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雪国の人 さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/23

    いやはや、今度はチャイコフスキーですか。ブリリアントの底力には恐れ入ります。私の知る限り、今までチャイコフスキーの手頃な巨大ボックスはなかったのでようやくの感があります。白鳥の湖が抜粋でアレレと思いましたが、手に入りづらいピアノ曲やオペラまでカバーしているのでチャイコフスキー愛好者はもちろん買いでしょう。ロシア人の演奏家が中心というボックスのコンセプトもいいですね。「ロミオとジュリエット」の初稿、第2稿が入ってたらもっと良かったかも。でもそんな録音はないか…近頃のボックスセット連発で贅沢が染み付いてしまったようだ…

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/06/22

    バドゥラ=スコダのベト全。しかもフォルテピアノ。その上XRCD…是非とも聴きたい、心の底から思っている。ボタンを何度もポチっとしそうになる。しかし,思いとどまってしまう。なぜなら…私には高すぎる(泣)限定盤と言わずに1年くらい待ってくれ!!期待を込めて星5つ!!!

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/06/22

    全曲ライブ録音ですがなかなかの音質と思います。強奏も弱奏も左手の細かな動きも克明です。ライブ録音でこんな音が聴けるのは幸せではないでしょうか。演奏自体はフォルテピアノの演奏法も考慮に入れたようで、特に初期作品での鋭いスタッカートやスフォルツァンド、一つ一つの音をくっきり鳴らす演奏は効果的に思います。低音部もガンガン弾きながらも颯爽とした様はグルダを思い起こしましたが、彼より詩情があるように感じます。ブックレットにスタインウェイを使用したとありますが、モダンピアノの頂点とも言えるこの楽器から今までにない新鮮さを感じ、また驚きを覚えました。後年の作品ほどアゴーギグが目立つように思いますが、ここは好き嫌いが分かれるのではないでしょうか。それにしても27番第2楽章に10分以上掛けているのにはビックリしました。短期間で録音したせいか方向性にバラついた感じがなく好感が持てます。ベト全にまた一つ面白い存在が登場しました。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 10人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/05/28

    聴いてビックリ、80年も前の演奏が古くないというか、仮に現代のピアニストが演奏してても違和感を感じないのではないだろう。それほど普遍的な演奏ではないだろうか。シュナーベルは、聴衆がベートーヴェンの音楽に対して求める様々な要素のツボを心得ていたとしか思えない。なので聴いていて実に心地よい。29番の第1楽章の超高速テンポは、おそらくベートーヴェンのメトロノーム指示に挑戦したのだろう。指が追いついていないところが多々あるが、彼独自の鼻につかないアゴーギグで要所を締めてくれるので破綻しているようには感じない。ところで現代の奏者は多くの情報に囲まれ、聞き手にはオーディオで様々な演奏家と比べられているので、本当に個々の個性を発揮できる環境にあるのだろうか。私がプロだったら周りの目を気にしてどうしても萎縮してしまう。その点シュナーベルの時代は情報手段が未熟で情報過多に陥ることもなかったと思うので、もっと個々が伸び伸びと自らの信念を貫けたのではないだろうか。なので私は物質的に恵まれた現代とシュナーベルの時代を比べて、必ずしも現代が音楽家にとってよいとは思えない。シュナーベルのような記念碑的全集が最近登場しないのはこのためではないだろうか。早く「第二のシュナーベル」が登場してほしい。

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  • 13人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/05/05

    全曲を通じてガーディナーの細心の注意が払われており、弛緩した部分は微塵も感じられない。かといって古楽奏法にありがちな学識的で堅苦しい雰囲気に陥ることなく、歌心に溢れており、第2番のラルゲットは私のお気に入りである。オリジナル楽器によるベートーヴェン全集の最高峰との評価が一般的なのはもちろん納得できるが、オリジナル、モダンの垣根を超えて素晴らしい出来栄えではないだろうか。ただ、私が常に思っていることは、古楽奏法を信条とする指揮者が、ベートーヴェンを演奏するときの演奏人数は、本当にベートーヴェンの意思に合致するのかということである。この全集では全曲「12型」で合唱団は40人弱で演奏しているので量感不足はさほど感じられないが、他の指揮者では第九をも「8型」で演奏しているケースがある。私は当時の演奏慣習を詳しく調べたわけではないが、第9の初演では「12型」のうえ倍管で演奏され、合唱団は80名程度だったという。(ちなみに第7、第8も倍管で初演が行われ、その上コントラファゴットも動員された。第7から第9の倍管についてはホグウッド指揮、AAMの演奏で実施されている)またその後の再演について、ベートーヴェンと親しい仲にあったF.リースは、ベートーヴェン本人に「今回の演奏では100人以上が合唱に動員されました」といったことを話している。このことから、特に第9についてはやはり大編成で演奏すべきではないかとも思える。第一、ベートーヴェンは第9のスコアに倍管指定をしている。小編成オーケストラで古楽奏法を再現したり、往時のテンポを研究したり、変更された音符の訂正にオリジナル派の指揮者は躍起なようだが、どうして小編成に反する指定や歴史的な事実に彼らはあまり従おうとしないのだろうか。最近、小編成のベートーヴェン=善、大編成のベートーヴェン=悪、もしくは時代遅れという風潮が渦巻いているように感じるが、これはあまりに考えすぎだろうか。私は小編成を否定したいわけではないし、そのような音楽も面白いと思っている。しかし、古楽奏法が公に認められるようになってかなりの年月が経っているので、そろそろ再考の時期に来ているのではないか。

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/17

    率直に「素晴らしい」の声しか出なかった。作品18の瑞々しい躍動感、ラズモフスキーセットの雄大さと確固としながらも自然に伝わる形式感、作品74と95の作品の性格を的確に捉えた演奏、そして最後の5曲の深遠で透明な世界。どれをとっても質の高い魅力的な演奏ではないだろうか。いや、全集としては現在これが最高峰と言っても過言ではないほどの出来栄えだ。他の全集は売ってしまおうか…音質に関してもそれぞれの楽器のバランスがよく、ヴァイオリンの高音域がキンキンせずしっとりと響き秀逸である。初めはどデカい箱の置き場に困ったが、このデカさは彼らの自信の表れか。結局は箱のデザインがキレイなので、本棚のインテリアの一部と化してしまった…オマケのブックレットもさることながら、ピアノソナタの編曲を高レベルの演奏で聴けるのも嬉しい。嬉しいだらけの文句なしのセットだ。

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  • 12人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/04/16

    ヴァントのベートーヴェン全集ほど、9曲全てで高いクオリティーを維持することができた全集は無いのではないだろうか。ヴァントは、それぞれの曲の個性を最大限に引き出すことと、彼のやりたい仕事を高い次元で融合することに成功しているように思える。カラヤン、バーンスタイン、クレンペラーなど他の巨匠指揮者の全集では、がたっと質が落ちた曲は見られないものの、音楽の個性よりも全曲を通じて指揮者の個性が前面に出て、それにより解釈上煮え切らない箇所も覆い隠されているような気がする。ヴァントの全集は彼らのそれよりも知名度では劣るかもしれないが、音楽の瑞々しさは遥かに勝ると思うし、将来の人にも受け入れられるような普遍性を持っていると思う。ピリオド奏法全盛の時代だが、現代奏法だって捨てたもんじゃないぞと確信を持てる全集に違いない。

    12人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 16人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/26

    一通り聴いて見て思いのほか音質が良好なことに驚いた。たしかに70年以上前の録音なので、協奏曲の演奏ではオケとソリストのバランスが悪いがそれは致し方ない。ボックス全体を俯瞰すると、オケのバス声部もしっかり鳴っていて、伴奏を担うピアノの細やかな表現も拾えており、決して高音域ばかりがキンキンとうるさいうわ擦った録音ではない。リマスターを施したエンジニアに敬意を表したい。最近主流のピリオド演奏からはかけ離れた演奏(ポルタメントが当然のように用いられている!!)ではあるが、作品と聞き手を包み込むような大きな愛情を感じる演奏であり何だか言葉で表せない普遍性を感じる。これが芸術だ!!と言わんばかりであるが、決して押し付けがましいものではなく全ての音が自然に流れてゆく。現在のピリオド楽器による演奏が70年以上経った後にどのように受け入れられるかは知る由もないが、現代人がクライスラーの演奏を聴いたときほどの感動は得られないのではないだろうか。なぜならピリオド演奏は、もちろん全てではないが多くの場合「学問的」側面が強いからである。何百年も前の芸術が未だに多くの人を感動させるのに対して、学問とは何百年も経てば大きく進歩して変質するもの。ピリオド演奏全盛の今こそ、クライスラーの演奏からより多くの何かを感じられるし、感じることでピリオド演奏を見つめ直す契機にしなくてはならないと思う。

    16人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/21

    選曲、音質、コストパフォーマンスのすべてにおいて、DHMの50周年記念ボックスに並ぶ最上級の古楽系巨大ボックスと言える。蓮華人さんが触れているフランショームの作品集をチョイスする点などマニア泣かせの選曲ではないか。真剣に古楽ファンの目線で製作したボックスであると確信する。
    購入を迷っている古楽ファンの方!!このボックスは品切れになるのが時間の問題と思われるので(最近SONYが販売するボックスはすぐに品切れになる傾向が非常に強い)早めに購入することをオススメする。これを買わなければ一生後悔すること間違いなし!!
    ただ、あえて注文をつけるとすれば、紙ケースなど目につきやすいところに使用楽器の詳細なデータが記載されていないところであろうか。(もしかして英語の解説書に書いてる??私は読めません…)細部まで凝っているボックスなのでここまでしていただけたら120点だったのですが…ピリオド楽器が主眼の企画なので。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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