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ron さんのレビュー一覧 

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     2019/08/31

    ドニゼッティの1829年初演のオペラ。若くして亡くなったベッリーニや大ヴェルディ以上に多作で知られ、まだまだ眠っている作品が多いと言われる大作曲家の作品がこうやって映像化され、なおかつ日本語字幕付きで見られるのはありがたいことです。
    ちなみに、この作品の後、ドニゼッティは『アンナ・ボレーナ』を生み出し、イタリアオペラ界で不動の地位を築くことになります。だからこそ、ブレーク直前の勢いを感じさせる力作だと思います。
    あらすじは、エリザベス1世とその寵臣レスター伯ロバート・ダドリー、そしてその最初の妻エイミー・ロブサートの織りなす三角関係を描いています。
    歌手陣は、エリザベッタのジェシカ・プラットの豊かな声と確かな技巧、アメリアのカルミラ・レミージョのコロラトゥーラと、対照的な持ち味のプリマドンナがまず見所。第2幕の二重唱は、プリマドンナ2人の力を堪能できると思います。
    その後レスターが現れてからの三重唱まで、第2幕はドニゼッティの音楽とソリストのアンサンブルが見事です。
    衣装、演出は奇をてらわずオーソドックス。変に読み替えを行わず、素直な解釈で作品の良さを伝えたいという演出家の姿勢が好感が持てます。
    ただ、一つ改善してほしいのは、ライナーノーツです。せっかくの世界初映像化なので、日本語の翻訳をつけて欲しかったです。作品の内容が素晴らしいので、そこが残念でした。

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     2013/08/10

    2011年9月のベルガモ・ドニゼッティ音楽祭での上演です。DVDのパッケージに「Nuova Edizione riveduta」(新訂版)の記載がありましたので、ドニゼッティ財団による最新の楽譜研究を反映した上演ということです。字幕は、イタリア語と英語が選べます。解説書は、あらすじの部分に日本語のものがありましたので、あらすじはつかめると思います。
     まず、演出。14世紀という時代背景を忠実に再現したトラディッショナルなもので、初めてこの作品を見る人にとって安心して見ることができます。私はあまり言語に堪能な方ではありませんので、こういうわかりやすい演出だと物語の理解がしやすいのでありがたいです。
     音楽は、非常にドラマチック。作曲家の脂がのりきった時期の作品ということでどのナンバーも見事です。特にジェンマ、ヴェルジ伯、そしてタマスの三者の思いが交錯する第1幕フィナーレのコンチェルタートは、『アンナ・ボレーナ』や『マリア・ストゥアルダ』の第1幕フィナーレとも比肩するカタルシスを与えてくれます。
     歌手陣なら、ジェンマを演じたアグレスタは堂々たるヒロイン。捨てられた女の愛憎を凄まじいばかりに表現しています。特に第2幕のロンド・フィナーレは、必見です。そして、印象深いのがクンデのタマス。まずイスラーム教徒という設定は19世紀としては、かなりスキャンダラスではないでしょうか。異教徒で奴隷という身の上ゆえの孤独と心に抱えた恨みつらみ、そしてジェンマへの狂おしいほどの愛を表現するという難しい役柄です。クンデのタマスは、ヴィジュアル的にもアウトローな感じが出てきて忘れがたいです。特に、ヴェルジ伯の部下たちへの憎しみをぶつける第1幕のアリアと第2幕のジェンマとの二重唱を推したいと思います。クンデのやや重い声が複雑なキャラクターにピッタリです。
     知名度という点では、『ルチア』や『ボレーナ』に劣るかもしれませんが、音楽的な充実度という点で非常に魅力的な作品だと思います。ヴェルディともベッリーニとも違う、ドニゼッティの魅力を楽しめる1本です。

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     2013/04/14

    1994年のフィレンツェ5月音楽祭でのライブ録音。日頃、ソプラノとメゾソプラノで歌われることが多いノルマとアダルジーザを、初演と同様にソプラノ同士とした録音です。アダルジーザ役は、カラスがタイトルロールを演じた1955年12月のライブ録音でのジュリエッタ・シミオナートという名手が思い浮かびますが、この録音におけるエヴァ・メイのアダルジーザは、本来想定されていた「若い娘」という役柄にピッタリです。通常メゾソプラノが歌うと、ノルマよりアダルジーザが年上に響いてしまいます。しかし、ソプラノが歌うことで役に真実味が出ています。特に、素晴らしいのは第2幕の二重唱です。ベッリーニのシンプルで美しいメロディとソプラノ同士の澄んだ歌声は、「ベルカント」そのもの。演奏もカラス版のようにカットが施されておらず、この作品の価値を知る上でも大事な録音だと思います。
    カラスでこのオペラを知った人には、ぜひ聴いてみてほしい1枚。同じイタリアオペラでもヴェルディやドニゼッティとはまた違うベッリーニの魅力を発見できます。

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     2012/08/31

    フランスオペラといえば、『カルメン』ぐらいしか頭に無い私ですが、このアルバムを聴いて、フランスオペラもイタリアオペラに引けを取らない素晴らしい音楽にあふれていると感じました。2枚構成のアルバムの中には、グランドオペラのマイヤーベーアやオーベールの作品からオッフェンバックやルコックなど、いわゆるオペラコミックの作曲家まで網羅されていて、実に多彩です。特に、ビゼーもタンゴの曲としても知られる『真珠とり』から、魅力的なレイラのアリアがあります。
    日本ではほとんど紹介されていないような作品も多く、ちょっと取っつきにくいマニア向けのアルバムかと思われますがそんなことはありません。歌うサザーランドの声に聞きほれているうちに2枚とも聞き終えられました。彼女の歌声は、イタリアオペラよりもフランスオペラの優雅さや官能性とマッチしていると感じます。
    ここから、収録されている作品を調べてみてもっと聞いてみたいと思います。
    フランスオペラへの入門編としても良い1枚です。

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     2011/05/15

    ロッシーニのセリアは、あまり日本では上演されない作品が多いので日本語字幕付きで見られるDVDがリリースされたのがとても嬉しかったです。
    作品は、かなりしんどい展開ですがロッシーニの音楽が生き生きと人物を描写していて見事でした。特に特筆すべきは、ソニア・ガナッシのタイトルロール。女の情念がもたらす悲劇を素晴らしい技術で見せてくれました。第2幕の狂乱するエルミオーネは、必見です。エルミオーネが憎む、アンドローマカを演じたマリアンンア・ピッツォラート。『タンクレーディ』や『アルジェのイタリア女』のイザベッラでもお馴染ですが改めて、そのアジリタの軽やかさと深みのある声に圧倒されました。男声ではアントーニオ・シラクーザ。難しい性格表現を必要とするオレステをリアルに演じていて印象深いです。声の素晴らしさは、ぜひDVDで確かめてほしいです。
    ロッシーニの珍しい作品を楽しめる一本です。

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     2011/01/30

    今年の9月に来日するボローニャ歌劇場の『清教徒』に行く予定なので、その予習用として購入しました。
    まずは、歌手陣について。これはもうフローレスの独壇場です。伸びやかでパワフル、そして端正な歌声は正統派ベルカント歌いの面目躍如たるものです。「A te o cara」でのロマンチックな表現はさすがですが、特に出色なのは「credeasi misera」でしょう。パヴァロッティら先輩歌手が歌ったような最高音を使わずに歌いながらも、心に残る歌唱ができるのはスターの証です。相手役のマチャイゼは、今話題の歌手と言うことで見るのが楽しみでしたが、狂乱の場での歌唱は、中々です。まだ若いということもあって、デヴィーアやサザーランドのようなエキスパートとは比較できませんが、ぜひ伸びていってほしい歌手だと思います。
    映像については、中々こったカメラワークで見飽きません。日本語字幕はないのが残念ですが、今手に入る『清教徒』のDVDとしては良い品質だと思います。

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     2010/10/11

    ロッシーニ研究の第一人者・アルベルト・ゼッダの指揮によるバートウィルバートでの『アルジェのイタリア女』のライブ録音。聴いているだけで体が動くロッシーニの音楽の魅力がいっぱい。歌手陣のピッッツォラートはじめ良く揃っているので、見せ場がたくさんあります。特に「祖国を思え」は見事。初めて聴く人も楽しめますよ。

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     2010/02/09

    1855年にパリで初演された『シチリア島の夕べの祈り』全5幕の録音。このオペラは、イタリア語のヴァージョンや三幕の『四季』のバレエがカットされているものが出回っていますが、これは一切ノーカットでしかもあまり上演されないフランス語版です。ライブ録音らしく曲の間に拍手が入ってますが、音質は非常に良好。メジャーな歌手は出ていませんが、歌手の水準は悪くないです。ベルカントのテクニックに加えて重厚なオーケストレーションに対応する力を要するエレナ公女(フランス語版ではエレーヌ)に加えた音域の高いアッリーゴ(アンリ)という主人公二人に、リゴレットやフィリッポ2世と同様性格的な演技を要するモンフォルテ(モンフォール)と難役ぞろいで歌うのが大変です。しかし、このCDの歌手たちは完全と言えないまでもこのオペラの良さを認識させる仕事はしていると思います。
    ブックレットも解説や歌詞対訳(仏、英、伊、独の四カ国表記)が充実しています。初演当時の図版も美麗なもので、絵を見るだけでも楽しいです。
    ヴェルディの愛好者には、お薦めです。

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     2009/09/13

    日本ではほとんど知られていない『ヴィクトリアと軽騎兵』と『ハワイの花』からのハイライト。
    1920年代後半〜30年代前半の作品なので、音楽はオペレッタというよりもうミュージカルに近いです。
    どの曲もすぐ口づさめるメロディで、実に洗練されていておしゃれな曲が多いです。
    CDのジャケットも雰囲気が出ていてヴィジュアルでも楽しめます。
    ただ難点は、歌詞対訳が一切ないのでどういう歌なのかつかみにくい所。でも、音楽の楽しさと美しいメロディを楽しめること請け合いです。

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     2009/09/13

    録音が少ないマリエッラ・デヴィーアが聞きたくて購入しました。
    彼女のロッシーニも良いですが、マッテウッティやアルベルティの歌声も見事。あまり聞く機会の少ないオペラからのアリアも多いので、お得感がある一枚です。

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