンブルにもう少し詰めが欲しくはありました・・・ライブなのでのリアルさと割り切って聴き進めました。ただユックリした呼吸での中ほどV独奏は大変印象的で後半の切迫したスピードアップしての〆への向かいと対照的で効果的でした、第2楽章以降更に調子上がり終楽章はテンポが上がってヴァイオリンは勿論オケもしっくり決め所も押えた好演で男っぽさを感じました。ブルッフの協奏曲の方(同@7’59A8’21B7’16)は華やかオーケストレーションと適度にブレンドされて朗々たる響きで纏まってはいるのですが曲自体にも因るのでしょう・・・メンデルスゾーンではやや控えめに聞えたヴァイオリンはちゃんと存在感が表現主張され中間楽章の情緒感及び最終楽章での堂々感は素晴らしいですね。それと!本盤に併録されたブルッフ作「ヴィオラ等の為のロマンス」(同8’25)は結構映画音楽っぽく拾い物で、その艶っぽい音色は当然として彼女のたおやかな容姿を想像しながら聴きました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/15

    本盤はドゥダメルを輩出したシモン・ボリバルSO.の首席奏者により構成されているシモン・ボリバルSQの意欲的な内容曲のデビュー・アルバムです。私は偶々本盤2012年収録曲中の一番ポピュラーなドヴォルザークの弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」を聴いてその演奏の新鮮さに感動した次第です。ヴェネズエラでの青少年育成プログラム「エル・システマ」の音楽的レベルの高さは素晴らしくこの「アメリカ」(タイム@9’30A8’18B3’47C5’18)でも高いテンションのもとにバイタリティみなぎる演奏展開は実にアンサンブルのスピード感と共に特筆ものでしょう。勿論微妙なホッとする場面も欲しいとは思いましたが私などオールドにとってはこうした演奏の独特のリズム感とパンチの効きが何より魅力にもなって来ております。その他の収録曲として作曲者ショスタコーヴィチ自身のイニシャルが音名「D-S(Es)-C-H」で織り込まれ、自身の書いた曲の引用が多用されることにより、密かに作曲者自身をテーマにしていることを暗示させている曲で15曲あるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の中で最も重要な作品とされる弦楽四重奏曲第8番「ファシズムと戦争の犠牲者の想い出に」(同@5’34A2’30B4’17C4’56D4’02)も切れ込み鋭い熱き南米的エモーションが聴き処でしょう。南米ムードを高揚させる為かアルゼンチンの作曲家 ヒナステラの弦楽四重奏曲第1番(同@4’21A3’32B8’54C4’06)も併録されていますが私は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/14

    タイムデータ中心に再度書き込みさせていただきます。・・・多分この演奏にエンジェル盤LPで接した方が多い様に私も例外ではなく、いまだに聴いております。CDになってからも本盤を含めていろいろ仕様(但しモノラル)を変えてリリースされており比べるのも楽しみの一つですね。演奏はリパッティの凛冽な抒情(彼が早逝しているのでその先入観もきっと手伝っているのでしょう)でカデンツァが特に素晴らしいです。グリークはガリエラが行け々ドンドン気味である意味ホッとさせてくれます。シューマンは多分これらの演奏にエンジェル盤LPで接した方が多い様に私も例外ではなく、いまだに聴いております。まぁ、正直平均より決して良い録音状態とは言えるものではないにも拘わらずこれほど聴き継がれるこのルーマニアのピアニストは珍しく、貴公子然とした容貌と不治の病いで早逝している事も感傷的に手伝っているのでしょう。CDになってからもいろいろ仕様を変えてリリースされており比べるのも楽しみの一つですね。しかし何と言っても演奏がリパッティの透明・凛冽な抒情で孤高なまでに洗練されたピアニズムは古い録音からでも窺えましょう。各協奏曲カデンツァが特に素晴らしいです。データ的にメモ進めをさせていただきます。先ずグリークの協奏曲は1947年リパッティ30歳の頃の演奏でバックのガリエラ(当時37歳)/PHOが行け々ドンドン気味(タイム@12’34A6’24B10’04)である意味ホッとさせてくれます。翌1948年収録のシューマン・ピアノ協奏曲(同@14’28A5’25B9’54)ではカラヤン(当時丁度40歳)/PHOはスマートな運びをしております。シューマンの曲については1950年アンセルメ/SROとの共演ライブ盤(トータルタイム31’56)もあるそうですよ。これら二協奏曲どちらも新設PHOが健闘大でもありました。リパッティには自作作品があり本盤には1943年?演奏の「古典様式によるコンチェルティーノ」(同@4’32A4’36B3’33C5’13)が併録されていますが私は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/13

    タイムデータ中心に再度書き込みさせていただきます。・・・多分この演奏にエンジェル盤LPで接した方が多い様に私も例外ではなく、いまだに聴いております。CDになってからも本盤を含めていろいろ仕様(但しモノラル)を変えてリリースされており比べるのも楽しみの一つですね。演奏はリパッティの凛冽な抒情(彼が早逝しているのでその先入観もきっと手伝っているのでしょう)でカデンツァが特に素晴らしいです。グリークはガリエラが行け々ドンドン気味である意味ホッとさせてくれます。シューマンは多分これらの演奏にエンジェル盤LPで接した方が多い様に私も例外ではなく、いまだに聴いております。まぁ、正直平均より決して良い録音状態とは言えるものではないにも拘わらずこれほど聴き継がれるこのルーマニアのピアニストは珍しく、貴公子然とした容貌と不治の病いで早逝している事も感傷的に手伝っているのでしょう。CDになってからもいろいろ仕様を変えてリリースされており比べるのも楽しみの一つですね。しかし何と言っても演奏がリパッティの透明・凛冽な抒情で孤高なまでに洗練されたピアニズムは古い録音からでも窺えましょう。各協奏曲カデンツァが特に素晴らしいです。データ的にメモ進めをさせていただきます。先ずグリークの協奏曲は1947年リパッティ30歳の頃の演奏でバックのガリエラ(当時37歳)/PHOが行け々ドンドン気味(タイム@12’34A6’24B10’04)である意味ホッとさせてくれます。翌1948年収録のシューマン・ピアノ協奏曲(同@14’28A5’25B9’54)ではカラヤン(当時丁度40歳)/PHOはスマートな運びをしております。シューマンの曲については1950年アンセルメ/SROとの共演ライブ盤(トータルタイム31’56)もあるそうですよ。これら二協奏曲どちらも新設PHOが健闘大でもありました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/12

    アッカルドと言えばパガニーニにすぐ結びつけるヴァイオリニストなのですが本盤はやはりその彼のテクニックと華やかな歌謡性を活かすべくブルッフのヴァイオリン協奏曲関係の演奏でバックはマズア/LGOでドイツ系作曲家作品としてサポートよろしくやっております。ヴァイオリン協奏曲第1番(1977年収録、演奏タイム@8’40A8’38B7’10)、第2番(1977年収録、同@12’28A4’17B9’10)、第3番(1978年収録、同@18’11A10’39B8’56)、セレナード(1978年収録、同@9’25A9’21B9’40C9’13)、スコットランド幻想曲(1977年収録、同@4’00A4’44B5’28C0’57D6’24E9’51)といった普段余り聴かれない第2番、第3番協奏曲も含んだ内容なのですがアッカルドが36歳頃、マズアが50歳頃で両者共充実期の演奏であります。ブルッフのこれらの作品の内私は協奏曲第1番と辛うじて「スコットランド幻想曲」を聴いているくらいでどうもメロディメーカーのブルッフ作品は次々展開されるそのメロディが過剰に感ぜられる私には正直辟易される時もあったりしました。ただ本盤の各曲演奏傾向は確かに煌びやかにカンタービレをふりまくアッカルドにマズアの時として若干通りいっぺんに陥りつつも渋い伴奏が比較的好対照的で情に溺れない結果オーライの中和した展開になっている様に思いました。元々アッカルド演奏自体に良い意味でも悪い意味でもあまり問題意識を感じさせないもの・・・その辺りがアッカルドの巧みさなのでしょう・・・ですから例えば「スコットランド幻想曲」一つとってもハープを抑え目にヴァイオリンは民謡・舞曲風な曲運びで実にロマンチックに鮮やかに活躍しその美音は堪能出来ます。それにしてもこの「スコットランド幻想曲」にしても「セレナード」にしてもそのタイトルの割には結構大曲ですね。ヴァイオリン協奏曲第2番、第3番を含め収録盤も少なく余り聴かれるチャンスが無い諸曲にスポットを当てた意味はあるのでしょう・・・ちょっと甘く素晴らしいランクにしておきます。又余談ですがマズアには後年2009年DPOを振ってサラ・チャンV独奏での協奏曲第1番が収録されています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2013/02/11

    1998年、小澤が63歳の時に設立後約十年を経た手兵サイトウ・キネンOを指揮しての彼としては珍しい?ベートーヴェン「田園」交響曲のライブ演奏(タイム@11’45A11’55B5’12C3’34D9’16)盤であります。演奏から感じたことは全体としてやや淡々さが「あぁ、日本のオーケストラによる」交響曲だなぁと思いました。第1楽章での田舎に着いた時の気分を必要以上に嬉々とは表現せず「力」抜きが行われています。このスタート楽章から小澤の熱血指揮姿に必ずしも伴わない演奏表現・・・茶漬け味は独特な印象ですね。そのスタイルは第2楽章で穏やかに継続されます。特に私は管楽器のいきいきした美しさに聴き入りました。リズミカルな第3楽章を経ての嵐の第4楽章でも先の「力」抜きがあって決してヒステリックになっておりません・・・それは感謝たる最終楽章での柔らかに進める準備段階である様でもあり小澤の設計の丁寧さが受け取れます。全体ペースが保たれアップ・ダウン程度が抑制された処にこの演奏の特徴と良さを感じるかどうかでリスナーの評点が左右されるでしょう。そうした事から併録の「レオノーレ序曲」第3番(13’15)は節度の保ちが曲の方向感と必ずしもマッチしない点が気にかかりました。本盤も小澤/サイトウ・キネンO演奏盤解説書にお馴染みのオーケストラ・メンバーが記されており独奏者としても有名な名前がチラホラ・・・流石これだけの演奏をするだけの事があると見ておりました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/10

    他の多くの英国出身指揮者に倣ってイギリス近代音楽を軸に着実な演奏活動を展開しているA.デイヴィスが1990〜1996年(彼が46〜52歳)にBBCSOを振って収録したヴォーン=ウィリアムズの9つの交響曲集盤です。私は必ずしも全曲を聴いているわけではなくほんの一部の曲についてA.プレヴィンの演奏盤との聴き比べくらいから感じた事をメモさせていただきます。先ずヴォーン=ウィリアムズの交響曲自体を聴くのが結構私には正直「しんどい」処もありそれは曲が何か雲をつかむ様に抽象的なのですがA.デイヴィスの各曲演奏は全体的印象としては自然体で彼の持ち味であるけれん味のないのが好感を持てます。どうしてもタイトル付きの曲優先で1996年収録の第3番「田園交響曲」や第7番「南極交響曲」等聴き進めておりますが取りあえず前者についてレビューしてみます。この曲にはP.ロザリオ(S)の独唱が入って演奏タイムが@9’43A7’49B6’12C10’46と中々の大曲ぶりでこの作曲家が民謡風の5音階を導入して大戦中のちょつとした田園風景(従軍中に訪れたベルギー、フランドル地方の印象を音にしたとの事で、戦時の牧歌的風景というコンセプトで書いたそうです)をイメージに書いた作品だけに第1楽章は優しいタッチで弦独奏を交えつつ取り留めなく進みます。ホルンスタートのホンワカ第2楽章そして堂々とした第3楽章を経て再び弦独奏に乗ってメロディアスに夕暮れ時を思わせる静けさの中での遠くからのソプラノのスキャット声が響いてくる最終楽章とバラエティに富んだ内容であります。まぁ、ヴォーン=ウィリアムズの9つの交響曲は、牧歌的田園風景や発展途上の都市文化など、20世紀の英国の風景中心に描いた力作でありこの第3番についても作品も演奏も意欲的なんでしょう。本盤他の交響曲については録音年と演奏タイムをメモするにとどめます。第1番(1994年、@18’59A10’25B7’52C28’17)、第2番(1993年、@15’01A10’59B8’24C14’10)、第4番(1992年、@9’45A10’03B5’45C9’30)、第5番(1992年、@12’57A5’05B12’52C10’33)、第6番(1990年、@7’27A8’56B5’59C9’44)、第7番(1996年、@10’12A6’24B11’15C5’49D9’18)、第8番(1993年、@11’02A3’36B8’27C5’16)、第9番(1995年、@8’46A8’39B5’18C11’18)。まぁ、一般的に浸透するにはまだ年月が必要なこれほど大量曲集をA.デイヴィスは使命感を持って演奏記録した素晴らしい偉業という位置づけかと思い当面聴き広げます。交響曲以外の他の収録曲については全く未聴でありますので詳細は省略させていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2013/02/09

    カラヤンの「展覧会の絵」は結構録音盤種が多くてオーケストラの機能チェック的にも向いた色彩感豊かな作品だけに聴くのは楽しいものです。本盤はDG収録で1965〜1966年カラヤン57歳の頃に演奏されたもので演奏トータルタイムは35’49と彼の演奏の中ではじっくり運んで行った方かと思います。参考までに他の代表的録音盤の各タイムを記しておきましょう・・・1955年PHO 34’30、 1979年BPOライブ35’18、1986年BPO 33’11、1988年BPOライブ35’50・・・という具合です。私などはLPでこの演奏を聴いた世代ですがとにかく冒頭トランペットのプロムナードの音からBPOの鋭さというか機能性を予感させ案の定全曲この鮮やかさとカラヤンのドラマチックな運びに当時唖然としたものです。勿論ロシア的サウンドとは異なりつつ管楽器群の威力は終曲「キエフの大門」(タイム6’57)で少し遅めのテンポの内に妙な表現をしますとクールな爆発を起こします・・・カラヤンの極めて語り上手な処で、元々色彩感豊かなこの曲この演奏は以降CDでも何回か化粧直しして登場して音質も更に向上しております。永い冬を経て春が訪れて来る自然の兆候と太古からの人間の営みそして部族入り乱れての祭典で老祭司が大地に祈りを奉げて乙女の生贄を通して大地と結びつく・・・原始的なサウンドにより異教徒の祭祀を描いた「春の祭典」のカラヤン演奏盤はBPOとの磐石体制が整いつつあった本盤1963〜1964年録音分(タイム@8曲トータル15’35A6曲トータル19’03)の他に詳細は略しますがオーケストラは無論BPOで1972年ロンドンライブ収録、1975〜1977年セッション録音(同@同16’07A同18’30)、1978年ザルツブルグライブ録音、同年ルツェルンライプ録音等があります。カラヤンが珍しくバレエ音楽であっても不協和音の入った現代音楽を取り扱ったのですから当時1960年代何でも取り組んで行くカラヤンの前向きな姿勢と一方でフルトヴェングラーからの脱却を目指してそれを可能とさせるカラヤン/BPOの体制確立を意図していたのかも知れません。この「春の祭典」にはいろいろバージョンがあるらしく本盤演奏は1947年版という事らしいですがとにかく演奏は不協和音でも何でも美しく響かせこの曲がもつ冒頭に触れた原始的なエネルギー,野蛮さといったものからは距離感が感じられるものとなっております。ストラヴィンスキーがカラヤンのこの演奏について批判を加えたとかなんとかで後年の演奏はバージョンの違いもあったりカラヤンが指揮者「こだわり」を見せ付けたものとなったりしている様ですが1978年ライブ以降余りこの曲を振っておらず彼の気持ちではもうこの曲は「卒業」だったのでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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