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司那夫金 さんのレビュー一覧 

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     2013/10/14

    そもそもショスタコーヴィッチの第4交響曲は「クラシック」という括りでいいのだろうか?という疑問がまずは念頭の疑問である。私はこの曲を聴くときの聴覚の視点(聴点?)は、少なくとも ベートーヴェンやブルックナーなどよりも、昭和中期の怪獣映画などのBGMに近い。サロネンの演奏は、他の演奏(インバル、ゲルギエフ、アシュケナージなど)に比べて、そう言った私の聴き方に素直に響いてくれた。その意味で最高の演奏だと思う。『オランゴ』は比較する対象もないので、交響曲だけの感想とします。

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     2013/10/14

    往年の名演として知られる、ベーム/VPO 盤を彷彿とさせるような演奏だ。
    ハイティンクのブルックナーは、どれもこれも同じアプローチをしているように思えるのだが、例えば若き日のハイティンクが録音したアムステルダムコンセルトヘボウ盤や、デヂタル時代の初期に発売されたウィーンフィル盤などに関して、とりわけ前者は退屈きわまる演奏に思えてならないのだが、このLSO盤は似て非なる理想盤と言える。 再録音には旧盤に比してあまり好意的な評がない 司那夫金 であるが、ことハイティンクに関して言えば真逆だ。「音楽の外観は同じでも、歳と伴に中身が密になる指揮者」…だと思わざるを得ない。

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     2013/09/22

    良い意味でも悪い意味でも「よい商品」となりうるCDだとは思う。ムターのヴァイオリンは、技術的には旧盤(指揮カラヤン)を超えて自由さ、あるいは余裕、自発性のようなものがビシバシ感じられ、よい意味で旧盤に比して「万人向け」な演奏になった。旧盤の方が「大人っぽい」ように感じられるが、それは旧盤が多分に指揮者の作り出すオケの影響が強過ぎだからだと思われ、ソリストとしての表現力としては、むしろ「カラヤンの呪縛から脱した」と、ポジティヴに評したい。
    確かにこれは、最高に好みの一枚だというリスナーがいてもおかしくないくらいの名盤ではある。ただ旧盤には、他の盤では味わえない独特の音色(「艶」のようなもの)があり=もちろんそれが好む好まざるの評価の分かれ目だったのかもしれないが=それゆえ演奏そのものに明確な存在意義があった。その視点からこの演奏を聴くと、「ある日催された名演の記録」という位置づけ以上の何者でもなく、「もし別の日に同じような演奏会があれば、そっちのほうが名演だったのでは?」という可能性を思わせてしまうような偶発性が脳裏をよぎる。断定はできないが、ムターの個性を引き出すに、マズアという指揮者では役不足なのかもしれない。
    だが、例えば旧盤が、自己主張の明確な「芸術」=(細く長く永続する)だったとすれば、この新盤は、「ポッと出て、話題をさらって、すぐ消える」=消費を支える商品=として優秀と言えるのかも・・・そんな風に思えたので、最高票ではないけれど、withカラヤン盤のネバネバに気持ちの本音が動かない自分としては、むしろこちらの新盤を手にとって聴くことのほうがはるかに多い。

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     2013/09/09

    指南本と考えるなら、諸井氏の批評はムチャクチャである。音楽を文学と勘違いしているし、言葉の遊びに過ぎないような表現も少なくないし、なによりその意見に永続性をまったく感じない。ただ私は「クラシック音楽の指南本などありえない」という考えであり、「批評とは音楽そのものを楽しむための《肴》みたいなものだという視点で批評文と接しているため、当たり障りなく、(悪く言えば)不毛な話に始終していて、しかし文章は読みやすくて面白い批評家=諸井氏の著作は、ある意味音楽を語る上での理想的なパートナーだとこのごろになって思っている。

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     2013/09/09

    ハスキルは決して暖かい音を奏でるピアニストではない。心が惹きつけられることもなければ、魂を持っていかれそうになることもない。しかし何故だか聴覚を集中させる「なにか」を持っている不思議なアーティストである。とりわけソロ演奏に関しては、ほかのピアニストと明らかに違う。確信に揺るぎがないといえばそれまでだが、そのケタが並外れていると言うべきか・・・ ただいつも不思議に思うのは、ハスキルのピアノって、ピアノそのものに、特別なピアノを使っているのだろうか?と思いたくなるほど「音質」に違和感があるのだ。これは決していい意味ではない。コロコロしていて、まるでサイコロが木目のテーブルを転がっているような音に聞こえてならない。透明感を感じないので、たぶん実際よりも音質が貧弱に聞こえてしまっているように思う。この当時の、他のピアニストの録音からはそういう音質を聞いたことがないので、これはやはりマイナスポイントとして、(個人的には)最高評は控えなければならないだろう。

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     2013/08/19

    聴いていて、明らかにハーンのヴァイオリンだとわからせてしまう技量は、ハイフェッツ並の実力だと評しても過言ではないだろう。若い女流ヴァイオリニストには天才的な逸材が多いが、一音一音に凝縮された情報量の多さは、ハーンの年齢からすると飛びぬけている。彼女の演奏を一言で言えば、美しい楷書体をフリーハンドで完璧に描いたような演奏だということだ。チャイコフスキーに相応しい演奏とは言い切れないかもしれないが、情熱や陰影などに「浸る」系ではなく、とにかく美しいものを鑑賞するという目線で演奏された同曲としては、史上最高と評すべきかもしれない。ヒグドンについては、曲そのものが理解できないので批評も控える。

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     2013/08/09

    ベートーヴェン⇒ザンデルリングの唯一の弱点は、ベートーヴェンがイマイチだということだ。ただエグモント序曲のような「短い曲」に関しては、さほどその欠点が目立たない。
    バッハ⇒これは素晴らしい名演。どこがどう素晴らしいというより、全体として素晴らしい。思わず聴き入ってしまう。
    ブラームス⇒いい意味で「古臭い」表現だと思って聴いていたが、例えばワルターやHSイッセルシュテットの演奏を思い出すと、はるかに現代的であることに気付いくような演奏。徹頭徹尾、ブラームスの因循姑息さが訥々と語られている。ただやはりライブのせいか ベルリン交響楽団との同曲録音に比して、楽章によってバラつきがあるように思える(バラつきと言っても悪い意味ではない)。例えば第3楽章はビシッと締まっていて近代的な演奏なのに比し、終楽章は 回顧シーンのように思い入れタップリ…と言った感じ。

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     2013/07/08

    カラヤン的な魂(タマシイ)で、チェリビダッケ的な外観を作り上げた演奏。
    聴きごたえは充分だが、時として集中力が弛緩してしまう。

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     2013/07/06

    指揮もオケも録音も、望み得る最高の演奏と言える。これはそのまま「第1組曲」「第2組曲」として録音されていれば、極めて理想に近いディスクとなっただろう。惜しむらくはヘガンデルのソプラノが、どう聴いてもオバサン声で、イタリアの豊満な中年女性を連想してしまうことだ。

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     2013/06/11

    まず何よりオケが冴えない。ブラームスの協奏曲ともなれば、ソロと互角以上に存在感を主張するオーケストラを期待したいところだが、これではただの「伴奏」に過ぎない。とは言えソロそのものは音色が非常に美しく、「ヒラリー・ハーンを聴きたい聴者」には充分にお薦め出来ると思う。ただヒラリー・ハーン女史はまだ若いせいか、音色に含蓄がなく、ブラームスの曲としてはやや物足りなさが残るのも事実だ。ストラヴィンスキーは他の演奏と聴き比べるほど好んで聴いていないので、感想は書けない。

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     2013/06/04

    アルブレヒトの作り出す音楽と言うのは、ゲイジュツではなく、エンターテインメント性も薄く、ただただ「豊かな時間の流れを体験した」という、ある種高級な余韻が残る。もしコレが、思いいれの強い曲をこういったスタイルで演奏されたら、自分としては反発を覚えただろう。しかしマーラーの5番は、私にとって「何が言いたいのか?サッパリ意味不明な曲」である為、「毒気を全く感じないこんな調和したマーラーも、また新鮮でいいわい!」という気分になれる。

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     2013/06/04

    音楽(クラシック)を聴きながら指揮をしている御仁を見かけると、時としてあぁみっともないと思うこともあるが、このドゥダメルの英雄を聴いている間、辺りを憚らず自分の腕が虚空を切るのを止められなかった。このような演奏を体験してしまうと、コレこそが「音楽」であり、今まで耳にした「英雄」は「音学」に過ぎなかったのだと、そんな思いがふと頭を過ぎった。

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     2013/06/01

    CBSから出ている「運命」「未完成」のCDを聴いて、マゼールについて「軽い音楽を作る指揮者」のようなイメージを抱いていたが、これら1960年代に録音された演奏を聴いていると、とてもではないが「軽い」などという言葉とはむしろ相反する印象を受ける。とりわけ4番と5番は、あふれかえる情熱が、そこかしこで火花を散らしているかのような演奏。それでいて、一線を越えるような気配は微塵も感じられず、安定感もバツグンである。正直私はチャイコの4番5番はあまり好んで聴く方ではないが、記憶にある聴いた演奏の中ではこの2曲はベスト盤だ。同時代に録音された同指揮者のメンデルスゾーンやシベリウス、皆素晴らしかった。この時期のマゼールを知らずに、マゼールに辛い評価を考えているリスナーの皆様には、まずはこのCDから体験していただければ、間違いなくマゼールの見方が変わってくるかも…

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     2013/05/12

    インバルは最近、日本のオケを振ってマーラーを演奏しているが、それらのCDに比して、このフランクフルト放送交響楽団との演奏のほうが遥かに推薦に値する。全曲通して主張がハッキリしている(同じ視点から演奏されている)のが素晴らしく、中でも3番5番は同曲中最高の演奏の一つに数えたい。この全集から聴こえてくるマーラーは、一言で言えば「光を発しないマーラー」だと思う。愉しさ、ウキウキ感 などとは無縁で、冷たく冷静に、マーラーの世界を描き出すことに成功している。それでも星5つに出来なかったのは、個々の演奏に関しては、やはり疑問を感じるナンバーもあるという理由だ。全集としての色彩は統一されている分、2番や9番などがその犠牲?になっているような気がする。

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     2013/05/12

    確かに壮絶な演奏だと思う。ピアニシモからも張り詰めた緊張感が伝わってくるようなクウキがある。しかしkonakaさんも書かれているように、アムステルダム盤と比較してしまうと、「ノリはよくても内容が希薄」と感じざるを得ない。単発としてこういう演奏があるのはよいことだとしても、バーンスタインに期待する 「ドロドロのマーラー」は、ここでは影を潜めている。

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