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レインボー さんのレビュー一覧 

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     2021/05/08

    フランク・シップウェイ指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によるアルバム。
    序曲と交響曲を集めた内容で、オッフェンバックの天国と地獄、フンパーディンクのヘンゼルとグレーテル、ロッシーニのウィリアム・テルから序曲、ベートーヴェンの交響曲第5番より第1楽章、マーラーの交響曲第5番より第4楽章、チャイコフスキーの交響曲第4番より第4楽章が収録されている。
    見ての通りなんとも有名曲を詰め合わせましたといったような選曲で雑多な印象を受ける。
    交響曲などは切れ切れにされているが、恐らく全曲録音はされてないのではないか。
    レーベルも詳細不明だが、シップウェイは実在のイギリスの指揮者かつ、ロイヤル・フィルもそうで、演奏自体は過不足なく、綺麗にまとまっている。
    録音年は不明だあるも普通に聴ける水準である。
    尚、解説などは一つもない。

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     2021/05/07

    ソニーは最近、古き時代のアメリカの指揮者のボックス化を積極的に行っている。
    これはオーマンディに続く企画で、アルトゥール・ロジンスキーのニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団時代の録音。
    CDはクラムシェルという仕様であるが、オリジナルジャケットを使用し、また解説書にはロジンスキーの貴重な写真や詳しい解説を収録するなど、なかなか力の入った作り。
    CDのレーベル面のデザインはSPのデザインを模したシリーズ恒例のもの。
    CDの感想は以下の通り。
    CD1→ブラームスの交響曲第1番。
    ロジンスキーらしいスピード感のある演奏が素晴らしい。
    CD2→ムソルグスキーの作品集。
    SP時代という事もあるが全体的速めのテンポで引っ張る。
    どちらかと言うと爆演よりの演奏で、説得力のあるもの。
    CD3→プロコフィエフの交響曲第5番を収録。
    この作曲家らしい明快な演奏。
    CD4→スラヴ圏の作曲家の作品を集めた物。
    くるみ割り人形は後に全曲盤を残すが、これはスタッカート気味で速めのテンポ。
    ルーマニア狂詩曲は中々の暴れぷり。
    唯一のイタリアからのスザンナの秘密は喜歌劇らしい軽快な演奏。
    CD5→チャイコフスキーの交響曲第6番を収録。
    よく歌っており、アンサンブルもしっかりしているがなんだか、今ひとつ物足りない演奏。
    CD6→ブラームスの交響曲第2番を収録。
    こちらは良く歌っており、燃焼度の高い中々の演奏だ。
    CD7→サン=サーンスのピアノ協奏曲第4番を収録。
    第2楽章からオケ、ピアノともにノって来て、なかなか良い演奏だ。
    サティはロジンスキーの登場はないが、カサドシュが弾いているのでオリジナル通りカップリングされたのだろう。
    CD8→録音当時のアメリカ現代音楽を収録したもの。
    ちょっと渋い選曲だが、演奏は充実しており、クラシック作品だけではなく新しい音楽も取り上げていた事がわかる一枚。
    CD9→フランス音楽を演奏したもの。
    ロジンスキー=フランス物のイメージはないが、なかなかのもの。
    ミヨーのフランス組曲のオケ版は珍しい。
    CD10→ワルキューレの3幕とジークフリート牧歌を収録。
    メトロポリタン歌劇場の声楽陣を起用したワルキューレが聴きどころですが、ジークフリート牧歌も悪くはない。
    CD11→10と同じくワーグナー集。
    ワーグナーのオペラからの歌物を集めた物で、歌手とロジンスキーを聴く一枚。
    CD12→オーケストラの小品を集めた一枚で、オケがコロムビア交響楽団になっているが、録音場所の関係からニューヨーク・フィルの変名か団員中心の臨時オケだろう。
    選曲はマニアックな物だが、どの曲も力の入った演奏で、最後のハンガリー狂詩曲は中々のもの。
    CD13→12と同じコロムビア響とのオーケストラ集。
    天国と地獄はメリハリがついた良い演奏だ。
    他の小品も上手く、やはり実力派である事がわかる一枚。
    CD14→シベリウスの交響曲第4番を収録。
    これも燃焼度の高い演奏。
    CD15→ラフマニノフの交響曲第2番。
    スクリベンダムから復刻済みだが音はこちらが良い。
    CD16→ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を収録。
    シャーンドルとの共演で、最初は中々飛ばすが、2楽章で抒情的にピアノが歌い、緩急のメリハリがついた良い演奏だと思う。

    復刻は年代を考えれば聴きやすく、良質なもの。
    ウェストミンスター時代のロジンスキーは既にスクリベンダムなどから出ているが、それより前の時代のロジンスキーを知る、貴重なボックスと言えるだろう。
    何か一曲でも興味があれば、購入をおすすめします。

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     2021/05/06

    このCDはアメリカの作曲家、クロード・トーマス・スミスの作品集です。
    高難易度の吹奏楽曲で有名なスミスですが、中難易度や低難易度の曲も多数書いています。
    この盤はそういう中〜低難易度の作品を中心に選曲されたアルバムとなります。
    ブレーンがC.T.スミス・パブリケーションズの日本独占代理店になったため、このCDが作られたのでしょう。
    作品は有名な曲ほど惹きつけられるのは少ないですが、随所でスミス節と言えるメロディや、オーケストレーションが聴こえます。
    個人的におすすめなのが処女作の『ワールド・フリーダム・マーチ』で、アメリカの行進曲らしい軽快な八分の六拍子の楽しい作品。
    華麗なる舞曲などでしかスミスを知らない人はぜひ聴いてもらいたい。
    演奏は海上自衛隊横須賀音楽隊、指揮は音楽隊長、樋口好雄3等海佐。
    この録音は2015年4月に行われているが、同音楽隊は同月4月1日から3日までブレーンの片岡寛晶作品集というCDを、6〜7日はカフアにトイボックスというCDを、そして15〜17日はこのスミスの録音を残しており、ハードなスケジュールの中での録音だが、これだけの演奏が入ると荒れそうにも思えるが、さすが自衛隊、アンサンブルは整っており、演奏も作品の魅力を引き出した好演である。
    また解説書もそれなりに力が入っている。
    録音はやはりブレーンらしくぼやっとした録音であるが、これはまだまし。

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     2021/05/05

    このCDはサンクトペテルブルグ室内合奏団の演奏によって録音されたもの。
    ヨハン・シュトラウスの音楽を中心にしたニューイヤー・プログラムの選曲。
    この団体は、レニングラード国立歌劇場管弦楽団のメンバーを中心に設立された団体だそうで、ロシアは勿論、海外公演、その中には日本の来日公演もこなしている様だ。
    この手のアルバムといえばウィーンの団体の得意レパートリーとなっているが、この団体もなかなか良い。
    サンクトペテルブルグのオケらしい流暢なサウンド、メリハリのついた分かりやすい音楽、洗練されたアンサンブルと意外と聴かせてくれる。
    小編成だと響きの薄さが気になるが、この演奏は上手いこと処理しているのでさほど気にならない。
    選曲はヨハン・シュトラウスの他、レハールやワルトトイフェルの曲から、有名曲が並ぶ他、中田章の『早春賦』という日本企画らしい曲(と言ってもちょっと浮いてるが)も収録。
    尚、殆どの曲は繰り返し等にカットがある。
    録音は2004年、音質良好。

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     2021/05/04

    本CDはロナルド・デムキー指揮、アレンタウン吹奏楽団の演奏で収録されたもの。
    同吹奏楽団の自主制作盤の一枚で、シリーズ30枚目にあたるもの。
    このバンドはアメリカの吹奏楽団でも歴史ある団体として知られていて、初のコンサートは1828年に開催されたと言うから大体190年ぐらいの歴史を持っている。
    指揮者のデムキーは1978年よりこのバンドの指揮をしているらしい。
    このCDはアメリカのアニメーションで使われたクラシック音楽をテーマに収録したもの。
    初期のアメリカアニメーションは既存のクラシック曲をBGMとしていた例が多く、有名なのがファンタジアである。
    基本的に皆が知ってるようなポピュラーな曲なので解説も何も無いが、面白いと言うか、使用譜はアニメが作られた時代のものに拘っており、20世紀前半から半ばのアメリカ・コンサート・レパートリーとしても資料的価値がある。
    演奏のほうはお世辞にも良いとは言えないが、微妙な下手さが良くも悪くも海外の市民バンドの演奏らしい。
    録音は2016年なので問題なし。
    尚、R盤である。

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     2021/05/03

    毎年たくさんの吹奏楽曲が作曲される反面、一時期はよく演奏されたが、あまり演奏されなくなった名曲もある。
    このCDはそんな過去の名曲をプロの演奏で新録したもの。
    発売元のブレーンは楽譜出版社ということもあり、自社の参考演奏集が多いがこれは珍しい、聴く事を重視した選曲である。
    日本とアメリカの作曲家の作品がピックアップされており、タイトルのクレストン『祝典序曲』から、小山の『鄙歌第5番』やスミスの『ブラック・ウォッチ行進曲』まで、珍しい&渋い選曲が並びます。
    演奏は陸上自衛隊北部方面音楽隊、指揮は音楽隊長、加藤良幸3等陸佐。
    北部方面音楽隊の市販CDは1999年に日本クラウンから発売された吹奏楽プロムナードというCD以来数十年ぶり。
    自衛隊らしい線の揃ったアンサンブル、誠実な演奏ではあるが、曲によっては得意不得意がわりと出ている。
    例えば冒頭の岩井の『明日に向かって』はややテンポが重く感じる他、ハンソン『コラールとアレルヤ』上岡『はるか、大地へ』など消化不良気味な所があります。
    一方で『祝典序曲』『ブラック・ウォッチ行進曲』『交響的序曲』『世の終わりへの行進』などは歯切れ良くメリハリもよくついており、なかなか良い演奏です。
    珍しい曲が多く、資料的な価値は高いと思います。
    録音は2015年2月13〜15日、北部方面音楽隊講堂で録音されたもの。
    新しいだけあり録音は綺麗だが、ブレーンのCDらしく録音がいまひとつで細部がボヤけた録音なのが非常に惜しい。
    レコ芸では優秀録音に選ばれたそうだが、これで優秀ならもっと良い録音が無数に存在するだろう。
    またレーベルのサイトでは、この商品の紹介ページに、ヘリテージ企画をスタートと記載があり、シリーズ化も予定されていたのかも知れないが、発売から5年経った今、未だに第2弾が出ない事を見るに企画は頓挫したのだろうか。
    選曲が良いだけにこれも惜しい。

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     2021/05/02

    ヘンリー・コッター・ニクソンはイギリスの作曲家で、世代で言えばドヴォルザークやリムスキー=コルサコフらと同世代。
    またマスネとサリヴァンは同い年である。
    ニクソンは存命中は高い評価を得たが死後急速に忘れられたという人物である。
    イギリスのトッカータは近年、ニクソンの作品を集中して録音、これはその2集にあたるもの。
    ニクソンの作品は知名度の割に出来が良いものが多いが、先人や同世代の影響が良く感じられ、地味で堅実な作風ではあるが個性が薄く、そのあたりで忘れられて行ったのだろう。
    演奏はポール・マン指揮、コダーイ・フィルハーモニー管弦楽団。
    名称から判るようにハンガリーの代表的な作曲家、コダーイの名前を冠したハンガリーのオケ。
    あまりイギリスとは関係なさそうな組み合わせだが、これが意外や意外、熱が入っておりなかなか良い演奏である。
    オケも上手い。
    いずれも世界初録音だそうだが、この水準なら充分だろう。
    録音は綺麗だが、少々音が小さく、迫力が欲しい。

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     2021/05/01

    ギリシャの作曲家、マノリス・カロミリスの作品を集めたもの。
    カロミリスはギリシャ国民楽派の代表的な作曲家で、同国を代表する作曲家の1人と思われるが、作品を集めたアルバムは他にナクソスから出た交響詩集ぐらいしかなく中々貴重なもの。
    交響曲第3番を中心としたこのアルバムも全曲が世界初録音との事だ。
    多少モダンな響きはするが、オーケストラを豪快に鳴らしたオーケストレーション、オリエンタルなギリシャ風のメロディは、国民楽派好きにはおすすめ。
    個人的には、3つのギリシャの踊りが良い作品だと思った。
    演奏はバイロン・フィデツィス指揮、アテネ国立管弦楽団。
    指揮者のフィデツィスはギリシャの作曲家の演奏をライフワークとしているようで、現在出回っている音源のほとんどがギリシャの作曲家の音源。
    このCDでも充実した演奏を繰り広げており、世界初録音なら十分すぎる出来。
    アテネ国立管弦楽団もあまり有名ではないが、中々上手い。
    ナレーションのツキルゴクローはギリシャの俳優だそうだ。
    2005年録音、音質良好。

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     2021/04/30

    アメリカの管弦楽曲を集めたアルバム。
    大体19世紀後半から20世紀後半までに書かれた作品を収録しています。
    発売元のVOXはアメリカの新興レーベルだったので、他社との差別化のため珍しい曲目を多数取り上げていました。
    この音源もその一つで幾つかの機会に録音された音源を集めた物となっています。
    1枚目の最初の曲はヴァージル・トムソンの組曲『ルイジアナ物語』で、同名の映画音楽から編まれたもの。
    オーマンディとフィラデルフィア管による演奏がありますがそれに続く録音がこの盤に収録された、ジークフリート・ランダウ指揮、ウェストファリアン交響楽団です。
    オケはドイツのオケらしく、はっきり言って2流のオケですが、全体的に叙情的な表現が目立ち、純音楽的な演奏となっています。
    ネッド・ローレム『交響曲第3番』ウィリアム・シューマン『交響曲第7番』は、モーリス・アブラヴァネル指揮、ユタ交響楽団による演奏。
    どちらもアメリカ地方オケのローカルな音色を活かした演奏ですが、良くも悪くも力不足に感じる事が多いのが残念。
    2枚目の頭はハワード・ハンソンの『交響曲第6番』で、ジークフリート・ランダウ指揮、ウェストチェスター交響楽団による演奏。
    こじんまりとした演奏だが、パワー不足を至るところで感じる。
    ガンサー・シュラーの『交響曲1965』はCD中最も現代音楽な作風。
    演奏はドナルド・ジョハノス指揮、ダラス交響楽団。
    ジョハノスはナクソス初期の指揮者陣の1人として知られるが、アメリカ現代音楽の積極的に取り上げた事でも知られます。
    ダラス響の指揮者時代の演奏で、切れ味のある演奏を聴かせてくれます。
    エドワード・マクダウェルの組曲第2番『インディアン』は、再びジークフリート・ランダウ指揮、ウェストファリアン交響楽団の演奏。
    ここでも優しげタッチで叙情的に描くが、マクダウェルの作風に良くあっており中々良い。
    ちょっとこじんまりしてる感があるが。
    録音年代は70年代らしく、良くも悪くもVOXらしいこもった録音。

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     2021/04/29

    ハンガリーの作曲家、フェレンツ・ファルカシュ。
    一般的なクラシック・ファンに彼の名前がどれだけ知られているかは不明ですが、まぁ無名な部類になると思う。
    ブダペストでヴァイネルに、ローマでレスピーギに学んでおり、自身の門下生にリゲティがいる。
    経歴は中々のものだが、これまで作品が殆どリリースされておらず聴くのは困難な作曲家の1人であったが、ここ近年、トッカータがファルカシュの作品集を制作、このCDは管弦楽作品集の5枚目である。
    比較的シリアスな曲中心に集められているが、基本的にメロディアスな作風を貫いた人なので、現代曲では聴きやすいだろう。
    交響的序曲での卓越した管弦楽法はレスピーギ譲りだし、ピアノ協奏曲とマートラの踊りでは、ハンガリーの民族色の入ったメロディ等、この作曲家の様々な一面が知れる。
    ガボール・タカーチ=ナジ指揮、MAVブダペスト交響楽団の演奏、ピアノはガボール・ファルカシュ。
    演奏も大変素晴らしく、作曲家への共感も豊かな演奏で良い。
    録音も最近のなので、綺麗で問題ない。

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     2021/04/28

    シカゴ響との録音が有名な、フリッツ・ライナーが前任のピッツバーグ交響楽団時代に録音した音源を復刻した内容のボックスである。
    これらの音源は永らく正規の復刻がされて来なかった物。
    今回はクラムシェル・ボックス仕様厚紙ケースであるが、アメリカで発売されたオリジナルのジャケットを使用している他、貴重な写真や詳しい解説が載ったライナーがついてる等正規メーカーらしい充実した内容となっている。

    それぞれのCDの感想を。

    CD1→ラヴェルやベルリオーズと言ったフランス物を録音したもの。
    繊細な演奏はフランスオケのようで、同じくフランス物で有名なパレー&デトロイト響を思わせる。
    CD2→得意のワーグナー・コンサート。
    ローエングリンの3幕への前奏曲が1番の名演。
    収録曲全てがSPに合わせるためかちょっとテンポが速いが、どれも堂々とした演奏である。
    CD3→ベートーヴェンからガーシュウィンまで、古典から録音時の現代作品まで収録した内容。
    メインはベートーヴェンなのだろうが、ムソルグスキーがきびきびとした推進力に満ちた好演。
    ガーシュウィンはこの曲の初演者による録音として貴重だが、演奏もなかなか。
    CD4→ゼルキンと共演したブラームスのピアノ協奏曲。
    これはゼルキンを聴くべき一枚だろう。
    CD5→バルトークの初稿エンディングが聴ける管弦楽のための協奏曲は、ライナーが鍛えあげたオケの実力を知るには最適な演奏。
    またロッシーニのブルスキーノ氏もキビキビと速めのテンポの好演だ。
    CD6→このCDはライナーというより、キャロル・ブライスを聴くCDと言ったところ。
    意外というかダニエル・サイデンバーグ指揮、コロムビア放送コンサート管弦楽団とのバッハが1番良い。
    サイデンバーグは1906年生まれのチェリスト、指揮者で、録音は少ないがなかなか良い音楽を聴かせる。
    オケは録音用かと思いきや、シリア・モスクでの録音からピッツバーグ響の変名かも知れない。
    ライナーがタクトを取った2曲はいずれも世界初録音だそうで、ファリャの方が良い演奏である。
    CD7→ウィーンの作曲家による軽めのコンサート。
    ブラームスのハンガリー舞曲は抜粋であるが、メリハリと推進力のある演奏が素晴らしい。
    J.シュトラウスはライナーがオーストリア圏出身である事を思い出させてくれる演奏。
    解釈はシカゴ時代と変わらないが、よくも悪くもアメリカらしさが無い。
    ロジャースはいわゆるミュージカル畑の作曲家で、ライナーの中でもかなり珍しいレパートリーの一つ。
    何れの曲も小品だからと手を抜かず全力なのが良い。
    CD8→リヒャルト・シュトラウスの家庭交響曲と町人貴族を収録。
    ライナーと親交があったR.シュトラウスの演奏という事もあってか、バランスの良さ、オケの鳴りの良さ等当時としては高水準の演奏。
    CD9→モーツァルトとバッハを収録。
    この中でもバッハの引き締まった管弦楽組曲やカイリエのアレンジが面白い小フーガト短調が聴きどころ。
    CD10→スラヴ圏の作曲家の作品を収めたアルバム。
    ライナーはハンガリー出身なのでやはりこの辺りの作曲家には共感があるのか、どれもなかなかのもの。
    ショスタコも珍しいが後に再録したカバレフスキーが最初から最後まで推進力があって良い。
    CD11→バッハのブランデンブルク協奏曲第1〜第3番を収録。
    演奏はコロムビア室内アンサンブル。
    オケは録音用の名前だがソリストを見る限りピッツバーグ響の変名では無いだろうか。
    ソリストは当時アメリカのオケの首席クラスが揃っており、ソロの巧さは見事なもの。
    CD12→引き続きブランデンブルク協奏曲第4番から第6番を収録。
    ライナーとマーロウのチェンバロが共演した第5番が聴きどころ。
    CD13→この巻はライナーを聴くと言うより、ソプラノのヴェリッチュを聴くCD。
    ライナーとは、メトロポリタン歌劇場管弦楽団と共演したモーツァルトとリヒャルト・シュトラウスのみであるが、サロメが中々良い。
    CD14→再びR.シュトラウスの作品で、この年代のリヒャルトの演奏では高いレベルの演奏である。
    特に、ドンファンはオーケストラの鳴らし方が良い。
    オネゲルはレヴァントと共演したもので、きびきびとわかりやすい演奏が特徴。
    コロンビア交響楽団はスタジオ・ミュージシャンによる団体が有名ですが、ここではニューヨークの録音なので、ニューヨーク・フィルハーモニックの変名なのでは無いでしょうか。
    レベルは中々のものです。

    録音年代の割にかなり音質も良好。
    何か一つ気になる事が有れば買いのBOXです。

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     2021/04/27

    トム・ヒギンズ指揮、ロンドン・シンフォニック・コンサート・バンドによるこのCDは、ミリタリー・バンド、つまり英国の軍楽隊向きに書かれた作品を集めたものである。
    このCDの1番の売りはその選曲と言えるだろう。
    エルガーの合唱団を伴う作品やオドネルの3つのユモレスク、そしてかのトーマス・ビーチャム作曲の行進曲まで珍曲が勢揃いしている。
    それらは世界初録音も幾つかあるなど、イギリスの吹奏楽に興味がある人なら必見の一枚だろう。
    一方で演奏は、前作のアルバムでも感じた一本調子なところがある。
    前作は行進曲ということもあり、それはそれで良かったが、このアルバムの様に、コンサート向きだとやや退屈に感じるのも事実。
    しかし、腕利きが揃った団体なので、どの曲もある程度には仕上がっており、作品を知るというなら問題ないレベルである。
    録音は良好である。

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     2021/04/26

    オレグ・ポルテフスキー指揮、新ロシア管弦楽団の演奏によるボロディンの交響曲第2番とリムスキー=コルサコフの組曲『皇帝サルタンの物語』を収録したものである。
    オケはロシア・ナショナル管弦楽団のメンバーを中心にモスクワ放送交響楽団やボリショイ劇場管弦楽団、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の楽員ら在モスクワのオケ団員で結成された録音用の団体だそうだ。
    ポルテフスキーは当時のナショナル管弦楽団の副指揮者とのこと。
    無名の指揮者、オケによる演奏ながらこれは名盤(迷盤)にあげられる一枚と言える。
    ボロディンの1楽章、大変力強い演奏で初まるが、その後のテンポがかなり特徴的。
    フェルマータを多用して、間延びしたかのような個性的な演奏である。
    この1楽章だけでも10分近くと、この曲の中でかなり遅い演奏であるが、面白いので退屈はしない。
    2楽章から4楽章はそこまで強烈ではないが、細かいところに個性が光る。
    リムスキーも同じ。
    録音は新しめなのと、デジタルなので良好である。

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     2021/04/25

    イギリスの作曲家、ヘンリー・コッター・ニクソンの管弦楽作品集。
    ニクソンは存命中は人気があったが死後、急速に忘れられたというクラシック音楽界でありがちな経歴を持っている。
    このCDは第3集にあたり今までと同じく全曲世界初録音との事。
    作品そのものはそこそこ質が高く、最後の管弦楽曲となった戴冠行進曲等、しっかりとオケが鳴った手堅いオーケストレーションが魅力だが、先人や同世代の作曲家の影響が強く感じられ、作品時代も良くも悪くも地味であり、忘れられたのもわからなくもない。
    演奏はコダーイ・フィルハーモニー管弦楽団とリエパーヤ交響楽団。
    前者はハンガリーの、後者はラトヴィアのオケだそう。
    指揮はポール・マン。
    リエパーヤ交響楽団が一曲だけ担当している他は、全てコダーイ・フィルハーモニー管弦楽団によるもの。
    演奏も作品の魅力を的確に伝えてくれる他、オケが意外と上手いのも魅力。
    音質は綺麗だが、音量が小さく迫力には欠けるのが残念。

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     2021/04/24

    オペレッタのスペイン版と言えるのがサルスエラ。
    スペイン出身の歌手が録音を残したり、舞台で歌ったりしているが日本ではあまり馴染みがない。
    チャピの擲弾兵の太鼓から始まるこのCDはサルスエラのレパートリーから序曲(前奏曲)と合唱曲を集めたもの。
    ミゲル・ロア指揮、マドリード・コミニュティ管弦楽団&合唱団によって演奏されている。
    演奏そのものは作品を知る分には問題ない水準ではあるが、それ以上のものもないともいえる出来。
    またこのCD、2003年発売ながら録音は1999年でまだナクソスの録音にばらつきがあった頃の録音。
    そのためかこの音源も、音量が小さめで迫力に欠ける所があるのは残念だ。
    良くも悪くも昔のナクソスらしさを残したアルバムだと言えるだろう。
    しかし、安価で親しみやすいサルスエラのメロディを気軽に楽しめるCDであるのは事実なので、入門用などにもおすすめ。

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