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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/21
チャイコフスキーの初期の交響曲の完全初録音を集めた珍しいCD。 最初に登場するのは、ユージン・グーセンス指揮、シンシナティ交響楽団の交響曲第2番。 グーセンスの戦前の録音がCDになるのは珍しいです。 この2番はハッキリと言ってしまえば、初録音という事が無ければ恐らくCDになる事は無かった演奏と言えます。 もちろん、前任のライナー時代に鍛えあげられたであろう高いアンサンブルは健在であるし、グーセンスの演奏も悪くないのだが、良い演奏が増えた今わざわざこれを手に取る必要はないのではないかと思う。 交響曲第3番は、ハンス・キンドラー指揮・ワシントン・ナショナル交響楽団の演奏で収録。 キンドラーはチェリストから指揮者になった人物で、ワシントン・ナショナル交響楽団の創設者、初代指揮者として知られる。 録音はあまり多くないが、かつて小品を集めたアルバムが出ており、この音源はそれに続く物。 ただし、演奏は整えられてはいるが、グーセンス以上に初録音という看板があるから復刻されたような物で、これも名盤、名録音が増えた今ではコレクション・アイテムと言ったところ。 復刻自体はどちらも良質で聴きやすい。 基本的には資料的価値の方が高いアルバムである。
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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/20
アメリカ・オペレッタの父、ヴィクター・ハーバートの作品集である。 1枚目は、サー・ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団の演奏、リン・ハレルのチェロで収録されたチェロ協奏曲を中心としたチェロ作品集。 オペレッタの父、オッフェンバックもオペレッタで有名になる前は凄腕チェロ奏者であったが、ハーバートも元はチェリストで、かのヨハン・シュトラウス楽団に在籍したりメトロポリタン歌劇場の首席という経歴をもっている。 2つあるチェロ協奏曲が同時に収録されたアルバムは意外と少なく、このハレルのしっかりとしたソロは作品を知るには充分。 マリナー率いるアカデミー室内管弦楽団もいつものノーブルなサウンドそのままに、雄弁に演奏していてちょっと驚いた。 2枚目はハーバートのオペレッタから様々な曲を集めた物で、オケと合唱で演奏されている。 演奏はカマラータ指揮、キングスウェイ交響楽団&合唱団。 指揮者、オケの詳細は不明だが、演奏は肩のこらない、楽しい演奏である。 おもちゃの国の行進曲ではギター(?)などが入ってちょっと安ぽっいアレンジだが、ハーバートのオペレッタの代表的なナンバーはほぼ聴ける。 因みにこの音源はデッカ初CD化との事。 最後のステファン・バーロウ指揮、ロンドン交響楽団、キリ・テ・カナワの女魔法使いは、ライヴ録音で、アンコール的な楽しいボーナス。 録音はいずれも問題ない。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/19
ハンガリーの作曲家、フェレンツ・ファルカシュ。 1913年生まれ、2000年没とわりと近年まで存命であった作曲家である。 一般的には無名の部類に入る作曲家であるが、トッカータ・レーベルはファルカシュの紹介に力を入れており、これまで管弦楽曲や室内楽曲を録音してきたが新しく出たこのアルバムは、吹奏楽曲を収録したもの。 ファルカシュの作風は、基本的にハンガリーの民族色を出した国民楽派といったもので、一部シリアスな作品もあるが、殆どは聴きやすいもの。 このアルバムは他者による編曲が中心であるが、17世紀の古いハンガリー舞曲を筆頭にその親しみやすく、ハンガリー色豊かなファルカシュの世界を知るには1番良いアルバムだと思う。 演奏はラースロー・マロシ指揮、ブダペスト・ウィンド・シンフォニー。 演奏団体のブダペスト・ウィンド・シンフォニーは解説書によると、ハンガリー国立交響楽団、ハンガリー放送交響楽団、ハンガリー国立歌劇場管弦楽団、ハンガリー陸軍中央軍楽隊のメンバーからなる団体との事。 腕前自体はまあまあで、ファルカシュのメロディを分かりやすく、楽しく聴ける。 ファルカシュという作曲家、日本の吹奏楽界で全く演奏されてないのが不思議なぐらいで、このアルバムをきっかけに日本でももっと演奏されればと思う。 録音は良好。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/18
プロフィルから出ているムラヴィンスキー・エディション。 その4枚目にあたるCDです。 この巻では今まで以上に珍しい音源や作品も多く、ムラヴィンスキーのファンは元より、ロシア音楽ファン必見のBOXとなっています。 CDはクラムシェル・ボックス仕様で、CDはペラペラの薄い紙に入っています。 このペラペラの紙入りのだとちょっと残念に思うので、個人的には厚紙タイプにしてもらいたかった。 ブックレットはありますが、指揮者について僅かにのってるだけで、後は収録曲目のみ。 以下、簡単に感想を書きます。 尚、記載がなければ、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団の演奏です。 CD1→ベートーヴェンの交響曲第2番、第4番を収録。 2番はソヴィエト国立交響楽団との録音で1940年とムラヴィンスキーの録音歴では初期になる物。 後年の緊張感ある演奏に比べてややぬるさもあるが、なかなかの演奏。 4番は1955年、レニングラード・フィルとの録音で、勢いに乗ったこのコンビのメリハリある演奏は名演と言って良いだろう。 CD 2→続いてベートーヴェンの交響曲第3番と交響曲第5番を収録。 第3番は1961年にベルゲンで録音されたライブ。 音は良くないが演奏は全盛期のこのコンビの凄さが分かる名演。 第5番は1949年のスタジオ録音で、1楽章は早めの引き締まったテンポで中々だが、全体では普通だろうか。 CD 3→ベートーヴェンの交響曲第6番と第7番を収録。 このボックスの中で収録された ベートーヴェンで普通に感じてしまうが、どちらも単独で聴いたら中々凄い演奏である。 7番はガッシリとした構成、落ち着いたテンポだが、エネルギッシュで素晴らしい。 CD 4→ロシアの作曲家の管弦楽小品集。 高速ルスランなどムラヴィンスキーお得意のレパートリーと、凶暴なブラスによるソヴィエトならではの演奏は聴いていて楽しい。 CD 5→ショスタコーヴィチの交響曲第11番と祝典序曲、ウストヴォリスカヤの子供の組曲を収録。 交響曲はレニングラード初演時のライヴ。 この曲の屈指の演奏といっても良く、3楽章や4楽章での凶暴な演奏は凄い。 最後の鐘が鳴り響く所の表現はこのコンビにしか出来ないだろう。 祝典序曲は2回しか演奏会で取り上げなかったという珍しい録音だが、速めのテンポと統制の取れたアンサンブルは名演と言って良い。 ウストヴォリスカヤはソヴィエトの現代音楽の作曲家で特異な編成の曲で知られるがここでは、聴きやすい部類に入る曲。 最近ブリリアントから出たウストヴォリスカヤの聴きやすい作品を集めたアルバム(BRL96084)にも入ってる音源と同一だが、録音年が違っており、どちらが正しいかは不明。 演奏もオケの高い技術力で何とかなってるがあまり面白いとは言えない。 CD 6→ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番とクリュズネルのヴァイオリン協奏曲を収録。 ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの抜かりなさは協奏曲でもそうだが、それに次いていけるソリストも凄い。 オイストラフとのショスタコは名演。 CD 7→シューベルトの未完成交響曲はソヴィエト国立交響楽団とのライブ。 意外というとあれだが繊細な演奏で新鮮。 バルトークの弦楽器、打楽器とチェレスタの音楽は、レニングラード・フィルの各セクションの凄さがわかる演奏。 CD 8→シベリウスの交響曲第3番とトゥオネラの白鳥、グラズノフの交響曲第4番とライモンダを収録。 この中ではシベリウスの3番が大変充実した内容。 CD 9→ここから民族色の強い作曲家を収録。 ハチャトゥリアンのピアノ協奏曲は、レフ・オボーリンのピアノ、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演したもの。 同曲の録音の中ではもっと良い演奏もあるがこれも悪くない。 交響曲第3番はレニングラード初演時の貴重なもの。 ブラスの凶暴さや熱の入った演奏はソ連のライブという事あってか、なかなか良い。 アルチュニアンの祝典序曲は濃厚なアルメニアの香りがする、隠れた佳作。 ここに収録されているのは世界初演時の音源で、ヴェネチアからもでていたが、音はヴェネツィア盤が良い。 CD10→ババジャニアンのヴァイオリン協奏曲は初出らしく作品自体も珍しいもの。 民族色豊かな濃厚な作品を、コーガンという優秀なヴァイオリニストのヴァイオリンで弾いており同曲の唯一の録音ながらスタンダードにもなる名演。 余白にはボーナスとして幾つかの小品が収録されていますが、ソヴィエト国立交響楽団と共演した幻想交響曲がいい。 得意のロシア音楽から、非ロシア系まで多種多様な作品を収録したこのボックスは大変価値のある内容です。 収録曲に少しでも興味があればお勧めです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/17
ブルックナーの交響曲第0番を収録したCDです。 パウル・シュミッツ指揮、北ドイツ放送交響楽団による演奏です。 シュミッツは現在では忘れられた指揮者ですが、HMVのその詳しいシュミッツのプロフィールを読む限り戦前はカラヤンやフルトヴェングラーらと同じぐらい重要な指揮者と見られていたようですが、戦後はドイツ・ローカルで活躍していた事もあり、録音は大変少なく残された録音はいずれも伴奏物(フォルデスのモーツァルトのピアノ協奏曲21番が有名か)ばかりなので、シュミッツ単独のアルバムは嬉しいです。 この音源何も書いてないので、初出かは不明ですが、CDになるのはこれが初では無いかと思います。 シュミッツはフルトヴェングラーの弟子だそうですが、師匠のスタイルとは違い、書かれた楽譜を丹念におこしていく、職人的スタイルの演奏です。 地味ではありますが、個人的に好感の持てる演奏です。 オケの北ドイツ放送交響楽団はシュミット=イッセルシュテットに鍛えられただけあり、技量が大変高いです。 1961年放送用にスタジオ録音されたもので、全体的に古さは感じる音質です。 とは言え同年代の録音では良い方で、ヒストリカル録音に慣れているのでしたら大丈夫でしょう。 ただ放送用という事もあってか各楽器の音が明瞭なので、マイクを幾つか立てて録音されたのかも知れません。 廉価盤というだけあって、ジャケットは紙ペラ一枚、指揮者のプロフィールがあるだけで楽曲解説がないのは良いとしても、この録音がどういう経緯で行われたかのような事は記載があっても良かったかも。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/16
このCDはナクソスの最初期に出ていたCDで、ベートーヴェンの交響曲第6番『田園』を収録した内容となっています。 演奏者は、ビストリーク・レジュハ指揮、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団で、1983年12月にスロヴァキア・コンサート・ホールで録音されたものです。 レジュハの田園は後に怪しげなレーベルに移り、イーゴリ・ゴーゴリ指揮、マズリア・フィルハーモニー管弦楽団やハンス・スワロフスキー指揮、ミュンヘン交響楽団と言った架空、もしくは実在の演奏家でもあり得ない組み合わせで手を変え品を変えでた音源ですが、このナクソス盤が恐らく正規盤でしょう。 原盤はドイツのゲルミダスです。 レジュハはスロヴァキアの指揮者でスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者をしていた1980年代にゲルミダスに録音を残した他はあまり録音がありません。 この田園は第1楽章がわりと速いテンポで始まるのが特徴的で、一方終楽章に行くにつれてテンポが落ち着いていきます。 多少の粗はありますが、レジュハの音楽は魂が入った演奏で、個人的にはそんじょそこらの演奏より良いと思っています。 録音はデジタルで、問題ありません。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/15
カーメン・ドラゴン指揮、ハリウッド・ボウル交響楽団によるアルバム。 ドラゴンはキャピトル・レコードの看板アーティストとしてF.スラトキンと共にハリウッド・ボウル響を振って録音活動を行いました。 スラトキンがクラシック系中心ならドラゴンはポピュラー系を中心に手掛けましたが、このアルバムのようにクラシック系のアルバムも幾つかあります。 このアルバムはイタリアとフランスの曲を集めた物です。 イタリア民謡やフランス民謡、オペラからのよく知られたナンバーを収録しています。 アメリカのオケらしい豪快で明るい音色と、腕のたつ上手いオケによる演奏は今聴いても色褪せません。 一部の曲は編曲されていますが、ラ・マルセイエーズ等は壮大な編曲で、リストのアレンジを聴いた時のような面白さです。 録音は普通。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/14
アメリカで活躍したアンドレ・コステラネッツは、イージーリスニングやポピュラー音楽を編曲して、聴きやすく演奏した事で知られますが、膨大な録音歴の中にはクラシック音楽のアルバムもあり、このCDもその一つ。 ショスタコーヴィチの映画音楽やバレエ組曲と言った聴きやすい曲を集めたもので、ヒズ・オーケストラを振って録音したものです。 選曲の基準はよくわからないのですが、一曲目のギャロップを聴けば、コステラネッツがクラシック指揮者としても一流であったのがよく分かる演奏で、軽快で勢いのある、とても楽しい演奏です。 祝典序曲は1977年に、コロンビア交響楽団を振って録音したもので、これは無理のないテンポと、雰囲気の良い演奏と中々良いのですが、バンダを使わないようにするためか、カットがあるのが残念。 ヒズ・オーケストラ、コロンビア交響楽団ともに録音用に集められた団体であると思いますが、実力は結構高く安心して聴けます。 ボーナスとして収録されているのは、アンドレ・プレヴィンのピアノと、レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニック管弦楽団によるピアノ協奏曲第1番。 プレヴィンがジャズ・ピアニストとして活躍していた頃の録音で、バーンスタインの豪快なオケと対峙した名演奏だが、トランペットがイマイチなのは残念。 録音は年代を考えれば良好。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/13
2018年のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ニューイヤー・コンサートのライヴ盤。 今回はリッカルド・ムーティが登場。 ムーティは1993年の登場以来、マゼール、メータと並ぶ常連で今回が5回目となります。 選曲として面白いのは初登場曲が全て1枚目、つまり前半に披露されている事です。 今回初登場曲となった中ではヨーゼフの『ウィーンのフレスコ画』が詩的な作風でヨーゼフらしい曲でいいです。 他にはスッペの『ボッカチオ』ツィブルカ『ステファニー・ガボット』あたりが聴きどころかも知れません。 演奏ですが、ムーティ、ウィーン・フィルの組み合わせながら正直イマイチな出来です。 シンフォニックな演奏ですが、楽しいかと言われたら微妙な演奏です。 付き合いで振っているのかなといった印象です。 録音は一応優秀だと思うのですが。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/12
フランツ・フォン・スッペの歌劇『水兵の帰国』全曲盤。 この作品は1885年にハンブルクで初演された作品だそうですが、暫くして楽譜が散逸し、永らく全貌は知られてなかったのですが、残された自筆譜やヴォーカルスコアを掻き集めて今回の録音がされたものです。 喜歌劇(オペレッタ)が大半を占めるスッペの舞台作品の中では珍しく歌劇と銘打たれた作品であり、スッペの出身地ダルマチアのフヴァル島で起きた事件を題材にした作品との事です。 劇中でのナンバーはそれ程強く印象に残る曲はありませんが、ロマンティックなメロディと、コロなどのバルカンの民族舞曲を取り入れたバレエ音楽、スッペ特有の豪快なオーケストレーションとスッペ好きには要注目の一枚でしょう。 演奏はアドリアーノ・マルティノッリ・ダルシー指揮、リエカ歌劇場管弦楽団です。 リエカ歌劇場管弦楽団はクロアチアの都市、リエカのオケで、録音はあまりないマイナーなオケ。 指揮者ダルシーはスッペのレクイエムやミサと言った宗教音楽の録音があります。 演奏は未知の作品を知るには問題ない水準で、これは歌唱でも同じです。 台詞はないですが、元からないのか、オケナンバーと歌しか収録しなかったのかは分かりません。 解説書には楽曲の解説と、歌詞、演奏家のプロフィールが載っています。 最近の珍しいオペレッタ録音はライヴ盤が多いですが、これは恐らくセッション。 ですので、音質は綺麗です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/11
ヘルマン・アーベントロート指揮、ライプツィヒ放送交響楽団の演奏で録音されたカリンニコフの交響曲第1番を収録したアルバム。 1949年の録音で同曲の音源ではトスカニーニ盤やゴロワノフ盤に次いで古い部類に入るもの。 個性的な演奏家が多かったこの時代、やはりアーベントロートも個性の塊で、このカリンニコフもカットはあるわとやりたい放題だが、ダイナミックで、濃厚劇的なこの演奏はこの曲の迷演としておすすめしておきたい。 ただ、今回の復刻でも音は上質とは言えず、古い録音なので仕方ない部分もあるが。 併せてヨハン・シュトラウスのワルツと序曲が収録、ほぼ1年後の録音で、こちらもダイナミックな演奏で面白い。 録音はこちらの方が1年新しいだけあって、まだ良いがやはり古い録音だけあり、ヒストリカル録音に慣れた人向き。 ターラで発売された時は2枚組だったようだが、今回発売にあたり1枚になっている分、買いやすくなった他、アーベントロートが作った詩の日本語訳が載っており、ファンには堪らない作りになっていると思う。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/10
クラヴィアから発売されたアメリカン・バンドマスターシリーズの3枚目に当たるCDです。 この盤はジョン・R・ブージョワー大佐を取り上げたものです。 ブージョワー大佐は1979〜1996年までアメリカ海兵隊大統領付軍楽隊の軍楽隊長を務めた事で知られており、また幾つかの作品をアメリカ式吹奏楽団に合うように編曲した事で知られます。 このCDに収録された音源はアメリカ海兵隊大統領付軍楽隊時代に同軍楽隊を振って録音したアルバムから、集められたベスト盤と言える内容で、リーヴス『コネチカット第2国防連隊』スーザ『忠誠』といった行進曲、ジェイガー『エスプリ・ドゥ・コール』ノックス『海の歌』といったオリジナル作品、シュトラウス 『ウィーン市の祝典音楽』オッフェンバック『ブラバンドのジュヌヴィエーヴ』のようなクラシック編曲作品を収録しています。 アメリカの吹奏楽団で随一を誇る同軍楽隊の演奏なので、演奏内容は文句のつけようがないほど上手いです。 ただ、良くも悪くも模範的な所があり、繰り返し聴くには飽きが来るかも知れません。 またブージョワー自身の編曲譜を使った自作自演もあります。 録音年は不明で、在任中の録音なので1980〜1990年代のはずですがリマスタリングされており聴きやすいです。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/09
フレデリック・フェネルといえば吹奏楽で有名であるが、このCDはイーストマン=ロチェスター・ポップス管弦楽団を振って録音したオーケストラ小品集。 吹奏楽団を振っているイメージの強いフェネルですが、ミネアポリス交響楽団の副音楽監督やヒューストン交響楽団の客演指揮者を務めたりとオーケストラとも共演しているフェネル、マーキュリーにもここで振ったイーストマン=ロチェスター・ポップス管やロンドン・ポップス管弦楽団と録音を残しています。 選曲的にはよく知られた作品がほとんどですが、グァルニエリのブラジル舞曲など珍しい曲も取り上げています。 各国の特色がよく出た民族的な作品中心の選曲です。 少々オケの響きが薄いと感じるところもありますが、全体的に手堅く纏められており楽しく聴けるでしょう。 録音はかなり古いですが、十分聴けます。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/08
フランスの指揮者、ジャン・マルティノンが残した録音を復刻したボックス。 録音から50年以上経った古い音源で構成されたメンブランお得意の10枚組。 原盤は大半がデッカで、輸入、国内盤でCD化済み音源が多数だ。 収録時間の兼ね合いか、オリジナル盤と曲順が違うものも多い。 廉価ボックス盤に多いクラムシェル・ボックス仕様で、解説書はなく、CDは厚紙に入っている。 簡単にどんな内容か書こうと思う CD1→オッフェンバックの序曲集(ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団)ベルリオーズの序曲と行進曲(パリ音楽院管弦楽団)で、オッフェンバックには街灯の下での結婚を収録しているのが珍しい。 ロンドン・フィルの演奏もなかなか。 ベルリオーズはパリ音楽院管弦楽団全盛期のサウンドが聴ける上、マルティノンの華麗な演奏が聴きどころ。 CD2→ボロディンとリムスキー=コルサコフというロシア物にボイエルデューの序曲を組み合わせた内容です。 ボロディンの2番は快速なテンポが特徴で、重量感にかけますがこれはこれでいいです。 リムスキー=コルサコフは色彩豊かなサウンドが特徴です。 この2つはロンドン交響楽団の演奏で録音されたものですが、CDが入っている厚紙の紙ジャケットは何故かロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏した事になっています。 ボイエルデューはロンドン・フィルの演奏で、近年エロクアンスでCD1のオッフェンバックと一緒に発売されていた音源です。 CD3→パリ音楽院管弦楽団と録音したアルバムで、得意のフランス音楽集。 19世紀生まれの作曲家の中から有名な曲を集めたものだが、色彩感豊かな音色と明晰な演奏はさすがだ。 本家から出たアルバムではCD1のベルリオーズと一緒に復刻されている。 CD4→ソロ楽器とオーケストラの作品を中心に、間にドヴォルザークのスラヴ舞曲を挟んだアルバム。 オケはラムルー管弦楽団と、ロンドン、フィルハーモニー管弦楽団。 聴きどころはやはりフルニエのブルッフと、リンパニーのサン=サーンスで、独奏者を聴くアルバムだろう。 CD5→プロコフィエフの交響曲第5番(パリ音楽院管弦楽団)と組曲『3つのオレンジへの恋』(ラムルー管弦楽団)を収録。 交響曲が名演と名高かく、オケも良く鳴り、わかりやすい演奏は流石だ。 CD6→プロコフィエフの交響曲第7番とロシア序曲(パリ音楽院管弦楽団)とファリャのスペインの夜の庭(ラムルー管弦楽団)を収録したもの。 ファリャも悪く無いが、ここでも交響曲が明快なわかりやすさを持った名演。 交響曲に隠れてロシア序曲も中々よく、同曲の名盤の一つ。 CD7→CD中唯一のイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団との録音。 バレエ音楽を集めた内容で、マイナーな作品を集めたもの。 ここでも明晰なマルティノンらしい演奏が光る演奏で、マイアベーア等、数少ない同曲の録音で名演の一つになるのではないだろうか。 CD8→ オイストラフと共演した、フィルハーモニア管弦楽団とのラロのスペイン交響曲がメインになるが、ボーナスのドゥリャンの作品が良い。 詳しい人なら名前を見ただけで分かるが、ドゥリャンはイスラエル出身で主にアルメニアで活躍した指揮者。 指揮者としてはムソルグスキーの禿山の一夜とショスタコーヴィチの交響曲第12番の録音を残した事で知られ、知名度は低いが、その爆演ぶりで一部に人気のある指揮者。 作曲もしておりこれは数少ない録音でパストラーレの名前の通り、何処となく中東風の旋律をフランス風管弦楽法で纏めた作品。 名作とはいえないが、佳作と言うべき作品。 ラムルー管弦楽団の演奏も作品のもつ魅力を十分に伝えてる。 CD9→ラムルー管とのフランスの管弦楽曲とマルティノンの自作。 前半のオーケストラ作品集は師ルーセルらの曲をマルティノンらしい明晰さとフランスオケ特有の透明なサウンドが特徴な、定評あるもの。 マルティノンの作品はマルティノンの演奏ではないが、作品を知る分には充分。 CD10→バレエ音楽を中心にしたアルバム。 オケは、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とラムルー管弦楽団。 この中ではアダンのジゼルが推進力と活気ある演奏で素晴らしい。 同じ演奏者、作曲家の『もし我王になれば』はまぁまぁである。 音質は録音年が古いので、やはりどれも良いとは言えないが、デッカ原盤の音源は当時、優れた録音で有名だったので思っていた程かはまだ聴きやすい。 とりあえず音質は二の次で1950年代のマルティノンの代表的な録音を聴いてみたいという人にはおすすめ。 これより新しいRCA時代やワーナーへの録音はそれぞれのメーカーが、BOXを出している(2021年1月現在)ので、このBOXセットを買って気に入ったらそちらも購入してみては如何だろうか。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/01/07
アーサー・フィードラーがRCAからグラモフォンに移籍する直前に録音されたのが、このボストン交響楽団を指揮して録音されたドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』です。 いわゆるライト・クラシックの指揮者として知られたフィードラー唯一の交響曲の録音であると同時に現在もボストン響唯一の新世界のセッション録音という貴重なもの。 演奏は至ってスタンダードですが、随所にフィードラーのアイデアが見られるもので、なかなか面白い演奏です。 併せて収録されたのはお得意の小品集。 謝肉祭は新世界と合わせて録音されたもので、こちらもボストン響名義。 ただ、演奏は交響曲よりも良く、大曲の後のアンコール的な解放感のある演奏。 ルーマニア奇想曲やユーモレスク〜スワニー河は、オケをボストン・ポップス管弦楽団に変わり、得意の楽しい演奏を繰り広げている。 特にユーモレスク〜スワニー河は、ヘイマンの洒落たアレンジが面白い。 録音は年代を考えれば良好である。
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