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Pianist さんのレビュー一覧 

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     2010/05/11

    以前の国内盤DVDは音飛び・フィルム飛びで見やすいものではなかった。ビデオソフトに比べてもどうかと思われるような画質だったが、このリマスター盤で画質は確かに安定した。色彩もクリアだし画面も明るいが、他映画の改善ぶりと比べると「デジタルマスターでもこういうレベルなのか」と思わないでもなかった。音声もイタリア語だけなのはちょっと不都合。N.キンスキーは確か英語で話しており、吹き替え版と画面の動きの伴わないのが気になる。声優も別人ではないだろうか? ずっと前に見たビデオでは英語とイタリア語兼用だったような気もするのだが… それはさておき、ストーリー自体は他愛のないもの。今どきこのようなストーリー設定では木曜10時ドラマにもなるまい。この映画が貴重なのはただN.キンスキーの妖しさと鋭さを兼ね備えた美しさあってのもの。「テス」共々映画に撮られた最も美しいN.キンスキーだと思う。もちろん演技は後年になってさらに飛躍するが… マストロヤンニは若い時の精悍さと、晩年の渋さが出てくる中年期の表情が何とも甘ったるく、締まりや厳しさに欠ける。庶民的イタリア風か。モリコーネの音楽も部分部分に美しいものがあるが、サントラ定盤として残るかどうかは疑問。評価は画質の改善に対して。

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     2010/05/10

    壮絶な演奏ではあるが、ここで得られる感動と興奮は純粋に音楽上のものかというと少々疑問もある。聴き手側に「戦時中のあの状況で演奏されたものである」という感傷がないとも言えないし、それはそれで歴史の証言なのだから安心して身を任せればよいとも思われる… そんな事を考えながら何回も接してみるのだが、確かにこの「グレイト」には歴史的ドキュメントという以上の水準と感動を持ち合わせている演奏。正に一回きりのコンサートならではの即興性と偶発的な相乗効果が素晴らしく、あの時代にこのような意気込みで演奏に取り組んだ人々がいたのだ、と思い知らされる。テンポ云々以前に演奏の音の勢いと音量の豊かさが違う。LP時代から聴き親しんだ演奏。初CD化のBayer盤、東芝EMIのCDと聴き継いできたが、昨今ではDGやら協会盤やら、各種の板起こしが乱発され、もうどれがどれやら… このメロディア盤はオリジナルテープを保有する会社からの最新の発売だけあって信頼できるし、耳障りなエコーが人工的に付加されたDG盤より各段に優れていると思う。個人的によく取り出すのはフランス協会盤だが。ただ最後に付け足された拍手はどうだろうか、とも思う。拍手を入れたくないばかりに最後のコードの残響までカットされて、興ざめなまま終わるよりはいいか。とにかくメロディア盤が、マニアにもマスタリング議論で困惑しているビギナーにも一応(以上)のクオリティを持つディスクとして勧められる。

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     2010/04/18

    クレーメルのバイオリン協奏曲は既出のCDが素晴らしいので、それが映像付きで聴けるとは…と期待をもって聴いたが、もともとCDが感動的な演奏だったし、それを超えるとまではいかなかった。余計なことだが、クレーメルが弾いている間に弓の毛が二本ほど切れてしまい「指に引っかかることはないのかな」と思った瞬間に左指に絡まって、一瞬ギョッとするような突っ掛かりが聴こえる。こうした作品では楽譜の再現が既に難易度の高いものだし、それを安定した技術で演奏しているセッション録音に、更なる広がりと冷静さと穏やかさが聴かれたように思う。しかしこの二つの演奏は(通常そうである以上に)非常によく似ており、このCDを愛聴している人なら見ておいてよいソフトだと思う。しかし無粋な言い方になるが、曲の見事さ、サウンドの美しさに比べ、薄暗いヘラクレスザールと、終始苦虫を噛み潰したような顔つきのデイヴィスがやや粗雑に指揮棒を振り回し、クレーメルの顔つきも決して深みのあるものではないし、せっかくCDで得ていた幻想的な雰囲気が、かえって邪魔されるような気もした。画面演出も並みの水準。「出た」のは嬉しいが、もっと早い時期に出てもよかったのではと思った。期待が大きくなりすぎた。ドキュメンタリーの方は、これまでF.シェルリースの評伝などで名前のみ聞き知っていた人物が実際に画面に現れ、証言しているのは興味深い。要所要所にベルクの音楽が散りばめられ、数は少ないが貴重な写真や未公開の資料も映し出されるが、肝心の詳細な内容・最新の研究成果はまだまだ謎の部分もあり、視聴者側としてはそこをもっと追求して欲しいと思った。NHKだったら同じ時間枠に更に深い内容を盛り込んだ番組を作るだろうな… しかし数少ない希少なベルクのドキュメンタリーとして興味深い。

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     2010/04/12

    1939年の「パッサカリアとフーガ」がついにCD化された! LPの最末期に現M&Aから「戦前のトスカニーニ・第一巻」と銘打たれたLP四枚組で始めて聴いて以来、バッハの原曲の素晴らしさ、レスピーギの華麗かつ正統的なオーケストレーション、そしてトスカニーニの築く圧倒的なクライマックス…と、聴き手を掴んで放さないパワーを秘めた名演として聴き親しんでいたが、これまでCD化されたのは1947年盤のみで、この39年盤は聴くすべがないままだった。この二つの「パッサカリア」は、トスカニーニとしては演奏スタイルにかなりの違いがあり、その差異はフルトヴェングラーの同曲異演盤の衝撃度にも迫るのではないかと思えるくらい。どちらも素晴らしいのだが、結論から言えば39年盤にゆとりと広がりがあり、演奏の伸びやかさで勝る。47年盤は更にシャープでテンポも速く、その演奏の厳しさはトスカニーニならではだが、どことなく39年盤に惹かれる… いずれにせよあの時代の大指揮者にしては比較的熱心にバロック作品の演奏に熱心だったトスカニーニの数少ないバッハとして貴重だし、演奏内容は単なる歴史的記録の水準にとどまらない実に見事なものである。バロック作品とは言っても、ライバルのストコフスキーのバッハ編作があまりに好評で「俺にもやれる」と奮起したトスカニーニがレスピーギやウッドに編曲を依頼したもので、純粋なバロック作品とは言えないかもしれないが、現在でも一応コンサートのレパートリーとして定着している。レスピーギ編の「パッサカリア」は他指揮者による近年録音のCDをいくつか聴いたが、このトスカニーニ盤のカンタービレと迫力にははるかに及ばない。多少個人的な思い入れが強いかもしれないが、それでもこのバッハに心動かされる人は多いはず。ただしかつてのDiscocorpのLPの方が音が良かったような気がする。M&Aから出ないものだろうか? 今でも通用するかどうか、トスカニーニの「ハーフスピード・マスタリング」なんて、伊RCAが宣伝していたテクニックを、あの現M&AがLPで試みていたのだから。

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     2010/04/12

    かつては別レーベルから国内盤も出ていたが、現在はどうなのだろうか? この珠玉の名作の最も早い時期の演奏記録。またそうした歴史的価値だけでなく、真に感動的な名演奏であるという点で広く聴かれるべき記念碑的な一枚。この作品はベルクの逝去後1936年4月にスペインで委嘱者のクラスナーによって世界初演されたが、この録音はその約十日後のロンドンでの公開演奏ライブ。アセテート盤八枚に記録されていたものだそうで、音の状態は確かに良好とは言えないが、スクラッチノイズは多めでも豊かなオーケストラの音がきちんと捉えられており、CD化の時に付加されたものかどうか分からないが、かなりの残響も聴かれ演奏全体の印象をよりロマンティックで幻想的な雰囲気にしている。興味深いのはこうした(当時の)現代作品の初演期の演奏ではあるが、オーケストラの技量も決して聴き劣りするものではなく、今日でも鑑賞に支障のない、立派な演奏水準に仕上がっており、オケ間の楽器セクションのバランス・分離も見事。クラスナーのバイオリン独奏ももちろん素晴らしい。クラスナーにはこの後F.ブッシュとロジンスキーの指揮によるライブ盤があるが、この36年盤が圧倒的に素晴らしい(特にブッシュ盤は録音状態がひどかった。…CBSにもスタジオ録音があったかな? これは未聴)。更に貴重なのは、ウェーベルンの指揮が聴けること。寡聞にしてウェーベルンの指揮者としての商業録音があるのかどうか知らないが、ここでは僚友ベルクの「白鳥の歌」を誠実に音響化している。当時の演奏スタイルなのだろうが、弦のポルタメントやルバートなど、歌い込みが過多…とも思えるが、今日では聴くことのできない集中力の高さ、真の共感と哀悼の意に彩られた名演。この協奏曲を愛する人、美しいバイオリンの音色を聴きたい人、時代背景に関心を持つ人… すべてに勧めたいCD。昨今安易に作られている「あっても無くてもいいようなCD」とは全く別物。演奏史の歴史的遺産はフルトヴェングラーだけではない。

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     2010/03/18

    やっと聴くことができた…という喜びがまずひとつ。数年前だったか、HMVで取り扱われる様子だったが、しばらくして取りやめになった記憶があるので、今回も現物を手にするまでは不安だった。一部中古店でとんでもないプレミアが付いているが、こうして適正な価格で手軽に入手できるようになったのは嬉しい。演奏の方は定評あるリヒテルのことで、これまでの同曲盤同様素晴らしいが、RCA盤を超えているかどうかは別問題。RCA盤の適度にロマンティックで感動に満ちた、たおやかな情緒に心奪われるような魅力と、このライブ盤の趣きは少々異なる。立派な演奏ではあるが、ある意味ファンタジー性が希薄になったのでは? もしやRCA盤を長く聴きこんできたせいか…とも思ったが、DGから出ているイタリア楽旅ライブの平均律(5曲)の見事さを考えると、あながち身びいきではないような気もする。ディスクとしての稀少性や入手性が過分な憧憬を生み出すこともあるだろうし、何も優劣を決めるために音楽を聴いている訳でもない。今回のライブ盤の方が演奏スタイルが直接的で、コンサートに同席しているような緊張感がある。これに対しRCA盤はまさに「レコード芸術」的な、レコードの世界でこそ成し遂げられた奇跡のような名演。こうして二種類(第一巻は三種か)のリヒテルの平均律を楽しめる、極め付きの贅沢。でもやっぱり好みで言うならRCA盤かな、と思ったので星4つ。ファンなら当然両方とも聴くべき。ディスク本体のコンディションも良好。安い買い物。

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     2010/03/18

    LP最末期から聴き親しんできた音源。確かにこのAltus盤はM&A盤に比べて良好な音とは言えない。やや埃っぽく、ステレオ感も多少くすんで聴こえる。IDIS盤はイタリア系特有のマスタリングで、一聴すると精妙な音に聴こえるが、ノイズカットで音が(不自然に)宙に浮いて聴こえるので、これはやはりM&A盤で聴くのがベスト。最初の「ローエングリン」前奏曲開始後2分くらいまでの電気的ノイズなど三盤に共通しており、もとの音源自体は同じコピーと思われる(Altusが今回のCD発売に際し、音源についての経緯を明かしていないのは少々残念)。この盤の注目はリハーサル風景。旧ワルター協会LP(ATRA-3008)では14分ちょっとの収録だったが、ここでは少々カットされている。LPもこんな音だったかな…と感じたのは、コンサート本番の音の方がはるかにクリアだからだが、久しぶりに記憶にある練習風景の流れとトスカニーニの烈しいリハーサルの様子に触れることができた。ついでながら上記LPに入っている1934年ザルツブルクでのVPOとのジークフリートの葬送行進曲もどこかでCD化してほしい。山崎氏の解説はいつもながら明快かつ詳細。ある意味で色々な伝説や憶測、噂、伝聞で様々に(好き勝手に)語られているこのコンサートの周辺と実情を的確にリポートされている。「タンホイザー」の中断、そして「ホール全体が恐ろしい沈黙に包まれた…云々」も誤情報だったようだ。トスカニーニ登場の拍手などM&A盤より収録時間が長いが、音質の点ではM&Aがファーストチョイス。リハーサルの貴重さに星4つ。

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     2010/03/04

    こんなセットまでCD化されるようになったとは… コヴェントガーデンの記録としても貴重だし、とりわけグッドオールの愛好家にとっては、歴史的ドキュメントとしても見落とせない記録。当時コヴェントガーデンで不遇の時代を過ごしながら、別劇場での英語版マイスタージンガーの大名演で一躍話題の人となったグッドオールが「突然、思い出したように、不自然に」このセットのためにコヴェントガーデンとの録音セッションの場を与えられた… 詳細は山崎浩太郎氏の名著をぜひ参照いただきたい。しかし残念ながらグッドオールの5分半の演奏には、後のEMIへの全曲録音のような圧倒的な迫力は聴かれないし、却ってくすぶりや、パワーを放出できないようなもどかしさばかりが聴かれる。残念ながらグッドオールに関しては大穴的名演は期待できない。当時のコヴェントガーデンの様子、世界に羽ばたきだしたイギリス人名歌手たちの意気込みを聴き取るためのディスク。

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     2010/03/04

    もう30年近く前の「レコ芸」、評論家のO氏のライブラリー拝見…のページで「コリンズのシベリウスはすごくいい」というフレーズを読み、特色ある50年代の英デッカのジャケットを眺めた記憶があるが、今になって初めて実際に耳にした。結果は上々、確かに多くの人々に愛されるはずの名演だった。焼く半世紀前の演奏だが、時に複雑で整然とせず、決め所の曖昧な点もあるシベリウスのスコアを明快にメリハリをつけ、クリアに明るく聴かせてくれる心地よい演奏。しかも即物的な割り切りでなく、なんとも上品で怒号しないバランス感も素晴らしい。音質もモノラル期のデッカの優秀録音で、ほぼ同時期のカラヤンのシベリウス録音よりも好感を持って聴けた。特に苦渋な4番が、古典的交響曲の格調を兼ね備えているのに気付かされる。5つ星は少し過ぎるかとも思ったが「聴いてみようか、どうしようか」と迷われるのであれば(モノ期の録音状態や、改めて耳にするまでもないような古風なスタイルでは?という勘ぐり、オケの技量など)この値段であるし、ぜひ手にとってみられる事をお勧めしたいので、あえてこの評価。

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     2010/02/27

    試みとしてはユニークだが、問題点ももちろん大きい。まず基本的に交響曲の楽想がピアノ協奏曲という編成に(特にラフマニノフは)適していないので、却って安っぽい、社会派系テレビドラマのBGMみたいな安手のアレンジに感じられてしまう。時折第三コンチェルトみたいな、ラフマニノフ特有のパッセージも聴かれるので、この編曲版製作にあたってそれなりの検証・研究がなされたのは事実かもしれないが、結果は「ご愛嬌」というのが正直な感想。一番耳についたのは原曲そのままのようなオーケストラ部分。もっとピアノに語らせるべきで、ピアノで鳴っている声部はオケから省いてもよい筈。第一楽章の、この長大・壮大なドラマを秘めた交響曲への導入部をもてあましてスッポリとカット、挿入されたカデンツァ… テンポ設定も少々不自然で、演奏水準としても際立って優れているとは言えない。残念ながらこの第五コンチェルトが世界レべルでレパートリーとして定着し、演奏され続けるとは思えない。

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     2010/02/01

    収録音質は生々しく、モノーラルながら不満はない。デ・ロス・アンへレスのデズデモナは期待以上でも以下でもなかった。自信のある高音域が聴けるが、終幕になるとさすがに疲れも見えてくる。やはりデル・モナコの出色の「オテロ」を聴くためのセット。オケ(指揮)はやや散漫で、近年のドラマティックな、高水準の雄弁なオケ伴奏による演奏を聴きなれた耳には、多少締まりのない印象を受ける。LP時代から各種イタリア系レーベルで聴かれていた演奏だし、メト財団の発行したCD(LP)もあった。こうして手頃な価格で良質な音源が手に入るようになったのは有難い。デル・モナコのオテロに関心がある人には押さえておいてほしいセットだが、東京公演(良好ステレオ)ほどのテンションは聴かれないかもしれない。

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     2010/01/31

    ギーゼキングの戦後(晩年)のEMI録音の復刻。現在本家本元のEMI系から出ている物が少ないので、このArchipel盤を聴くしかない。音はまずまずで、ギーゼキングのきらびやかな美音を堪能できるが、おそらくはノイズカット・縮小のマスタリングのために背後に独特のチラチラしたノイズが聴かれるのが残念。これだったら元々のスクラッチノイズを残したままでも良いのに…と、これはいつもながらのこの系列のレーベルへの注文。特にOp.118のシリーズ、素晴らしい。特に有名な118-2には、1933年という、正にポランスキー監督の映画「ピアニスト」の時代に弾かれた放送録音がM&AからCD化されており、そのあまりの美しさと叙情性に、他からは得られない染み入るような感動を聴き取ることができるが、この戦後録音も録音状態が良い分、ギーゼキングの珠玉の音色を堪能できる。しかし、ちょっとタイミングを逃すとすぐ入手不可能になり、各種サイトでとんでもないプレミアがついてしまう東芝の集大成、ボックスでも良いから再発してもらえないだろうか?こういう歴史的記録・名演は恒常的に入手できるようにしておいてもらいたいものだ。

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     2010/01/31

    クセナキスの「コンクレPH」は音源の状態が悪かったのか、2チャンネル化する時の問題か、音の状態が非常に悪い。聴き始めてプレスミスかと思ったくらい。かつてのErato、ノンサッチ盤と比べても明らかに聴き劣りするし、これはやはりEMF盤CDで聴くべき。ここでは「ボオール」などクセナキスの代表的テープ作品がまとめられていて興味深い。その他は貴重な記録が多いし、歴史的ドキュメント・資料として価値の高い集成。その意味では五つ星だが、コンクレPHに関しては一つ星。

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     2010/01/04

    フランクは中庸を行く名演。誰にでも受け入れられるような(良い意味での)妥当なテンポとバランス。怒号しないオーケストラ、過不足の無い、あるべき表現。それでいて無個性と言うわけでもないので、これはレコードで聴けるデュトア/モントリオールの成功作のひとつだろう。コンサートやその他多くのディスクでは煮え切らない、何をやっているのか分からないような演奏が多いデュトアだが、ここでは別物。オケの響きも美しいが、さすがにムーティの振ったフィラデルフィアほどのゴージャスさはない。もう少し聴き込んでみたいが、何故この一枚の評価が高いのかは(それも幅広い層の批評家からも)納得できた。

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     2009/12/31

    歴史的名盤、そして普遍的に初心者にも勧められる安定した水準を持つ名演奏。「偶数番号が優れている」「田園は歴代名盤選の常連トップ」「第一第二の風格」と、特長を語り出せば話題は尽きない。こうした演奏・レコード(記録)に批評などおこがましい。これまで何人の人たちを幸福にしてきた演奏なのだろうか? そういえば若き日の松本零士が秋葉原でレコードプレーヤーを買ったその日に、セカンドハンズ店で安く買い叩いたのがこのワルターのベートーヴェン全集だったとか。ただしマスタリングについてはひと言。最近のワルターのDSDマスタリングは音がギラつき、あまりに不自然な出来栄えで聴いていて疲れる。この1996年発売の国内盤セットはDSD前だが、それでも初めてワルターがCDで出た時の穏やかで温かな感触の響きには及ばず、響きがシャープ過ぎて不自然なハイ上がりがやや耳につく… それでも最新盤を買うよりはずっと良い。世評高いフランス盤も、音のクオリティはこの日本盤とほとんど同じなので、入手しにくい外盤を探さなくてもよいのでは、と思われる。それにしても、かつて再販価格云々が散々話題になったが、こうして国内盤の新品が割安で買えるようになったとは…

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